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2011年3月16日記載 |
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私たちが今できることは冷静な行動、義援金、そして見守る |
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首都圏における地震への直接的な影響は、電力問題だけである。ところが停電に対応するためか、世の中の店舗棚から懐中電灯や乾電池の在庫がなくなり、ガソリンスタンドの在庫も一時期的に枯渇した。スーパーも普段なら商品があってしかるべきものまで在庫がなくなる。
本当に必要している人たちが手に入らず、周りの状況に流されて、不急の買いだめする行為は、自欲による迷惑行為でしかない。必要なときに必要な分だけ購入する。普段どおりの生活スタイルの継続を意識してもらいたい。
ガソリンに関しても同様だ。1週間も我慢すれば、通常通りに各スタンドに配送されるのにも関わらず、マイカー所有者が早急に必要もないのにガソリンスタンドに飛び込む。給油タンク内にはまだ燃料が残っているのにとにかく満タン給油をしようとする大勢の人たち。本当に必要としている物流業者などトラックやバスへの給油が後回しにされるとは、実に情けない。
現在、一般人の被災地へ乗り入れをはじめ、救援物資の供給は企業のみに限定され、個人的な救援物資の送付は認められていない。一見するとなぜかと思う人もいるかもしれないが、規制に至った経緯は阪神淡路大震災のときの教訓からきている。
自称ボランティアの人たちが、現時点で自分勝手に現地に乗り込むと、他人のために役に立ちたい気持ちが空回りし、無計画な行動によって救援活動どころか、現地で限られている貴重な食料や水などを、ボランティアたちが被災者をさしおいて消費し、更には救援物資のための道路の渋滞誘発など、かえって迷惑行為になるのである。現地の人たちのことを思うのであれば今は義援金を振り込むこと、それしかない。
また通信網についても同様だ。すぐに安否を確認したい気持ちや、地震が発生したことに対する影響度の連絡を直ちに取りたい気持ちはわかる。だが、これらの積み重ねによって通信回線は予想通りパンクした。本当に連絡を必要としている人たちが全く使えない事態に陥る原因を作っているのは、我々のように早急に連絡する必要のない人たちが原因になっているのである。
最後に原発問題。連日報道されている事故、二転三転する情報の錯綜。現場は大混乱している。普段、継続することが当たり前とされる安全管理が天災によって崩壊すると、たちまち非難の声が聞こえてくる。「原発はやっぱり危ない」、「立地に問題はあったか再検討すべきだ」「危機管理が不足している」などだ。
原子力発電の有効性、エネルギー効率の高さ、発電時のCO2ゼロなど、原発は他の発電設備と比べ、メリットは数多い。いざ、こうして想定以上の災害によって事故が発生すると、決まったかのように原発の存在そのものを否定する意見を述べる人たちが出てくる。私たちが、普段、どれだけ贅沢で便利な生活をしてきたかを知っての発言なのだろうか。原発を存在そのものを否定するのなら、今すぐ身の回りの便利な生活を捨てる覚悟があるのかと問いたい。
現場の東電担当者は命がけで対応に追われている。不眠不休の対応だ。こんなときだからこそ、東電の方々の全力を尽くした対応をただただ見守る。私たちができることはとにかく見守ることことしかできないのである。 |
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