十勝毎日新聞社ニュース
おしるこ1万食炊き出しへ
雑穀流通業者で組織する「北海道東部農産物移輸出協同組合」(理事長・梶原雅仁丸勝社長)が13日から、東日本大震災で被害を受けた宮城県を訪れ、十勝産小豆を使用したあんこで1万食分のおしるこの炊き出しを行う。梶原理事長は「被災地では甘いお菓子類はなかなか食べられないと聞く。苦しい思いをしている人たちに少しでもお役に立てれば」と話している。
現地に持っていくあんこをチェックする組合員
同組合単位で炊き出しボランティアに取り組むのは初めて。梶原理事長によると、東北地方は豆の消費が多く、組合の加盟社には直接的、間接的に顧客を持ち関わりがあるという。
今回の持参品はあんこや、ガス、水、白玉、発電機、炊き出し用テント、缶切りや寝袋など。鎌田商事北海道支店(帯広)から水1.2トン、帯広プロパンからガスとガスコンロを無償で提供を受けた。現地リーダー役の梶原一生さんは「おしるこは温かく糖分も補給できる。豆の栄養価も高い。雑穀を扱う者として精いっぱいのことをやりたい」と力を込める。
組合員5社から選ばれた若手8人がトラック2台と乗用車1台に分かれ、13日午前に帯広を出発。函館、青森を経由して宮城県気仙沼市と石巻市の被災地10カ所で5日間、炊き出しをする予定。現地ではテントを張って宿泊する。帯広には21日午後に戻る。
8日には、滞在スケジュールや持参品などをチェックした。一生さんは「7日夜に大きな余震が発生した。出発の2日前に現地のガソリンスタンドに連絡し、混乱しているようであれば、こちらから持参しなければならない」などと話していた。