- [PR]
[事件]ニュース トピック:ライフライン
【東日本大震災】不安連鎖、首都圏パニック招く/買いだめ・ガソリン行列…「冷静な対応を」は逆効果
2011.4.10 01:04
(2/3ページ)
「妻と『正直、むだに買いすぎたかもしれない』と話すことはある。あれは一体何だったのだろうと思うこともある。われを失っていたのかもしれません」
平時上回る供給量
関東地方の大手スーパーが震災5日後の3月16日、食料品と日用品30品目について需要と供給の状況を調べた。飲料水の需要は平時の31倍に上り、パスタは27倍、カップ麺は14倍。日用品ではボンベが30倍、乾電池が16倍に上った。
一方で、供給も飲料水が2.5倍、パスタが3.6倍、カップ麺が2.7倍、米が2倍など大半が平時を上回った。もし、あのとき消費者が冷静に行動していれば品不足が起きることはなかったといえる。
新潟青陵大学の碓井真史(うすいま・ふみ)教授(51)=社会心理学=は「互いの疑心暗鬼から買いだめといった行動を取ってしまう。スーパーへ行くと品薄になるのではないかと感じ、さらに報道などの情報で裏づけられると、行動が行動を呼んでしまう。特に首都圏は人口が多いため、一部が動くと連鎖が起きやすい」とし、こう続けた。
「そもそも、モノが作れなくなったわけではなく、わが国は生産力も備蓄もある。本当の危機ではないのに危機を起こしている」
同じ大手スーパーが今月4日に再び調査したところ、買いだめが一巡したため、米とカップ麺の需要は震災前の3割減、2割減に落ち込んでいた。トイレットペーパーとティッシュペーパーも1割減だった。
このニュースの写真
関連トピックス
関連ニュース
関連情報
- [PR]
- [PR]