2011年3月11日に宮城県沖でM9.0の地震がありました。
まず何よりも先に、宮城県、岩手県、福島県近辺に知り合いがいる方、出来ることをしてあげて下さい。それは金銭だけでなく、知識であり時間であり様々だと思います。
私も3月27日(日曜日)に予定しているチャリティーライブの寄付金も、
毎年行っているアジアヒ素ネットワークだけでなく、東日本大震災の支援金に送ろうと思います。
受験生だった人達へ
後期日程にかけていた受験生もいたでしょうが、今、東日本は大変な事態になってしまったので、冷静になって試験の情報を待って下さい。
また、合格した人も沢山いると思います。合格したみなさんは、今こそ気を抜いている場合でなく、今一度自分の人生を考えて下さい!
皆さんの専門的知識は将来必ず人の役に立つはずです。そのときに救われる人達の為にも、今はしっかり勉強して下さい。
社会人というのは、社会の一員であるということです。社会の役に立つ人間になるために今があるのです。
今という時間は、
自分の時間であるだけでなく、将来みなさんに救われるであろう人達のための時間でもあるのです。それを決して忘れないで今を過ごして下さい!
ブログを見ている全ての人達へ
私は勿論、原子力が専門ではありません。でも、私の知識が役に立つのであれば参考にして下さい。世界の人々が今、一番注目している地震の2次被害である福島県の原子力発電所の問題です。普段は循環した冷却水の中に浸かっていなければならないはずの燃料がみなさんも知っている通り露出し、緊急事態ということで、海水を注入して、とにかく燃料の過熱を押さえようとしています。この際、入れた海水はそのまま蒸発したり、燃料棒の被覆ジルコニウムが溶け出したことで、水が電気分解されて、水素と酸素が発生して、それが、爆発している状況です。
ここで一番問題なのは、核分裂反応により生成する放射性同位体です。
炉心溶融が一部でも起こっている状況で、その燃料と直接接触した物質が大気圏にもろ放出されている状態なので、もちろん超ごく微量なら大丈夫でしょうが、今の状況は決してそうではないと思うのです。よって、3つのことを気にした方が良いと思われます。
1、雨になるべくあたらない。
もしあたったら、家ですぐに洗い流して下さい。
(広島の原爆でも有名な放射性物質を含んだ雨が振る可能性があります)
2、高性能マスクをする
大気中に舞っている放射性物質はコロイドで存在しています。つまり、多くはマスクのフィルターを通過します。ところが、最近は花粉症騒ぎでかなりの高性能マスクが売られているので、なるべく鼻のてっぺんなどにもすき間ができないで、多重フィルター構造のものを買った方が良いでしょう。防御は完璧でないにしてもやった方が良いはずです)
放射性同位体はいくつかありますが、次の2つを紹介します。
3、ヨウ素剤を飲む
具体例 ポビドンヨードなどが入ったのどに噴霧するタイプのスプレー
(イソジンのどフレッシュFなど)
これはヨウ素の放射性同位体である、ヨウ素131のせいです。大量に摂取する必要はないですが、一日一回でも良いから噴霧すると良いと思います。
131I
甲状腺にチロキシン(チログロブリン)として吸収、代謝される
半減期 8日
チロキシンは簡単に言えば成長するためのホルモンなので、子供ほど代謝量は
大きいです。先に安全なヨウ素を摂取しなければ、甲状腺でヨウ素131が
βー壊変し続けるので甲状腺ガンを引き起こします。
137Cs
カリウムと似た挙動、半減期は30年です。とにかく水などを取って、
体外に早くだすことです。ヨウ素と違って、安全なセシウムを取る手法は
あまり有効でありません。
<ヨウ素剤の摂取について>
化学を学んでいない人が大量に飲むのを防ぐため、消毒液であるヨウ素剤をむやみに飲まないように言われています。これはI2分子やI3-、つまり酸化数0のヨウ素は酸化力があるため、大量に飲めば勿論、体の中が酸化されてしまったりするでしょう。よって、摂取すべくヨウ素剤はKIやNaIといった酸化数-1のヨウ素です。チェルノブイリ原発の事故でも子供を中心に配られています。
これは、あくまでブログなので私の個人的な意見ですが、酸化数0の消毒用のヨウ素も”のどヌールスプレー”などとして販売されていて、うがい薬も勿論、少量摂取しても害がないから販売されている訳です。KIなどのヨウ素剤を買って、適量を飲むのが好ましいのは確かですが、緊急であれば、のどヌールスプレーなどの消毒液をほんの少量、つまりのどの消毒に使う程度、使用するのが良いと思います。或いはヨウ素の入ったうがい薬で毎日うがいをすれば良いと思います。ヨウ素の毎日の代謝量はごく微量なのであくまで大量に摂取する必要はありませんが、チェルノブイリの時のように甲状腺がんの子供達が増加してしまうことを繰り返したくないなと思うのです。はやく、炉内の温度が下がって収まってくれることを祈るばかりです。
チロキシンの構造(ヨウ素Iが入っている)
炉心溶融(MELTDOWN)が起きている原子力発電所に近い人達は可能な限り、早く対策をして下さい。福島県から遠い距離の人達は、基本的に偏西風は太平洋側に向かって吹いているので大丈夫と思うかも知れませんが、気圧配置によっては北風が吹いたりまた、春先の移動性低気圧などの通過で、様々な方向に拡散する可能性はあります。決して神経質になり過ぎる必要はないですが、報道を見て、冷静に対処して下さい。