不気味な兆候…活発化する火山 M6以上の地震が頻発

2011.04.09

 不気味なデータだ。3月中に発生したマグニチュード(M)6以上の地震が実に77回を数え、過去3年の月平均の約50倍に達したことが分かった。それとともに富士山や箱根など全国20の火山で活発な動きも確認され、専門家は警戒感を強めている。

 気象庁によると、3月中にM6以上の地震が、東日本大震災(11日、M9)の震源域とその周辺で74回を記録、12日には秋田沖(M6・4)と長野・新潟県境付近(M6・7)、15日には静岡県東部(M6・4)でも起きた。

 この異常さに連動するように全国20の火山も活発に活動しだしたという。同庁では「直ちに噴火につながるような兆候はない」とし、大部分は平常の状態に戻ったというが、岩手山(岩手県)や秋田焼山(秋田県)、富士山(山梨、静岡両県)、箱根山(神奈川、静岡両県)、焼岳(岐阜、長野両県)については「大震災前のレベルにまでは戻っていない」として、引き続き監視するとしている。

 箱根山では、M4級の地震が大震災本震があった11日の直後に多発。21日にもM4・2の地震があり、神奈川県箱根町などで震度2を観測した。富士山近くでは、15日にM6・4の地震が発生。その後も山頂直下付近にかけ地震が増加した。富士山の発生数は「減少傾向」(同庁)というが、落ち着くまでは登山を控えた方がいいかもしれない。

 

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