韓国で深まる水道水への不信感

「沸かす」「ろ過する」9割

 李明博(イ・ミョンバク)政権発足初期から、地方自治体が生産した水道水の市販を許可する案が本格的に進められている。政府と自治体が主催する会議の席上で、ミネラルウォーターの代わりにペットボトル入りの水道水が出されるケースも増えた。だが、こうした政府の努力にもかかわらず、水道水に対する韓国国民の不信感は深まっている。

 環境部(省に相当)が先ごろ外部のコンサルティング会社に依頼し、全国の成人男女974人を対象に水道水の飲用実態を調査した結果、「水道水をそのまま飲む」との回答は2.6%にとどまった。「沸かして飲む」が45.6%、「浄水器でろ過して飲む」が43.2%で、「飲まない」との回答も8.6%に達した。

 水道水をそのまま飲む人の割合は以前に比べ低下している。1997年に国立保健社会研究院が6480人を対象に実施した調査では、「水道水をそのまま飲む」との回答は3.7%で、今回の調査に比べ1.1ポイント高かった。当時の調査では、「沸かして飲む」との回答が90.3%に達し、「浄水器でろ過して飲む」は6.0%だった。

朴恩鎬(パク・ウンホ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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