東日本大震災の影響で映画界も客足が落ちるなどのダメージを負っているなか、今月1日に公開された「オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー」が独り勝ちしている。
同映画は公開後の3日間で4億円以上の興行収入を記録。先週末の興収ランクでは「SP 革命篇」や「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たち」を抑え堂々の1位に輝いた。
映画関係者は「この調子なら興収15億円は突破するとみられている。これは過去のシリーズの中でも上々。同シリーズの最高は20億円ですが、それも超えるかも」と指摘する。
春休みだけに子どもに人気のある映画がヒットするのは当然と思われがちだが、そうとも言えない。
「今年は『ドラえもん』や『プリキュア』などは予想よりも客足は少なかった。『仮面ライダー』だけが目立っているんです」(同)
秘密は何なのか? 配給会社関係者は「震災で気持ちが沈みがちだけに、映画くらいは難しくて気持ちが落ち込むものより『仮面ライダー』のように正義が必ず勝つものを見たいのでは」と分析する。
だが、残念なのは被災地となった東北地方の映画館約30館で同映画の上映が中止となったこと。特に宮城県石巻市は原作者の故石ノ森章太郎さんの出身地に近く、仮面ライダーの街として知られている。最も明るい気持ちになりたいはずの被災者が見られるよう、一日も早い復興を祈りたい。