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【プロ野球】

マー君ら楽天ナインが宮城慰問 「元気な姿見られて良かった」

2011年4月9日 紙面から

 マー君が、闘将が、西村監督が、頑張れ東日本! 楽天、ロッテの両球団が8日、東日本大震災の被災地を慰問した。楽天は1軍のほぼ全メンバーが、本拠地のある宮城県内の避難所を手分けして訪問。ロッテは1、2軍の全選手とスタッフが、千葉県旭市と浦安市を訪れた。選手たちは、復興へ向けて懸命に頑張る被災者たちを熱く励ました。

 7日に東日本大震災発生後初めて本拠地・仙台に帰還した楽天ナインが、この日は4班に分かれて、宮城県内の避難所を慰問。被災した人たちと触れ合った。

 田中は選手会長の嶋らと東松島市の大曲小学校を訪問。前夜に東北を襲ったマグニチュード(M)7・1の余震の影響で高速道路が使えず、到着が2時間半近く遅れたものの、短い滞在時間を目いっぱい使ってサインや写真撮影に応じた。

 現地へ向かう車の中で田中らは目を覆うような光景に遭遇した。大津波の影響で沿道には建材などのがれきが散乱し、民家は屋根や窓が破損。土手に傾いた状態で放置されている自動車も目撃した。「津波の跡をみて胸が締め付けられる思いがした」と田中。車内では一言も語ることなく、車窓を眺めていたという。

 避難所へ行くことが不安だった。J1ベガルタ仙台などが早くから復興支援を現地で展開しているのに、遠征先にいた楽天は交通事情の問題などで帰るすべを失い、震災発生から4週間近く戻っていなかった。

 「僕たちを迎え入れてもらえるか心配だった」

 ところが地元の人は選手らを歓待。大はしゃぎで駆け寄ってくる子供たちの姿を見つけ、「元気な姿をみることができて良かった。シーズンを通じて僕らが頑張ってる姿をみせることが大事」。時間が許す限りサインを書きまくった。球団職員が間もなく終了の時刻と告げた時には、まだ50人近くが並んでいた。田中は「大丈夫。並んでて」。最後尾の人の番が来るまでペンを走らせた。

 「みなさん、不安な状態が続くでしょうが、頑張ってください。自分たちに何ができるか考えながら今季を闘っていきます」。滞在はわずか1時間。子どもたちへ何度も手を振って別れを告げ、仙台で合流した同僚らとともに開幕戦(12日、ロッテ)の舞台となる千葉・幕張に向かった。 (鶴田真也)

 

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