ニュースリリース

2010/07/15

優れた映像再現性を持つ、大型フラットパネルディスプレイ向け光学弾性樹脂を製品化

〜HDTV、3Dテレビなどの薄型化、高コントラスト化に有効〜

  • NEWS_no 10-006
  • [新製品]

ソニーケミカル&インフォメーションデバイスは、携帯電話やデジタルスチルカメラなどの中小型フラットパネルディスプレイ向け光学弾性樹脂「SVR1000シリーズ」に加え、40型以上の大型フラットパネルディスプレイに対応した光学弾性樹脂「SVR7000シリーズ」を新たに製品化し、量産を開始しました。
この「SVR7000シリーズ」は既発売のソニー<ブラビア>LX900シリーズ、HX900シリーズの“オプティコントラストパネル”に搭載され、高コントラスト化に貢献しています。

<光学弾性樹脂の主な特長>

フロントカバーとディスプレイの間にフロントカバーと同じ屈折率で制御した光学弾性樹脂を充填することでエアギャップ構造に比べ、太陽光や蛍光灯による外光の反射とパネル内部の映像光の拡散を最小限に抑え、液晶モジュール本来の性能を損なうことなく、明るい部屋でも高コントラストで奥行き感のある映像を忠実に再現します。また、この充填した樹脂自体に弾性を持たせることで、外からの衝撃をやわらげ、フロントカバーやディスプレイモジュールを破損から守り、カバーが破損した場合でもガラスの飛散を防ぎ、パネルの強度補強と薄型化を同時に実現します。また、フロントカバーに反射防止フィルムを同時に使うことで外光の反射を抑え、さらに高コントラスト化が可能になります。

<大型液晶テレビのパネル構造比較>

大型液晶テレビのパネル構造比較

<エアギャップ構造と光学弾性樹脂+反射防止フィルム構造の画面比較>

エアギャップ構造と光学弾性樹脂+反射防止フィルム構造の画面比較

エアギャップ構造と光学弾性樹脂+反射防止フィルム構造の比較

<パネル強度比較>(自社調べ)
以下の測定条件下でエアギャップ構造に比べ、「約1.5倍の強度を実現」

パネル強度比較-1

■大型フラットパネルディスプレイ対応「SVR7000シリーズ」

今回の光学弾性樹脂「SVR7000シリーズ」は従来品に比べ、広い面積でも空気抜けが良くなるように塗布時の濡れ広がり時間を短縮する低粘度特性とUV照射面積が広く、反射防止フィルムが貼られた状態でも短時間で紫外線硬化が可能な速硬化特性を持たせることで、大型フラットパネルディスプレイでの使用が可能になりました。

<従来品とSVR7000シリーズの仕様比較>

製品名 SVR1100 SVR7000シリーズ Remarks
用途 中小型ディスプレイパネル 大型ディスプレイパネル -
屈折率 液状 1.52 1.52 Abbe @25℃
粘度(mPas) 3,500 700〜2,000 Rheo-meter @25℃
硬度 9 6〜18 Durometer (Code E)
硬化収縮率(%) 1.6 1.2〜2.2 Density meter
硬化条件(mJ/cm²) ガラス越し 5,000 2,000〜5,000 Metal halide lamp
AR越し Over 15,000 4,000〜7,000

主成分:アクリル系 紫外線硬化型樹脂
色:透明

■会社概要

  • ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社
  • 代表者: 代表取締役社長 一ノ瀬 隆
  • 本社所在地: 東京都品川区大崎1-11-2 ゲートシティ大崎イーストタワー8F
  • 事業内容: 電子部品、接合材料、光学材料などの製造・販売および磁気ディスクメディア、磁気デバイス、
    プリントメディア、LAMINATEの製造
このニュースに関するお問合せ先

ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 広報室
Tel:03-5435-3942

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