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社内のパチンコ ・パチスロ好きの有志が集って2010年(平22)8月16日に発足。土日、祝日、平日の会社帰りといった、限りある「サラリーマンタイム」での勝利をつかむのが目標。主な活動拠点は東京都内だが、場合によっては遠征もあり。

【コラム】39回転目「都知事発言」

11年4月11日 [11:20]

 こんにちはK松です。ここ数週、月曜日はのんびり楽しく実戦ものを書こうと決めていたのですが、4選を決めた石原都知事からびっくり発言が飛び出したので、反応することにしました。当選後の会見だったのですが、その中でパチンコの電力消費を問題視するものがあったのです。東日本大震災の影響による節電が叫ばれる中、多大な電力を使うパチンコ業界はいまなお痛烈な逆風にさらされています。このコラムでも何度も書いているパチンコ・パチスロ業界の節電問題、もう一度考えてみたいと思います。

 都知事の会見を抜粋すると、このようなものです。「日本の電力消費の仕方は、世界中で奇形ですよ。パチンコ屋がやっている電力消費は450万キロワット、自動販売機が使っている電力も1年間で450万キロワット、合わせて1000万キロワット近い電力が、さほど必要じゃないものに使っている」。一部報道で、東京電力管内における電力消費の大きいものとして、自動販売機とパチンコが1、2位となったことを受けての発言とも取れます。この2つをどうにかすれば、福島第1原発1つ分の電力にはなる、というものでした。

 パチンコ・パチスロ業界の電力消費については、震災直後の電力不足から、インターネットを中心に話題になっていました。その後、計画停電の実施もあってか、ホールの営業自粛はなかば当然という論調も増えてきました。その中でパチンコ・パチスロ業界もホールは営業時間を短縮、メーカーも新台発売延期など、自粛や節電の取り組みを実施してきました。

 業界としての痛手は、この発言に対して真っ向から反論できる材料がそろっていないことです。東京都遊技業協同組合では震災後に都内のホールに対して、節電のために午前10時から午後6時までの短縮営業を要請しました。しかし、これは一部のホールが独自の節電・短縮営業を行ったことにより足並みがそろわず、後日「営業時間の3時間以上の短縮」と変更になってしまいました。

 ここで問題なのは、組合として都から「どれだけ節電しているか」と問われた際に、明確に答えられないことです。同じく節電の対象に上がっている自動販売機は、当然各飲料メーカーなどが、どれだけ稼動しているか、止めているかのデータを把握しているはずです。これなら「飲料業界は〇台の自販機を止め、〇%節電している」と言えます。ただ、ホールのように店舗の規模も営業時間もバラバラでは、数値で反論できるはずもありません。都知事の発言で、いきなり営業停止とはならないでしょう。ただ「パチンコ業界もこれだけ節電してるんだ」と明示できないのであれば、営業停止もしくは極端な短縮営業を条例とされても、文句が言えません。

 都知事はこうも言っています。「パチンコがいいか悪いかわからないが、昔1発ずつ弾いていたころの方がよっぽどいいんじゃないか」。まさにパチンコの原点です。個人的には、パチンコ・パチスロ業界が生き残るためであれば、地味で電力を使わない台でもいいと思います。たとえ地味でも、ユーザーはついてきます。逆を言えば、派手な装飾があるからといってユーザーが増えるというわけでもありません。ホールにしても、派手な台で短縮営業より、地味な台でフル営業の方が収益的にも安定すると思われます。あらためてパチンコ・パチスロ業界の自力が試される時期がやってきたとも言えるでしょう。

 少しずつ落ち着いてきたと思われたパチンコ・パチスロ業界の自粛、不謹慎ムード。思わぬところで再燃してしまいましたが、この発言のあるなしにかかわらず、節電への取り組みはしなくてはいけません。「パチンコ・パチスロもここまでやってのけた」と、業界を知らない人にも評価されるくらいになってほしいと願っています。【K松】

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