2011年3月26日21時17分
各地の水道水から基準以上の放射性物質が検出されてミネラルウオーターの需要が急増していることを受け、農林水産省と消費者庁は26日、容器入り飲料水の表示について、当面の間、JAS法や食品衛生法で定めているより簡易な方法でも認めることを決め、発表した。増産や輸入増に対応するためとしている。
品薄を受け、政府は飲料メーカーにミネラルウオーターの増産を依頼。農水省によると、韓国や欧米などからの輸入品も徐々に届き始めているという。
JAS法などでは名称、原材料、賞味期限、保存方法、製造・販売者などを記すよう義務づけている。これに従えば、外国語で表示されている輸入品には、日本語表示のラベルを重ねて貼ることになり、手間が必要。また国産品も、増産の際にラベルの印刷が間に合わないという。
そのため、個別の商品ごとの詳細な表示がなくても、小売店の販売現場で「韓国産ミネラルウオーター」などと全体の掲示やポップで示せばいいことにした。
また、乳児向けの需要が多いため「硬水・軟水の区別を表示することが望ましい」と通知した。粉ミルクを溶くために使う場合、ミネラル分が多い硬水は乳児の腎臓に負担をかけるとされているためだ。