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【大リーグ】松井お待たせ!!移籍初4番で1号2011年4月12日 紙面から
ゴジラの今季初本塁打にベンチも大興奮だ。アスレチックスの松井秀喜外野手(36)は10日(日本時間11日)、ツインズ戦で移籍後初めて4番(指名打者)で出場し、今季1号の先制ソロを放った。メジャー通算162本塁打として、日米通算500本塁打(日=332)まであと6。出場8試合目でのシーズン1号はメジャーでは最も遅い記録。55番の待望の一発で活気づいたチームは5−3で勝ち、今季初の連勝を飾った。 待ちに待った「4番」の一撃にベンチも大騒ぎだ。先頭で迎えた4回、そのときは訪れた。先発右腕ベーカーの3球目、82マイル(約132キロ)のチェンジアップに反応すると、打った瞬間それと分かる打球が右中間スタンドへと飛んでいく。クベル右翼手が2、3歩動いて早々に追うのをやめると、白球は右翼中段の2階席デッキを直撃する推定398フィート(約121メートル)の特大弾だ。 「ヘイ、ヘイ!」。ニコニコ顔のナインにベンチで出迎えられた松井もほおを緩めて応じる。「感触は良かった。ホームランになると思った。チェンジアップが高めに浮いてきた。ラッキーでしたね」と自画自賛すると、「1本出て、多少落ち着いた。これからたくさん出ればいいね」とアーチ量産を約束した。 この一発には、伏線があった。試合前の打撃練習中、背番号55は30スイング中5本の柵越えと軽々とスタンドへボールを運んでいた。その姿をベンチから眺めていたゲレン監督が報道陣に目を丸くして叫んだ。「おい、見たか上段まで飛ばしたぞ。すごいパワーだな。おいおい、ボール代を払ってくれよ」。まるで“デジャビュ(既視感)”と言ってもいいほどの当たりに、試合後の指揮官は「あっという間にボールが飛んでいった。あれでベンチが一気に盛り上がったね」とご満悦だった。 出場8試合目の「1号」はメジャー移籍後、最も遅い。それでも、アスレチックスの一員として初めて4番として出場した試合で一発回答した。「(4番で1号は)偶然ですよ。勝ちにつながってよかった。打線もつながり、これから期待が持てる」。松井ら主軸が打ち、自慢の投手陣の好投で競り勝つ−。2011年アスレチックスの形が見えてきた。あと6本に迫った日米通算500本塁打のカウントダウンとともに、36歳の和製大砲がチームを連勝街道に導いていく。 (穐村賢) PR情報
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