静岡大元教員、論文に不正 学術誌発表取り下げ(3/30 07:28)

 静岡大は29日、同大の元教員が2005年に学術誌で発表した研究論文に不正があったとして、同大の要請に応じて元教員が論文を取り下げたと発表した。
 伊東幸宏学長は「個人が特定される恐れがある」として、学術誌の名前や元教員の性別、肩書、研究分野などの情報は一切公開していない。
 同大学術情報部によると、学術誌は「世界的に評価されているランクのもの」で、元教員は05年、研究成果を示す写真とともに論文を投稿し、掲載された。08年、学外の研究者から同大に「論文の写真は違う写真ではないか」との問い合わせがあり、学内外の専門家が調べて元教員に確認したところ、元教員は故意に別の写真を載せたことを認めた。
 元教員は「論文のインパクトを高めるため、研究結果のイメージに近い別の写真を付けた」と釈明したという。元教員は06年に「家庭の都合」を理由に退職した。同大は「研究内容に不正はないとみられるが、研究者としてあるまじき行為」として、論文取り下げを元教員に要請していた。

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