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被曝覚悟の使命感 原子炉直近、危険伴う放水作業

2011年3月21日8時5分

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 東京電力の福島第一原発では、東電社員や消防隊員らが、放射線被曝(ひばく)も覚悟しながら懸命の作業を続けている。

 東電によると、20日午前5時の時点で社員7人の放射線被曝が100ミリシーベルトを超えた。この数値は従来の線量上限で、今回は250ミリシーベルトに緩和されているが、そのうちの1人は19日夜、本社との電話で「法律上問題がない範囲でできるだけ作業を進めたい」と語ったという。地震発生以来、原発内の緊急対策室で寝泊まりし、炉心に水を注入したり、放水のために現場を調査したりする作業を指揮している。

 19日の放水作戦に参加した東京消防庁の隊員たちも、車から降りて、送水ホースを延ばしていく作業を行った。

 検査の結果、最も被曝レベルが高かった隊員は27ミリシーベルト。14〜15ミリシーベルトの隊員が3人いたが、ほかは10ミリシーベルト以下だった。

 一方、17日に地上放水の先陣を切った警視庁機動隊員たち。東電から渡された資料では、放射線量が毎時300ミリシーベルトに近い場所もあったという。3号機から20〜30メートルの地点に放水車を止め、防護服姿の5人が車外に出てホースの設営などをした。浴びた放射線量は9ミリシーベルトが最大で、全員が基準以下にとどまった。放水後、「もう1回行かせてほしい」と訴える隊員もいたという。

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