中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

日米印が高官協議設置で合意 台頭中国けん制の思惑

2011年4月9日 18時53分

 日本と米国、インドが、安全保障を含む地域情勢を話し合う新たな高官級協議の枠組みを年内に発足させることで合意したことが9日分かった。複数の外交筋が明らかにした。軍事的、経済的に急速に台頭し存在感を高める中国の動向分析と対処が主要議題となる見通し。日米印3カ国高官による定期会合は初めてで、今回の枠組みを足場に閣僚レベルの連携強化も模索する。

 日米、日印、米印で既に構築している安全保障協議などの枠組みに加え、日米印3カ国が協調体制を強化する目的。地域の平和と安定を維持する姿勢をアピールすることで、中国をけん制する思惑があるが、中国の反発も予想される。

 同筋によると、日本は外務省の鶴岡公二総合外交政策局長、米国はキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)、インドはムカジー外務次官補が出席。定期開催を目指すが、国際会議などの場を利用することも視野に入れている。

 日米印の枠組みは、インドのイニシアチブで実現した。インドと米国は閣僚級の「戦略対話」を継続。日本とインドは昨年初めて外務・防衛の次官級定期対話(2プラス2)を開催。外務省の佐々江賢一郎事務次官とインドのラオ外務次官が8日行った日印外務次官対話で枠組みの発足に合意した。

 日米印の連携に関しては、安倍晋三元首相が日米印3カ国にオーストラリアを加えた4カ国戦略対話を提唱したが、中国を刺激したくないとするインドやオーストラリアが消極的で立ち消えとなった。しかし、近年急激に強まる中国の影響力に隣国インドの警戒感が高まり、日米との連携に結び付いた。(東京、ニューデリー共同)

 

この記事を印刷する

PR情報



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ