2011-04-09 Sat
『SF作家オースン・スコット・カードのコラム「私のカウボーイ・ビバップ」』は内容が歪められてますよ
こんなの↓がツイッターのRTで回ってきた。
「へー」と思っていただけなのだけれど、どうも内容がおかしいというツイートを見て原文を確認したところ、あまりのちがいにびっくり。いや、カードの原文が「カウボーイ・ビバップ」を褒めていることは確かなのだけれど、「訳文」には単純な誤りだけでなく、原文に存在しない文章がいくつも勝手に追加されてるのね。
あんまり内容がおかしいので、以下ちょっと気づいたところだけ取り急ぎ、上から順に対訳を上げてみる。ただし、
ここに挙げた以外がおかしくないというわけではない。というか全段落に1箇所以上のまちがいがあるので、直してたらほぼ全修正になった。- 私訳はあくまで粗訳で、原文を追えるよう逐語訳に近い形で訳してある。
- 後で気づいたところがあれば、本記事には適宜修正を加えます。
- 原文
- When I first saw the word "anime" on a schedule at a science fiction convention, I thought it was French – ah-NEEM. It was with utter scorn that a fan (of anime, not of my work) told me it was Japanese, and it was pronounced AH-ni-may.
- 「訳」
- 私が初めて「anime」という奇妙な言葉を耳にしたのはサイエンス・フィクションのコンペション会場でのことだった。私はその単語を「アニー」というフランス語だと思った。あとでアニメファンの方がSF作家がそんなことも知らないのかという感じで私にあきれつつ「anime」は日本語だと教えてくれた。発音も違うということだった。「アニー」じゃなくて「アニメ」なんだね。
- 私訳
- 私がはじめて「anime」という単語を目にしたのは、あるSF大会のスケジュール表でだった。私はそれを「アー=ニーム」というフランス語だと思った。ファンのひとり(アニメのだ、私の作品ではなく)が軽蔑したようにため息をつきながら、それは日本語であって「アー=ニ=メイ」と発音するのだ、と教えてくれた。
- 原文
- I didn't even like live-action sci-fi movies in those days. Why would I watch animated fantasy? Especially since all the characters looked alike – big eyes. And they sounded alike, too – high-pitched yammering voices that ranged from whiny to screechy.
- 「訳」
- 私はSFはSFでも、どうもアクション映画というのは好きじゃなかった。特にアニメというものは私には奇妙にしか映らなかった。どうしてみんなあんなに目が大きいのか?どうしてみんなキーキーと金切り声をあげて喋るのか?
- 私訳
- 当時の私は、実写のSF映画でさえ好きではなかった。そんな私に、アニメーションのファンタジイを観たがる理由などあるだろうか? とりわけ、キャラクターがみなおなじような外見――大きな目で、声もやはり一様――メソメソ、キーキー言ってばかりの高音の金切り声、とあっては。
- 原文
- Then my youngest became an anime fan. Which means she became an anime snob, preferring to watch most series in Japanese, with subtitles, rather than suffer the pain of a bad English dub. I could hardly walk into the room when she was watching one; it hurt my ears.
- 「訳」
- ちょうどその時、我が家のおチビさんがこのアニメってやつに夢中になり始めた。彼女は手に入れられる限りのありったけのアニメを見るようになった。今でも覚えているのは、彼女は「劣悪な吹き替えよりも字幕で日本語のまま楽しんだほうが良い」といってあえて字幕でアニメを見るようにしていたことだ。子供が好んで字幕を見るだなんてそれはびっくりしたものだ。
- 私訳
- そのころ、末娘がアニメ*1のファンになった。というか、アニメ通気取りになった。出来の悪い英語吹替版ではなく、字幕つき日本語版でほとんどのシリーズを見ることを好むようなね。彼女がアニメを見ているあいだ、わたしはその部屋に足を踏み入れることがほとんどできなかった。耳が痛くなるからだ。
- 原文
- But times change. The dubs got better. The animes got better, too. The premise of pioneering anime Sailor Moon still makes no sense to me; but more recent animes are first rate.
- 「訳」
- でも最近は米国の声優の進歩が目覚しいと感心させられる。セーラームーンの時代の吹き替えはひどかったものだが、今の声優たちの仕事ぶりといったら既に一流だと言ってもいいだろう。
- 私訳
- しかし、時代は変わった。吹き替えはよくなった。アニメもまた、よくなった。基礎としての先駆的アニメ「セーラームーン」のよさはいまだに理解できないけれども、もっと最近のアニメは素晴らしい。
- 原文
- "Recent" can mean 1998, but that wasn't so long ago. It was a year of good movies like Deep Impact, Shakespeare in Love, Ever After: A Cinderella Story, The Prince of Egypt and – best by a mile – the classic romantic comedy You've Got Mail.
- 「訳」
- ここで私が言う「最近」というのは1998年のことなんだけれど、決して昔では無いよ。1998年といえば「ディープ・インパクト」や「恋におちたシェイクスピア」「Ever After: A Cinderella Story」「プリンス・オブ・エジプト」そして、ロマンチックコメディの「ユー・ガット・メール」が公開された年だからね。みなさん、まだ鮮明に当時を思いだせるでしょう?
- 私訳
- 「最近」というのは1998年も含むが、これはそんなに昔のことではない。この年にはいい映画がたくさん公開された。たとえば「ディープ・インパクト」「恋に落ちたシェイクスピア」「エバー・アフター」「プリンス・オブ・エジプト」そして――圧倒的な差をつけてベストの――ロマンチック・コメディの名作「ユー・ガット・メール」のような。
- 原文
- It was also the year of Cowboy Bebop, an anime series that is better than all but a handful of science fiction films, ever.
- 「訳」
- そして同じ年に日本で発表されたのが「カウボーイ・ビバップ」だ。断言しよう。「カウボーイ・ビバップ」は他のどんなSF作品よりも優れている。
- 私訳
- この年はまた、「カウボーイ・ビバップ」が放映された年でもあった。このアニメシリーズは、ひとにぎりの例外を除いては、これまでのどのSF映画よりもよいものだ。
このあとの作品内容紹介も原文と異なる箇所があるんだけれど、単なる誤訳らしき部分も多いし、とりあえず飛ばす……と当初は思っていたのだが、やっぱり気になる。この「訳者」さんはたぶん、「カウボーイ・ビバップ」を観たことがない。
- 原文
- It's set in a future when an experimental hyperspace gate blew up the moon; debris is still raining down on Earth, making large sections of our planet uninhabitable. (Yep, that's right: The sky is falling.)
So people have moved out into the solar system, with population centers on various moons and asteroids and a planet or two. And with hyperspace gates now safe to use, you can get from world to world pretty quickly. - 「訳」
- 「カウボーイ・ビバップ」は「位相差空間ゲート」で簡単に月まで行けるような未来世界を設定していて、ご他聞にもれず地球は人間が住めないような環境になってしまっている。人々は地球外惑星への移住を余儀なくされたわけだが、この「位相差空間ゲート」のおかげで人間が住める複数の惑星間を簡単に行き来できるようになっており、人類は地球外での生活を不自由なく満喫することができるようになった。
- 私訳
- 舞台となるのは、実験中の位相差空間ゲートが月を吹き飛ばした未来世界。デブリが今でも地球に降り注ぎ、われらが惑星の大部分を人が住めない環境にしている(まさに「青天の霹靂」ってやつだね)。
そのため人類は太陽系に散らばり、さまざまな衛星や小惑星、それと1、2個の惑星が人口の中心地になっている。また、位相差空間ゲートを安全に利用できるようになった今では、人々は実に簡単に星から星へと移動できるようになっている。
- 原文
- It's a wild place, one big frontier. No government can police the whole solar system – so bounty hunters go after criminals, risking their lives for a chance at some big bucks.
- 「訳」
- そんななかでまだ未開の惑星では警察機構が十分に働かず、政府は賞金稼ぎにその肩代わりをさせるようになったんだ。
- 私訳
- 未開の土地、大いなるフロンティア。太陽系全体を取り締まれる政府などは存在しない――そのため、賞金稼ぎが犯罪者を追い、大金を得られるチャンスに自らの命を賭けている*2。
- 原文
- But that's the big picture. The story we follow involves a group of bounty hunters on the spaceship Bebop. Our main hero is a dangerous wisp of a man named Spike, who used to be an enforcer for the Syndicate, but moved to the right side of the law. He also has a tragic past, complete with a lost love and an old friend who now is his worst enemy.
- 「訳」
- 主人公のスパイクはそんな賞金稼ぎを生業とする男だ。彼はもともと犯罪組織に身をおいていたが、そこを抜けた今ではなるべく法を守って行動するようになった。彼は過去に最愛の恋人を失っていて、また組織を抜けたが故にかつての親友が彼の宿敵に変わってしまっていた。
- 私訳
- とはいえ、これは舞台背景。物語は宇宙船〈ビバップ〉に乗った賞金稼ぎの一団を中心として進む。主人公は危険な細身の男スパイク。彼はかつて犯罪組織の殺し屋だったが、今は法を執行する側に立っている。また彼には、恋人を失い旧友が今では宿敵になることになった、悲劇的な過去がある。
- 原文
- The owner of the Bebop is Jet Black, who left official law enforcement because he was sick of the corruption. As a bounty hunter, he can live by his own rules. He and Spike have opposite backgrounds, but they get along fine.
- 「訳」
- ジェット・ブラックは宇宙船ビバップの船長だ。彼はもともと警察官だったが、汚職の疑いをかけられ辞職した。彼は彼のルールに従って賞金稼ぎをやっている。スパイクとジェットはまるで違う二人だが、賞金稼ぎとして二人で上手くやっていた。
- 私訳
- 〈ビバップ〉の船長ジェット・ブラックは、腐敗に嫌気がさして警察を辞めた。賞金稼ぎとしてなら、彼は自らのルールに従って生きていけるのだ。彼とスパイクのバックグラウンドは正反対だが、うまくやっている。
- 原文
- Together, they ride the Bebop from world to world – then hop into smaller runabout spaceships that allow them to land stealthily where their targets are. Mostly, though, they have to deal with the fact that when you're running out of money, spaceships don't repair themselves and fuel ain't free.
- 「訳」
- しかし二人の仲は良好だったが、仕事の方はうまくなかった。彼らの仕事は常に自転車操業で、日によっては宇宙船の修理や燃料を買う金にも困る始末だ。
- 私訳
- 二人は共に〈ビバップ〉で星から星へと駆け回る――そして小型の宇宙艇に乗り込み、標的がいる場所まで気づかれないように接近したりもする。だがたいていの場合、彼らは有り金を使い果たしたときに問題となるあの事実に対処しなければならない。宇宙船はひとりでに直ったりしないし、燃料はタダじゃない、ってやつだ。
- 原文
- They are joined by an uninvited guest/stowaway, a drop-dead-sexy female bounty hunter named Faye Valentine, who keeps leaving them to go out on her own, only to be forced to return when her addiction to gambling blows all her money.
- 「訳」
- そこに成り行きで一人の仲間が加わる。ビューティー・デンジャラス フェイ・バレンタインだ。彼女は徹底した個人主義の持ち主で、うまい金儲けの話があればすぐに飛び出していってしまう。そしてギャンブルなどで金を使い果たすとまた戻ってくる。
- 私訳
- この二人に、招かれざる客/密航者が加わる。驚くほど美人の賞金稼ぎ、フェイ・ヴァレンタインだ。彼女はいつも二人を置いて単独行動しているが、ギャンブル癖でカネを使い果たしたときだけは戻らざるを得なくなる。
- 原文
- A couple of other characters join them in the process of the series, but I'm afraid I never found "Ed" (the androgynous hacker genius/annoying free-spirited flower child) terribly interesting, and the "data dog" named Ein never amounted to as much as I had hoped.
- 「訳」
- 話が進むとそこにもう一人と一匹の仲間が加わる。まだ子供で性別のはっきりしない宇宙一の天才ハッカー エドと、人間よりも頭の良いデータ犬 アインだ。
- 私訳
- 話が進むと、もう2名のキャラクターが加わる。とはいえ申し訳ないけれども、エド(性別不詳の天才ハッカーにして、迷惑ものの自由奔放なフラワーチャイルド)をすごく興味深いとは思えなかったし、データ犬のアインは期待したほどの存在ではなかった。
- 原文
- Doesn't matter. The stories of Jet, Faye and Spike are compelling, for though each episode is full of mystery and adventure, in the course of the series they all keep running into their past.
- 「訳」
- 特にスパイクとジェット、フェイにまつわるエピソードがおもしろい。彼らの過去と未来への探求は謎と冒険に満ちていて、30分があっという間に過ぎてしまう。
- 私訳
- まあ、それは問題ではない。ジェット、フェイ、スパイクの物語には抗しがたい魅力がある。エピソードは毎回謎と冒険に満ちている上に、シリーズの進行に合わせて彼らみながそれぞれの過去と遭遇するからだ。
- 原文
- For Faye, that means eventually recovering some of the memories she lost in a traffic accident. For Jet, it means finding out who it was who betrayed him back when he was a cop. And for Spike, it means finding his lost love – and facing down his nemesis and former partner, named Vicious.
- 「訳」
- フェイは交通事故で失った記憶と真実を追い求め、ジェットは自分を裏切って辞職に追い込んだ人間を探し求め、そしてスパイクは失った愛の答えを探し続けかつての親友、宿敵ヴィシャスとの決着を求める。
- 私訳
- フェイは最終的に、交通事故で失った記憶の一部を回復することになる。ジェットは警官時代に裏切った人間を見つけ出す。スパイクは失った恋人を探し出し――そして、かつての相棒で宿敵のヴィシャスと対決する。
- 原文
- What can I say, except that to my vast surprise, I found this series brilliant. It's often funny, sexy in a mostly chaste kind of way – these are drawings, after all – and the action is gripping.
- 「訳」
- 「カウボーイ・ビバップ」は私にとって驚きの連続だ。繰り返し見れば見るほど気づくキャラクターが持つ美しさ、時におかしく、時にセクシーで、ストーリーは簡潔でどこまでも奥深い。そしてなんといっても手に汗握るアクションシーンが最高だ。
- 私訳
- たいへん驚いたことに「カウボーイ・ビバップ」は素晴らしいと思わされた、と言う以外にどう言えばよいだろうか。しばしばおかしく、しばしばセクシーさがあり(たいていは慎み深いが――まあ、絵だからね)、アクションは手に汗握るものだ。
- 原文
- But what held me was a combination of strong relationship-based storytelling, a moody visual style that never got old and really smart dialogue.
- 「訳」
- 私のなかの「カウボーイ・ビバップ」は何年たっても色あせない。SF作品のトップとして燦然と輝き続けるのである。
- 私訳
- だが私が惹かれたのは、人間関係をベースにした力強い物語、決して古びていない独特の雰囲気に富む映像表現、それに実に洗練された会話の組み合わせだった。
このあと、原文ではTVドラマ「ファイヤーフライ」と本作を比較した段落があるのだけど、そっくり飛ばされている。
- 原文
- So ... who's going to enjoy Cowboy Bebop? My wife did, and she likes film sci-fi even less than I do. Not everybody is going to be comfortable with the sometimes eye-popping costumes (though there's no nudity and only rare implied sex).
- 「訳」
- こんなに素晴らしい「カウボーイ・ビバップ」を私一人で楽しむことが許されるのだろうか?答えはNoだ。
実は皮肉なことにSF嫌いの私の妻でさえもハマっている。 - 私訳
- それでは……「カウボーイ・ビバップ」を楽しめそうなのは、どんな人だろうか? 私の妻がそうだった(彼女は私よりもさらに、映画のSFを好きではないのだが)。ときどきびっくりするようなコスチュームが出てくることに、気まずい思いをする人もいるだろう(とはいえヌードシーンはないし、性的な示唆のある描写もほとんどないが)。
- 原文
- I came to love Yoko Kanno's explorations of every kind of jazz, beatnik and '50s rock all woven through a delicious new age sensibility; there's more bebop in this series than just the spaceship of that name. In fact, because of the jazz sensibility, the episodes are called "sessions," as if the story were a mere accompaniment to a jazz jam. And maybe it is.
- 「訳」
- 私はこの作品で流れる菅野よう子が作った多彩なアプローチを魅せるジャズサウンドや50年代の香りを残すロックサウンドが大いに気に入っている。
つまり「ビバップ(自由に生きる・自由に演奏する)」という言葉の意味を文字通りストーリーでも音楽でも具現化しているというわけだ。 - 私訳
- 菅野よう子が本作で試みている、新世代の愉快な感性で編まれたジャズや、ビートニクや、50年代ロックはどれもみな、大いに気に入った。このシリーズには、単にその名を冠した宇宙船だけに留まらないビバップがある。実際にジャズ的感性から、各エピソードは「セッション」と呼ばれている。まるで、物語がジャズの即興演奏のおまけにすぎないかのように。そのとおりかもしれない。
- 原文
- Mostly, though, this series is for people who love good storytelling – and plenty of surprises in every episode. The glory of animation is that you can show things that otherwise could never exist, and the writers, artists and voice actors of Cowboy Bebop do an unforgettably good job.
- 「訳」
- 私が強く言いたいのは、私たちはこのアニメ作品を生み出してくれた監督や脚本家、アニメーター、声優はもちろん、全てのスタッフへの感謝を忘れてはいけないということだ。私たちはアニメは黙っていても手元に配給されるものと勘違いしがちだが、一生懸命に作ってくれる人がいるから成り立つのである。特にこのような不世出の傑作においては、全てのスタッフが最高の仕事をしなければ作りえないものなのである。
- 私訳
- とはいえ、このシリーズはおおむね、すぐれた物語を愛する人々にお勧めできるものだ――それに、どのエピソードにも驚きがたっぷり詰まっている。アニメーションというもの*3の素晴らしさは、アニメーションでしか存在しえないものごとを表現できるところにある。その点、「カウボーイ・ビバップ」の脚本家やアーティスト*4や声優は、記憶に残るよい仕事をしている。
- 原文
- Parents, listen to your children about art. You'll hate a lot of things they like – that's why they like them. But by definition, they're cooler than you are, and some of the stuff they find will enrich your life. Culture is at its best when it's a two-way street.
- 「訳」
- 最後に子供をお持ちの親御さんへ。子供が日本アニメに夢中になることを快く思う親はなかなか少ないと思う。
しかし文化は両者が高めあって育つものだし、日本アニメそのものを毛嫌いするのはもったいない。
騙されたと思ってこの「カウボーイ・ビバップ」を一度あなた自身が見てみることをお勧めしたい。
もしかすると、アニメはあなたの子供、ひいてはあなた自身の心を豊かにするものだと認識を改めることができるかもしれないよ。 - 私訳
- 親御さんたちへ。子供たちのアートについての意見に耳を貸しなさい。子供たちが好きなものの多くを、あなたがたは嫌うだろう――だからこそ、子供たちはそれらを好むのだが。だが本質的に、子供たちはあなたがたよりもクールなのだし、彼らが見つけてくる作品の一部はあなたがたの人生を豊かにするだろう。文化というのは、双方向のときにもっとも高みに達するものだ。
感想
カードの文章の翻訳を謳いつつ、「訳者」の考えがあちこち勝手に盛り込まれている。英語がわからないのでわかる単語だけつまんで、あるいはgoogle翻訳あたりで出てきた文章をいじくって訳文を作ったとおぼしき箇所が多々あるのですが、そこに自分の思い込みを入れちゃってるんですな。これは誤訳では済まないレベルだと思う。「訳者」さんにはしかるべき誠意ある対応をお願いしたい。
ひとつ言えることがあるとすれば、「原文に忠実に」「少しでもわからない箇所があったら辞書を引け」という翻訳の鉄則は守ろうね、と。アレなんだよね世の中、「意味をざっくり把握しろ、細かい文法にこだわるな」とか「わからない単語はどんどん飛ばせ」みたいなテクニックが広まってるけど、これはあくまで読んだり話したりするほう(それも主にビジネス書とか技術文書系の)のテクニックであって、翻訳とか小説の場合はむしろ逆だと思うよ……
と書いているとブーメランになるのでこのへんで。
- 225 http://twitter.com/
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- 68 http://www6.ocn.ne.jp/~katoyuu/
- 47 http://blog.livedoor.jp/anime_trans/archives/3028238.html
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