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地震と津波の被害 クレーム続出「計画停電」

産経新聞 4月10日(日)7時57分配信

 原子力発電所事故を受けた電力供給不足への対応として3月14日から始まった計画停電は、4月8日に打ち切りが決まった。計画停電の対象になった地域の工場では生産に支障が生じ、製品、部品、材料の供給不足を招いた。

 もともと計画停電が始まったのは、原発事故により電力供給に深刻なダメージが出たからだ。原子力発電所からの電力供給力は、現在491万キロワットで事故前の3分の1以下にまで落ちたほどだ。東京電力管内では、家庭の冷房などで電気使用が急増する夏場は850万キロワットの電力不足が生じると試算された。

 供給力が落ちたなら、電気を使う需要側を絞り込めばつりあうはず…。こんな発想から実施したのが計画停電だった。

 ただ一定時間内の停電を対象地域に強いる方法は、家庭生活が不便になるばかりか、企業の生産活動を鈍らせた。

 影響が大きかったのは半導体メーカーだ。瞬間的な停電があっても生産ラインが止まり、設備の洗浄などが必要になる。

 工程によっては、ラインが止まると再開に1週間はかかり、計画停電が本格生産への道のりを険しくした形だ。

 生活関係では医薬品。無菌室で製造する注射剤は、停電すると滅菌作業の中断を余儀なくされる。このため、電力の安定供給のメドがつくまで、生産を見合わせる薬品メーカーが出た。

 大手ビール各社は、関東周辺の主力工場が計画停電の地域にあたった。停電時間そのものが3時間程度でも、停電前後には、配管の洗浄や設備点検が数時間も必要になり操業の壁となった。

 微妙な温度調節に電気の継続供給が欠かせないヨーグルト製造は、一時的にでも停電になると品質に問題が出る恐れがあり、生産を躊躇(ちゅうちょ)するメーカーが相次いだ。

 また同じ東京都の23区内でも、計画停電にならない地域もあり、対象地域からは「不公平」との声があがり、評判は散々だ。生産の停滞を緩和するため、計画停電の原則実施は撤回されることになった。

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最終更新:4月10日(日)17時24分

産経新聞

 

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