パレスチナ暫定自治区のガザ地区では、イスラエル軍による空爆が3日ぶりに収まり、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの間で、停戦を模索する動きが出始めています。
イスラエル軍は、パレスチナの武装勢力によるロケット弾攻撃への報復として、今月7日から3日連続でガザ地区の各地を空爆し、これまでに市民を含む少なくとも18人が死亡しています。こうしたなか、アラブ諸国でつくるアラブ連盟は10日、カイロで緊急の会合を開き、国連の安全保障理事会に対して、ガザ地区上空でのイスラエル軍の航空機の飛行を禁止するよう求めることを決めました。またイスラエル政府の関係者は、NHKの取材に対し、国連やエジプトの仲介で、ガザ地区を実効支配するハマスとの間で、停戦に向けた話し合いを模索していることを明らかにしました。こうした動きを受けイスラエル軍は10日、これまでのところガザ地区への空爆をほぼ控えています。ただガザ地区からは、ハマス以外の武装勢力が、10日も10発以上のロケット弾をイスラエルに発射しており、イスラエルのネタニヤフ首相も「ロケット弾攻撃が続くなら報復はさらに激しくなる」と述べるなど、停戦が実現するかどうかは、依然、不透明な情勢です。