東日本大震災による影響を開示した企業一覧（30日午後7時現在）

　［東京　３０日　ロイター］　１１日発生した東日本大震災で、上場企業は生産設備の操業停止など業績予想に関連する適時開示を東京証券取引所の開示システム（ＴＤネット）で行っている。

　以下は、生産設備などの現状や生産再開の見通しなどを３０日午後７時までに開示した主な企業の一覧。多くの企業は「今期業績への影響が見込まれる場合は速やかに開示する」としている。　

　◎３０日午後７時現在　

　・東北特殊鋼＜5484.OS＞：本社工場（宮城県柴田郡）は建物の一部損傷、損壊、生産設備の一部損傷により操業を停止していたが、２２日から随時生産を再開。来週にはほぼ通常稼働を予定している。電力制限の懸念が残る。　　

　・タダノ＜6395.T＞：志度工場（香川県さぬき市）は、３１日からラフテレーンクレーンの生産ラインの仕掛かり製品を暫定的に生産する。現時点では、一部部品の調達が困難であり、本格的生産は４月１８日以降となる見込み。なお、志度工場のシリンダや一部生産ラインは、調達に支障が生じていないため、生産を継続している。　

　・ハリマ化成＜4410.T＞：仙台工場(宮城県岩沼市)は、電気、水の供給ラインが復旧。ボイラー稼働再開し、早期の操業再開に向け、各種設備の点検を進めている。また、茨城工場(茨城県稲敷郡阿見町)は、３月２９日より全面復旧し、操業を再開した。　

　・ヨコレイ＜2874.T＞：仙台物流センター（宮城県仙台市）は、津波の影響を受けた物流センター事務所棟、冷蔵倉庫棟１階部分、冷凍機などの設備が損傷していることを確認。電気・水道等の周辺インフラも復旧しておらず、現時点では業務再開の時期は未定。気仙沼冷凍工場（宮城県気仙沼市）も建物や冷凍機などの一部設備が損傷。インフラも復旧しておらず、業務再開時期は未定。　

　・オカモト＜5122.T＞：福島工場（福島県いわき市）は２８日から生産を一部再開、近日中にほとんどのラインで生産を再開する。岡本ソーイング（福島県田村郡小野町）も２８日から生産を再開。損傷を受けた建物の修理は一部残っているが、近日中には完了予定。　

　・シナネン＜8132.T＞：釜石、大船渡のＬＰガス充てん基地２カ所、同地域の灯油供給設備４カ所が津波の被害により稼働停止中。現在、周辺拠点の補完により同地域への燃料供給に努めている。固形燃料を製造するイシネン（１００％出資）の石巻工場は津波の被害により操業停止中。シナネン石油（１００％出資）が運営するガソリンスタンド（セルヴィス仙台港）は浸水、停電により営業停止中。　

　・メイコー＜6787.OS＞：福島工場（福島県広野町）は原子力発電所の事故の影響により現在も立ち入り禁止。当面は国内及び海外の他拠点で代替生産を行う予定。宮城工場（宮城県石巻市）は設備の倒壊および土砂の堆積等による損害のため、現時点での操業再開は未定。当面は国内・海外の他拠点で代替生産を行う予定。　

　・田辺三菱製薬＜4508.T＞：田辺三菱製薬工場株式会社足利工場（栃木県足利市）と鹿島工場（茨城県神栖市）は、おおむね復旧の見通しが立ち、４月中旬の操業再開に向けて、最終の設備点検、計画停電の影響も含めた生産計画の検討を行っている。また、物流施設である東日本物流センター（千葉県柏市）は、建物および設備の一部が損壊したため、入出庫を停止していたが、復旧の見通しが立ったため、４月中旬より順次、入出庫を再開し、早期に通常の態勢に整えていく。主要製品は、おおむね在庫を確保しており、現時点では、製品の安定供給に影響を及ぼすことはないと想定。　

　・日立電線＜5812.T＞：電線工場(茨城県日立市)と土浦工場(茨城県土浦市)はほぼ平常通りの稼働が可能。日高工場(茨城県日立市)など３工場は一部または大部分の製品で稼働可能。みなと工場(茨城県日立市)など２拠点は復旧作業中。　

　・ロイヤルホールディングス＜8179.T＞：計８店舗が営業休止中。仙台空港内の２店舗以外の６店舗は、４月中の営業再開に向けて準備を進めている。３０日午前１１時にロイヤルホスト郡山朝日店の営業を再開したことにより、主力ブランドであるロイヤルホストは全店営業を再開した。建物・設備の一部に被害が発生した東京食品工場(所在地：千葉県船橋市）における生産機能は完全復旧した。　

　・アイ・オー・データ機器＜6916.OS＞：営業活動を停止していた仙台営業所は３０日から営業活動を再開。　

　・キョウデン＜6881.T＞：いわき工場（福島県いわき市）は生産を本格再開済み。フル稼働に向けて準備中。茨城工場（茨城県北茨城市）は一部の生産を再開済み。設備の点検等を行った後、４月上旬の通常稼動を予定。

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