福島第1原発事故 復旧作業にあたる作業員たちの拠点「免震重要棟」の写真公開
原子力安全・保安院は8日、福島第1原発で高濃度の放射性物質を含むたまり水を受け入れるため、比較的濃度の低い水の放出作業を行っている廃棄物処理施設の内部の写真を初めて公開した。
シャッターがゆがんだ廃棄物処理施設、1階の入口を入っていく東京電力の作業員。
内部には、外側の扉がひしゃげ、壊れたエレベーター。
さらに、津波で流されてきたのか無数の木が、倒された機器にからみついている様子が撮影されている。
地下2階では、防護服を着た作業員がふくらはぎ辺りまで水に漬かっているのが確認できる。
この比較的放射性物質の濃度が低い水の放出作業が終了後、高濃度の放射性物質を含む2号機などのたまり水を受け入れる予定となっている。
一方、東京電力は福島第1原発内で復旧作業にあたる作業員たちの拠点、免震重要棟の様子を震災後、初公開した。
現地対策本部の作業員たちが、東京電力本店にある統合本部とテレビモニターを使って会議を行う様子が撮影されている。
作業員の被ばくを軽減するため、窓には放射性物質を遮る鉛の板が張られているほか、入口部分には防護服を脱ぐスペースがあり、建物の中に放射性物質を持ち込まない工夫がされている。
さらに、空気中の放射性物質を除去するため、活性炭フィルターのついた換気装置も5台設置されている。
震度7クラスの地震にも耐えられるというこの免震重要棟では、数百人が復旧作業を続けている。
(04/09 01:22)