政治【大震災特別連載】官邸機能せず(上)「開かずの扉」のその奥は…+(5/7ページ)(2011.4.10 00:29

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[政治]ニュース トピック:菅内閣

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【大震災特別連載】
官邸機能せず(上)「開かずの扉」のその奥は…

2011.4.10 00:29 (5/7ページ)
閣議に臨む菅直人首相=5日午前、国会内(酒巻俊介撮影)

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閣議に臨む菅直人首相=5日午前、国会内(酒巻俊介撮影)

 菅は言質を取ったとばかりに5時35分に東京・内幸町の東電本社に乗り込み、「撤退などありえない。撤退したら東電は百パーセント潰れる」と恫(どう)喝(かつ)した。

 感情まかせの行動にしか見えないが、菅は「原発問題は官邸主導でやれる」と確信したようだ。政府と東電の統合連絡本部を設け、東電本店に経産相・海江田万里と首相補佐官・細野豪志を常駐させた。主要官庁の閣僚不在により政府機能はますます失われた。

説明に逆ギレ

 「助けてくれないか!」

 3月16日夜、元防衛政務官、長島昭久の携帯電話に細野の悲痛な声が響いた。

 長島「何を?」

 細野「『何を』なんて次元じゃないんですよ…」

 菅は自衛隊にヘリからの放水を指示したが、自衛隊は放射線量を気にしてなかなか応じない。地上からの放水のオペレーションも自衛隊、警察、消防の調整がつかないという。

 その間も菅からは「早く放水させろ」と矢のような催促が続き、細野はすっかり参っていた。

 原子力災害対策特別措置法を適用すれば、首相はいろいろな指示が出せる-。これを説明すべく2人は17日に菅と面会した。

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閣議に臨む菅直人首相=5日午前、国会内(酒巻俊介撮影)
うつろな目で国会に入る菅直人首相。最近は官邸での怒号が消え、真顔で心配する向きも多いという=5日(酒巻俊介撮影)

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