「なぜかと言うと、史上最悪と言われるチェルノブイリの原発事故でも、そのことが原因で、すべての年齢で白血病や甲状腺がん患者が明らかに増加したというデータは皆無だったんです。どんなに研究者が調査しても、そんなデータは得られなかった。ですから私は出荷停止になっているホウレンソウも、ためらわず食べますよ。ブログにそう書いたところ、出荷制限を受けている茨城県北部の農家の方が『じゃあ捨てるのはもったいないから食べてください』と送ってくれました。美味しくいただいてますよ」
事実、本誌がホウレンソウのおひたしを差し出すと、教授は「生で食べてもいいんですけどねぇ」と言いながら、躊躇なく口に運んでいた。
ただし、乳幼児に関しては別で、細心の注意が必要だという。
「チェルノブイリで白血病やがんが増えたというのは、小さな子供たちのことなんです。今回の原発事故の影響は、あくまでも成人には無いのであって、政府が乳幼児に水道水を摂取させるのは制限してほしいと言っているのなら、それは守るべきでしょう」
発表される放射線量の推移を見守りつつ、冷静に行動すべきだと諭す大槻教授。もちろん東京を離れる気など、まったく無いという。
「東京から逃げ出すなんて、そんなバカなことは考えません。もしも福島県庁から『コンサルタントをやってくれ』と言われたら、喜んで行くでしょうけどね」
俺は日本の自宅で死にたい
「人間ってのは必ずいつかは神様の所に帰っていく。俺はその時を、自分の家で静かに迎えたい。逃げて自分だけ助かろうなんて絶対に思わないね」
3月29日、大阪で行われたサッカー日本代表のチャリティーマッチの試合前、本誌の直撃に対して元日本代表のラモス瑠偉氏(54)はそう語った。
震災発生からちょうど1週間が経った3月18日、ラモス氏は自身のブログを更新していた。「なんだか無性に腹が立ってる」という一文に始まって「帰りたい外人なんか、さっさと帰れ!」などと、過激なコメントを掲載し、注目を浴びた。この前日には、プロ野球西武球団の外国人4選手が球団の許可を得ないまま無断帰国している。同様の事態は他球団でも見られ、物議を醸した。ラモス氏の痛烈なコメントは、こうした外国人選手に向けられたものだった。
「俺も周囲の人間から『なんで関西とか沖縄とか外国に逃げないの?』って聞かれるよ。でも『ふざけんな!』って思うね。俺の友だちが助けを求めてきた時、俺がいなくて助けられなかったら友だちじゃないでしょ。それが俺の考え方であり、生き方なんです」
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