「韓国製兵器の欠陥、軍当局の無理な要求も一因」

韓国製兵器は信用できるのか

 「軍が過度に高い性能条件(ROC)を要求し、兵器の設計から廃棄まで、全過程にわたる品質保証活動がないことが問題だ」

 韓国の兵器開発を主導する国防科学研究所(ADD)の朴昌奎(パク・チャンギュ)所長は今年2月24日、大田市のADD所長室で、このところ韓国製のK系列兵器類でトラブルが起きている理由について、このように語った。ADDは1970年の創設以来、韓国の兵器開発を主導してきた大規模な国策研究機関で、2522人が勤務し、昨年の予算は1兆324億ウォン(現在のレートで約759億円)。

これまでADDが独占してきた兵器開発を、民間の防衛関連企業に移すというが。

 「昨年10月に大統領直属の未来企画委員会で発表したように、今後ADDは、戦略ミサイルなど戦略・秘密兵器、中核源泉技術の開発に集中し、一般の兵器開発は防衛関連企業へ移す計画だ。このため、今年1月に副所長を2人にする組織再編も行った。防衛関連企業を人材や技術面で支援する“国防エンジニアリングセンター”や、防衛事業庁の事業管理能力を支援するための“技術支援団”も設けた」

K系列の装備でひんぱんに問題が発生しているが、民間企業に兵器開発を任せてもよいのか。

 「各企業にADDが人材・技術支援を行えば、十分に担当できる能力があるはずだ」

韓国製兵器の信頼性を高めるには。

 「現在の0.001ミリ級の精度を0.000001ミリ級に高めるプログラムを、昨年から適用している。兵器開発システムも、軍は基本的な条件だけを提示し、開発者に委任する方向に変える必要がある」

北朝鮮による非対称の脅威(敵の予想しないところを突く戦力)に対抗する兵器開発計画はあるのか。

 「具体的に明らかにするのは難しいが、北朝鮮のミサイル・長射程砲はもちろん、特殊部隊に対処する兵器も開発するつもりだ」

大田=ユ・ヨンウォン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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