最近訪問した店 短評編 2011-10
by tomosato on 4月.10, 2011, 店訪問
原発事故から1ヶ月が経とうとしております。当初は臨界、爆発、放射能飛散と迫る危機に日本国民は緊迫していたと思うのですが、4月に入ってから何かのんびりムードが漂っていると思いませんか。
3月末には外部電源の引き込みが終わり、直ぐにでも炉心の循環冷却が行われるようなことが御用学者などの口から言われておりましたが、循環冷却システムのチェックどころか高濃度汚染水の排水処理もまったく進んでいないではありませんか。
最近のマスコミ報道では、ほとんど原発での事故対策について語られることがありません。1ヶ月も経ってから
津波はここまで駆け上がった
など震災当時の映像を流してお茶を濁しているだけ。政府や東電に遠慮して大本営発表だけを垂れ流す大マスコミ、まったく独自の取材がありません。
大マスコミはどうして御用学者ではない「まともな学者」を擁して、福島原発近辺や周辺地域、そして隣接する県や東京での真の放射線レベルの測定をしないのか。発表しないのか。
建屋内の地面から検出されたプルトニウムでありますが、どんなアフォでも建屋内だけで飛散が留まっているとは思わないでしょう。どこまでプルトニウムが飛散しているかを何故検証しないのか。
建屋に貯まった高濃度汚染水を無事どこかへ移し換えることができたとしても、日々刻々と高濃度汚染水は垂れ流され続けます。
そんな厳しい環境で、循環冷却に必要な海水循環ポンプを修理して立ち上げることが出来るのか。循環サイクルの配管が壊れていないと確認出来るのか。原子炉建屋の奥に位置するという再循環ポンプを立ち上げるどころか、そこまで行き着くことが出来るのか。
乗り越えなければならない山は数多くあり、エベレストより高いのではないかと私は考えるのです。
大マスコミはまったくそのような厳しい状況を報道しないどころか、そのこと自体(循環冷却)の報道を自粛するという、相変わらずのなんちゃってジャーナリズムを発揮している怠慢。
原子炉が安定するまで数ヶ月かかるとの報道がありましたが、このままでは簡単に越年するのではないかと私は考えます。
さて本日から、まずは店訪問の短評編を復活することにします。1ヶ月以上空白ができてしまいましたので、大震災前の訪問は割愛し、その後の店訪問からスタートさせていただきます。
ビストラン エレネスク
ビストロとレストランの中間の位置づけという造語のようです。震災後あまり時が経っていなかったのでキャンセルが続出したのか、寂しい店内でありました。
アミューズとしてでてきたカマロンやクロケット、全くのイマイチ。後で明細を見て400円取られているのに驚きました。
ポーションが大きいと言われた割にはたいした量ではなかった前菜やメイン。
胡瓜のジュレ?がかかった牡蠣や、牡蠣と短角牛を混ぜて食べるタルタルは奇抜なものでありました。
シャルキュトリーもイマイチ。ブーダンノワールは匂いが気になり、チョリソ?、鶏レバームースもイマイチでありました。短角牛も柔らかかったけどまったくの普通味。
ビストロやレストランではなく、料理のレベルを考えるとワインバーと言った方がピッタシだと思うエレネスク。コラムで評価するなら再訪が必要です。
河太郎
博多のタクシーに乗った時、呼子の烏賊が美味しいとすすめられた店。友里の定説の1つに
生け簀料理に旨い魚なし
があるのですが、鮮度が命の烏賊だけは例外ですので、宿泊ホテルに近いこともあり昼にフリで訪問してしまいました。
まずは烏賊の活き造り(2940円)。悪くはなかったけど期待するほどのものではない。そしてついでに頼んだ豊後アジの価格の高さ(7350円)に唖然です。
要はマアジではなくバカでかいだけの関アジみたいなもののようで、さすが生け簀料理、身が怒っていて固いだけで旨みを感じません。
烏賊のゲソや耳は天麩羅に、アジの残りは塩焼きにしてもらいましたが、いずれも正直イマイチで訪問を後悔してしまいました。
相撲茶屋 大塚
博多の人気鮨店の主人から紹介された「あら料理」の店。相撲茶屋という店名に疑問を持って訪問したのですが、店入り口にあった土俵の模型みたいなものを見て私は引き返したくなりました。
まあ何事も経験、いや修行だと1万3000円の「あら尽くしコース」などを注文。
刺身の一口は悪くはなかったのですが、食べすすむ毎にアラの脂のしつこさにゲンナリ。唐揚げもイマイチで、単品で頼んだ「あらしゃぶ」(@1500円)は高いだけで頼む必要はないか。
ちり鍋とオジヤで〆ましたが、私は世間で言われている
アラはフグより旨い
という評価に猛抗議させていただきます。フグと違ってアラは脂がしつこく大味。この「尽くしコース」なんて相撲取りくらいしか対応できないのではないか。
そう言えば以前、大阪の「あら料理店」へ行った記憶があるのですが、その店の方が食後感は良かった。
ツマミや握りは満足の人気博多鮨店でありましたが、主人の店評価はアテにならないことがわかったのであります。