最終更新: 2011/04/10 01:42

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宮城県北部・中部で震度6強 約43万戸で停電続く 余震活動長期化の可能性も

宮城県で7日深夜、大きな余震があり、震度6強を観測した。
その直後、東北6県のほぼ全域が暗闇に沈んだ。
この大規模な停電で各地の道路は信号が消え、混乱も起こった。
そして一方、山形市内のコンビニエンスストアでは、明かりが消え、一時、閉店を余儀なくされた。
そして震源に近かった女川原発は、外部電源3系統のうち、2系統を失い、福島第1の二の舞かと衝撃が走った。
この停電は一時、最大400万戸に及び、8日夜もおよそ43万戸に明かりが戻っていない。
弱っているインフラを繰り返し揺さぶる余震に、今後も警戒が必要となっている。
宮城・大崎市にある避難所は、8日夜も停電が続いており、入り口の所だけ投光器による明かりがともっていた。
最大余震から24時間以上がたったが、宮城・大崎市の避難所では電気が復旧していない。
8日午後10時現在、いまだ停電は、およそ43万戸で続いている。
震災からまもなく1カ月。
7日深夜の東北地方を襲った震度6強、マグニチュード7.1の最大余震。
地震が起きたあと、岩手・大船渡市で、建物火災が発生した。
岩手県内の国道4号線では、地震で地割れが発生し、復旧作業が行われた。
一方、仙台市で、家電量販店の宣伝用の看板が一部落下したが、幸い下には誰もおらず、被害はなかった。
仙台市宮城野区の自動車販売店では、道路に面したショーウインドーが割れて倒れ、粉々に散乱した。
余震による津波警報で、仙台空港では緊張が走った。
滑走路で作業をしていた人が、退避を迫られた。
震度6強から一夜、被災地に再び刻まれたつめ跡。
岩手・奥州市前沢区の中心部では、道路にひびが入ったり隆起をしたりしたほか、ブロック塀が崩れるなど、あちらこちらで大きな被害が見られた。
震度6弱の余震があった岩手・奥州市。
町では、住宅の瓦や外壁が崩れ落ちている光景がいたるところで見られた。
男性は「揺れはこの前の11日よりも、大きかった」と話した。
少年は「もうちょっと端っ子に寝てたら、下敷きになってて...。自分ちが崩れるなんて、ありえないと思ってました」と話した。
消防庁によると今回の余震で、宮城県と山形県で2人が死亡し、東北6県あわせて負傷者は200人にのぼった。
被災地から再び明かりを奪った7日夜の余震。
岩手・釜石市にあるホテル「ホテルシーガリアマリン」で、地震発生直後の様子がとらえられた。
ガタガタという音の中で、突然消えた蛍光灯。
非常灯だけとなった廊下で、宿泊客は不安の表情を浮かべていた。
廊下では「ここ、津波来るべか?」、「ここはこないだろう」というやり取りがあった。
停電は東北6県で一時は400万戸に及び、ガソリンスタンドでは自家発電で営業を続けた。
青森市でも信号機が消え、市内のある家庭ではコンロでごはんを炊いていた。
青森市民は「(停電なので)ずっとこのストーブで、コンロでごはんを炊いて」と話した。
また気象庁によると、今回の停電で、地震の観測点などに障害が生じ、青森、岩手、秋田の3県では、復旧するまで、緊急地震速報が適切に発表されない可能性もあるという。
影響は東北電力の女川原子力発電所にも及んだ。
原子力安全・保安院は会見で「安全をしっかり担保する形で、検討する必要があるのではないかと思っております」と発表した。
7日夜の地震で、女川原発は、5回線ある外部電源のうち、1回線が作動していたため、冷却機能は保たれていた。
一方、同じ東北電力の東通原発は、7日夜の地震により、非常用ディーゼル発電機1機で電源が供給されていたが、午後に油漏れが発見され、停止された。
3機ある非常用のディーゼル発電機のうち、2機は定期点検中だった。
幸い、外部電源が復旧したため、結果的に影響はなかったが、原子力安全・保安院は、電源のバックアップ体制について検討する必要があるとの見方を示している。
復興途上の東北を襲った大きな余震。
専門家は、余震活動の長期化を指摘している。
東京大学・笠原順三名誉教授は「きのうの地震は、海側のプレートのプレート内で起きた地震(震源が深い)。深さが60kmもあると、最も非常に巨大な地震じゃないと、津波はほとんど起きない。余震活動はスマトラの例を見ると、これは2年か、数年間、続くんですね。プレートの境目に起こる率が非常に多いわけですけれども、それ以外にこういうふうに割れ目、海側のプレートに割れ目ができるようなもの、こういうものが起きます」と話した。

(04/09 01:15)


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