トカゲ王の島

 

 

キャラクターコンバート&世界の説明 --Island of the Lizard King-- 

 

 晴れてファングの迷宮探険競技のチャンピオンとなり、チアンマイの地方領主に出世したブリッツ君。しかし、呑気な生活はどうにも性に合わないようで・・・?

 彼は旧友へ会いに、南へと出かけていったとさ。新しい冒険、『トカゲ王の島』の始まりだ!!

 

 さて、その前に恒例のキャラクターコンバート。

 まずは能力値を全て原点までリセット。ぐぃぃぃぃーーーん!おお、戻しがいがあるね今回は。前回の「死のワナの地下迷宮」は、まさにカツカツだったからな。

 そしてハウスルールである達成点を1点獲得。これをそのまま原体力点上昇に用いて、ブリッツの能力値はこうなりました。

 

 【技術点11/11 体力点18/18 運点11/11

 

 そしてルールの確認。うん、よしよし。いつもと同じオーソドックス・スタイル。

 初期所持金の金貨30枚は・・・今回もなしか・・・。よって前回使わなくてそのまま残った金貨20枚に加え、獲得したアイテムを換金した額の10分の1が、今回の初期所持金となる。

 ファングの地下迷宮で獲得したアイテムは・・・いちばん高価そうな宝石三種(エメラルド・サファイア・ダイヤモンド)は最後の扉で使っちゃったから、あまりいいのは残っていない。「オパールの短剣」が金貨15枚。「ドワーフの鎖帷子」が金貨20枚。「力のお守り」が金貨5枚。「ドルイドの骨の指輪」が金貨5枚。その他アイテムはまとめて金貨1枚。こんなところか。総計は金貨66枚×0.1で、金貨7枚がブリッツ君の総財産だ。

 しみったれてんなあ。いちおう領主だろ・・・(´・ω・`)ショボーン まあ、南へ向かう旅で、派手に使っちまったってことでひとつ。

 それから原点回復薬が1つ分。今回も体力点を回復させる「力の薬」にした。やっぱりブリッツのウィークポイントは、すぐスタミナ切れする体力点にあるとみた。それに食料5個制のハウスルールがこんなにキツイとは思わんかった・・・(><)

 

 さてそれでは、ブリッツの冒険しているタイタン世界の紹介の続きだ。

 以前、このあたりはアランシアという大陸だっていうところまで説明したはず。それでは、独自のツテで手に入れたアランシアの地図を、ここに公開しよう。

 

 

 ご覧になればわかるとおり、今までの冒険でブリッツの通った地名が、そこかしこにあるのがわかるかな?

 実は、アランシア大陸全体はもっとでっかくて、この地図に載っている範囲は、正確には大陸の西端部である西アランシアと言う。だが本来のアランシアとは、もともとこの地図にある、比較的小さな部分を表す名前に過ぎなかったのだ。

 「アランシア」という名前の意味は、騒乱の大地を示す太古エルフの言葉がなまったものだ。というのは、この地は常にいろんな種族の争いの場になってきたからだ。

 西アランシアは比較的高文明で、大きな都市や町がけっこういっぱいある。だからここらへんは掠奪の対象になりやすく、これまでいろんな民族や種族が襲来しては定住していった。そうしていつの間にか、この地図にある一画は、いわゆる人種のるつぼといった様相になってしまったのだ。

 自然について言うと・・・丘陵や森林も比較的多いが、大部分はでこぼこの荒れ野だ。気候は春夏秋冬と四季の変化に富み、魔法使いがいろんな努力をしたにもかかわらず、雨が降ったり止んだり、日照りになったり曇りになったり、予測不能で厄介なもんだ。

 北には氷指山脈がある。この峻険な山脈は、さらに北にある広大な氷血台地からの凍るような突風を防いでくれる。そのおかげでそれなりに温暖な気候をアランシアの人々は享受している。

 

 とまあ、今回は大陸の概説まで。次回、ブリッツ君が生きて帰ってきたら、どんな神様がどんないきさつでタイタン世界を作ったのか、創世記を紹介するとしましょう。

 

 それでは、レッツ・ゴーーゥ!(^v^)ノ 

 

 

 

旧友の冒険に付き合うことにする --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点18/18 運点11/11

 

 こんちゃ。オイラの名はブリッツ。なんとか生き延びてるよ(^v^)ノ

 こう見えても、火吹山を制覇し、バルサスの要塞を陥落させ、ストーンブリッジに戦いのハンマーを戻し、シルバートンの街を救い、ファングの地下迷宮を突破したチャンピオンだ。今はチアンマイのとある荘園で地方領主している。

 んで、今、(一方的に)休みをもらい、南のオイスターベイまで旅してるとこ。

 オイスターベイは、(あの)ポート・ブラックサンドから南へ100kmほど下ったところにある小さな漁村だ。まあのどかな村で、この大陸には珍しく善良で素朴な人たちが住んでいる。

 そこにはマンゴという、俺の昔のダチがいるんだ。明るくて呑気なやつでね、今度俺が領主になったから、家来に取り立ててやろうと迎えに来たわけ。

 ところが・・・

 

 馬を駆り、平和そのもののオイスターベイに入ってみると、なぜか活気がなくシーンと静かだ。

あらら?どーしたんだろう?(A )

 曲がりくねった道を歩いていくと「ああ、せがれ!私のせがれ!!」と道端で泣き伏しているオバサンの一団に出会った。

 「これこれ、俺はブリッツというんだが、マンゴって奴を知らない・・・」と、俺が切り出すか切り出さないか、というとき「人さらいだ!人さらいが出たぞっ!!」という大きな声がする。

 なぬ、悪人か!じゃあ叩っ切ってやらあ、と剣を抜き身構える。数人の村の男達が小屋から飛び出した。そしてまっすぐ・・・俺のほうに向かってくる・・・

 

 ちょっと待て、人さらいって、俺のこと???(><)

 

 しかも怒りに燃えた目をして男達の中心にいる、浅黒い肌をして坊主頭のやせ細った中年男は・・・

 

ブリッツ「よう、マンゴじゃねえか( ;´・ω・`)ノ」

マンゴ「ブリーッツ!!貴様か?何しに来た!!(他の村の男達に向かって)おい剣を下ろせ、こいつは怪しい奴じゃない。俺の昔の仲間だ!!」

ブリッツ「しかしまあ、大層な出迎え方だ。いったい何があった?」

マンゴ「うむ、実はな・・・」

 

 マンゴは歓迎の挨拶もそこそこに、オイスターベイに出没する侵略者の話をする。それはここから西の火山島に住むトカゲ男の一団で、たびたびこの村を襲っては、若い男を奴隷としてさらっていくのだ。

 このままじゃ不幸な拉致被害者が出るばかりだ。「俺は船で火山島へ渡り、敵の根拠地に直接忍び込んで奴隷を救出してくるつもりだ」とマンゴは決意を口にする。他の漁師は怖がって火山島まで近づかないので、冒険を半ば引退した自分がいくしかない、とマンゴは寂しく笑う。

 そ れ か ら ・・・

 

 『君が微笑み、マンゴの冒険の手伝いをしようと言い出すまで、マンゴは黙ってじっと君を見つめるのだった』

 

 うっ・・・

 

 『君が微笑み、マンゴの冒険の手伝いをしようと言い出すまで、マンゴは黙ってじっと(以下略)』

 

 いや俺がここに来た目的は・・・

 

 『君が微笑み、マンゴの冒険の手伝いを(以下略)』

 

 あー、わーったよ!(Д)

 つきあってやるよ、お前さんの救出行にさ!

 

マンゴ「イヤーさすがブリッツ。そう言うと思ってたよ。でもいいのか?お前とは無関係な話だぞ」

ブリッツ「何しゃあしゃあと言ってやがる。いいな、手に入れた宝物は折半だぞ!ヽ(`Д´)ノ」

マンゴ「いやははは・・・」

 

 というわけでマンゴといっしょに火山島に向かうことになった。まあ、最近ヒマしてたしな。冒険者のカンも鈍らせたくないし、いい頃合だ。

 俺達は夕食を摂りながら作戦を練る。そもそもどうして、西の沖合いにある火山島が、そんな危ないことになっちまってるんだ?マンゴが海岸の漁師達の噂話を集めたところでは・・・

 

○火山島は、かつて罪人を閉じ込める囚人島であった。見張り役を任されていたのは、金で雇われたトカゲ男(リザードマン)の一団だった。

○トカゲ男と契約したのはオラフという王子様。だがこの王子様、ちょっと本土でやり過ぎちゃって、いろんな奴らを粛清したら、罪人の数が多くなりすぎた(笑)

○それでオラフ王子は、もう囚人達を火山島に送り込むこと自体、めんどくさくなってやめちゃった。そうなると収まらないのはトカゲ男たちだ。奴らは王子から見捨てられ、給金が出ないことを知ると、囚人達に復讐の虐待を始めた。

○こうして、火山島は「王」と名乗る1人のトカゲ男に支配される恐怖の島となった。囚人達はトカゲ男のために強制労働で金鉱を掘り、過酷な条件下で多くの者が死んだ。

○この島を恐怖で支配するトカゲ王(Lizard Kingは、奴隷がバタバタと死んで人手不足になったので、新しい奴隷を見つけるため海岸を配下のトカゲ男で掠奪させまくっているのだ。

 

マンゴ「トカゲ王は、ブードゥー教や黒魔術も使うらしい。また、より強力な家来を作り出そうと、様々な遺伝子実験も行っているらしいぞ」

ブリッツ「へえ・・・」(あくび)

マンゴ「実験の途中に生じた毒素は島を汚染させ、生物にとんでもない影響を与えた。ねじくれた人食い植物とか、巨大な獣とかな」

ブリッツ「はあ、そりゃタイヘンだ」(鼻をほじほじ)

マンゴ「もう3年間は、あの島から脱出できた者などいない・・・ってこらブリッツ、人の話はまじめに聞け!」

ブリッツ「だって、まあ、どっちにしたってよ・・・」

マンゴ「む?」

ブリッツ「行くんだろ?俺ら?」

マンゴ「へへっ、おうよ!」

 

 俺とマンゴはにやっと笑い、手をパン、パン、パアン!3回ハイタッチする。昔懐かしい、共に冒険してた頃の仲間の合図だ。

 

 さあ、出帆だ!俺らのコンビは無敵だぜ!

 トカゲ王をぶちのめし、連れ去られた犠牲者達を解放するために、今回もガンバっちゃうよ!いーやっはー!(≧∇≦)b

 

 

 

火山島に到着! --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点18/18 運点11/11

 

 小舟に乗り込む俺とマンゴ。

 火山島まで舟を操り航海する間、俺らはリラックスして、おしゃべりをゆったりと楽しんでいた。

 

 今はマンゴの父親の話だ。「大男だったんだよ。それこそ山のように大きくてな」と笑い転げる陽気なマンゴ。何でも彼の父親はサーカス団の一員だったのだが、ファングに興行で立ち寄った際に迷宮探険競技に参加して、還らずの人となってしまったそうだ。

 「本当はあれに挑むには歳をとりすぎていたんだけど、誰もそんなことを親父に言えやしなかった。まあ少なくとも、親父はチャレンジする人間だったってことさ」と、最後はちょっとしんみりする。

 俺はあえて、自分が迷宮探険競技でチャンピオンになったことを言わないでおいた。何か自慢しているみたいだもんな。

 そして、次の話題に移ろうとしたそのとき・・・

 

 マンゴは大声で叫ぶ「おーい、島が見えたぞ!」

 彼の指差す方角を見ると、はるか遠くに煙を吐き出している火山島が見えた。島は緑に溢れ、尖った山の頂上からは煙が緩やかに立ち上っている。

 ここが今回のバトルフィールドか・・・。俺は思わず身を引き締める。

 マンゴは舵を操り、島の東端にある入江に小舟をつけた。ここなら両側の岩で、この小舟を人目から隠しておけそうだ。俺らはザックを担ぐと小舟から飛び降りた。

 いよいよトカゲ王を打倒する冒険の始まりだ!(`・ω´)シャキーン

 

 さてどっちから行こうか。ここから先の道は2つある。入江の左側の岩をよじ登って浜辺に出るか、それとも右側の岩をよじ登ってもう一方の浜辺に出るか・・・。

 

 手始めに右側の岩をよじ登ってみた。すると出た浜辺には、6人乗りの手漕ぎ舟が浜に引き上げられていた。

 どうやら海賊6人、たった今、上陸したみたいだ。奴らは何か大きな箱を持っている。

 岩陰に身を潜める俺とマンゴは、ヒソヒソと話し合う。

 

マンゴ「どうする?やっちまうか??」

ブリッツ「いや、無駄な争いはよそうぜ。俺達はまずトカゲ王を見つけなきゃならん」

マンゴ「だけどあいつらの、あの大きな箱、宝箱じゃねえのか?」

ブリッツ「あの中に宝が入ってれば、まっすぐポート・ブラックサンドへ散財に向かうさ。たぶん中身はロクでもないものにちげえねえ」

 

 それに・・・こんな簡単に、ハナっから宝が入るわけがない。これFighting Fantasyの鉄則な()

 ダテに今まで生き延びてきたわけじゃない。ムダなケンカはしないに限る。俺達は海賊との戦いをスルーして引き返すことにした。

 

 そしてもう一度入り江に戻り、別の浜辺に出た。

 こっちは小さな浜だが、輝くようにキレイな砂で覆われている。絶好のプライベートビーチって感じだ!ヘ(゚∀゚ヘ)ワーオ!

 こんな危ない島でなきゃ海水浴したいところだがな。だがそうも言ってられねえ。

 浜のかなり先に白い石造りの小屋があり、それは屋根が崩れているので誰も住んでいないようだ。

 俺らは浜辺を横切ってそこに向かおうとする。

 ところが・・・そのとき・・・!

 

 どどどどどどどど、ずざああーーーーーーー!!

 

 突然、砂が小山のように盛り上がり、その中に潜んでいた怪物が、俺らを襲うっ!!

 

 

 

快活で勇気ある戦士、マンゴの死 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点18/18 運点11/11

 

 もうもうと舞い上がる砂の中から・・・

 トゲのある6本の足と2本のハサミが出てくるのを、俺は何とか見ることができた。やがて怪物の全貌が明らかになる。いや、怪物じゃない。これはもう怪獣といったくらいの大きさの・・・

 巨大ガニだあっ!( Д)

 そいつは巨体に似合わぬ速さで砂浜をサカサカサカと歩き、まだ気絶していたマンゴを、無慈悲にもハサミの1本でひょいっと摘み上げる。

 「ぐあああああーっ!」身体の骨が砕ける痛みで目覚めるマンゴ。だが、万力のように締めつけられているので身体を動かすことができない!!

 ゴキっ!いやな音がする。マンゴの背骨が折れてしまったか?彼はぐふうっと血を吐き、だらーんと動かなくなる。

 「待ってろ、今助けてやる!!」俺はそう怒鳴ると、巨大ガニに向かって突撃していった。甲殻類は俺と戦おうとするためマンゴを手放し、彼は地面に叩き落とされた。白い砂浜に血反吐が点々と描かれる・・・

 

【巨大ガニ 技術点10 体力点11

1R 攻撃力(巨大ガニ/15)(ブリッツ/20) 巨大ガニ/体力点-2

 おわっ、のっけからスゲエ能力値の敵だなオイ!!

2R 攻撃力(巨大ガニ/16)(ブリッツ/18) 巨大ガニ/体力点-2

3R 攻撃力(巨大ガニ/18)(ブリッツ/20) 巨大ガニ/体力点-2

4R 攻撃力(巨大ガニ/19)(ブリッツ/18) ブリッツ/体力点-2

5R 攻撃力(巨大ガニ/12)(ブリッツ/20) 巨大ガニ/体力点-2

6R 攻撃力(巨大ガニ/22)(ブリッツ/22) Draw

 巨大ガニの振り落としたハサミを剣で受け止める。ぐわわわん!すごい衝撃だ!!

7R 攻撃力(巨大ガニ/21)(ブリッツ/19) ブリッツ/体力点-2

 俺の身体が振動でビリビリ痺れるうちに、続けて一撃を叩き込まれた。くそ!

8R 攻撃力(巨大ガニ/17)(ブリッツ/20) 運試し吉 巨大ガニ/体力点-4 ←OverKill!!

 ピクリとも動かないマンゴが心配だ。これでカタをつけるぞ!どりゃあ!

 

 必殺、運任せスマッシュ!巨大ガニの甲羅を叩き割り、深々と剣を突き刺す俺。

 そいつはどおん、と地面に崩れ落ちた。ぜえ、ぜえ・・・息も荒いまま、急いでマンゴに駆け寄る。

 だが・・・ああ・・・だめか・・・(><)

 奴の顔には明らかに死相が浮き出ていた。

 俺は両腕で彼の頭をそっと抱える。マンゴはほんの少し目を開けて、苦痛にもかかわらず、かすかに笑みを浮かべてこう言うのだった。

 

マンゴ「さて、古くからの親友よ。そろそろ俺の運命も尽きてしまったみたいだな。俺なりに人様の役に立った人生だった・・・ゲホッ!!」

ブリッツ「何言ってる、まだ助かるぞ、マンゴ!」

マンゴ「・・・さあ、この俺のためにも、トカゲ王を・・・」

ブリッツ「おい、マンゴ!」

マンゴ「・・・やっつけて・・・くれ・・・きっと・・・だ・・・ぞ・・・(ガク)」

 

 こうして俺の旧友、マンゴはタイタンの神に召されてしまった。

 ファングの地下迷宮のスロムといい、マンゴといい、どうして俺の朋友(とも)は、俺を見捨てて先に死んじまうんだ。答えてくれ死神よ!いや、死神は俺なのか!? 

 

 「マンゴよ、お前の遺志は俺が引き継ごう。だから安らかに眠ってくれ」

 

 俺はそうつぶやくと、崖のそばの浜辺に彼を埋める。墓碑銘は・・・そうだな、快活で勇気ある戦士マンゴ、ここに眠るとでも書いとくか。

 お前の陽気な冗談は忘れないぞ・・・と、しばし目を閉じて天に祈る俺・・・。

 

 一瞬の静寂。波の音とカモメの鳴き声が悲しそうに響く。

 それからぱちっと目を開ける。さあ出発だ!

 

 俺はさっき行きかけた、石造りの浜辺の小屋へと向かう。

 そこは荒れ果てていて、中は乱雑そのものだ。汚れた敷物を蹴り上げると上げ蓋のついた床があった。

 上げ蓋を開けてみると、木箱が入っている。そしてその中にはコルク栓のついた陶器のビン、そしてメモが入っていた。メモには達筆な字でこう書かれている・・・

 

『だいぶ以前、私は心静かに一人で暮らすためにこの火山島へやってきた。しかし、トカゲ男たちがすでに住み着いていたのでは、そんな生活は望むべくもない。本土に帰ることにする。この地の植物や灌木には毒を持つものが多い。ほんのちょっと引っかき傷をこしらえても死んでしまうほどだ。このビンに入っている薬を飲みたまえ。そうすれば、毒にやられなくてすむ。あなたがどんな理由でここに来たかは知らないが、健闘を祈る。さらばじゃ、物好きなお方よ。』

 

 なるほど・・・。毒かもしれないと一瞬疑ったが、こんなとこに隠して毒を置いとく理由も見つからない。だからたぶんこの薬は本物だろう。俺はぐっと一息で飲み干す。

 薬はどろっとしてアニスの実(ハーブの一種)のような苦い味がする。まあ、たぶん、これから先で俺を守ってくれるのだろう。

 

 俺は小屋を後にして、いよいよ島の内部へと乗り込んでいく・・・

 

 

 

首狩り族の斥候隊と遭遇する --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点14/18 運点10/11

 

 小屋の後ろに崖へと続く狭いけもの道がある。俺はそれを上り始め、崖の上に辿り着く。

 見渡す限りの密林、西の方には植生帯を突き出た火山が見える。けたたましいほどの鳥や虫の鳴き声。ふう、気分はインディジョーンズだな。

 俺は水筒をぐいっとあおる。そして気づく。この島で水が不足したらタイヘンなことになるぞ・・・(・へ・)

 

 やがて日が休息に翳ってきたので、俺はとりあえずここの岩陰で野宿することにした。蚊やブヨなどに悩まされてぐっすりとはいかなかったものの、少しは眠る。そして夜明けとともに急いで出発することにした。

 密林の中をまっすぐ西へ進むのだ。

 

 ジャングルは下生えが密生し、俺は剣を鉈のようにふるい、身体の前で邪魔をする植物を切り払って進んでいく。

 こりゃあまるで、ベトナム戦の米兵・・・いや、ガダルカナルの日本兵のような按配だ・・・日本に帰ろう・・・みずしまあ・・・(て、ありゃあビルマか)

 とにもかくにも薄暗くジメジメした密林。継続した腕の運動で汗が滴り落ちる。

 うう、時間もかかるし面倒くさい!(><)

 

 やがて大木を見つけた。ここで腰を下ろして休息できそうだ。しかし、俺はガマンして先を急ぐ。さっき考えた水の不安もあって、まずはキレイな水源を見つけようと思っていたからだ。

 

 西へとさらに道を切り開き、下生えを踏みしめながらゆっくりと進んでいると・・・

 何だか、うなじに嫌な感じがする・・・誰かに見張られているような・・・

 俺は直感に従い、剣を抜いて後ろを振り返る。すると粗末な腰布だけをつけた黒い肌の男達が目に入った。ひい、ふう、みい、全部で3人。全員ともに石の棒と長槍で武装している。

 「この島の原住民か。よかったら彼らの集落に案内してもらおう・・・」と考えて、俺は友好的にファーストコンタクトをとろうと近寄った。しかし、奴らの腰のベルトには・・・

 

 縮んだ人間の干からびた頭部を下げているヒイィィィ!!!!(゚ロ゚ノ)

 

 こいつらは首狩り族だ!

 奴らはぺちゃくちゃと議論している。言葉は通じないが何となく想像つく。要するに、誰が俺の頭をぶらさげようか、という相談だろう。

 やられてたまるか!俺は剣を抜く。そして樹木をうまく障害物にして、1人ずつ戦闘することになった。

 

【首狩り族1 技術点6 体力点6

【首狩り族2 技術点7 体力点6

【首狩り族3 技術点6 体力点7

1R 攻撃力(首狩り族1/14)(ブリッツ/20) 首狩り族1/体力点-2

2R 攻撃力(首狩り族1/13)(ブリッツ/21) 首狩り族1/体力点-2

3R 攻撃力(首狩り族1/12)(ブリッツ/23) 首狩り族1/体力点-2 ←Kill!!

 あっという間に1人屠る。俺の瞬速の剣技に、首狩り族は目を見張った。

4R 攻撃力(首狩り族2/17)(ブリッツ/21) 首狩り族2/体力点-2

5R 攻撃力(首狩り族2/13)(ブリッツ/16) 首狩り族2/体力点-2

6R 攻撃力(首狩り族2/16)(ブリッツ/19) 首狩り族2/体力点-2 ←Kill!!

 何だこいつらヨワイじゃん。さあ、さっさと片付けるか(^v^)

7R 攻撃力(首狩り族3/16)(ブリッツ/17) 首狩り族3/体力点-2

8R 攻撃力(首狩り族3/11)(ブリッツ/21) 首狩り族3/体力点-2

9R 攻撃力(首狩り族3/14)(ブリッツ/17) 首狩り族3/体力点-2

10R 攻撃力(首狩り族3/10)(ブリッツ/19) 首狩り族3/体力点-2 ←OverKill!!

 

 しょせんは戦闘訓練を受けていない土着民だ。楽勝楽勝♪

 俺は鼻歌を歌いながら奴らの身体を探る。あまり役立ちそうな物はなかったが、バナナとココナツの詰まった食料袋を持っていた。遠慮なくいただくことにしよう。ん!なかなか美味で体力点+1だ。わーい(・∀・)

 さて、こいつらがどこから来たか、だが・・・

 

 俺は手近な木に上って周りを確かめる。

 木のてっぺんから見ると、遠く南西の方角に煙が立ち上っていた。どうやらあそこが首狩り族の集落らしいな・・・

 どうする?避けて北西からぐるっと回ることもできるが・・・。いや、ここはあえて、奴らの集落を偵察してみることにしよう。

 こんなやぶ蚊だらけの密林をさまよっていてもしょうがない。上手く忍び込めれば、トカゲ王に関する何らかの手がかりが見つかるかもしれん。

 

 というわけで俺は、煙の立つ方角へ、下生えを切り開きながら進んでいく。

 やがてかすかに太鼓の音が聞こえてきた・・・ (ジャングルのお約束だねっ!)

 

 

 

首狩り族の集落でいけにえを救う --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点15/18 運点10/11

 

 どんどこ、どんどこ、どんどこ・・・

 太鼓の音はどんどん大きくなってくる。そして、何かしゃべっている声と太いうなり声も聞こえてきた。

 俺はできる限り開けた野原の端まで匍匐前進する。そこは首狩り族の集落で、竹で作られた家がいくつか建っていた。そして野原の中央には、半裸にされて杭にくくりつけられた男を、全部で12人の首狩り族の戦士が取り巻いていた。

 酋長らしい、立派な仮面をつけた1人が前に進み出ると、太鼓の音がぴたっと止まる。そして奴は、付き添いの女からナイフを手に取った。

 まさに今、首狩り族たちの新しい戦利品が手に入ろうとしているのだ!

 

 アチャ━━━━(´Д`υ)━━━━・・・

 

 一度に戦うには数が多すぎる。かといって、あの可哀想ないけにえの男を見殺しにするのも寝覚めが悪いし・・・どうしよっか・・・俺はキョロキョロと辺りを見回す。

 すると、あの犠牲者と首狩り族たちを引き離す、ある考えを思いついた。だがそれは危険だぜえ・・・やるう・・・?

 うん、やる!出たとこ勝負だ!ヽ(`д´;)/

 俺はそーっと忍び寄り、近くにあった焚き火で木の枝で火をつけ、それを奴らの竹の家に放り込もうとした。火事を起こしてひと騒動起こそうとしたのだ。

 果たして上手くいくかどうか・・・運試しは・・・吉!

 

 ボウっ!パチパチパチ・・・

 おーおー、元々の材質が材質だから、よく燃えること。そんなに時間がかからないうちに、大半の家に火勢が燃え広がった!

 「アイヤー!ヌゴベラッタノ、ドゴロアサイ!!」とか何とか、俺にはわからない言語で叫びまわり、大混乱を起こしている首狩り族たち。俺はそのスキに、柱にくくりつけられた男のもとに近寄り、縄を切った!

 

男「ありがとう、恩に着る!」(すたたっと走り出す)

ブリッツ「あ、待て、そっちはヤバイ!」

 

 駆け出した男を追う俺。後ろから俺らを目撃した首狩り族の戦士の1人が、彼に槍を投げつけようとしている。あいつはそれに背を向けてちょうど死角なのだ!

 なになに、ここで1d6を振るのか。出目は6だ。そうすると・・・『槍は宙を裂いて飛ぶが、君たちをそれてしまう。君たちはできるかぎり急いで密林の中に走りこむ』・・・よっしゃ、脱出成功!(^v^)

 俺達は何とか首狩り族の集落から逃げ出すことができた。

 

 はあ、はあ、もう大丈夫だ・・・。

 密林の中のマラソンに疲れきって腰を下ろす俺。男も疲れているのか、感謝の気持ちを微笑みで表すだけだ。

 やがて息が整ってくると自己紹介を始めた。彼はサーマという名前だ。気の毒な拉致奴隷のうちの1人で、トカゲ王の鉱山を脱出して、筏を作って本土へ戻ろうとしていたら、首狩り族にとっつかまったらしい。

 そうか、俺は逆にトカゲ王のところに行って奴を成敗するつもりなんだ、と仲間に誘うと、「トカゲ王に会うのはもう二度とゴメンだ((((;゚Д)))ガクガクブルブル」と激しい拒否反応を示される。

 

 まあ、そりゃそうだな。┐(´ー`)

 

 じゃまあ、1人でチャレンジしてみるよ。と俺は別れの握手を差し出す。サーマもまた、俺の冒険の成功を祈るのだった。

 そして感謝の印として、彼は別れ際に、黒皮の紐のついた骨の飾りを俺に渡した。そして「これは君にたいへんな幸運をもたらすはずだ。」と告げる。

 え、こんなのがぁ・・・?と半信半疑な俺。だが文章によると・・・『これを身につけると、君の運点はどんなことがあっても7より下に下がることはないのだ』とある・・・。

 ということは、だ。これで運試しは、絶対に成功確率50%を割り込むことはなくなったわけだ!

 めっさいいアイテムじゃん!ありがとうサーマ!!(゜∀゜) (←現金な奴)

 

 手を振って下生えの彼方へと姿を消すサーマ。

 俺も最後まで手を振って、彼の脱出行の無事を祈る。お前もうまく戻れるといいなぁー。がんばれよぉー。浜辺の巨大ガニは倒しているから安心しなよぉー・・・

 

 さあ、俺も、たった1人で冒険の旅を続けなければならない!

 

 

 

沼地でマーシュ・ホッパーに騙される --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点15/18 運点9/11

 

 深い密林の中を進んでいく俺。

 木々の間からチラッと太陽が見えたので、何とか方向は特定できた。俺はまっすぐ西の活火山まで向かうことにする。その高地に上れば、この島の全体が見渡せるかも・・・と思ったからだ。ところがやがて、地面が湿り気を帯び、やわらかくなってきた。俺は見渡す限り真っ黒な沼地に辿り着いたのだ!

 

 どうしよっかねー、このまま泥まみれになるのもなー。だけど引き返すのも時間のムダだしなー・・・(A ) 

 と、ぽりぽり頭をかく俺。すると背後から・・・ ぴしゃ ぴしゃ ぴしゃ 

 水の跳ねる音がする。驚いて振り返ると、奇妙な生物が通り過ぎようとしていた。

 そいつは長い腕が地面まで伸び、水かきのついた足で沼地の上を素早く歩いていく。「あ、ちょっと!」俺は思わず声を上げてそいつを呼び止めた。

 怪物はいぶかしそうに俺をじっと見る。悲しそうな大きな目をして、口からは二又のピンク色の舌が飛び出しては、またくるんと巻き上がる。イラストを見ると・・・

 

 えっと・・・指輪物語の・・・ゴクリ?(笑)

 

 いやいや違う。俺は行きの船の中で、今は亡き冒険仲間のマンゴから聞いた話を思い出した。こいつはマーシュ・ホッパー(沼跳び)という怪物なのだ。軽はずみな旅人をだましては、沼地の怪物がいる奥地に引きずり込み、自分はそのおこぼれに預かるという、ずる賢い奴だ。

 だが、沼地を横切る方法を、このマーシュ・ホッパーより知っている奴はいない。それもまた事実だ。

 案の定、マーシュ・ホッパーは首を振り、沼を渡ってこないかと俺を手招いている。

 うーん、ワナとはわかっているんだ。ついていくべきかどうか・・・。だが俺一人で何もわからぬまま沼地に踏み込んで、底なし沼とかにずぶずぶはまり込んでデッドエンド・・ってのもヤだなあ。

 よし、誘いに乗ろう。行き着く先が怪物の住処だったら、両方まとめてぶった切ればいいやな( ゚Д゚)

 

 というわけで、俺はこの悲しげなヒューマノイドの後についていく。ぬるぬるした沼に膝まで浸かりながら、何とか引き離されないようにガンバル俺様。

 すると急に、奴は南に方角を変える。むむむ・・・そっちは俺の進むべき西の方角ではないのだ。でもまあ、まだ付き合ってやるとするか。周りに何があるかわからねえしな。そしてまた、マーシュ・ホッパーは西に向きを変える。うん、よしよし!(^v^)

 奴の背中からは、俺をワナに嵌めているのか、それとも安全な道を辿っているのか、よくわからない。

 だけども・・・文章によると・・・

 

 『君の疑問にはすぐ答えが出る。』 (゚∀゚ )オッ!!

 『君のすぐ前の泥水から大きな身体を持った怪物が出現したのだ』 (;´Д`)ハメラレター!!

 

 見事にだまされちまったよ。へっ。

 俺の前に出現したのは、2つの頭を持つヒドラだ!こいつは俺に噛み付こうと、巨大なナメクジのようにすーっと泥の上を滑ってくる。ここでアイテムチェック・・・『君は槍を持っているか?』って、そんなの持ってねえ(泣)。

 なので生死をかけて戦うまでだ!

 こいつは両方の首で別々に攻撃を仕掛けてくる。俺はそれらと同時に戦うわけで、一方の頭には通常どおりダメージを与えられるが、もう一方の頭に勝ったとしても、ダメージは与えられない。ちょっと厄介だ。長引きそうだな・・・。泥の足場で動きにくいにもかかわらず、攻撃点にペナルティが与えられないことが、唯一の救いだ。

 

【ヒドラ(右の頭) 技術点9 体力点9

【ヒドラ(左の頭) 技術点9 体力点9

1R 右頭を指定 攻撃力(ヒドラ右/16)(ヒドラ左/13)(ブリッツ/22) ヒドラ右/体力点-2

2R 右頭を指定 攻撃力(ヒドラ右/17)(ヒドラ左/16)(ブリッツ/20) ヒドラ右/体力点-2

3R 右頭を指定 攻撃力(ヒドラ右/18)(ヒドラ左/14)(ブリッツ/14) ブリッツ/体力点-2

4R 右頭を指定 攻撃力(ヒドラ右/15)(ヒドラ左/17)(ブリッツ/18) ヒドラ右/体力点-2

5R 右頭を指定 攻撃力(ヒドラ右/14)(ヒドラ左/16)(ブリッツ/14) ブリッツ/体力点-2

6R 右頭を指定 攻撃力(ヒドラ右/14)(ヒドラ左/20)(ブリッツ/16

    運試し吉 ヒドラ右/体力点-4 ←OverKill!! ブリッツ/体力点-2

 

 左頭が俺の胴体に噛み付く。がぶっ!そして俺の身体はずるずるっとヒドラに引き寄せられる。

 だが俺はその反動を利用して、何とか右頭をぶった切った。ずばあっ!

 泥の中に鮮血が飛び散る。ここまで体力点を6点も失ったが、やっと普通の戦闘だ!!

 

7R 攻撃力(ヒドラ左/16)(ブリッツ/16) Draw

8R 攻撃力(ヒドラ左/16)(ブリッツ/22) ヒドラ左/体力点-2

9R 攻撃力(ヒドラ左/16)(ブリッツ/19) ヒドラ左/体力点-2

10R 攻撃力(ヒドラ左/16)(ブリッツ/19) ヒドラ左/体力点-2

11R 攻撃力(ヒドラ左/18)(ブリッツ/19) ヒドラ左/体力点-2

12R 攻撃力(ヒドラ左/19)(ブリッツ/14) ブリッツ/体力点-2

 あっつー!くそ、もう一撃だ、くたばりやがれっ!!

12R 攻撃力(ヒドラ左/16)(ブリッツ/17) ヒドラ左/体力点-2 ←OverKill!!

 

 俺の渾身の薙ぎ払いでヒドラはぶった切られた。黒い泥の中にどうっと沈む巨体。

 まさか俺が勝つとは思ってなかったのだろう。マーシュ・ホッパーはビックリして、持ち前の足取りの軽さでこの場から去っていく。俺は追いかける気も起こらず、西への旅を再開するのが精一杯だった・・・くそ、何も宝物なしかよ・・・戦い損だ・・・(泣)

 

 だが、そんな疲れた俺に追い討ちをかけるように、右側で渦が巻き起こる。

 ごぼごぼおっ!そこから大水ヘビが飛び出して襲い掛かってきた!あの糞マーシュ・ホッパーめ、俺をとんでもない所に連れ込みやがって!!ヽ(`Д´)

 というわけで連戦だ。俺は疲れているので攻撃力−2のペナルティを負う。上等だ(゚Д゚#)ゴルァ!!

 

【大水ヘビ 技術点6 体力点5

1R 攻撃力(大水ヘビ/13)(ブリッツ/19) 大水ヘビ/体力点-2

2R 攻撃力(大水ヘビ/12)(ブリッツ/20) 大水ヘビ/体力点-2

3R 攻撃力(大水ヘビ/16)(ブリッツ/17) 大水ヘビ/体力点-2 ←OverKill!!

 

 ぜえ、はあ、ぜえ、はあ・・・。何とか倒した・・・。

 とりあえず危地は脱したようだ。俺は衣服が汚れるのもかまわず、安堵して泥の中に大の字で寝そべって、しばし休息をとる。残り体力点7はちょっとキツイので、ここで食料を1つ喰って体力点+4しとこう。

 くふううう!今回の冒険もカツカツになってきたぜえー!!(><)

 

 

 

毒に耐え抜き魔法の兜をゲット!! --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点11/18 運点8/11

 

 次第に足元の地面が固くなってきた。どうやら沼地を抜けたようだ。目指す西の方角には2つの丘が見える。よし、そっちに向かってみよう。

 上り坂を少し上り、一息つく。

 おおお、見事な絶景だ。俺が今まで悪戦苦闘してきた密林や沼地には、草花が美しく咲き乱れていた(実際、死闘に次ぐ死闘で、そんなもん鑑賞するヒマなかったもんなあ)。青々とした海にぽつんと浮かぶトロピカル・アイランド!!(^v^)

 ・・・しかしその実体は ┐(´д`)

 油断しちゃいけないぞブリッツ。さあ、先を急ごう。

 

 西に向かうルートは2つある。丘を上り続けるか、それとも丘と丘に挟まれた谷間を抜けるかだ。うーん、なんかの怪物に上から襲いかかられそうで、谷間は何となく危ない予感がする。ちょっと疲れるけど、このまま上り続けよう。この美しい景色ももう少し眺めていたいしな。

 谷間の道をそれて丘の側面を上る俺。ふう、はあ。ふう、はあ。覚悟していたとはいえ、やっぱり疲れるな・・・(><)

 だが、突然そのとき、どどどどどど!!!!と地響きがした。

 地滑りだ!岩や丸い石が容赦なく谷間の道に降り注いでいくのを、俺はじっと見守る。俺のカンは当たったのだ!ふいー、危なかった。この幸運に運点+1(≧∇≦)b

 この幸運を祝って、おーしついでだ、ここでもう1つ食料消費!体力点を+4して合計15点。だが残り食料数は3個だ・・・。まあいい、俺は前回の迷宮探険競技で学んだね。食料なくすイベントで強制的に失っちゃうよりかは、今、回復できるときに使い切っちゃった方がいいのだ。

 

 さて、危険も去ったし、谷間に下りてみる?いやいやいや、まだ危ないだろう。それに丘もここまで上ったんだ。せっかくだから頂上まで行ってみよう。ってわけで、俺はそのまま丘を上り続けた。

 すると・・・こけっε≡Ξ⊂ ´⌒つ´∀`)

 小石につまずいて転んでしまう。あちゃあー、て、えっ!こんなところで運試し??ななな何が起こるんだろ。まさか手首の骨でも折ったとか・・・どきどき・・・とりあえず吉。

 俺はすんでのところで茂みの草をつかみ、谷間に滑り落ちないですんだ(うわけっこう深刻な事態だったのね)。だけどまあ何事もなしか。よかったよかった。と地面に横たわっていた俺は、ついでというかなんというか、岩の下に穴が開いているのを発見した。

 おお?これは、うーむ。俺は好奇心から穴の中にゆっくり手を入れて探ってみる。ガラガラガラ・・・ガラガラガラ・・・何だこの音?福引か?

 

 違います。ガラガラヘビです。  ギャヒ━━━━(°Д°)━━━━!!!!

 

 俺はガラガラヘビの巣の中に手を入れちゃったわけだ!!がぶりっ。毒牙が容赦なく俺の手に突き立てられる。あうー!( TДT)

 一刻の猶予も許されない。俺は剣を抜き、傷口から毒を出さなければならない。文章によると・・・ええっ?『体力点が19点以上あるか』だって?

 

 あ る わ け な い だ ろ う 。

 

 どこぞのマッチョだそいつは。

 あ・・・やばい・・・身体が弱ってきた。腕が震える・・・視界がぼやける・・・ええっ?体力点-5ぉぉぉぉ!?・・・死ぬ・・・死ぬる・・・(*´д`*) えっと、ここで『体力点が10点以上あるか?』だとぅ?

 さっき食料を連続食いしてたからな。現在ジャスト10点いちおうあるけどよ。そうなるとどうなるの?『毒のおかげで君は弱って、ほとんど死にかけたが、何とか生きながらえた』

 おおー、生き延びたよー。ふいいいいいい!!(><)

 

 く、目眩が・・・。俺は再び歩き出せるようになるまで、休息をとることにする。それにしてもむかつく毒蛇だ。俺は腹立ち紛れに、ていっ、ていっ!と剣を巣穴に突っ込んでガラガラヘビを追い出すことにする。

 ところがそのとき、がちんと、金属と金属がぶちあたる音がした。ん?なんだなんだ?俺はその物体をそーっと手繰り寄せる。

 おおう、こいつは!(・∀・) 太陽の光を浴びたそれは、燦然と輝く翼のついた兜だった!戦士として思わず俺はそいつを頭に被ってみる。ぴったりだ!

 

 『その兜は100年以上もたつ古いもので、かつて魔術もよくしたソッグという戦士が持っていた物だ。この兜を被ると、どんな敵も君を怖れ、君はどんな戦いでも1回目の戦闘には勝利を収めることができる。敵は2回目の戦闘になってやっと戦う勇気が出てくるわけだ』

 

 つまりこの「ソッグの兜」をつけてれば、敵は1ラウンド目、自動的に体力点-2されてから戦闘がスタートするわけだ。

 やりい!スゲエもん見つけたぜ!!(^v^)

 体力点を5点失ったモトは十分とれた。俺は誇らしげにこの兜を身につけ、注意深く谷間の道に下りることにする・・・。

 

 

 

谷間の道を歩くと・・・ --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点10/18 運点8/11

 

 もう大丈夫だろうと思って谷間の道に下りると、誰かの足跡があった。辿っていくと、それは急に途絶え、何だかケンカがあったかのような痕跡になっている。そしてさらに辿っていくと、砂の上にキラキラ輝く物が見つかった。

 真鍮製の楕円形をしたかぎタバコ入れだ。蓋が開けられるようになっている。十分用心しながらそれを開けてみると・・・ぱかっ・・・中には小さな金塊と、なぐり書きされた1枚の紙が入っていた。

 用紙にはこう書いてある。

 

 『今、君がこれを読んでいるということは、トカゲ王の奴隷鉱山を脱出しようとした私の試みが失敗したことを意味する。私のいかだが、この谷間を越え平野が川とぶつかるところに隠してある。もし、君が我々を救うためにここにいるのなら、その川を上流にさかのぼり、泥で作った小屋があるところまで来てほしい。奴隷鉱山はすぐその近くだ。くれぐれもトカゲ男の衛兵たちには気をつけるように』

 

 なるほど、奴隷のうち1人がここまで脱出してきて、トカゲ男に捕まったわけだ。ケンカらしき跡はその現場だ。そしてつかまる前に、大急ぎで文章を書き、かぎタバコ入れに収めて落っことした・・・そう考えるのが妥当なセンだ。

 “君が我々を救うためにここにいるのなら”か・・・。ああ、もちろん行くさ奴隷鉱山まで。だってそれがマンゴとの最後の約束だったからな(`・ω・´)

 俺は紙切れと金塊をザックに収め、決意を新たにして足跡を辿っていくことにする。

 

 だが地面は岩場に変わり、足跡はわからなくなってしまった。

 しょうがない。谷間の道をそのまま急ぐ俺。だがその道の真ん中に待ちかまえていたのは・・・うほっ、デケエ( ゚Д゚) 長さ6mはあろうかという巨大トカゲ(Giant Lizardだ!

 こいつもトカゲ王の遺伝子実験の一環として作り出された怪物なのかな?まあとにかく、奴に喰われる前に、俺は剣を抜く!

 

【巨大トカゲ 技術点8 体力点9

1R ソッグの兜効果 巨大トカゲ/体力点-2

2R 攻撃力(巨大トカゲ/12)(ブリッツ/18) 巨大トカゲ/体力点-2

3R 攻撃力(巨大トカゲ/15)(ブリッツ/23) 巨大トカゲ/体力点-2

 ソッグの兜の効果もあり、優位に戦いを進めていく俺。トカゲの肉って食えたっけな・・・

4R 攻撃力(巨大トカゲ/19)(ブリッツ/14) ブリッツ/体力点-2

 ・・・そんなことを思っていたら、がぶっとかまれた。あたた、まじめにやらなきゃ!! 

5R 攻撃力(巨大トカゲ/15)(ブリッツ/20) 巨大トカゲ/体力点-2

 よっしゃ、こいつで

6R 攻撃力(巨大トカゲ/19)(ブリッツ/22) 巨大トカゲ/体力点-2 ←OverKill!!

 決めてやるっ!! 

 

 ざしゅ!トカゲの頭部を切り取り、奴に引導を渡す。だがもちろん単なる爬虫類が役に立つ品物など持っているはずもなく、肉も食べられるはずがない。

 あーあ。また戦い損だ。 ┐(゚〜゚)

 俺は巨大トカゲの死体を踏み越えて谷間の道を歩き続ける。

 

 道は草の生い茂った平原にでて、丘は背後ではるか遠くになった。ん??ここで俺は、道の左側にを見つける。

 たぶん、鳥がたむろっているから毒水ではないと思うな。水源がこの先見つかる保証もないし、ここまでの歩きでちょっと疲れていたから、俺は喉を水で潤そうと池に近づいた。水は藻が浮いてるものの、冷たく爽やかそうだ。

 ところが!俺が池のほとりで身をかがめた瞬間、水中から大きく開かれた緑の口が現れ、俺に向かって液体を、水鉄砲のようにぴゅっと吐きつける!

 ここで技術点チェック・・・成功だ。俺は頭をとっさに下げ、そのネバネバした唾が顔面にかからないようにする。

 池で待ちかまえていたのは巨大な鉄砲ガエル(Spid Toadだったのだ!こいつは水の中から飛び出て、鋭い歯で俺に噛み付こうと、びょーんと跳んで襲い掛かってくる。

 なめるなよ、たかがカエルのくせに!!

 

【鉄砲ガエル 技術点5 体力点6

1R ソッグの兜効果 鉄砲ガエル/体力点-2

2R 攻撃力(鉄砲ガエル/9)(ブリッツ/19) 鉄砲ガエル/体力点-2

3R 攻撃力(鉄砲ガエル/10)(ブリッツ/15) 鉄砲ガエル/体力点-2 ←Kill!!

 

 しょせんは両生類。ファンブルにさえ気をつけてれば楽勝よ(^v^)

 俺は鉄砲ガエルの死体を脇に追いやり、あらためて水を飲む。ごくごく・・・ふう、さっぱりした。体力点+1だ。

 そのとき俺はあることに気づく。あらら?池の底に木製の小箱が沈んでいるぞ?

 俺はそいつを池の中から引っ張り上げてみる・・・

 

 

 

技術点-2だとうー!!(*´д`*) --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点9/18 運点8/11

 

 鉄砲ガエルは群れて巣を作らない。だから俺は自信を持ってじゃぶじゃぶと池に入り、小箱を拾う。草地に戻って剣で蓋をこじ開けると、中には、おおお、何かいっぱい入っているねえ(゜∀゜)

 

液体の入ったガラスの小瓶

ビロードの小袋

赤皮のブーツ

金の指輪

 

 全部でこの4つだ。とりあえず体力点も少なくなってきたし、まずはガラスの小瓶の液体からぐいっとあおるか。体力が回復する薬だといいな。ワクワク・・・

 『君はのろまの薬を飲み干してしまった』 ぶーっ!!(Д)---===≡≡≡

 さっきの鉄砲ガエルのように、口から勢いよく吹き出す俺様。だがもう遅い。「のろまの薬」を飲んだ俺は、戦闘を開始するたびに、剣を取り落としてしまう可能性が生じる。具体的には、1ラウンド目の戦闘が始まるときに1d6を振り、出目が1だと剣を落として、その1ラウンド目では自動的に負けてしまうのだ。

 あれ?でも、「ソッグの兜」で、俺は1ラウンド目は自動的に勝つんじゃなかったっけ??

 どうするここら辺。ちょっと待った、審議審議・・・

 

 ・・・ ・・・ ・・・

 

(えー、オフィシャル、というかロガーン神のご託宣から発表がありました。「ソッグの兜」の効果の方を強力とし、「のろまの薬」のペナルティを打ち消すことにします!!)

 

 ひゅーひゅー♪たまにはロガーン様も慈悲深いねえ(≧∇≦)b

 調子に乗ってきた俺は、次に金の指輪をはめてみる。透明になるとか、そんなのだったらいいけど・・・あらら・・・視界がクラクラするよ・・・(汗)

 『この指輪には、惑いのまじないという呪文がかけられているのだ』 Σ(゚дlll

 急いで指から抜こうとする俺。だが、外れない!技術点-2の強制ペナルティだってよ。ぎゃひー!!

 

 俺は次に赤皮のブーツを履く。これは疾風のブーツで、技術点+2だ。やっりい、さっきのペナルティを相殺だぜ!!

 ウソです。すいません。

 そんな妄想をしただけです。

 いいことも悪いことも特に起こらない、単なる普通のブーツでした。(><)

 

 最後に小袋を開けてみるが???中には何も見えない。というか、まったくの暗闇だ。ためしに石を放り込んでみるが、石は見えなくなり、重さはまったく変わらない。

 そうか、こいつは魔法のホールディングバッグ、「底なしの袋」なんだ!

 大きくて重い物でも、これに入れれば持ち運べるし、いつでも好きな時に取り出すことができる。こんな貴重品を見つけた俺に運点が+1された。よっしゃ!

 

 だけど・・・技術点-2はイタイ・・・マジでキツイ・・・。

 今回の原点回復薬は「技の薬」じゃないんだよなあ。とりあえずここで食料を1個消費。体力点+4して、ある程度戦闘でダメージを受けても耐え切れるだけの余裕を作る。

 まあこうなっちゃったもんはしょうがねえ。ベストを尽くして、やるだけやるしかないな。俺は覚悟を決めて西へ歩き続ける。

 

 さらに歩くと、平原を何か小さな動物が走っているのを目に留めた。あの姿格好は・・・どうやら野生のブタだ。

 ブタの丸焼き・・・じゅるっ。俺の口の中によだれが沸き起こる。格好の食料、見っけ!!

 だけどここでアイテムチェック。『槍を持っているか?』うんにゃ、持ってねえっす。なので俺は、すばしこいブタを捕まえることができない。くそ、待て、コラ!!

 やがてとても美味しそうな肉体は、平原を横切って見えなくなってしまった・・・。

 はあ、しょうがねえ(((;-д- =3

 

 俺はガッカリして元の通りに西へ向かうことにする。栄養たっぷりのブタの丸焼きが、今日の夕食のはずだったんだけどな・・・ううっ。

 

 

 

人喰いワニの棲む川をいかだで上る --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点9/11 体力点13/18 運点9/11

 

 すきっ腹を抱えつつ、やがて俺は川のほとりに出た。そこは低木が生い茂り、木で覆われている場所がある。「かぎタバコ入れの中にあったメッセージ」をあらかじめ読んでいた俺は・・・ごそごそごそ・・・あった!(^v^)

 この低木の茂みの中に、しっかりとした作りのいかだがあった。俺はそいつを川まで引きずり、乗り込むことに成功した。川の流れは緩やかで、長い木の棒で底を差せば、簡単にいかだを上流に進めることができるのだ。そしてこの川をさかのぼると、奴隷鉱山が・・・

 

 さて、密林を進むよりは安全だろうと川沿いルートを取ったが、どうやらそうでもないみたい(泣)

 前方の中から一対の目が俺を睨みつけている。そして突然、鋭い歯が並んだ大きなあごがいっぱいに開き、ものすごい力の動物がいかだに激突してきた。ワニだ!

 がつーん!がつーん!何回も奴は体当たりをかまし、俺を水中に落とそうとする。

 落ちたらもちろん、奴に喰われちまう!うわ、ととと・・・バランスを保ち、何とかいかだから落とされないようにする俺。ここでアイテムチェックだ。『君は鉄の棒を持っているか?』やっべえ、そんなの持ってねえよお(っつか、そんなのどういう役に立つんだ?)

 なので俺は生き残るため、揺れ動くいかだの上で剣を抜いた。次に体当たりをかましたときに斬りつけてやるっ!ヽ(`Д´)

 

【ワニ 技術点6 体力点7

1R ソッグの兜効果 ワニ/体力点-2

2R 攻撃力(ワニ/15)(ブリッツ/17) ワニ/体力点-2

3R 攻撃力(ワニ/16)(ブリッツ/17) ワニ/体力点-2

4R 攻撃力(ワニ/15)(ブリッツ/17) ワニ/体力点-2 ←OverKill!!

 

 ふう・・・技術点が9まで低下していたのでどうなることかと思ったが、俺は何とかワニを仕留めることができた。オール代わりの長い棒を拾い上げ、奴の死体を遠ざける。幸い「底なしの袋」にアイテムは全て入れてあったので、何も水中に落っことさずに、俺は川の上流へと進む。

 

 次に遭遇したのは、川の右岸にいた、ボロ布をまとった男だ。男は狂ったように手を振り「おーい!おーい!」と俺を呼んでいる。

 奴隷鉱山から脱出してきた囚人なのか?俺はいかだをそいつに近づけて、もっと話を聞こうとする。男は突然、いかだに飛び乗ってきた。

 

ブリッツ「うわ、あぶねえ、揺らすなよ!」

男「いひひひひひ、死ね、死ね、みんな死ねえっ!!」

 

 男の目はらんらんと輝き、ひどく汗をかいている。どうやら虐待に次ぐ虐待で、完全に頭が狂っちまってやがる!

 

男「このいかだは俺のもんだあ、この呪われた島から、逃げてやるんだあっ!!」

ブリッツ「うわwwwちょwwwww待てwwwwwwww」

 

 この狂人は着衣から短剣を取り出し、俺を刺そうとする。俺には剣を抜く暇が与えられない。素手で男に対抗せねばならず、技術点-3のペナルティだ!くそ!だが奴に2回のダメージを与えれば、何かイベントが起こるらしいぞ・・・?

 

【狂った囚人 技術点6 体力点5

1R ソッグの兜効果 狂った囚人/体力点-2

2R 攻撃力(狂った囚人/9)(ブリッツ/16) 狂った囚人/体力点-2

 ここで、俺の右フックが見事にカウンターで、男の顔面に決まる。

 

 どっぼおおん!

 男はもんどりうって水中に落ちた。「た、助けろ、頼む!」必死に叫ぶ狂人。しかしその周りには、俺が退治したのとは別のワニの群れがすうーっと・・・彼らのやることは1つだ。とても美味しいご馳走がやってきたのだから。

 「ひいっ、来た、来たああ!!!」叫ぶ狂人。助けたいのはヤマヤマだが・・・すまん、ありゃ、もうムリだ・・・Σ(´D`lll)

 やがて、背後でばしゃばしゃばしゃっ!と水が掻き立つ音。そして悲鳴。哀れな犠牲者の最期を見ないようにして、俺はこの場を離れていかだを上流に差し向ける。

 

 自分の使命を果たすために。

 

 

 

奴隷鉱山の迷路 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点9/11 体力点13/18 運点9/11

 

 低い丘の間をヘビのようにぬって流れる川。とある湾曲部に来たとき、左側の岸辺に泥作りの小屋がひとかたまりになって建っているのを見つけた。

 

 俺は誰にも見られないようにそーっといかだをつけ、偵察しようと樹木の間を匍匐前進する。

すると一軒の小屋の後ろから、鎧を着けて三日月刀とムチを持ったトカゲ男が見えた。どうやら奴隷の監督係らしい。

 そうか・・・ここか・・・!かぎ煙草入れの中にあったメモを読んでいたからわかるぞ。ここが奴隷鉱山の入口に間違いない。

 ここにいる門番のトカゲ男をやり過ごして、鉱山の中に入れないかな・・・うーん、ちょっと無理そうか・・・じゃあ不意打ちすることにしよう。あとあと退路を絶たれるのも厄介だしな。

 俺は剣を抜いて忍び寄る。門番のトカゲ男は2匹いて、お互いぐじゃらぐじゃらとリザードマン語でおしゃべりしている。俺は小屋の隅からそーっと近づいていった。

 運試しは吉!ラッキーなことに、2匹とも俺に対して背中を向けていた。まずは左の方の一人を・・・ぶすりっ!

 「ぎゃっ!」俺の背後からの一撃を受けて、トカゲ男のうち1匹は即死した。OK!(^v^)

 だがもう1匹は侵入者の俺に気づいて三日月刀を抜く。さあ、解放への第一歩だっ!

 

【トカゲ男 技術点9 体力点8

1R ソッグの兜効果 トカゲ男/体力点-2

2R 攻撃力(トカゲ男/11)(ブリッツ/16) トカゲ男/体力点-2

3R 攻撃力(トカゲ男/12)(ブリッツ/19) トカゲ男/体力点-2

4R 攻撃力(トカゲ男/12)(ブリッツ/20) トカゲ男/体力点-2 ←Kill!!

 

 ふふふ・・・圧勝だぜ・・・。気合の乗っていた俺は、奇襲を受けてワタワタしていたトカゲ男をあっという間に屠る。奴らの身体を探ると、ポケットの1つから3本の鉄の鍵が見つかった。俺は素早くそれを懐にしまう。さあ急いで奴隷鉱山の中に入ろう。時間はあまりないぞ!(`・ω・´)

 

 小屋の後ろ側から険しい丘に続く登り道があって、それは岩肌の中央にある真四角な入り口に通じている。

 鉱山の出入口はいろんな足跡でいっぱいだ。壁に身体を寄せながら、俺は注意深く中へと踏み込んだ。トンネルはたいまつで照らされていて光源は必要ないが・・・そこら中に生じている奇怪な影が・・・不気味だぜ・・・三 (lll´Д`)

 

 トンネルは下り坂になっていて、すぐに分かれ道についた。左か右か・・・地図も持ってないし、当てずっぽうに動くしかないな。よし、右!

 するとまた分かれ道だ。左に曲がるか、それともまっすぐ行くか?うーん、左に曲がる!

 この側坑は天井が低くなってきて腰を屈めないと進めなくなってきた。うーむ、こっちの道は、間違いだったかな?ここはどうやら廃坑のようだし、引き返すか???

 いや、行けるとこまで行ってみよう!俺はずりずりとゆっくり廃坑の中を進んでいく。すると行き着いたのは・・・また左右の分かれ道だよ・・・ええーい、左だ!

 すると今度の穴も・・・また左右の分かれ道・・・

 ええーい、ちょっと待てい!!ヽ('A`)

 

 どうにもこうにも道に迷いそうで不安になってきたぞ。閉所恐怖のパニックを強く感じつつ、俺はじっくりここに立ち止まって考えてみる。

 まったくのヤマ勘だったが、ここまで分かれ道を「右→左→左」と来たわけだ。じゃあバランスよく、今度は右のトンネルを行ってみっか。これで2回ずつ左右を選んだことになる。

 

 右のトンネルは鋭く曲がり、見渡す限りはるか先まで続いている。おっ、新展開か?(゜∀゜) 

 歩き始めようとしたそのときだ。

 ゴロゴロゴロ・・・えっ何、この音?

 ビキイイイイ!・・・あっ、支柱にヒビが!!

 ドンガラグシャゴツババババガギボボボボボ!!!!

 俺は逃げる間もなく崩落に巻き込まれる!天井全体が落っこちてきて生き埋めになったのだ。なにぃー体力点に5点ペナルティだとぅー!!!(泣)

 

 あわわわわ・・・(;´Д`)

 俺は必死に土塊をかき分け、頭を出して空気を確保する。ふう、なんとか窒息死は免れたが、

ひどい目にあったぜ・・・あら、いきなりここで運試し?まあ、吉ですけど???

 崩落してきた岩や石に混じって、俺は木箱を見つけた。開けてみると、入っていたのは古代ルーン文字の刻まれた角笛だ!

 

 こっ、これは! むう、知っているのかライデン??

 ・・・って、ライデンって誰よ。

 

 まあおちゃらけるのはこれくらいにして、この立派なアイテムは「ヴァルハラの角笛」というものだそうだ。『その角笛が吹き鳴らされるとき、その吹き手と音色を聞いた味方の全員が力と勇気を得るという』だってさ!(・∀・)

 そいつはいい!奴隷たちを解放するとき、大いに役立ってくれそうだ。そんなマジックアイテムを見つけた俺の幸運に運点+2だ。俺はそいつを首に吊るし、さっきの分かれ道に戻る。

 

 そして相次ぐ左右の分かれ道を左、右、左、と進んでいくと・・・

 やがてトンネルの幅が広くなってきた・・・

 

 

 

業物の剣を手に入れて技術点回復!! --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点9/11 体力点8/18 運点9/11

 

 トンネルの中央に手押し車が横転していた。その近くに、おそらくドワーフだろう、小さめの人型生物の骸骨もころがっている。なむなむ・・・(ー人ー)

 トンネルの壁に、試掘した丸い穴がぽっかりと開いていた。そして人骨の削られた跡を見ると・・・このドワーフは地虫に襲われ、食べられてしまったんだろうな。

 

1)この試掘坑に入る

2)手押し車を踏み越えて先へ進む

 

 イヤお前、こんな怖い虫がいる穴には入っていけないだろう(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル というわけで俺は(2)を選び、この試掘坑をスルーしてトンネルを先に進む。すると・・・

 ま た 分 か れ 道 か 。(><)

 毎度おなじみの右か左?どっち?あー、じゃあもう、左だ左っ!(←ヤケクソ)

 

 今度は垂直に掘ってある縦穴のふちに着いた。鉱山もこんな奥になると、長い間誰も来なかったらしく、天井を支える支柱もボロボロだ。もちろん縦穴に降りる梯子なんて腐って無くなっちまっている・・・お、ここでアイテムチェックだってさ。

 

 『君は赤皮のブーツを履いているか?』ああ、履いてるよ。鉄砲ガエルの沼に落ちていたあれだろ?『履いているブーツには、もしかしたら魔法がかけられているかもしれないという考えが、君の心に突然よぎる』

 

 そんなご都合主義的なことがあるわけな・・・え、ちょっと、あらら?この急な縦穴を、らくらく降りられるんですけど☆))∀))━━━━━!!

 普通のブーツに見えたそれは、どんな斜面でも普通に歩ける「登り上手のブーツ」だったのだ!!こんなすげえアイテムをゲットしていたことに運点+1だ。

 俺はスタスタスタと普通に歩いて縦穴の底に着く。この場所は真っ暗闇だったが、俺の足が何かに触れた。これは・・・剣の刃??

 俺はそいつを持って縦穴から出る。たいまつの投げかける光の中で明らかになったそれは・・・素晴らしい業物の剣だ!!!

 

 技術点+2だってさ!(゚ )

 やりい、原点まで回復っ!!v(^v^)v

 

 俺は古い剣を縦穴に放り込み、新しい剣をベルトに挿す。うん、これで心強くなったぞ!!

 だが、またトンネルが崩落したら、戦闘能力に関係なくお陀仏だ。だからここら辺はチョー危険。俺は急いで元の道に戻る。

 

 さっさとドワーフの骨と手押し車のところまで戻り、そこを通り過ぎて・・・また縦穴があるところにやってきた。さっきと違い、こっちはしっかりと手入れされた木の梯子がついている。俺はそこを用心深く降りていく。

 うんしょ、こらしょ・・・(ノ‥)

 一段一段注意深く降りて底に辿り着くと、そこから新しいトンネルが延びていた。奥からは何か歌うような声が聞こえてくる。俺がそのトンネルを歩くと、次第にその歌声は大きくなってくる・・・

 

 (ざりっ) 背後に足音!殺気!!

 

 俺は振り返り、背後から近づいた者に面と向かう。

 トカゲ男だ!おそらく囚人を見張る看守なのだろう。そいつはバケツを持ち、俺を見てビックラこいている。だがすぐに戦闘態勢に入り、唸り声を上げて剣を抜いた!

 

【トカゲ男 技術点7 体力点7

1R ソッグの兜効果 トカゲ男/体力点-2

2R 攻撃力(トカゲ男/17)(ブリッツ/18) トカゲ男/体力点-2

 おっ!

3R 攻撃力(トカゲ男/15)(ブリッツ/19) トカゲ男/体力点-2

 おおっ♪

4R 攻撃力(トカゲ男/12)(ブリッツ/16) トカゲ男/体力点-2 ←OverKill!!

 おおーーーーーっ(^v^)

 

 新しい剣の切れ味は大したもんだ♪()

 俺は難なくトカゲ男を一蹴して切り刻んだ。奴が持っていたバケツにはなみなみと水がつがれていた。こいつを持っていけば、喉が渇いた奴隷達も喜ぶだろうな。

 さあ先に進もう。歩いていくと、トンネルは広い採掘場に続いている・・・

 

 

 

俺たちのレジスタンス、開始。 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点8/18 運点10/11

 

 はいほー はいほー しごとーにいくー・・・

 沈鬱な歌声が響く採掘場には、腰まで裸にされて動物のようにつながれた、6人のドワーフが作業中だった。彼らの背後では鎧を着けたトカゲ男がムチを鳴らし、ドワーフたちを急き立てている。ついに見つけたぞ!拉致奴隷の虐待現場だっ!!

 俺は奴隷たちを助けるかどうか、一瞬だけ悩んじゃった。だってファングの迷宮探険競技の競技監督とかで、ドワーフにあまり良い印象は持ってないんだもん・・・( ;´・ω・`)

 いやいやそんなこと考えるなブリッツ(笑)。マンゴの遺志を継がねば!!俺は剣を抜いてトカゲ男を攻撃しようと突撃する。ウラウラウラア!!

 

【トカゲ男 技術点8 体力点7

1R ソッグの兜効果 トカゲ男/体力点-2

2R 攻撃力(トカゲ男/15)(ブリッツ/17) トカゲ男/体力点-2

 俺はトカゲ男をズバズバっと切り裂き、2回の手傷を与える。すると・・・

 

ドワーフ1「よくもここまで・・・」

ドワーフ2「俺たちを散々・・・」

ドワーフ3「こき使ってくれたなあ《゚Д゚》ゴラァァァァァァァァァァァァア!!

トカゲ男「や、やめろお、ひいいいいい!!」

 

 俺の奮戦に勇気付けられたドワーフの奴隷達が、蜂起した!

 彼らはトカゲ男を取り囲み、つるはしを振り下ろし・・・げしげしっとリンチを加える。そしてトカゲ男をぐちゃぐちゃの肉塊に変えると、足枷を外し合い、バケツの水で喉を潤し、俺に感謝の言葉を述べるのだった。

 

ドワーフ4「おかげで助かったぞ。お主の名は何と言う?」

ブリッツ「俺の名はブリッツ。旧友マンゴに頼まれて、お前らを助けに来たのさ。」

 

 ここで歓声が上がる。

 

ブリッツ「この島を支配しているトカゲ王を俺はぶっ潰すつもりだ。お前らも協力してくれるか?」

ドワーフ5「もちろんだ!」

ドワーフ6「失くしたと思ってたこの命、もう惜しくはねえぜ!!」

ブリッツ「よし、じゃあまずは他の奴隷たちも解放しよう。鉱山の中を案内してくれ・・・」

 

 俺はトカゲ男のマントを身につけ、奴隷を護送する衛兵だと見せかけるため、ドワーフたちを一列に並ばせる。そしてトンネルの奥に向けて出発した。

 

ブリッツ「おらおら!キリキリ歩けい!!」(ムチを叩いて、びしっ!)

ドワーフ1「あつーっ!なあ、演技だろ、これ・・・」

ドワーフ2「ああ、そう思いたいが・・・」

ブリッツ(ぎろっと睨み)「 私 語 を つ つ し め 。うるせえんだよっ!」(びしびしっ!)

 

 と、「エリック・ザ・バイキング」の関根勤のような小芝居を打ちながら、俺たちはトンネルを降りていく。やがて分かれ道を通り過ぎようとしたとき、新たなトカゲ男が歩いてきた。ここで運試しは・・・凶でした(´・ω・`)ショボーン

 あからさまに猿芝居だった俺たちを、トカゲ男は呼び止める「おいこら、何だお前ら!!」しゃあねえ、邪魔者は片付けるか!!

 

【トカゲ男 技術点7 体力点8

1R ソッグの兜効果 トカゲ男/体力点-2

 だが、戦闘で1回勝つとすぐに・・・ドワーフ達が俺に走りよって加勢してくれるっ!!

 

ドワーフ達「死ねゴ━━━━(# ゚Д゚)━━━━ルァ!!

トカゲ男「ひい〜。アイムソーリー、あいむ・そぉ〜りぃ〜〜〜ヽ(´Д`)ノ」

 

 なで肩のトカゲ男をボッコボコにして、俺たちはさらにトンネルを進む。

 次の作業場では、人間とエルフの奴隷が入り混じって鎖につながれ、オークの衛兵たちが怒鳴っていた。

 だがオーク達は怒りに燃える俺らを見つけると、明らかに狼狽し始める。運試しは・・・あらら、凶だよ。オークのうちの1人が絶望的な抵抗を俺に試みてくる。

 バカが、早く逃げればいいものをっ!!

 

【オークの衛兵 技術点7 体力点7

1R ソッグの兜効果 オークの衛兵/体力点-2

2R 攻撃力(オークの衛兵/15)(ブリッツ/17) オークの衛兵/体力点-2

3R 攻撃力(オークの衛兵/11)(ブリッツ/23) オークの衛兵/体力点-2

4R 攻撃力(オークの衛兵/14)(ブリッツ/17) オークの衛兵/体力点-2 ←OverKill!!

 

 俺はオークの首をすっ飛ばし、その生首を高く掲げる。そして大声で奴隷たちに向かって、こう宣言するのだった。

 

ブリッツ「いざ立ち上がれ解放軍よ!今こそ暴虐なるトカゲ王に復讐の刃をっ!!」

 

 なんつってな(^v^)

 

 

 

宴会で呪術師のことを知る --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点8/18 運点8/11

 

 俺の呼びかけに応え、次々と喚声を上げる人間とエルフの奴隷たち。ドワーフが彼らの鎖を解き、頭数を数えてみるとひい、ふう、みい・・・14人もいるぞ。

 さあ同志よ、つるはしを持て。解放のための戦いだあ!

 革命完遂!造反有理!!(←それはちょっとちがう)

 

 ・・・ ・・・ ・・・ ヽ(`д´)/ 

 

 まあそんなことをアジりながら看守どもをぶち殺し、他に残された奴隷を解放する俺たち。なになに、ここで1d6を振れって?えーと、5だ。うん、特に何のイベントも起こらないらしい。

 俺は今や、復讐に燃える63人の献身的な戦士のリーダーになった!

 鉱山から飛び出した俺らは、先ほどの衛兵がいた泥の小屋を襲い、ボカドキボゴっとリンチしてツブシていく。そしてとうとう、この場所にいるトカゲ王の手下どもを駆逐した!

 

奴隷たち「やったぞー!うおーーーーー!!!」

 

 奴隷たちは歌い踊って喜び合う。ドワーフ達が3拍子のダンスを始めると、みんながそれを取り巻いて踊り始める!

 ほどなくして解放の宴が始まった。ほんのいっときだけ苦しみや心配事が忘れ去られ、とてもいい雰囲気だ。うんうん、いいねえ。がんばったかいがあったよ・・・(涙)

 悪の元締めのトカゲ王は、まだ健在だ。だけどまあ今日くらい、浮かれるのもかまわないだろ(^v^)

 

 さて、そんなドンちゃん騒ぎの最中、1人のエルフ奴隷が俺のそばに寄ってきた。「ちょっと・・・」と、俺を宴の輪の外へ呼ぶ。

 こいつの名はレイセ・イダと言い、さっきの解放戦のときに俺の知恵袋となって働いてくれた奴だ。博識で冷静で、まあ、俺らにとって軍師みたいな役割かな。

 

レイセ「これからどうするんだ、ブリッツ?」

ブリッツ「んー、トカゲ王の住んでるのは『石の砦』ってところだろ。とりあえず士気も最高だし、明日にでもそこに向かって進撃しようじゃねえか。」

 

 レイセは悲しそうに首を振る。そして眉根を寄せてこう言うのだった。

 

レイセ「はっきり言おう、自殺するようなもんだ。全滅するぞ」

ブリッツ「何だとお!(#゚Д゚) 俺を誰だと・・・イヤちょっと待て、お前ならどうする?」

 

 はっきり言って俺はトカゲ王について何も知らない。だがレイセはトカゲ王の正体を詳しく調べていたようだ。そんな情報に耳をふさぐほど俺はバカじゃない。

 レイセが言うには・・・奴の正体は・・・

 

○トカゲ王は頭上に恐ろしい寄生体ゴンチョンを乗せている。ゴンチョンはトカゲ王の脳味噌にしっかり触手を突き刺している。

○ゴンチョンこそが、宿主のトカゲ王に強烈な力を与え、改造トカゲ男どもをテレパシーで操っているのだ。だからトカゲ王を殺すには、何よりもゴンチョンもやっつけなければならない。

○だが、ゴンチョンの持つ魔力の秘密を知っているのは、この島に住む呪術師だけだ。こいつだけがゴンチョンと宿主の切り離す方法を知っている。

○レイセは4年間この島で奴隷として働き続けた。だが、呪術師だけは見かけたことがない・・・。

 

レイセ「彼は他の住民たちと離れ、世捨て人として1人で暮らしているようだ。みんなで行っても、おそらく姿をくらますだけだろう」

ブリッツ「とすれば誰か1人で行った方がいいのか。なあ、もしその呪術師に会わなければ・・・」

レイセ「ああ、百戦を闘って百戦とも負ける。間違いない」

ブリッツ「うむむ・・・」

レイセ「ブリッツ、何から何までお願いして悪いが、あんたは俺たちのリーダーだ。」

ブリッツ「ああ。ま、わかってるって♪」

 

 俺はレイセにウィンクすると、浮かれて踊っているみんなの輪の中に戻る。そして「はい、注目、ちゅーもくーっ!!」と、踊りをやめさせた。

 そして事情を話す。かくかくしかじかこういうわけで、俺は呪術師を探すために出かけてくるぜ、っと。最初は半信半疑だった奴隷たちだが、レイセの言葉巧みな説得で、どうやらゴンチョンについては信じてくれたようだ。

 

ブリッツ「お前らはレイセに従って、先に『石の砦』の近くまで進んでいてくれ。1日か2日あと、呪術師に会ってきた俺が合流する」

奴隷1「そうしたら決戦開始じゃな。だがブリッツ、もしお前がトンズラしたら?」

奴隷2「そうだそうだ、戻ってくる保証はあんのか?」

奴隷3「お前だけ本土に逃げて、俺らを見殺しにするつもりじゃあんめえな!!」

 

 ぶーぶー言う奴隷たち。ったく、なっさけねえこと、言うなよなあ つД`) ほれ!

 俺はこいつらに1枚の布を投げ渡した。???いぶかしがる奴隷たち。

 

ブリッツ「それは俺のダチのマンゴって奴が、頭に巻いていたターバンだ。そいつはあんたらを救うためにこの島に来たんだ。俺といっしょにな。まあ、俺は奴に引きずられてついてきたんだけど。だが、彼は巨大ガニに挟まれて死んじまった・・・」

奴隷たち「・・・」

ブリッツ「あいつの最後の望みは、奴隷たちを救出して、トカゲ王を倒すことだった。俺はマンゴの墓標の前で、必ずそうすることを誓ったのさ。」

奴隷たち「・・・」

ブリッツ「マンゴの形見をお前らに預ける。必ず俺はそれを取り返しに戻ってくる」

奴隷たち「・・・」

ブリッツ「それで信じてくれるかね?」

 

 奴隷の1人が、ぐすっと、鼻をすする。そしてそれは伝染し、ぐすっ、ひっく、うわーん、うおおおおぉおぉん!とうとう男だらけの大号泣大会になった!!(あー暑苦しい)

 彼らは俺のそばに近寄り、次々と激励の言葉をくれる。

 

奴隷4「すまねえ、ブリッツ、疑ったりして悪かった!」

奴隷5「マンゴにブリッツ、あんたら、真の漢だぜええ!!」

奴隷6「待ってるぞお、俺はあんたを信じてるぞおおお!!」

ブリッツ「あー、わかったから、鼻水を俺の服にこすりつけるな、コラ!!(´д`)

 

 明くる朝、俺らは行く先を別れた。奴隷たちはトカゲ王の本拠地の『石の砦』へ。そして俺は呪術師へ会いに、さらに密林の奥へ。

 さあ新たな出発だ。グズグズしてはいられねえ。

 

 

 

釣れたクマ──!! --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点8/18 運点8/11

 

 俺は奴隷鉱山につながっていた川まで戻り、いかだに乗って、さらにここから上流へ向かう。

 だが、やがて流れが急になり、うまく進めることができなくってしまった。こりゃあどうやら、自分の足の方が早そうだな・・・。

 俺はいかだを降り、岸に上がって歩くことにした。周りは岩や茂みだらけで骨が折れそうだ。うーん、どこに行けば呪術師に会えるのやら・・・?

 よし決めた。まずは火山まで行ってみようか。そこまでいけば見晴らしがいいから、何か見つけられるかもしれない。というわけで俺は北西に向かう。

 

 ふう、はあ、ずしゃ、ばしゃ・・・

 下生えを剣で切り開きながら、えっちらおっちら歩いていると、奇妙な灌木を見つけた。

 真っ赤なトゲのある幅広の葉が茂り、枝から巨大な木イチゴのような果実がぶら下がっている。うー、喉も渇いたし、美味そうだからかぶりついちゃおう。がぶっ!

 おおおっ、水気たっぷりでとてもおいしいぞおー!( ・) 

 気力を回復して体力点+1した俺は、口の周りについた果汁をぬぐいながら再び歩き出す。

 

 ここで運試し・・・吉だ。火山の中腹で、何かの金属が太陽の光に反射したのか、キラッと光るのに俺は気づいた。呪術師かな?それともトカゲ王の偵察隊か??

 俺は注意深くそっちに近づく。するとそこで見つけたのは、木の枝に吊るされた、膨らんだ麻袋だ。剣で吊るされた紐を切ってみる俺。袋の中には・・・

 食べ物だ!蜂蜜、小麦菓子、果物。えへへへ、疲れているときは甘い物が食べたくなるんだよねー(ノ´∀`*)

 毒かもしれないとちょっとは思ったけど、甘い匂いにガマンできず、俺は腰を下ろしてムシャムシャ喰い出す。うまあい・・・体力点+2・・・俺はシアワセもんだあ・・・( ´▽`)

 

 だが、最後の一切れを喰い終わったとき、背後の茂みでガサガサする音がした。

 

 『この食べ物の持ち主が木にこれを吊るしたのは十分な理由があったのだ。今にも君に襲いかかろうとしているクマの手が、食べ物に届かないようにと考えてのことらしい』

 

 えーと、つまり、俺の目の前に釣られて出てきたのは・・・

 

   ∩___∩

   | ノ      ヽ

  /  ●   ● | クマ──!!

  |    ( __)  ミ

 彡、   ||  、`\

/ __  ヽノ /´>  )

(___)   / (_

 |       /

 |  /\ \

 | /    )  )

 ∪    (  \

       \_)

 

【クマ 技術点10 体力点9

1R ソッグの兜効果 クマ/体力点-2

2R 攻撃力(クマ/18)(ブリッツ/22) クマ/体力点-2

3R 攻撃力(クマ/13)(ブリッツ/16) クマ/体力点-2

  がし!げし!俺は戦いのイニシアチブを握り、情け容赦なく一撃を加えていく。

4R 攻撃力(クマ/16)(ブリッツ/20) クマ/体力点-2

 おらおら、動きが遅いぜ!

5R 攻撃力(クマ/15)(ブリッツ/17) クマ/体力点-2 ←OverKill!!

 まだ冬眠してるのかい??

 

 ふっ、能力値は油断できなかったがな。しょせんはアスキーアート、楽勝だ。クマは俺の剣に切り伏せられて絶命した。

 こいつは皮の首輪をつけており、そこには小さな真鍮の呼び笛がぶら下がっている。ん、何かの役に立つかも知れんな。持っていこう。俺はそいつをポケットにしまい、呪術師を探す旅を再開する。

 

 やがて1日が暮れようとしている。見事な夕焼けだ・・・。

 

 

 

「鳥の羽を頭にさせ」というメッセージ --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点11/18 運点7/11

 

 太陽が水平線に徐々に沈みつつある。まるで真っ赤な風船のようだ。夕陽の残照は空をピンクと紫の入り混じった色に染め、俺は旅の使命も忘れて呆然と立ち尽くす。

 美しい・・・怖いまでに美しい・・・

 やがて何千もの虫がにぎやかに鳴き始めた。このまま夜通し歩くのは危険だな。俺はここで食料を食べて(いよいよ残り1個!)、野宿の準備を始めた。夜行性の怪物から身を隠すには、おっ、あそこの茂みなんかいいんじゃないか?

 ここで運試し・・・よし、出目が7で吉だ。

 (本当なら運点はこれで1点下がるが、俺はサーマからもらっていた「幸運の首飾り」のおかげで、運点は絶対7以下に落ちないのさ!(・∀・)

 幸運なことに夜間のワンダリングモンスターなどもなく、何事もなく夜が明けた。俺は日の出とともにスッキリと目覚めて、火山に向かって出発する。よーし、今日もがんばんべー!

 

 と こ ろ が ・・・ ( - _ - ) 

 朝日は強烈な陽射しに変わり、すごく暑くなってきた。うわあ、このままじゃ熱射病だあ。水分補給水分補給・・・がぶがぶ・・・あ、水筒の水がなくなりかけてる・・・。

 俺はきょきょろと水源を探し・・・あった!岩のくぼみに雨水が溜まって、小さな貯水池になってる。さっそく近寄り、水筒の水を補給する俺。うーん、ツイてたな。助かった!(^v^)

 あらら?近くの岩に何かチョークで書き留められているぞ??粉の剥げ具合から見ると、まだ新しい。最近書かれたメッセージのようだ。

 

 「呪術師の私に会いたいなら、友好の証を明らかにすること。鳥の羽を髪にさしておけ」

 

 これは俺が探している呪術師が書いたメッセージだ。どうやら敵意がないサインとして、鳥の羽が必要らしい。でも、何で俺が自分を探しているんだとわかったんだろう???(A )

 まあこの場で立ち止まって考えていてもしょうがないな。俺は急いで出発する。鳥の羽ね、鳥の羽・・・。

 

 まちがいない、俺が目指している火山の方に呪術師はいる。

 俺が確信に満ちた足取りで歩いていると、大岩の陰からぬーっと怪物が現れた。グロテスクな胴体は醜いイボで覆われている。山トロールの待ち伏せだ!

 こいつは涎をたらしながら、俺をばっくり喰っちゃおうと近づいてくる。なになに、「ソッグの兜」がないと、1回目の戦闘で自動的に負けてしまうところだったのか。だが俺様はあいにく、勇者の魂を受け継いだ兜を装着してるぜ!(^v^)

 

【山トロール 技術点9 体力点9

1R ソッグの兜効果 山トロール/体力点-2

2R 攻撃力(山トロール/12)(ブリッツ/19) 山トロール/体力点-2

3R 攻撃力(山トロール/11)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 山トロールがずりっと足を滑らせる。よっしゃ、イタダキだぜ!と思ったら・・・

 こ こ で 出 た か 。ファンブルイタイヨ・゚・(つД`)・゚・ ウワァァァン

4R 攻撃力(山トロール/13)(ブリッツ/20) 山トロール/体力点-2

5R 攻撃力(山トロール/16)(ブリッツ/18) 山トロール/体力点-2

6R 攻撃力(山トロール/16)(ブリッツ/19) 山トロール/体力点-2 ←OverKill!!

 

 あっつー、体力点-3かあ。勝つには勝ったが、苦い勝利だ。やっぱりこいつも何のアイテムも持ってないしさあ・・・(´・ω・`)ショボーン

 だが、もうすぐ呪術師も見つかると思う。周りに束ねられた草が23つあるからだ。どうも人の住んでいる形跡が感じられる。ひょっとして彼は、俺が近づいてきているのを知ってるのかな・・・思わずキョロキョロと見回す。

 すると、右側の岩の上にカモメの死体があった。

 呪術師からのメッセージを読んでいた俺は、迷わず翼から羽根を引き抜くと、ザックから取り出した糸で頭の後ろに結びつける。よっしゃ、お膳立ては整ったぞ!!

 

 さらに山を登ると、中腹に洞穴が見えた。入り口の周りの岩は明るい色に塗ってある。そして岩の11つには頭蓋骨が乗っかっていた。

 俺はその洞穴に歩み寄っていく。

 なんかここ、ゼッタイ、呪術師がいそうな感じがする!!(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)

 

 

 

ケーブウーマンの洞穴 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点7/11

 

 ぷちっ。ありゃ、何か引っかけちゃった。ヽ(ヽ・∀・)アヒャ?

 洞穴目指して急いで駆け寄っていたら、岩の間に張られていた麻糸に引っかかったらしい。ゴロゴロと岩が動き、洞穴の住人に侵入者がやってきたことを伝えてしまう。

 そして洞穴の中から出てきたのは・・・

 

 ウワーオ━━(((-( ( (゚∀゚) ) )-))) ━━ !!!!!

 

 グラマラスな肢体を毛皮で包んだ、パッツンパッツンの若い女だ。彼女は槍と石の棍棒を持ち、目をらんらんと輝かせている。三國無双の祝融みたいな感じかな?

 なるほどなるほど、呪術師はこんなイカス女だったのか。なかなかやるじゃん著者のI.リビングストン。グッジョブですよ、いーやっはー!(≧∇≦)b

 俺はジェントルメンっぽくキザに挨拶しようと近寄っていく。

 

ブリッツ「ハロー、マダム。私は剣士ブリッツといいまして・・・」

女「ウゴボロブダ、デログロニバボ!!」

ブリッツ「あの、えと・・・」

女「アーイー!!」

 

 うわwwちょwww待てwwwwwwww (><)

 女は何歩か前に進み出ると、いきなり槍を投げつけてきた。こいつは呪術師なんかじゃない、原始人の女性版、ケーブウーマン(Cave Womanだ!

 運試しは吉。俺は何とか槍をかわした。すると次に彼女は怒って「ふんぬらばー!」と棍棒で襲いかかってくる。弱ったなあ。俺としては、女とは戦いたくないんだけどなあ・・・

 

【ケーブウーマン 技術点5 体力点5

1R ソッグの兜効果 ケーブウーマン/体力点-2

2R 攻撃力(ケーブウーマン/13)(ブリッツ/16) ケーブウーマン/体力点-2

3R 攻撃力(ケーブウーマン/10)(ブリッツ/21) ケーブウーマン/体力点-2 ←OverKill!!

 

 ・・・なんて考えながらサクッと殺しちゃった。てへっ ┐(´∀`)

 あーあ、刃向かわなきゃ、いいナオンだったんだけどなあ。ちょっと残念に思いつつ、俺はあらためて彼女が棲んでい洞穴を調べてみる。そこは『腐った食べ物の臭いとむっとするような体臭が満ちている』だってさ。

 

 むっとするような体臭・・・(;´Д`)ハァハァフンフンホウホウ

 

 なんてエロエロしている場合じゃねえな(笑)。

 転がっている品物をどけると、寝床のそばのくぼみに、隠すように小さな粘土製の鉢が置いてあった。中には赤い色の粉が入っている。さあ、ここで選択肢は3つだ。

 

1)『その粉を顔に塗る?』

2)『その粉の一部を飲む?』

3)『さわりもせず洞穴を出るか?』

 

 まあ、好奇心旺盛な俺は(1)か(2)のどっちかなんだが・・・飲み込んで毒だったら怖いので、とりあえず(1)だな、うん。俺はこの粉を目の周りに塗ってみた。こう、なんか、ジャングル戦に臨む兵士の迷彩ペイントみたいでかっこいいじゃん♪

 ところがどっこい、この粉は化粧だけでなく、魔法の力も持っていた。元々はトカゲ王に拉致されて奴隷になった魔法使いが持っていたもので、奴隷鉱山に放り込まれる寸前に、この粉の入ったビンを捨てたんだそうな。それを拾ったのがケーブウーマンで、彼女はビンから鉢に移し替えただけで、他のことは何もしなかったのだ。そしてこの粉の効能は・・・?

 『その粉には君の精神をコントロールしようとする人間や怪物から、君を守る効果がある。運点2を加えよ』

 ・・・だってさ、やりい♪(・∀・)

 

 俺はケーブウーマンの洞穴を離れ、再び火山を登る。見上げると巨大な黒い山が空に向かってそびえている。まさか噴火するんじゃあるめえな((((;゚Д)))ガクガクブルブル

 そんな恐れを振り払い、俺はここからの道を考える。ルートは2つだ。火山の山道をまっすぐ登るか、それとも麓をぐるりと歩くか・・・

 

 ま、ここまできたら、脇道にそれないで最後まで行こうジャン。

 俺はそのまま山道を登る。すると地面の上に磨かれた石が丸い形に置かれている。その輪の中にはいろいろな品物が散乱していた。腕輪や粘土の人形、ブリキのジョッキ、バックルなどなど、様々だ。

 こいつはたぶん・・・呪術師への貢物を集めておくところなのだろう・・・。とすれば俺も何か置いといた方がいいな。よし、ちょっと値が張ってもったいないけど、ケチってもしょうがないし、これをあげちゃおう!

 俺はタバコ入れの中に入っていた小さな金塊を、この輪の中にそっと置いた。

 すると・・・うわビックリ(@o@)

 火山の岩肌にはりついている一列の岩が突然赤色に変わる。俺はその赤い岩に沿って道を進む。いよいよお出ましってカンジかい?

 さあ、早く現れてくれよ呪術師!!(屮゚Д゚)屮カモーン

 

 

 

呪術師に出会い、試験を受ける --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点9/11

 

 (屮゚Д゚)屮カモーン ・・・なんつってたら、だ。

 俺の後ろの大きな岩から、男の顔がひょっこり現れた。

 そいつはしなびた感じの爺さんだ。髪の毛は色のついたビーズと鳥の羽で飾られ、片手に羽のついた杖、もう一方の手に動物の骨を持っている。

 

ブリッツ「あー、あんたが呪術師?」

呪術師「うむ。そちは・・・誰かな・・・?」

 

 ついに俺は呪術師と面会することができた!(^v^)

 そして俺はあらかじめ頭にカモメの羽をさしていたから、ある程度友好的に迎えてもらえた。そんなわけでさっそく、かくかくしかじか、俺は使命を語り始める。

 

ブリッツ「・・・というわけでトカゲ王と、そいつを操ってる、ゴンチョンってのをやっつけたいのさ」

呪術師「 ゴ ン チ ョ ン だ と ゥ ー ! ! 」

 

 呪術師はゴンチョンという言葉に飛び上がってガクブルする。あれれ、そんなにおっかない怪物なんですか。つられて俺も(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル

 やがて落ち着いたのか、呪術師の爺さんは腰を下ろして話し始めた。

 

呪術師「そちは、ゴンチョンという怪物の秘密を学ぶ必要がある」

ブリッツ「ええー、勉強はカンベンだよー。時間がねえよー(´Д`)

呪術師「いやいや、秘密の伝授は一瞬で済む。しかしそのためには、秘密を学ぶ権利を勝ち取らねばならないのじゃ。」

ブリッツ「ええっと、つまり・・・?」

呪術師「そちは、わしの出す3つの試験に合格しなければならぬ。その試験は困難で苦痛を伴うものぞ!」

 

 オーケー、やってやろうじゃないの!v(Д)v ここで来て引き下がったら、何のために爺さんの下まで来たか、意味がなくなっちまう。俺はこくっとうなづいた。

 呪術師は、次の6つの試験の中から、得意そうなものを3つ選べと言う。その3つに全て合格すれば、ゴンチョンの秘密を伝授する、ということだ。

 

運の試験

恐怖の試験

苦痛の試験

忍耐の試験

力の試験

器用さの試験

 

 えーっと、俺の現在の能力値からして、技術点で切り抜けられるのがよさそうだなあ。運試しが必要なのは回避したいところだ。だとしたら1つ目は・・・

 「器用さの試験を受けるぜ!」と俺は宣言する。

 すると呪術師は俺に短剣を渡した。そして距離を開けた岩の上にオレンジを置く。

 

呪術師「短剣を投げ、見事命中させてみよ。さすれば“器用さの試験”は合格じゃ」

 

 なになに、要するに技術点チェックに成功すれば合格かい。よっしゃ、ヨミ通りだぜ!(^v^)

 2d6の出目は・・・4,2で、成功っ♪ 俺は短剣をひょいっと投げつけ、難なくオレンジをぶすっと刺し抜くことに成功する。オレンジはころん、と岩から落ちた。

 へへっ。ガキの頃、生まれ故郷のファングじゃあ、こんなことしょっちゅうやってたぜ!( ゚∀゚)

 

呪術師「なるほどなるほど、1つ目の試験は合格じゃ。さて、次に何を選ぶ?」

ブリッツ「じゃあ、お次は苦痛の試験でいこうか」

 

 これもなんとなく、俺の得意な技術点チェックで切り抜けられそうだもんな。

 呪術師は俺に骨を2本渡し、両手に1本ずつ持っていろという。OKOK、それからどうなるの・・・って・・・おおおおおっ???

 あだだだだだだだっ!!!激、痛ぇーーーー!!!(*´Д)

 まるで身体中の筋肉が膨張する感覚に襲われる。バンバンバン!思わず地面を手のひらで叩き、タップする俺。どうする?ギブ?ギブアップする??

 いや大丈夫!こんなの、オシェイマスの幻覚苦痛(『バルサスの要塞』参照)に比べたら、何てことないぜー!俺は歯を食いしばって激痛に耐えるっ!!

 ギリギリギリ・・・あ、でも、やっぱ・・・だめポ・・・[´Д`]オーバーヒート

 俺がほとんど気を失いかけたのと「合格じゃ」と呪術師の声が響いたのが、同じタイミングだった。俺は何とか耐え抜き、試験に合格したらしい。ふいー(((;-д- =3

 

 これで何とか、2つ目の試験にも合格だ。

 さあ、最後の試験はどれにしようか・・・

 

 

 

ゴンチョンとトカゲ王の弱点を伝授してもらう --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点9/11

 

ブリッツ「よし、最後は恐怖の試験にしよう。頼むぜジイサン!」

 

 と俺は意気込んで宣言する。すると呪術師は歩み寄り、指先で俺の額に触れた。すると・・・おおおおお、俺の脳裏に恐ろしく荒々しいイメージが沸き起こる。

 あの恐るべき女トロール「毒のアイビー」(死のワナの地下迷宮参照)が、ウェディングドレス姿で、タキシード姿の俺を羽交い絞めにしている。そして「あたしの花婿さん、みーぃつけたっ。キャハと、俺の頭に味噌つけられてバリバリ丸かじりされている幻覚だ。

 

ブリッツ「うああああ!ひ、ひいっ!カンベン・・・(◎皿◎)

 

 そのイメージはとても現実的なので、俺は恐怖の叫び声を上げる。だが、俺はケーブウーマンの洞窟から手に入れた「赤い粉」を顔に塗っていた。これは幻覚から精神を守り、心をコントロールする魔法の粉だ。

 おかげで何とかこの悪夢を克服することに成功した。徐々に薄れていくイボだらけのアイビーの顔・・・ふう、二度と俺の頭の中に出てくるな。消えろ!!

 ま、これでともかく、3つの試験を突破したぞ!(^v^)

 

 呪術師は、俺がゴンチョンの秘密を学ぶ権利を獲得したことを、自分のことのように喜ぶ。そしてさっそく瞑想状態に入り、ムニャムニャ・・・とゴンチョンの秘密を語り始めるのだった。聞き逃すことがないように、必死に耳をそばだてる俺。えーと、なになに・・・

 

○ゴンチョンの姿は巨大な人食いグモのようで、何本もの触手を、宿主(この場合はトカゲ王)の脳味噌に深々と突き刺し、精神をコントロールする。

○ゴンチョンを倒すには、まず宿主を殺してから、すぐに触手を断ち切らなければならない。そうしないと、次の者にすぐ寄生してしまう。

○だが、ゴンチョンは宿主に超常の力を与えており、普通の剣では傷つけられない。わずか2振りの「炎の剣」のみが、ゴンチョンの宿主に傷を与えることができる。トカゲ王は「炎の剣」のうち1振りを持ち、もう1振りは、ただの錆びたナイフのように見える幻覚魔法をかけている。

○ところが、トカゲ王にも弱点がある。彼はサル嫌いなのだ。ゴンチョンにとり憑かれる前からそうだったので、今でもサルを見ると、無意識に身がすくんでしまうのだ。これだけはゴンチョンの力を持ってしても、どうすることもできないのだ。

 

 はあ、サル嫌いですか。何か最後の情報はウソ臭さを感じるが…

 だけど貴重な情報をありがとう!!(^v^)

 呪術師はだんだんトランス状態から覚めて、南東を指し示す。山の高みから眺めると、俺の同志の囚人達は徐々にそっちの方角に移動し、トカゲ王の居城石の砦に進軍中だった。

 おおっと、このままのんびりしてはいられない。俺は急いで呪術師に別れを告げ、火山を降りるのだった。

 呪術師は「幸運を祈るぞー!」と駆け下りる俺の背中にエールを贈る。そしてその後に、俺に聞こえないよう、ぼそりと一言付け足す。「・・・たしかに、幸運が必要じゃな。」

 

 早く仲間に合流しようと南東に急ぐ俺。ふう、はあ。ふう、はあ・・・。

 まもなく、俺は広い峡谷の淵に着いた。ええい、よりによってこんなとこで回り道か!ヽ(`д´)/

 ちょっと東に向かうと、峡谷にかかる石の橋がある。だがその前には、武装したホブゴブリンの衛兵が突っ立っていた。さあどうする、ここでの選択肢は3つだ。

 

1)『橋を渡ろうとしてハッタリを言うか?』

2)『渡らせてくれたら金の延べ棒を1本やろうと申し出るか?』

3)『剣で攻撃するか?』

 

 んー、金の延べ棒を持ってないので(2)は却下。それに無駄な戦闘はしたくないから(3)は下策だ。よって俺はハッタリを言うことにする。

 

ブリッツ「俺はトカゲ王の部下で、反乱軍の情報を“石の砦”に届けるところだ。至急通したまえ!(いばりっ)」

ホブゴブリン「ほんじゃあ、合言葉を言うんだなあ・・・」

 

 見るからに頭の鈍そうなホブゴブリンは、のったりとした口調でそう言った。うっと、こまったな。もちろん合言葉なんて知らねえぞ(´・ω・`)

 俺は必死に頭を働かせて考える時間を作るため「な、な、何だって?」と、とりあえず聞き返した。ところが・・・

 

ホブゴブリン「よし、その通りだ。合言葉はなんだってだ。通ってよろしい」

 

 ヽ(ヽ・∀・)アヒャ? マジですかい?

 どうやら偶然の一致で、合言葉は「なんだって」という言葉だったらしい。まあ確かに、この頭の悪そうなホブゴブリンが覚えられるのは、そんな言葉ぐらいだろうが・・・。

 というわけで俺は、そろーっとホブゴブリンの脇をすり抜け、橋を渡って峡谷の向こう側に出ることに成功した。

 

 待ってろよみんな。すぐ行くぞ!!

 

 

 

トカゲ騎竜兵との戦い、そして新しい仲間アブー --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点9/11

 

 反乱奴隷たちに合流しようと、岩と砂を踏みしめて南東に向かう俺。ところがだ。その前に立ちふさがったのは・・・あちゃあ・・・(*´д`*)

 堅そうな恐竜のステラコザウルスに乗った改造トカゲ男だ。

 いわゆる騎竜兵ってやつだな。ううう、強そうだ。だけどここでは、戦うしかないみたいだな。はああ・・・(ため息)

 ドス、ドス、ドス!ステラコザウルスは俺を踏み潰そうと突進してくる。うわアブねえ!とっさのタイミングで突進を避ける俺。こいつら、強敵だぜ!!

 

【ステラコザウルス 技術点11 体力点10

1R ソッグの兜効果 ステラコザウルス/体力点-2

2R 攻撃力(ステラコザウルス/19)(ブリッツ/19) Draw

3R 攻撃力(ステラコザウルス/15)(ブリッツ/15) Draw

4R 攻撃力(ステラコザウルス/15)(ブリッツ/16) ステラコザウルス/体力点-2

5R 攻撃力(ステラコザウルス/16)(ブリッツ/19) ステラコザウルス/体力点-2

6R 攻撃力(ステラコザウルス/16)(ブリッツ/19) 運試し吉 ステラコザウルス/体力点-4 ←Kill!!

 

 恐竜の踏みつける足をかわし、スライディングして腹部にしがみつく俺。ようっし、ここだ!

 「死にさらせー!」と叫びつつ、俺はステラコザウルスの腹部をめった刺しにする。ぐらんぐらんと振り回されたが、やがて生命の炎が燃え尽き、恐竜はどどおん!と地面に倒れた。

 ひょー!すんでのところで巨体に潰されるところだったぜ。だが油断してはいられない。同じように死に行くステラコザウルスから飛び降りた騎手の改造トカゲ男が、愛竜の仇とばかりに、ハルバードを振りかざして俺に向かってくる。連戦だっ!

 

【改造トカゲ男 技術点9 体力点9

1R ソッグの兜効果 改造トカゲ男/体力点-2

2R 攻撃力(改造トカゲ男/16)(ブリッツ/20) 改造トカゲ男/体力点-2

3R 攻撃力(改造トカゲ男/16)(ブリッツ/21) 改造トカゲ男/体力点-2

4R 攻撃力(改造トカゲ男/12)(ブリッツ/14) 改造トカゲ男/体力点-2

5R 攻撃力(改造トカゲ男/16)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 改造トカゲ男の必死の反撃が、俺の胸に当たる。いってえ!

6R 攻撃力(改造トカゲ男/16)(ブリッツ/19) 改造トカゲ男/体力点-2 ←Overkill!!

 往生際が悪いぞ、コラ!!

 

 よっしゃー!キツイ戦いだったが1回のダメージ、体力点-2だけで乗り切った!!(^v^)

 俺は改造トカゲ男の持っていたを持っていくことにする。この盾は軽いけどとても頑丈なのが、さっき戦ったときにわかっていたからだ(技術点+1。ただし原技術点以上は増えないから、能力値変わらず)。

 そしてすぐに歩き出す。囚人たちとの合流地点はもうすぐそこだ。急がなきゃ!

 

 だが急いで余裕を失っていたのか、足元のチェックがおろそかになってしまっていた。

 ぶしゅ!アツっ!俺の足がトゲだらけのイバラを踏みつけてしまい、すぐに血がぴゅーと噴き出す。やべえ、こんな高温多湿の状況じゃあ、破傷風になっちまうよお・・・(;つД`)

 いやちょっと待て!俺は確か、最初に上陸した砂浜の小屋で、アニスの実のような苦い薬を飲み干していたはずだ。あれは植物毒から身を守る薬のはず・・・!!

 そう、イバラには毒のトゲがあったのだが、薬のおかげで免疫がある俺にはなんとも無いのだ。俺はそのまま歩き続けることができる。あぶなかった!!(^v^)

 

 ぎょっ。次に遭遇したのは死体だ。でもアンデッドじゃないぞ。ほっ。

 ただの船乗りの死体だ。たぶん、トカゲ男に殺された海賊の一員なのだろう。身ぐるみ剥がされたようで特に何も持ってなさそうだが・・・「うきゃあ!」

 え?今の声、なに?俺じゃないよ??? 「うきゃあ、きいい!」

 この鳴き声は・・・まさかまさか・・・(゜∀゜)

 そう、サルだ!

 死後硬直した死人の手に握られたままの鎖に繋がれているサルは、飢え死にして主人とともに心中するのを逃れようと、必死に逃げ出そうともがいている。ふふふ、それなら・・・。

 俺はここで残った最後の食料1個を食べる。さも美味しそうに。パクパク・・・うまいなあ・・・体力点+4だぜ・・・。じっと俺を見つめるサル。「うきゃあ・・・」涎がダラーっと流れている。

 

ブリッツ「食料の残りカス、欲しい?」

サル「(片手を上げる)うきゃ!」

ブリッツ「じゃあ、俺に飼われるかい?」

サル「(首を縦に振り、承諾のサイン)うきゃあ!うきい!!」

 

 サルはとててーっと俺の元に駆け寄り、俺の残飯をあさる。俺はそのすきに、奴を繋いだ鎖をベルトにしっかりと巻きつけた。

 こうして俺は、トカゲ王の弱点であるサルを餌付けしてペットにしたのだった。よし、お前の名は、今日から「アブー」にしよう!

 

ブリッツ「アブー、カモン!」

アブー「うきゃっきい!」

 

 アブーは新しい自分の呼び名が気に入ったらしい。幸せそうに俺の肩に乗り、手を叩いて大喜びだ!(^v^)

 

 

 

タイガー・ガールは勝利の女神!? --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点14/18 運点8/11

 

 サルのアブーと俺は急ぎ足で次の丘を越え、緑あふれる谷間を見下ろす場所に出る。谷間の中央にあるのは・・・縞模様の旗がはためいている石の砦だ!

 そしてその近くに、砦から見つからないように隠れていはいるが、俺の同志である奴隷たちが集合しているのがわかる。それを見つけるやいなや、俺は急いでずざざーっと谷間を下り始めた。

 ところが・・・背後から・・・ゴロゴロゴロ・・・と喉を鳴らすような音が聞こえてくる。振り返ると???おおっ!(‘o‘)

 ネコのような目つきをした金髪の美少女と、彼女が鎖で繋いでいる剣歯虎(サーベルタイガー)がいた!!

 剣歯虎は俺に襲い掛かろうと鎖を引っ張っているが、飼い主の少女は、それを抑えているようだ。そして俺を物問いたげにじっと見つめている・・・

 まあ、かわいい子なので、悪じゃあるまい(と、勝手に結論付ける俺)。とりあえず友好的に接してみよう。

 

ブリッツ「ええーっと、俺はブリッツ。君は??」

少女「・・・ ・・・ ・・・」

ブリッツ「(自分の胸を指し)ブリッツ!(少女を指し)あんたは?」

少女「ウゴガグゴガグ」

ブリッツ「ウゴ・・・なんだって???」

少女「ssdじゃ;dじおぱsjふぃおpsdjf;gjpdfgfdgこsdfpkg:おpkh」

 

 だめだ、話が通じない ┐(´д`)

 うーむ、何かの伝説で聞いたことがあるぞ。たぶん、たぶんだ。子供の頃、彼女はここに1人、みなし子として残されたんだろうな。そして生き残ったけど、動物と同じようになってしまった・・・ターザンの女版、というところだろう。

 

ブリッツ「俺と、来るかい?」

少女「smjかskじゃkldjぁsdぱふぉp」

 

 こりゃだめだ。明らかに放っておいた方が利口だ。

 俺は剣歯虎を警戒しつつゆっくりと後退して、奴隷たちのいる谷間に下りていく。振り返ると・・・彼女はもういなかった・・・なんだったんだいったい?単なる読者サービスか?(笑)

 

 まあとにかく、俺は谷尾に到着して雑木林の中に入る。すると樹木の陰から・・・おお、見慣れた顔がいっぱい出てきた!

 鉱山で救出したエルフやドワーフ、それに汗臭い男ども!背中をバンバンと叩かれたり、握手攻めにあったり、たいした歓迎振りだぜ!(^v^)

 

ドワーフ奴隷「ブリーッツ!帰ってきたか!!」

エルフ奴隷「お帰り!ブリッツ」

人間奴隷「俺たちは今すぐにでも戦えるぞ、さあ、あの砦を襲撃しようぜ!!」

ブリッツ「あはは!おめえら血の気がはええなあ!だけどちょっと待った、レイセ!レイセはいるか!?」

レイセ「ああ、ここにいる。何とか呪術師に会えたようだな、我らのリーダー殿・・・」

 

 俺は軍師役のエルフ奴隷のレイセ・イダに、別れてからここまでの旅の顛末を告げる。クマや山トロールと遭遇したこと、呪術師に会って必勝情報をしっかり授かってきたこと、間抜けなホブゴブリンのこと、トカゲ騎竜兵との戦いのこと、アブーを見つけたこと、それから・・・

 

ブリッツ「それでな、最後に変わった女に出会ったよ。剣歯虎をつれていて、金髪のかわいい女の子だったんだけど・・・」

レイセ「(はっとして)ブリッツ!!」

ブリッツ「うわ(@o@)何だよいきなり!!」

レイセ「剣歯虎をつれた少女、それは、勝利の女神の化身だ!!」

 

 レイセ、ここで俺に片目をつぶる。ははあ・・・(´∀` ) 俺は話に乗る。

 

ブリッツ(芝居じみた口調で)「なにぃ?勝利の女神、だってぇーーー??」

レイセ「ああ、話に聞いたことがある。この火山島には戦いを司る女神がいる。その名もタイガー・ガール。彼女に出会えた者は、必ず戦いに勝利するそうだ。」

ブリッツ(ますます芝居じみた口調で)「そんなぁ、ばかなぁーーー??」

レイセ「いやいやいや、サラモニスのはるか南の都市ヴィモーナをケインレッシュ・マのトカゲ兵帝国軍が攻囲した時も、彼女が顕現して邪悪な軍勢を打ち払ったとウィルケスリン年代記に記述がある。タイガー・ガールはトカゲ男に対抗する者の味方なのだ。ブリッツ、君はそれを見たんだ!」

ブリッツ「じゃあ、俺たちは・・・」

レイセ「トカゲ王との戦いに勝つ!まちがいない!」

 

 よくもまあこいつ、ここまでペラペラウソがつけるな、あはは。( ̄▽ ̄)

 ま、ウソも方便だ。おかげで俺たちの士気は最高潮となって、トカゲ王に戦いを挑む!!

 

 突撃ーっ!!《゚Д゚》オラァァァァァァァァァァァァア!!

 

 俺たちが石の砦に走り寄ると同時に、砦の正門がバーンと開いた。トカゲ王の衛兵と改造人間の一団が俺たちを迎え撃ってくる。剣と剣の斬り合いでの激突だ!!

 

 ここは戦場だ。気合を入れろ!自由のためにゼッタイ勝つぞ!

 

 

 

戦場に響く勇気の角笛 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点14/18 運点8/11

 

ブリッツ「自由のために、突撃ィーーー!」

 

 俺は高く剣を掲げて叫ぶ。何かガラでもなくてこっぱずかしいが、俺の同志である奴隷たちは、今まで虐げられてきた復讐を果たすべくいきりたっている。

 血煙あがる戦場で、俺のすぐ近くに現れたのは、トカゲ男の歩兵隊員だ!

 

【トカゲ男 技術点8 体力点7

1R ソッグの兜効果 トカゲ男/体力点-2

2R 攻撃力(トカゲ男/16)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 いてっ!トカゲ男は大将首の俺をしとめようとがんばって刃向かってくる。

3R 攻撃力(トカゲ男/14)(ブリッツ/17) トカゲ男/体力点-2

 だが・・・

4R 攻撃力(トカゲ男/12)(ブリッツ/20) トカゲ男/体力点-2

 しょせんお前ごときに・・・

5R 攻撃力(トカゲ男/15)(ブリッツ/18) トカゲ男/体力点-2 ←OverKill!!

 俺が殺せるかぁーー!!

 

 奴の胴体を真っ二つに切り裂いた後、俺は回りを見回す・・・うっ!!

 おいおい、やべえぜ!(><)

 やっぱり敵軍は戦闘のスペシャリスト。対して俺ら解放軍は、ついさっきまで水も食料も与えられずフラフラだった奴隷たちだ。

 トカゲ男や凶暴なモンスターどもに、同志たちは1人、また1人と倒され、生き残っている者も防戦一方。とてもじゃないが石の砦まで近づけない!

 ここで軍師のレイセが駆け寄ってきた。

 

レイセ「ブリッツ!一旦退却だ!!敵の戦力がこれほどとは・・・」

ブリッツ「バカ!ここで退いてみろ。もう二度とトカゲ王を倒すチャンスは巡ってこねえぞ!!」

 

 だがそういう俺もパニックだ。ちきしょう、どうする、どうする・・・そうだ、あれだ!

 奴隷鉱山で拾った「ヴァルハラの角笛」だ!!

 

ブリッツ「同士たちよ、ひるむな!戦え!タイタンの神は諸君らを見ているぞ!!」

 

 俺は唇を角笛に当て、高らかに「ヴァルハラの角笛」を吹き鳴らす。

 

ぶぉー、ぶぉー、ぶぉーーーーーーー

 

 勇気を鼓舞する角笛の魔法の響きが戦場に響き渡った。

 俺の仲間たちはもう一度死力を振り絞り、トカゲ男軍に立ち向かう。そして・・・

 戦 闘 の 趨 勢 が 一 変 し た !

 

奴隷たち「ウーーーラーーー!!」

トカゲ男たち「ひ、ひいいーーーーーー・・・・」

 

 俺ら解放軍の決死突撃に足並みが乱れるトカゲ男たち。

 あっ、隙間が生まれた!急げ!走れ!

 ≡≡≡≡≡≡≡ ̄Д)バビューン!! 降り注ぐ矢をかいくぐり、目端の利く俺はそのスペースを走り抜け、“石の砦”の正門を素早いダッシュで通り、さらに砦の中庭へ走りこむ。

 門の向こう側では解放軍とトカゲ男軍がまだ大規模戦闘中だが、俺はいち早く敵の本拠地に潜入できた。今がチャンスだ!奴らが城門の外の軍勢に気をとられているうちに、さっさとトカゲ王と、そいつを操っているゴンチョンをヤッチマイナー!!!

 

 だが、どこにトカゲ王がいる?中庭でキョロキョロと辺りを見回す俺。

 扉が2つある。俺の左側にある両開きの扉か、正面の壁にある扉か・・・正面は何となく最短ルートみたいで、何かどっさり敵が出てきそうだな・・・

 よし、急がば回れだ!俺は左手に走る方向を変え、両開きの扉を押し開ける。

 首洗って待ってやがれ!!(`□´)

 

 

 

炎の剣を手に入れる --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点8/11

 

 扉を開けると左右に走る廊下だった。廊下の両端まで、鉄の錠をかけた牢獄部屋が一列に並んでいる。

 左は・・・行き止まりか。じゃあ右に向かおう。

 そのうち牢獄部屋のうちの1つに、囚人がつながれているのを発見した。ひ弱そうな老人が独房内の木のベンチに腰掛け、両足を鎖で繋がれて見るからにω`)ショボーンとしている。

ブリッツ「おいおい、大丈夫か、じいさん?」

老人「・・・」

 

 独房の入口は外付けの鍵だったので、容易に開けられる。ついでとばかりに助けようと、独房に入る俺。だが、老人は黙ってうつむいているままだ。何だ?何かがおかしい?監禁されて気が狂っちまっているのか??

 ここでアイテムチェック・・・えっ?「惑いの指輪」?そりゃはめているけどさあ。鉄砲カエルの沼で技術点-2の強制ペナルティくらわせた、あの呪いの指輪だろ?

 

 『指輪が持つ未知の力のおかげで君の脳裏に警告が発せられる。この老人は恐ろしい変身怪獣が作り出している幻なのだ、と』

 

 ぬわにーーーー!(◎皿◎)

 俺は急いで独房を飛び出し、扉をがしゃーん!と閉め、外付けの鍵をかける。それと同時に・・・

 「ぐわああああああ!」しょぼくれた老人は突然巨大な緑色のトカゲと化し、涎をたらしたアゴと鋭い歯で俺に噛み付こうとする!

 だが、俺は間一髪セーフ!変身怪獣は独房の中に閉じ込められた。

 ふう、あぶなかったああ・・・そうか、この「惑いの指輪」は、俺の頭をボーッとさせるから、逆に幻覚にもかかりにくくさせるわけだ。何が幸いするか、わかんねえもんだなあ。

 

 さ、次いこ、次!!俺は並んでいる牢獄部屋の前の廊下を駆け抜け、右の突き当たりにある木の扉を開けようとするが・・・鍵がかかっている。

 『君は3つの鉄の鍵を持っているか?』 ・・・Yes!持ってる!!奴隷鉱山の入口で、トカゲ男の看守をぶち殺して手に入れた、あの鍵だ!!(^v^)

 3つの鉄の鍵のうち1つがカチリとはまり、俺は扉を押し開ける。さあ、次の部屋は何だ?

 

 拷問部屋だぁ━━━━(TДT)━━━━!!

 

 陰気な空気が漂っている。ここにあるのは、恐ろしい苦痛を与える道具だらけだ。拷問台、指締め器、鉄の処女、そしてムチの数々・・・。

 ぶるるっ。こんなオッカネエ部屋はさっさと通り過ぎて・・・あ、コラ!

 

アブー「うき、きききい!!」

 

 いたずら好きの俺の飼猿のアブーが、俺をあるところに引っ張ろうとする。こいつが好奇心に駆られた物は、部屋の隅のテーブルの上にある・・・

 

ブリッツ「何だ、錆びたナイフじゃねえか・・・」

アブー「うきゃ、うきゃっ♪」

 

 アブーは新しいおもちゃに興味しんしんだ。その緊張感の無さに俺はため息をつく。ったく、呑気なもんだぜ(´ー`)

 いやちょっと待て、錆びたナイフだって???

 

 「・・・トカゲ王は“炎の剣”のうち1振りを持ち、もう1振りは、ただの錆びたナイフのように見える幻覚魔法をかけている・・・」

 

 呪術師の言葉を思い出す俺。そうっと、そいつに手を触れてみる・・・

 すると、その形が変わった!俺が手にしているのは、切れ味の悪そうな古びたナイフではない。素晴らしい炎をあげる刃を持つ「炎の剣」の1振りだ!!

 

ブリッツ「でかしたぞ、アブー!」

アブー「うきゃっき♪」

 

 トカゲ王を倒す唯一のウェポンを手に入れた俺に、技術点と運点が+2されたぞ!!(技術点は原点に達しているので、運点+2のみ)

 俺が「炎の剣」で空を切ると、ひゅん、ひゅん、と頼もしく力強い音がする。よっしゃ、これでもう怖いものなしだぜ、どんどん来いや( ゚Д゚)ゴルァ!!

 俺は砦の奥に続く次の扉を開ける・・・

 

 

 

いよいよ大詰め近し! --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点10/11

 

 次の部屋は小さな貯蔵室だった。

 樽と麻袋がいっぱい積み込まれている。何か役立ちそうなものがあるかもしれない、ということで、俺は樽のひとつを割ってみて、中を調べてみた。てい!

 うわ、くさっ!中身は腐ったパイナップルだ。こりゃー使い物にならんわ・・・(><)

 お?樽の後ろに、隠すように水筒が置かれているぞ?こっちの中身は何かな・・・

 きゅぽん。俺はコルクの栓を抜き、匂いをかいでみた。単なる水のように思えるのだが、かび臭い匂いもする。

 どうしよう、飲もうかな・・・もし回復薬だとして、体力点的には微妙なところなんだよな・・・だけどもし、毒だったりしたら・・・ここまできて・・・

 うーん、迷ったけど、ここはスルーしよう!俺はその水筒の中の水を床にびじゃっとぶちまけた。そして向かい側の扉を開けて次の部屋に向かう。

 

 扉に鍵はかかっていない。次の部屋は、木製の机と椅子がいっぱい並び、台の上にはガラスのビーカーやフラスコ、コップが所狭しと置かれ、壁の棚には奇怪な薬の入った壷が並んでいる。そうか、ここは・・・改造トカゲ男を作る実験室だ!!

 だったら、こんな邪悪な施設は、とっとと破壊しちゃえ!(#゚Д゚)/

 そう考えて、俺が台上の実験道具をどんがらがっしゃーんと床に叩きつけているところだった。

 どす、どす、どす・・・向こう側の扉から足音が聞こえてくる。誰かがやってくる。と、トカゲ王か?

 あちゃー(o`)  隠れようにも、ここまで部屋の中を散らかしちゃったので、もうバレバレだ。俺は観念して、部屋の中に入ってくる奴と一戦交えるため、剣を抜いて待ちかまえることにした。

 

 やがて扉がバタンと開き、中に入ってきたのは、腕と足を鎖で縛られたドワーフと、グロテスクな双頭のトカゲ男だ。

 

ブリッツ「ヘイ、カマーン!(屮゚Д゚)屮」

 

 俺は挑発目的でちょいちょい、と手招き。その姿を一目見て唸る改造トカゲ男。そして哀れなドワーフ奴隷を片隅に蹴り飛ばすと、シミターを抜いて俺に大股で歩み寄ってきた。

 よっしゃ、自分で人質から離れやがった。

 腕っ節は強そうだが、やっぱりバカだな爬虫類は!(笑)

 

【双頭のトカゲ男 技術点9 体力点9

1R ソッグの兜効果 双頭のトカゲ男/体力点-2

2R 攻撃力(双頭のトカゲ男/18)(ブリッツ/22) 双頭のトカゲ男/体力点-2

 シミターの刃を間一髪でかわし、俺はカウンターを入れる。

3R 攻撃力(双頭のトカゲ男/12)(ブリッツ/21) 双頭のトカゲ男/体力点-2

 どうだ、俺の速さについてこれるかな?

4R 攻撃力(双頭のトカゲ男/20)(ブリッツ/14) ブリッツ/体力点-2

 あたた、けっこうやるな・・・(><)

5R 攻撃力(双頭のトカゲ男/14)(ブリッツ/19) 双頭のトカゲ男/体力点-2

 やっぱり頭2つあると

6R 攻撃力(双頭のトカゲ男/18)(ブリッツ/16) ブリッツ/体力点-2

 厄介だな。敵の死角になかなか回れねえ!

7R 攻撃力(双頭のトカゲ男/15)(ブリッツ/22) 双頭のトカゲ男/体力点-2 ←OverKill!!

 だが、これで死ね!ずばっ!

 

 俺は力任せに炎の剣を振るい、双頭のトカゲ男の頭を左右両方とも斬り落した。ぶしゅーっと首から血が噴き出すのを見て、喝采をあげるドワーフ。

 

ドワーフ「やったぞ!ひ、ひひひ、ざまあみろ!!」

ブリッツ「(鋭い声で)シィー!余計にわめくな、俺はこの島の解放軍のリーダー、ブリッツだ」

 

 事情を聞くと、このドワーフ奴隷はなまじっか医学知識があっただけに、こんなおっかない砦

の奥深くまで連れてこられたらしい。で、協力を強要されたが、言うこと聞かなくて苛められていた、と。

 へへっ、なかなか骨のある奴じゃねえか。ちょっと待ってろよ・・・がさごそ・・・

 だが俺は、そんな哀れなドワーフの手枷足枷をこじ開ける道具を持っていなかった。

 

ブリッツ「すまん、あんたを助けるのは、大ボスを倒してからのようだ」

ドワーフ「そうか・・・まあ、気にしないでいい。ここから先を知りたいか?」

ブリッツ「そりゃもちろん」

ドワーフ「なら答えよう。この先の扉は廊下になっている。その廊下の突き当たりに、塔の中央部に上る螺旋階段があり、階段を上ると砦正面の胸壁に続いている・・・」

ブリッツ「そこには・・・」

ドワーフ「ああ。にっくきトカゲ王は、そこで戦さの指揮を執っている」

 

 そうか、いよいよ、ボス戦ってわけだな(`・ω・´)シャキーン

 俺はここまで温存してきた原点回復薬「力の薬」を飲み干し、体力点を原点にまで戻す。

 

ブリッツ「ま、そこで待ってな。すぐ片付けて戻ってくっからよ♪」

ドワーフ「大地の母ケリリムのご加護を!」

ブリッツ「さらば!」

 

 俺はアブーを連れて先に出た。

 そして一歩一歩、慎重な足取りでドワーフの教えてくれた通りの道筋を辿り、螺旋階段を上っていく・・・とうとうここまできた・・・亡き友マンゴへの誓いを果たすときがやってきたんだ!

 

 

 

ペットの黒獅子を撃破する --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点18/18 運点10/11

 

 階段を上りつめたところに木の扉がある。俺は取っ手をゆっくりと回し、扉をきいっと開けた。そこは外の胸壁の上へと続き・・・いた。ついに見つけたぞ。

 悪名高きトカゲ王だ。

 奴は眼下に広がる自分の軍団に向けて、握りこぶしを振り上げ、何やら大声で指示を与えている。その頭にはわきわきと蠢くクモの様なものが・・・ぶるるる、あれが寄生怪物ゴンチョンか・・・

 その傍で従順に座っているのは、奴のペットである黒ライオンだ。こいつが来るべき血の匂いを感じ取り、さっそく俺に気づいて、ぐるるるるる・・・と警戒の唸り声を上げた。

 まあ、ここまできたら、不意打ちなんて出来ないよな。俺は覚悟を決めて一歩、ずいっと、胸壁に上がる。

 すると下で戦っていた同志たちが、ここまで辿り着いた俺に気づいた。

 

ドワーフ奴隷「見ろ!ブリッツだ!」

エルフ奴隷「ブリッツがトカゲ王を追い詰めているぞ!」

人間奴隷「リーダー、頼むぞぉぉぉぉぉ!」

レイセ「(小さく呟く)よし、炎の剣は持ってるな。ゴンチョンにだけは気をつけろ・・・!」

 

 しーんとする戦場。今や解放軍も、トカゲ兵も、戦さを止めてこの場所に注目している。俺はにこりと笑って同志たちに手を振り、そしてトカゲ王に向かって叫ぶ。

 

ブリッツ「俺はチアンマイ領主の剣士ブリッツだ!トカゲ王、貴様の悪行もこれまでだ。虐げられた者の鉄槌を受け・・・うわお!!(@o@)」

黒ライオン「がうー!」(問答無用でブリッツに飛びかかる)

ブリッツ「おわwwwちょwwww落ちちゃうwwwwww」(胸壁の上でフラフラ動く)

奴隷たち「(゚д゚lll)」(ボーゼンとしている)

レイセ「ばか、カッコつけてる場合か!」(はらはらしている)

 

 いきなりペットに襲いかからせ、トカゲ王は俺の慌てぶりを見てケラケラとせせら笑っている。

 てめえ余裕ぶっこきやがって。見てろよ、俺がチョッキの中に隠しているアブーに出番が来たら・・・って、その前に、この猛獣を何とかしねえとなっ!

 

【黒ライオン 技術点11 体力点11

1R ソッグの兜効果 黒ライオン/体力点-2

2R 攻撃力(黒ライオン/17)(ブリッツ/16) ブリッツ/体力点-2

 くそ、こいつ、つええじゃねえか!

3R 攻撃力(黒ライオン/17)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 しかも速い!ダメだ、またやられた!!

4R 攻撃力(黒ライオン/19)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 落ち着け、奴のパターンを読め・・・

5R 攻撃力(黒ライオン/17)(ブリッツ/18) 黒ライオン/体力点-2

 よし、次ダメージ与えたら、いくぞっ!

6R 攻撃力(黒ライオン/18)(ブリッツ/23) 運試し吉 黒ライオン/体力点-4

 運任せスマーッシュ!!!

7R 攻撃力(黒ライオン/15)(ブリッツ/22) 運試し吉 黒ライオン/体力点-4 ←OverKill!!

 もういっちょう、連発だ!どりゃあああ!

 

 黒ライオンは俺に背骨を叩き折られ、ゆらゆらと数歩動いたあと、どさっと倒れた。俺はその重苦しい死骸を下に投げ捨てる。歓声を上げる解放軍。

 まあちょっとみっともないトコも見せちゃったけど、「第1ラウンドはとった」ってところかな?(^v^)

 対してトカゲ王は、やっと俺を脅威の存在と見なしたようだ。自分と同じくらいの戦闘能力を持つペットの黒ライオンが死んだのを見て、信じられない表情だ(いやトカゲの顔はよくわからんが、たぶんそんな表情だ)。

 

トカゲ王「ラーション、リュングベリ、イブラヒモビッチ!」

 

 たぶん戦いの前口上なんだろう。リザードマン語で何やら不可解な言葉を叫ぶと、奴は怒りの表情で自分の「炎の剣」を振りかざし、俺に向かってくる!!

 だが・・・俺には・・・ ( ̄ー ̄)ニヤリ

 

 

 

解放の日 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点8/11

 

ブリッツ「アブー、カモン!!」

アブー「うきゃっ

 

 この時のために、ぴょこんと俺の肩に乗るサルのアブー。それを見るとトカゲ王は急に立ち止まる。そしてガグガクと震えて、力なく呟くのだった。

 

トカゲ王「・・・マルケス・・・フォンセカ・・・ボルヘッティ・・・!」

アブー「うきゃきゃ!!」

ブリッツ「へへへ、どうやら年貢の納め時のようだな!!」

 

 奴はサルへの恐怖で剣を振り上げようともしない。

 俺は舌なめずりして、しっかり手に持った「炎の剣」で猛然と攻撃を仕かける。この剣はトカゲ王とゴンチョンを傷つけることのできる唯一のウェポンだ。

 トカゲ王も「炎の剣」のもう1振りを持ってはいるのだが、頭に取り付いたゴンチョンの指令で、何とか抵抗するのが精一杯だ。その力はあまりにも弱々しい・・・

 ふ っ 、 勝 っ た な ( ´∀)

 

【トカゲ王 技術点6 体力点15

1R ソッグの兜効果 トカゲ王/体力点-2

2R 攻撃力(トカゲ王/14)(ブリッツ/18) トカゲ王/体力点-2

 技術点6だとお?片腹痛いわぁ!!

3R 攻撃力(トカゲ王/12)(ブリッツ/21) トカゲ王/体力点-2

 運試しスマッシュを使うこともねえな。ファンブル出さなきゃ楽勝だ。

4R 攻撃力(トカゲ王/13)(ブリッツ/19) トカゲ王/体力点-2

 次々と傷を受け、弱っていくトカゲ王。お約束、やっちゃう、やっちゃう?(゜∀゜)

5R 攻撃力(トカゲ王/11)(ブリッツ/17) トカゲ王/体力点-2

 これは・・・オイスターベイの拉致被害者の分!

6R 攻撃力(トカゲ王/12)(ブリッツ/16) トカゲ王/体力点-2

 これは・・・虐待された鉱山奴隷たちの分!

7R 攻撃力(トカゲ王/13)(ブリッツ/15) トカゲ王/体力点-2

 これは・・・親友マンゴの分!

8R 攻撃力(トカゲ王/11)(ブリッツ/20) トカゲ王/体力点-2 ←OverKill!!

 そしてこれは・・・俺の分だ!!

 

 どしゅううう!

 「ギャアアアアアア!」と断末魔の悲鳴をバックに、トカゲ王を真っ二つに兜割りにする俺様。

 敵の首領は石の地面にくず折れた。眼下で上がる奴隷たちの歓声。敵のトカゲ兵たちは三々五々と散らばって逃亡を始めている。

 さあ、俺は・・・

 

1)君の仲間に敬礼しようと振り向くか?

2)ゴンチョンの触手を切り離すか?

3)トカゲ王の衣服を探るか?

 

 そうだよ、ここで浮かれるほど、バカじゃねえ(^v^)

 俺の使命はまだ終わってないのさ!躊躇なく(2)を選び、寄生怪物のゴンチョンが触手をトカゲ王から引き抜く前に、ぶちぶちっ!!

 容赦なくその触手を「炎の剣」で切り取る。緑の体液を流しながら、わきわきと蠢く醜怪なゴンチョン。その身体を俺はバラバラに引き裂いてぐちゃぐちゃにして、胸壁越しに放り投げる。

 今やトカゲ王と、それを支配するゴンチョンの両方が、倒されたのだ。

 

 そうさ。俺らの・・・

 完全勝利だ!!!!

 

 

 

400!そして次の冒険への幕間 --Island of the Lizard King-- 

 

【技術点11/11 体力点12/18 運点8/11

 

 ここまで来て、ようやく俺は胸壁の上に立ち上がり、味方全員を眺め回す。

 俺らの解放軍は、いまや完全に士気が崩壊したトカゲ王の軍団を、軍師レイセ・イダの的確な指揮で打ち破っていた。

 戦いは終わったのだ。

 勝利は俺たちのものだ。エルフやドワーフ、そしてオイスターベイはじめ沿岸から連れてこられた男たちもみな、故郷に帰ることができるのだ!

 

ブリッツ「見ているかマンゴ!誓いを果たしたぞぉー!!!」

 

 雲ひとつない南国の青空に向かって、俺は誇り高く雄たけびを上げるのだった・・・

 

 その後、1週間くらいの宴会とプライベートビーチによる南国バカンスを楽しんだ後(笑)、俺ら解放軍は解散し、それぞれ小舟に乗って自分たちの故郷に帰ることになった。

 (火山島は再び無支配状態になるが、こんな島、統治しても面倒くさいだけだしなあ・・・)

 同志だった冷静なエルフのレイセと、がっちりと最後の別れの握手をしてから、俺も一人ボートに乗り、ゆっくり、ゆっくりと、オイスターベイに帰還する。

 到着したら、まずはマンゴの遺族に彼の最期を伝えて、それから馬を買い戻して、ブリッツ・キャッスルまで何日で帰れるかなあ・・・と、呑気に考えていたら・・・

 

アブー「うきゃきゃ!!」

ブリッツ「何だアブー、うるせえなあ・・・おわっ!!」

 

 積荷の中から、1人の密航者が、ちょこんと姿を現した。

 石の砦到着寸前に遭遇した、あのタイガー・ガールだ!

 まず何よりも先に、俺は彼女のいたところを調べる。ほっ、幸運なことにペットの剣歯虎は連れていない。もしいたら狭い船の中で、俺は逃げ場無くお陀仏になるところだった・・・。

 

ブリッツ「で、何の用だよ、密航者!ヽ(`Д´)ノ」

タイガー・ガール「でるがどえすぴのさでらくるす?」

ブリッツ「まあ水と食料はたっぷりあるから、放り出しはしないけどさ・・・(-_-)

タイガー・ガール「うるたどびじゃふえるてさらすめんです!!」

ブリッツ「ええっと、つまり・・・」

 

 身振り手振りから判断するに、剣歯虎はトカゲ王の軍隊に徴用され、そのまま俺らの解放軍との戦いで死んじまったらしい。とうとう一人になった彼女は、自分の両親を探すことを決心して、本土行きの舟へ密かに乗り込むことにした、そしてたまたまそれが、俺の舟だった・・・

 

ブリッツ「ってな感じで、合ってるか??」

タイガー・ガール「(首を縦に振り、笑顔で)うぃ!」

 

 はあ・・・ため息をつく俺。

 とりあえず本土に着いて放しても、これだけ文明から隔絶されて常識のない彼女が生き抜けるとは思えない。俺らもプロパガンダで利用させてもらったから、見捨てるのも心苦しいところだ。

 そうだよなあ。人間としての生活能力が身に着くまで、俺の本拠地のブリッツ・キャッスルで保護するしかないかあ・・・だけど・・・

 余計なお荷物、拾っちまったなあ・・・(((;-д- =3ハァ

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ 

 

 でだ、その後10日あまりの旅でチアンマイの俺の城に戻ったら、それはそれでまた、トラブルが持ち上がっていたのだった。

 ほらあれだ、俺の領地の中にある、コク河の下流の海に注ぐところ、霧が渦巻く沼沢地の「サソリ沼」問題だ。そっから次々と変な怪物が出てきて近辺の村を襲っているらしい。

 

 あーあー、もう・・・(;´Д`)

 

 住民の要請に則り、かちゃかちゃと装備を整える俺。なんだか貴族だか、地域の何でも屋だか、わかんなくなってきたな・・・

 

タイガー・ガール「ぶりつでかけるか?」(←少し言葉を覚えてきた)

ブリッツ「ああ、ま、ちょっと様子を見てくる。あんたの親探しはそれからだな」

タイガーガール「わたしいくほういいか?」

ブリッツ「いいよお、この城でアブーとおとなしくしてろよ、お・と・な・し・く!!」

 

 すでに近所の農民から「収穫前の大根かじられた」だの「飼ってたニワトリを生でばりぼり喰われた」だの、苦情が殺到しているんだよ。お前が言う狩りに出かけた後は、よう。そのたびに俺が弁償して・・・ああ、もう、トカゲ王の島の宝も少なくなったじゃんかYO!!(泣)

 ちょっとストレス溜まり気味の俺様。ウダウダ言ってもしょうがないけどさあ、まいいや、今回、いい気晴らしになるかな・・・。

 

 そんなわけで俺は馬を駆り、コク河の河口にある湿地に向けて旅立つのだった。

 

 

 

【『サソリ沼の迷路』に続く】