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「みんなの」みんなの党、「みんなの」既成政党 (小笠原悟)
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先日の参議院選挙で、みんなの党は10議席を獲得した。昨年結成された政党の、それも新人候補者ばかりを擁立して得た議席数としては、驚異的な結果といえる。ねじれ国会となったため、今後は公明党なみの存在感を示すことになるだろう。

そんな同党について、国会新聞社の宇田川敬介氏は『正論』誌上で「第二民主党」と評した。渡辺代表は「我こそが真正民主党」とでも言いたげで、民主党のできなかった改革の断行をアピールしていた。それが民主党に失望した有権者の心を掴み、大躍進に繋がったとの一般の分析は間違ってはいない。

しかし、それだけではない。党名に象徴される「分かりやすさ」も勝因の一つであろう。報道番組で紹介される各党首の街頭演説を見ても、渡辺代表の発言は最も分かりやすかった。キャラが立った代表の存在と、小学生の学級会を連想させる「みんなの〜」というニュートラルな「ひらがな党名」によって、同党の成功は約束されていたようなものだ。一方、同じく「ひらがな党名」でも一定の方向性を含意する「たちあがれ〜」に対する支持は伸び悩んだ。

ニュートラルであるということは、国の根幹に関わるテーマを避けているということだ。「第一みんなの党」たる民主党に党の綱領が存在しないことは広く知られている。外交・安保で意見が食い違い、綱領を定めることが出来なかったのだ。特定のイデオロギーに拘泥する政党や某宗教団体を支持母体とする政党さえも、あわよくば無党派層の票も得られればという助平心から公約の中身はどれもニュートラルに装っている。

敵失でしかないのに、大勝利したと喜んでいる自由民主党も似たようなものだ。自民党総裁に選出された歴代の総理は、就任のたびに憲法改正の意思がないことを明言してきた。いったい、どこが保守政党なのか?「自由みんなの党」と改称した方がよいのではないか。

そもそも、現行憲法じたいが、独自の国柄を一切排除して普遍性を過度に強調する「みんなの憲法」ではないか。日本国民だけでなく、シナ、朝鮮、米国を始めとする「平和を愛する諸国民」が納得する「みんなの憲法」ではないか。

この憲法により骨抜きにされ、総白痴化した国民はバラエティー番組を好んで視聴している。飯を食って感想を述べるだけの番組や、動物を見てタレントが「かわいい」と条件反射的に言葉を発するだけの中身がない。けれども、中身がないからこそ、赤ん坊から痴呆老人まで、全ての視聴者に受け入れられる。
バラエティー番組とは「みんなの」番組なのだ。

本来、「Variety」とは多種多様という意味の言葉である。既成政党の公約やマニフェストも、一見するとそれぞれ違いがありそうだ。ところが国家の根幹に関わる部分は、どの党もすっぽり抜け落ちている。こちらも中身がないのだ。その点で、各党に違いはないといって差支えはあるまい。

ここまで書けば、勘のいい読者はお分かりだろう。つまり、「みんな」とは、これまで通りの戦後体制を維持しようとする「みんな」のことなのである。改革といっても、せいぜいが公務員改革や財政改革程度のことであり、憲法や安全保障がその対象になることはない。そのような「みんな」に戦後日本は長らく支配されてきたし、今回もまたその体制は維持されてしまった。

我が党は決して「みんなの新風」になるつもりはない。次回の選挙こそは、維新の必要性を国民みんなに訴えて、「みんな」に組しない政治勢力をつくらねばならない。

(おがさわら・さとる)新風千葉 事務局長
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