盗賊都市

 

 

キャラクターのコンバート&ハウスルール一覧 --City of Thieves-- 

 

 どうもどうも、久しぶりにブリッツ君の登場だ。

 まずは前々回「運命の森」からのキャラクターコンバートを行おう。

 技術点、体力点、運点は全て原点にリセットする・・・のだが!「運命の森」の冒険を成功したことにより、ハウスルールである達成点が総計3点に溜まったのだ(このルールの詳細は下記を参照)。というわけで、ブリッツ君は原運点を成長させて、今の彼の能力値はこうなりました。

 

【原技術点11 原体力点16 原運点11

 

 いぇーい(≧∇≦)b これで運試しに絶対の自信が出てきた。次の成長は、やっぱりネックの体力点だな。原体力点20までは成長させたいところだ。そのためには達成点を1点ずつちまちま与えて、GB4作分クリアしなくちゃね。

 次にルールの確認。今回の冒険はオーソドックスなFFルールに戻る。攻撃点の振り合いに運試しルール、いつも通り。

 しかし原点まで回復の魔法薬は1回分に数を落とされた。うーん、ここは技の薬にしよう。今回はリビングストン作品だし、戦闘が多くて、何だか技術点勝負になりそうな予感がする。

 次に体力点+4の食料だが・・・ああっ!ルール改正された!『戦闘中以外ならいつでも一息入れて食事ができます』だって!!!

 

 * + 。・゚・。・ヽ(*´∀`)

 

 よかった。うれしすぎる(涙)。前回は本文指示がないとダメで、その指示を作者が忘れていて、ひでぇ目にあったからなあ。

 所持金のハウスルール。前回の「運命の森」クリア時の所持金は金貨61枚。おっ、けっこう稼いでいたね。それから獲得アイテムを換金してみよう。「そーですねー、ブリッツ様の御宝物は、これくらいで買い取りましょうかあ・・・」なーんて行商人の声が聞こえてきそうだ。

 万能薬、静けさの薬、飛び跳ねブーツ、にんにく玉、集中力のバンド。以上ヤズトロモから買ったものの使う機会のなかったマジックアイテムは、それぞれ金貨1枚が妥当だな。使い捨てだし。金のメダルは本文中指示があったように金貨5枚。効力からして、戦上手の腕輪は金貨50枚、皇帝の盾は金貨30枚が適正価格。その他余った獲得アイテムは、真鍮のフルート、ネズミの骨のネックレス、銀の小箱、ベラドンナ草、手裏剣か・・・うーん、全部ひっくるめて金貨3枚。

 合計すると、金貨154枚×0.1=金貨15枚が初期所持金にプラスされる(冒険開始後、強制イベントですぐに金貨30枚手に入るので、合計45枚からスタートだ)。

 達成点は全部原運点上昇に消費されて0点に戻った。ここからまた溜め込むぞー!

 

 さて、ここで当ブログLivre dont vous êtes le héros(君が英雄になれる本)』が採用しているハウスルールを紹介しよう。本当は単発ものである各GBの冒険を、ブリッツ君の一連のキャンペーンにつなげられるよう、合わせてみたものです。正直言ってバランスが取れているか疑問だが、それなりにキャンペーンらしさは出ているかな・・・?

 

○ハウスルールその1 「達成点」

 冒険をクリアすると達成点(いわゆる経験値)が1点もらえる。この達成点は貯めておくことができる。冒険と冒険の合間に、達成点1点消費で原体力点が1点、達成点3点消費で原運点が1点、達成点5点消費で原技術点が1点上昇する。これによりキャラクターの成長を表す。

 

○ハウスルールその2 「初期所持金」

 前回の冒険で獲得した金貨やアイテムを全て捨て去ってしまうのは味気ない。というわけで、獲得金貨の額と、獲得アイテムを換金したものとした金貨相当の額を合計して算出する。その1割を初期所持金にプラスすることができる。

 

 だがこれだけでは、やっていくうちに主人公が圧倒的優位になって冒険のスリルがなくなってしまうため、以下のハンデとなるレギュレーションも合わせてつけた。

 

○ハウスルールその3 「戦闘時のファンブル」

 戦闘時の攻撃点を決めるときに1ゾロ(2の出目)を出したらファンブル。たとえ攻撃点の振り合いで勝っていたとしても、そのラウンドは無条件で体力点-3される。

 

 あ!ここでもうひとつ、ダイスの神ロガーン様からご託宣(レギュレーション)が下りました。

 えーと、なになに・・・

 

○ハウスルールその4 「食料数は5個」

 冒険開始時に体力点+4の食料10個なんて持ちすぎ。どうリュックに詰め込んでも、お弁当10食分なんて入らないっしょ。1日に何回も食事とって体力点がすぐ回復できちゃうのもウソっぽいし。だから食料数は半分の5個にします。

 

 うっ・・・なかなかに過酷なルールが課されたなおい・・・(´・ω・`)

 というわけで、現状、これら4つのハウスルールも加えて、ブリッツ君の冒険は行われることになります。

 

 

 

シルバートンのアイドル、ミレルちゃんを救え! --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点11/11

 

 いよう、久しぶり、俺の名はブリッツ。覚えててくれた?

 悪の魔法使いザゴールやバルサス・ダイアを倒し、ストーンブリッジに戦いのハンマーを戻したいっぱしの英雄剣士・・・ということにしといてくれ。なんでそんなスゴイ男がこんな辺境をぶらぶらうろついてるかっつーと、まあ、いろいろあったんだよな・・・ふうう・・・(´-ω-`)

 

 結局、俺はいつも通り貧乏暮らし。財布が寂しくなってきたので、ポート・ブラックサンドにでも行こうかなー、なんて思っているところだ。あそこはありとあらゆる海賊や山賊、殺し屋や盗人や悪漢の巣窟なので「盗賊都市」(City of Thievesなんて呼び名があるくらいの物騒な街だ。だがそれだからこそ、俺みたいなあぶれ者にもデカイ仕事のヤマが舞い込んでくるだろう、って皮算用が働いたわけだ。

 そんなわけでストーンブリッジからポート・ブラックサンドに抜けるルートを、てくてく歩いて旅行していて、途中、シルバートンという街についた。ここは交易の中心地で、なかなかに繁盛している。ダークウッドの森でドワーフの宝を取り返した俺様の噂はここまで広がっていて、街に入るとき俺はちょっとした尊敬の目で見られた。悪くないね、テヘヘ・・・(ノ´∀`*)

 ところが・・・日が暮れると・・・

 

 高い塔から鐘の音がけたたましく鳴らされた。それから「夜だ!夜だ!みな家の中へ!」と街の住民は恐れおののいて自分ちに入っていく。ひとりポツーンと街路に残される俺。

 首をかしげながら俺は「老いたヒキガエル亭」という居酒屋に入ることにした。怪しまれないように「いよう!冒険者ブリッツのお話は聞きたくねえかい?」なーんて快活にコミュニケーションを図ろうとしたが、そこにいたマスターと客はノーリアクション。あら、俺、浮いてる・・・?(苦笑)

 なーんだかなー、食事とったらもう寝ようかなー、なんて思っていたら、居酒屋のドアがガンガンと叩かれた。「開けてくれ、開けてくれ!私はオウエン・カラリフだ!!」

 そうして居酒屋に入ってきたのは太って禿げかかった中年男だ。オウエン・カラリフは、このシルバートンを治める市長らしい。彼は俺の食事しているテーブルに座り、俺を値踏みするかのようにじっと見つめる。あの・・・そう見られると・・・落ちつかないんスけど・・・(困)

 俺がそそくさと食事を終えたところを見計らって、彼は熱のこもった口調で話しかけてきた。彼の治める街シルバートンはとても困っていて『大いなる災厄と危険に見舞われている』とのことだ。だから俺の剣の腕に頼りたいらしい。彼の話をまとめると次の通りだ。

 

10日前、悪魔の使者が2人、巨大な馬に乗ってやってきた。騎手は黒いフードを被り、語尾がシューシュー言っていた(指輪物語のナズグルみたいだね)。

○そいつらは魂のない骸骨スピリット・ストーカーで、この近辺の超悪者「闇の王者」ザンバー・ボーンの手下だ。やつらを倒すには銀の矢で心臓を射抜かねばならない。

○スピリット・ストーカーどもは私の愛娘ミレルを「ご主人様のザンバー・ボーンに差し出せ」と言ってきた。もちろん私は断った。

○するとザンバー・ボーンは怒ってこの街に報復した。ムーン・ドッグという狂犬獣を、夜、この街に放つように仕向けたのだ。この獣は徘徊しつつ家の開いた窓から侵入し、一晩で街の住民23人を殺した。

○それからというもの我々は、窓に格子をはめ、扉に錠をして自衛するようになった。だが、それでも犬どもは毎晩やってくる。我々は神経がすり減らされて、おちおち眠れやしない。中には「ミレルを生贄に差し出した方が・・・」なんて言う奴も出てくる始末だ・・・。

 

 ここで俺が口を挟む。

 

ブリッツ「ああもしもし、オウエン・カラリフさん?」

カラリフ「ん?何ですか?」

ブリッツ「そのミレルっていうあんたの娘、ぶっちゃけ、どんなカンジ?」

 

 オウエン・カラリフは、娘の肖像画の入ったペンダントを俺に見せた。お?おお?おおおお?

 キャワイイじゃん!!!(゜∀゜)

 

ブリッツ「お父さんと呼ばせてください!(がしっ)」

 

 こんなかわいい街の看板娘を手ごめにしようなんざあ、ザンバー・ボーンだかチキチキ・ボーンだか知らねえが、太ぇ野郎だ!俺はもう依頼に大乗り気。やる気150%(当社比)だよ!

 

 オウエン・カラリフは話を続ける。この先にあるポート・ブラックサンドに、自分の親友で、世捨て人のように住んでいる高名な魔術師がいるらしい。その者だけがザンバー・ボーンを倒す方法を知っているのだそうだ。老練で賢い魔術師、そいつの名はニコデマスという・・・。

 で、その悪名高い街ポート・ブラックサンドに潜入して、魔術師ニコデマスを探し出し、シルバートンまで連れてきてほしい。それがオウエン・カラリフの依頼だ。報酬は前金でとりあえず金貨30枚(初期所持金にプラスされる)。もちろん連れ帰ってきたら、さらに謝礼は十分に行う、と約束する。それからさらに金持ちのオウエン・カラリフは、俺に見事な広刃の剣をくれた。柄の周りに金箔の蛇が絡んだ華麗な名刀だ。え?いいの?こんないい剣もらっちゃって?!

 俺は右手を差し出して握手する。契約成立だ。どうせポート・ブラックサンドには行く予定だったしな。我らのアイドル、ミレルちゃんを救うために、俺も一肌脱ごうじゃないの。

 オウエン・カラリフは熱っぽくその手を握り締めて、こう言う。「あなたは、暁の最初の光を待って出発なさるがよい。その頃には犬どもは立ち去っています。私も今夜はここで足止めです。だから、我々の前途を祈っていっしょに飲みましょう。神があなたと共にありますように!」

 話がわかる依頼人だぜ!(^v^)

 

 こうして「老いたヒキガエル亭」で一晩すごした後、翌朝早々に俺はポート・ブラックサンドに向けて出発する。そこに至るまでの道はオウエン・カラリフに地図を書いてもらっていたから、ばっちりさ!

 で、宿から一歩出たとき。にゃああああああん・・・

 

 『黒猫が一匹、足元を横切り、君は危うくつまづきそうになる。はたして、これは悪い前兆だろうか?』

 

 おいちょっと、何だよそれ・・・(;´Д`)

 

 

 

衛兵と丁々発止のやり取りをする --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点11/11

 

 交易市シルバートンから平野や丘を越え、西へ10kmばかり歩く。すると俺は海岸線に出て、そこに突き出た醜い黒点のような建物群を見た。

 ポート・ブラックサンドだ。

 へーん、『盗賊都市』なんつってスゴンデいるけど、見たトコ普通の街じゃん・・・なんてたかをくくっていたら、風向きが変わり、俺の方に街からの風が吹く。・・・クンクン、おえっぷ。腐臭がする!

 街に近づくに連れ、邪ないろんな物が明らかになってきた。棒杭に突き刺さった頭蓋骨、市壁から吊るされた鉄の檻の中で飢え死にしそうな罪人、至る所ではためいている黒い旗・・・

 こ、こわくなんかないじょ!(`・ω・´)

 

 正門に近づくと、背の高い衛兵が鉾で俺の行方を遮る。「招かれずにポート・ブラックサンドへ入ろうとするお前は何者だ?用向きを述べろ。さもなくば今来た道をとっとと帰れ!」

 うお、さすがポート・ブラックサンド。こいつ、100%って感じだ。キャラ立ってます。ポンジュースばりの純度です。さあどうする、ここでの選択肢は3つ!

 

1)『ニコデマスのところへ連れて行って欲しいと頼むか?』

2)『盗品を売りに来たと言うか?』

3)『剣ですばやく相手に切りつけるか?』

 

 ま、(1)は論外だな。そう簡単に冒険がクリアできるわけはないっちゅーの。(3)もいろいろ面倒なことになりそうなのでパス。というわけで俺は(2)を選び、卑屈なこそ泥を演じることにする。

 

ブリッツ「へっへっ、俺はちんけな悪党のコズル・イーヤッツと申しやす。シルバートンの宿屋で銀の杯をかっぱらってきましてね、どこで売ればいいか、教えてくれれば金貨1枚を進呈するでげすよ、旦那!」

衛兵「ほう・・・。なら、その銀の杯とやらをザックから出して俺に見せてみろ。そうしたら通してやろう」

 

 うっ、そう来たか・・・だけどここでどもるような口下手なら、はなからこの街に入ることはあきらめた方がいい。俺は嘘に嘘を塗り固めていく。「いえいえ、杯には呪いがかかってましてね、魔術師にしか見せられないんです。どこかに魔術師はいないかなあ・・・?」どうだ、あわよくばニコデマスの居場所も聞き出そうとする作戦だ!

 悪100%の衛兵もしょせん人の子。奴は「呪い」というフレーズにぎょっとした。だが、ここでひるんでは面目を失い、今後は他の奴にも舐められる。だから精一杯の強がりで俺にこう言い返してきた。「もっともらしい話だ。だが察するに、お前もこの市の連中と似たり寄ったりだろう。危険を覚悟なら入ってもかまわん。それとも金貨3枚で俺の忠告を聞く気はあるか?」

 

 聞く耳持たず街に入ってもいいところなんだが・・・あまりにケチでも怪しまれるだけだ。

 OK。ここが落としドコロだな。俺はへいこらしながら金貨3枚を奴に支払う。衛兵は兜の奥でほくほくしているだろう。明るい声でこう言った。

 

衛兵「この市を治めているのはアズール卿で、彼は悪辣な男だ」

 

 いやあんた、自分が仕えているご主人をそんなストレートに断言せんでも・・・(笑)

 

衛兵「ポート・ブラックサンドのような無法者の巣窟を支配するには悪辣にならざるを得ない。そして彼はその最たる者だ。」

 

 言いたい放題だねコイツ。( ´∀`)

 

衛兵「警告しておくがね、通行証がないのを見つかったら、君は死んだも同然だよ。俺が君の立場だったら、さっそく手に入れるよ」

 

 そして衛兵は「行け」というようにぞんざいに手を振る。俺は「はいちょっとごめんなさいよ」と、吉本新喜劇ばりのヘコヘコ加減で門を通り抜けた。まったく衛兵からして、見事な腐敗ぶりだねこの街は。

 さて、もらった情報をようっく考えると・・・通行証というのは、たぶん商人ギルドの売買許可証かなんかだな。アズール卿の手下でないともらえないし、手下でない奴はいつ殺されてもかまわないゴミ同然ってことか。それならどこかで買うか、それとも偽造するか、それとも手近な店を押し込み強盗するか・・・

 Σ(゚д゚lll)ハッ!!

 いかんいかん街の雰囲気に煽られて、俺の脳味噌が邪悪化しているぞ。ネジを巻き直しておかなくちゃ。キリキリッ。

 

 正門を抜けると、ごみごみと狭苦しい石畳の通りが何本か見える。古ぼけた建物は今にも崩れそうだ。

 このストリートの名前だと商人がいそうだな。通行証がゲットできるかもしれない。よし、俺はとりあえず、北に伸びる「市場通り」を歩いてみることにした。

 

 

 

こしゃくなマン・オークをぶっ殺す --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点11/11

 

 北に向かって「市場通り」を歩くと、左側に薬草店があった。扉に「営業中」とあったので入ってみることにする。ひょっとしたら役に立つ物か貴重な情報が手に入るかもしれない。

 扉を開けるとベルが鳴り、服の上に茶色のエプロンをつけた店員が奥からカウンターに出てきた。こいつは人間?・・・いや、醜悪な顔で尖った歯をしている。マン・オーク(ハーフオーク)だ。彼のベルトには鋭い手斧が下がっていて、それはどう見ても薬草売りには必要ない。なるほど、この街は気軽に商売できる場所じゃないようだね。

 俺は周りを気にしつつ、小声で質問してみる。「ニコデマスっていう爺を知らないかい?」

 すると彼は、金貨1枚くれれば『知っていることを全て教えよう』と言ってきたので、俺は情報料を払う。マン・オークの薬草売りは、もらった金貨を親指ではじき、爪楊枝で歯をシーシー言わせながら「俺はあいつのことは何も知らねぇなあ・・・( ̄ー ̄)」と、いけしゃあしゃあと言いやがった!

 なるほど、ニコデマスの居場所は元々知らなかったわけか。いやあ、たしかに「知ってることを全て教えてくれた」なあ。お兄さん、一本、とられちゃったよ・・・

 って、なめるなよ( ゚Д゚)ゴルァ!!

 じゃあこの街の流儀で行こうじゃねえか。小馬鹿にされてドタマにきた俺は、剣を抜いてカウンターを飛び越える。マン・オークも手斧をつかんで応戦してきた。こんな騒ぎ起こしていいのかな、と一瞬思ったりもしけど、まあいいや。「火事とケンカは黒砂港の華」って言うじゃん!(←言いません)

 

【マン・オーク 技術点8 体力点5

1R 攻撃力(マン・オーク/14)(ブリッツ/19) マン・オーク/体力点-2

2R 攻撃力(マン・オーク/16)(ブリッツ/20) マン・オーク/体力点-2

3R 攻撃力(マン・オーク/19)(ブリッツ/19) Draw

4R 攻撃力(マン・オーク/13)(ブリッツ/20) マン・オーク/体力点-2 ←OverKill!

 

 踏み込みが甘いぜ!現役戦士の俺にかなうとでも思ったのかい?薬草売りは人をからかった代償を命で支払うことになった。TPOを考えて人を騙すんだな。ばーかばーか。

 俺は奴の死骸をカウンターの下に隠し、素早く家探しをする。通行証、通行証・・・。奥の部屋で棚の上に「治療薬」と書かれたビンを見つけたが、無傷で戦闘を切り抜けたので、ケガを治す箇所もないから、こいつは無視無視。

 それから店内に戻ると・・・あった!(゜∀゜) カウンターの後ろに木の銭箱がある。開けてみると金貨11枚が入っていた。だけど通行証はなかったか。むむむ・・・。

 あらら、さっきの戦いの音で、通りがざわざわしてきた。うーん、もうここを出る潮時だな。俺は薬草店を何食わぬ顔をして出て行く。そして部外者のふりをして群衆にまぎれ、そうっと北を目指すことにした。

 

 ふう、ま、ここまでくれば大丈夫かな。ふと気づくと、通りの右側に「ぶち犬」と看板の出た居酒屋がある。

 ちょっといっぱい引っかけていくか。ここにはいろんな奴がいるはずだ。今度こそ有益な情報が手に入るだろう。

 

 

 

ごろつきどものストリートを練り歩く --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点11/11

 

 居酒屋「ぶち犬」の古ぼけた木の扉を開ける。中はタバコの煙でもうもうとしている。そして何とも卑しげでズルそうなごろつきども。見たところ人間でない客も混じっているようだ。いいねえ、冒険者の酒場はこうでなくちゃ( ̄▽ ̄) さあ、ここでの選択肢は5つもある。

 

1)『主人に話をするため、バーに歩み寄るか?』

2)『3人のドワーフがサイコロ遊びをしているテーブルに腰を下ろすか?』

3)『2人のゴブリンが議論しあっているテーブルに着くか?』

4)『テーブルに手を広げ、指の間に素早くナイフを突き刺している

   3人の男たちのところへ座るか?』

5)『居酒屋を出て、北へ歩いていくか?』

 

 なーるほど、(2)(4)はどうも賭け事くさいな。ニコデマスの情報を手に入れるなら(1)か(3)といったところか。だが居酒屋の主人はこの街の人間だから、さっきの薬草店のマン・オークと同じで、どうにもまた煙に巻かれてしまうような予感がする。よし、(3)のゴブリンの方へ行こう。こいつらなら少なくとも俺より頭が悪いはずだから、騙される心配はない。

 だがゴブリンどものテーブルに着くと、突然2人は議論をやめ、冷ややかな憎悪の視線で俺をにらんできた。あららヤヴァイ雰囲気・・・と思う間もなく、奴らは剣を抜いた!俺は狭苦しい酒場の中で1人ずつ順番に戦い、太刀回りを演じる羽目になる。

 

【ゴブリン1 技術点4 体力点5

【ゴブリン2 技術点5 体力点5

1R 攻撃力(ゴブリン1/13)(ブリッツ/15) ゴブリン1/体力点-2

2R 攻撃力(ゴブリン2/16)(ブリッツ/19) ゴブリン2/体力点-2

 やれぇ!やっちまええ!と、酒場の客の歓声が聞こえてくる。

3R 攻撃力(ゴブリン1/12)(ブリッツ/18) ゴブリン1/体力点-2

 まあ、アトラクションの1つってとこだろうね。ここの客にとっちゃ。

4R 攻撃力(ゴブリン2/13)(ブリッツ/17) ゴブリン2/体力点-2

 さて、そろそろ片付けるか。

5R 攻撃力(ゴブリン1/12)(ブリッツ/16) ゴブリン1/体力点-2 ←Overkill!

 あらよっと!

6R 攻撃力(ゴブリン2/11)(ブリッツ/15) ゴブリン2/体力点-2 ←Overkill!

 はい、ごめんなさいね!

 

 しょせんレベルにつりあう敵じゃない。俺は鼻歌混じりでゴブリンに剣を叩き込み絶命させた。あーあ、確かにこいつら、俺より頭悪いけど、ここまで馬鹿とはなぁ。(´∀` ) 俺を非力な旅人だと思い込んだんだろうな。

 俺はゴブリンの汚い衣服を素早く探り、金貨9枚と、それから銀の鎖がついた頭蓋骨の形の象牙彫刻を見つけた。この高価なブツは、どう見てもゴブリン風情が持つべき装飾品じゃない。とすれば・・・なるほど、こいつらは泥棒で盗品の分け前を主張し合っていたんだろう。そしてそんなときに俺がやってきたから「盗まれた持ち主が復讐者を寄越してきたでゴブー!」と考えたわけだ。まあこいつは、俺がもらっていっちゃおう(持ち主の元に返す、という考えは、とっくのとうになくなってます)。

 周りを見回すが、酒場の悪漢どもは俺様の剣技に恐れ入ったのか、椅子に腰を下ろしたままだ。だが・・・人ごみにまぎれ、こそこそと1人、店を出て街路に出て行った奴がいる。

 ちっ、いつまでもここにいると厄介だな。ニコデマスの情報を得られないのは残念だが、さっさとここを出た方がよさそうだ。俺は居酒屋「ぶち犬」を出て北に向かう。

 

 通りに出て少し歩くと・・・。ハン、もう来やがったか。(`∀´)

 さっきのタレコミで引きつけられたんだろうな。眼だけを出して黒い衣をまとった2人の男が向こうから俺に近づいてくる。2人はうなずき合って剣を抜いた。俺はこの辻強盗1人ずつ順番に戦わなくてはならない。

 

【強盗1 技術点7 体力点7

【強盗2 技術点8 体力点6

1R 攻撃力(強盗1/11)(ブリッツ/18) 強盗1/体力点-2

2R 攻撃力(強盗2/11)(ブリッツ/14) 強盗2/体力点-2

 剣を1回交わして俺の強さに驚いたようだ。互いに視線を交わす強盗ども。

3R 攻撃力(強盗1/13)(ブリッツ/14) 強盗1/体力点-2

4R 攻撃力(強盗2/11)(ブリッツ/20) 強盗2/体力点-2

 だが、後悔先に立たず。今度はお前らが狩られる番だ!

5R 攻撃力(強盗1/14)(ブリッツ/18) 強盗1/体力点-2

6R 攻撃力(強盗2/15)(ブリッツ/17) 強盗2/体力点-2 ←Kill!

 相棒が死んで完全に腰が引けた強盗。今回の仕事はちょっとハイリスクだったな。

7R 攻撃力(強盗1/17)(ブリッツ/18) 強盗1/体力点-2 ←Overkill!

 はい、ご苦労さん!

 

 最後の抵抗をかわし、俺は紙一重のカウンターで脳天に一撃を叩き込んだ。から竹割でどさっと倒れる辻強盗。俺は広刃の剣の血をぬぐい、さっさとこいつらの皮袋を探る。すると金貨16枚と、緑色の液体が入ったガラス瓶が出てきた。この液体を飲むか?

 んー、いいや。薬だとしてもまだどこも怪我してないし、毒薬だったら飲むだけ損だ。俺はそいつをほっぽって、金貨だけをじゃらじゃらと自分の財布の中にしまう。これで俺の手持ちは金貨76枚。空前の好景気だ!ヽ(´∀`)

 

 ずっとこの街で、用心棒として暮らすのも、悪くはないかもなあ・・・なんて思いつつ、俺は「市場通り」をさらに北へ歩いていくのだった。

 

 

 

もはや完全にこそ泥と化す --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点11/11

 

 この通りの家々はどれもこれも集合住宅の長屋だが、そのうち通りの左側に、ちょっと引っ込んでぽつんと建っている一軒家がある。

 家のドアは重々しい樫の木の扉で、その前には犬小屋も見える。かなり裕福そうな主人が住んでいるに違いない、と俺は当たりをつけた。ひょっとしたらニコデマスの家かも・・・

 というわけで俺は敷地の中に入っていく。すると突然、犬小屋の中から大きな吠え声が聞こえ、バカでかい黒狼が飛び出してきた!

 うわおっ!!(゚ロ゚ノ)ノ ここで運試し・・・吉。幸い、こいつの首輪につけられた鎖は、俺のところまで届くほど十分な長さを有していなかった。鎖がぴんと張って黒狼の動きが止まる。ふう、ビックリさせやがって。( -д-) 、ペッ

 悔しそうな黒狼の唸り声をバックに、俺は家の扉を開けようとするが、錠がかかっていた。開けるには「鉄のカギ」が必要なのだそうだが、俺は持っていない。

 んじゃ、あきらめます?いえいえここで引き下がっちゃ、こそ泥冒険者とは言えませんがな。この錠をこじ開けることにする。技術点チェックは・・・成功。へへっ。扉はパッと開き、俺は家の中に潜り込んだ。

 

 わぁお(☆o☆) この家の持ち主は明らかに大金持ちだ。豪勢な家具調度に見事な美術品、床はなんと、大理石だぜ大理石。2階に続く階段もあるが、俺はとりあえずアーチ状の出入り口を抜け、1階の奥の部屋を探ってみることにした。

 ここも手前の部屋同様に豪華な部屋だ。むっ、部屋の隅に木製の櫃が置かれているぞ。どうする?開けちゃう?まあ、俺は泥棒じゃないしな・・・

 そうだね、泥棒じゃないし・・・。

 うーん、泥棒じゃない、ん、だけど・・・! 

 しょうがないなあニコデマスさんったらあ。もう、こんなトコに隠れたりしてー(゜∀゜)

 

 じゃあ、開けてやるかあ。あそうそう、中に入っていた物は手間賃として俺がもらっちゃうかんねえ。(*´∀`)アハハン♪ なんて白々しい理屈を唱えながら、俺は曲がった針金でこの櫃をこじ開けようとする。

 ハッ!そのとき俺の耳は、カチリと2回、何かの音がしたのを聞いた。2本の鋭いダーツが俺目がけて発射される。櫃には毒針の罠がかかっていたのだ!

 この罠を避けるために、俺は2回連続で運試しをしなきゃならない。1回目の運試し・・・吉。2回目は・・・凶。ぷすっ。俺の手に1本だけダーツが刺さる。くそっ、体力点-2のダメージだ。

 俺は舌打ちをして傷口を見たが、どうやら毒は軽度のもので、これ以上の作用はないようでほっとする。作業を続行してもう一度、錠に針金に突っ込んでみると、今度は手ごたえあり!

 櫃の蓋を持ち上げると、そこに入っていたのは・・・金貨25枚と、見事な盾だ。この盾は戦闘中に攻撃点+1のボーナスを与えてくれる(技術点+1ではないので注意。よって技術点チェックのときにボーナスはない)。この見事な盗賊具合に運点+1だ。

 トータルして運点と体力点は失ったが、それなりに元は取ったな。上出来な成果に浮かれつつ、俺はこの家の2階に上がっていく。

 どれどれ、もっといい物は見つからないかな・・・。

 

 

 

マイホームはよく考えて建てましょう --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点9/11

 

 階段のてっぺんの踊り場まで上がったとき、フト気付いた。俺って、まさに今、空き巣はたらいてるシーフってカンジ・・・( - _ - ) (注;気付くの遅いです) そんなとき、階下から物音が聞こえる。誰かが玄関から入ってきたのだ。やべえ、言い逃れできねえぞ!

 男の声が聞こえる。「かわい子ちゃん、飛んでお行き、侵入者を見つけな」そして羽音。うーむ、黒狼なんて飼い犬にしているご主人だから、言葉通り「かわい子ちゃん」のわけ・・・ねえよなぁ・・・。謝るのはとりあえず後にして、自衛のために俺は剣を抜いて身構える。

 不意に目の前に、小さな羽根の生えた生物がバタバタ飛んできた。赤い身体で頭から2本の角が生え、火を噴きながら俺の頭上を目まぐるしく飛び回る。この家の主人のペットは火の小鬼(ファイアー・インプ)だったのだ。体力点はないが、それなりに厄介だぞ!

 

【火の小鬼 技術点9 体力点4

1R 攻撃力(火の小鬼/17)(ブリッツ/16) ブリッツ/体力点-2

 んぼっ!奴の吐く火の息が炸裂し、俺の顔面は真っ黒になる。あちち!

2R 攻撃力(火の小鬼/20)(ブリッツ/20) Draw

 んぼぼっ!続いての噴射を、俺は辛うじてさっき手に入れた盾で防いだ。

3R 攻撃力(火の小鬼/18)(ブリッツ/16) ブリッツ/体力点-2

 んぼぼぼっ!火の小鬼の攻勢は止まらない!くそ、落ち着け、奴の動きを見切れ!

4R 攻撃力(火の小鬼/13)(ブリッツ/15) 火の小鬼/体力点-2

 よし、振るった剣に手ごたえを感じる。つかまえたぞ!

5R 攻撃力(火の小鬼/13)(ブリッツ/19) 火の小鬼/体力点-2 ←Kill!!

 

 ふう、けっこう手間取っちまった。断末魔の羽虫のように地上で弱々しくホバリングしている火の小鬼を、俺はむぎゅっと踏みつける。そして剣を抜いたままそろそろと1階に戻ると、贅沢な服を着た太った男がいた。

 俺はおそるおそる尋ねる。「あのう、あなたがニコデマスさん・・・で?」男は首を横に振る。どうやら同じ魔法使いだが、彼ではないらしい。それから怒りの表情だが、ゆっくり、冷たい口調でこう言う。「わしのペットを殺した代償は、お前の命で支払ってもらおう」

 男は右手を上げると・・・バリバリバリ!!轟音がして、伸ばした指の先からギザギザの白い稲妻が発射された!避けきれん!うわーライトニングボルトかよ。体力点にいくらダメージくらうんだろ。俺は反射的に目をつぶってしまい、覚悟して来るべき衝撃に備える・・・

 

 ・・・???

 

 ところが、稲妻は俺に当たらなかった。なんと、俺が先ほどゴブリンから分捕った象牙の頭蓋骨がほとばしる電流を吸収している!そうだ。俺はこのアイテムを、ペンダントみたいに首から下げていたんだ。

 あららら・・・?俺はきょとんとして周りを見回す。「それは、わしの、稲妻避けのお守り!」太っちょの男はわなわなと震えていた。なるほどゴブリンどもはこの家から盗んだのか。「そしてその盾も・・・わしの・・・。ええーい!この街は全くこそ泥だらけだ!」

 男は怒りまくるがどうにもできない。いや、まあ、ね。俺はこの男が何となくかわいそうになってしまう。これだけのセキュリティかけても盗まれまくりだもんなあ。やっぱりポ−ト・ブラックサンドは恐ろしかとこバイ。マイホームを建てる場所はよく考えた方がいいな。将来設計の参考にする。

 「まあ、落ち着きなよ魔術師さん。ほら、このお守りは返すからさ」と、俺は象牙の頭蓋骨を彼の手に渡した。そして交換条件として、お守りを取り戻した礼金代わりというかたちで、この立派な盾をもらっていくことを承諾させる。戦士じゃないあんたが持っていてもしょうがないだろ、とかなんとかペラペラしゃべりながら。

 こうして俺は無事に玄関から外に出るのだった。さあ、金貨も盗まれていることにあの男が気づく前に、急いでダッシュだっっ!!!スタタタタタッ(((((((((((_´Д`)

 

 再びストリートを北に歩いていると、やがて俺は四つ辻に出た。

 見回すと、西は「カギ通り」で東は「時計通り」だ。いちばん最初に3つに分かれていた街路が、ここで合流したらしいな。俺が今まで歩いてきた「市場通り」はこのまままっすぐ北に続いている。

 その進行方向の北の方を見ると、大勢の人々が大声ではやし立て、腕を振り回しながら歩いている。なんだなんだ?おもしろそうだぞ・・・(・∀・)

 俺はその後をつけてみることにした。

 

 

 

今日は楽しいフェスティバル!! --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点10/16 運点9/11

 

 野次馬根性で群衆に近づくと、彼らはみんな腐ったトマトや卵を握っている・・・?

 やがて通りは広々としたマーケット広場に出た。そこはびっしりと屋台が並んで、今日は何かのお祭りなのかな?広場の中央に高々とさらし台があり、人々がさらし台に繋がれた罪人目がけて腐った食べ物を投げつけていた。そう、今日はポート・ブラックサンドの人々が待ちに待っていたフェスティバル、「春の大感謝処刑祭り」なのだ!

 

 な ん て イ ヤ な 祭 り だ (;つД`)

 隣にいた老婆が「ほら、アンタもおやんなさいよっ!」と、俺に腐った卵を押しつけてくる。部外者に見られるのも嫌だし、えーい、悪く思うなよ罪人っ!

 ぐしゃ。

 俺の投げた卵は罪人の顔にヒットした。お、おおお?けっこう楽しいっすねこれ(゚∀゚ ) 「そーだろう、ほれ、もう1個!」と老婆がまた俺に卵を勧める。俺は調子に乗って、どさどさいろんな物を投げつける。あはは、いやーこれはいいストレス発散になるや。

 『だが、そのすきに、老婆は君のポケットをさぐり、何かかすめとる。君の所持品からどれか1つか、金貨を1枚減らすこと』

 ふと気づくと老婆はいない。俺の財布から金貨を1枚盗んでいってしまった・・・まったく本当に、この街は油断できねえyo!ヽ(`Д´)ノウワァァァン

 まあどんなイベントであれ、祭りは祭りだ。俺は「春の大感謝処刑祭り」の屋台をいろいろ覗いてみることにする。うーん、やっぱりこういう華やいだ雰囲気はいいやね。

 

 さっそく俺は、食べ物の屋台で金貨1枚を支払う。なかなか美味い!魚介類のダシが利いた熱いスープをすすり、体力点が2点回復した。

 

 それから竪琴を弾いている吟遊詩人に出くわす。足を止めて耳を傾けていると、「ご主人、金貨3枚で幸運を授ける歌を奏でましょう」と言う。「そうか、じゃあいっちょ景気のいい歌を頼むよ」と俺が支払うと・・・おお、なかなかノリがイイじゃん♪陽気なメロディは確かに俺をウキウキさせてくれる。ここで運点+2だ。

 

 次の屋台は見世物小屋だ。上半身裸の男の周りに人垣ができている。その男はバカでかいマッチョマンで、「俺と砲丸でキャッチボールをしないか?」と聞いてきた。重い鉄の砲丸を落とした方が金貨5枚を支払う、そんな単純なルールだ。「のった!」と俺は挑戦を受ける(ルール的には交互に1d6を振り、1の出目を出し方が砲丸を落っことすことになります)。

 ドスン・・・ドスン・・・ドスゥン!重い鉄の音が響き渡り、ついに握力が尽きて地面に砲丸を落としたのは・・・マッチョマンの方だ!観衆の賞賛と金貨5枚をもらい、俺様はついつい、ハイになってしまう。

 

 あはは、楽しいね「春の大感謝処刑祭り」は!(・∀・)

 

 会場を先に歩くと、この屋台では小さな武器や備品を売っていた。思わず財布の紐が緩んだ俺は、そこに並んでいる物を全部買い取った。手裏剣、登り綱、肉屋の肉鉤、鉄の大釘、ランタン、しめて金貨12枚だ。ま、これから先、どれも必要になってくるアドベンチャーツールになるはずだろう。

 

 最後に、お祭り会場のいちばん外れにあったのは、派手な色彩の小さなテントだ。「マダム・スター☆透視術師」という看板が下がっている。

 中に入ってみると、小さなテーブルの向こうに、ショールを被った太った女が座っていた。未来占いは金貨2枚だそうなので、さっそく占ってもらうことにした。水晶球を見つめているうちに、彼女は夢幻の境地に陥る・・・

 「あなたは1人の男を・・・魔法の力を持った男を探し求めている・・・」神がかった声でマダム・スターがそう告げる。その通りだ、魔術師ニコデマスはこの街のどこにいる?

 「その男は・・・北の方の橋の下に住んでいます・・・でも彼に近づくときは注意なさい・・・見知らぬ人は歓迎しないから・・・」なるほど、橋の下ってことは、あまりいい暮らしをしてなさそうだなニコデマスは。

 マダム・スターは次の瞬間はっとした顔をする。そして俺にこう言った。「もう帰ってくれないかしら?」それは何かを隠している顔だ。え、なになに、気になるなあ。言ってくれよ?(A )

 「いや、それはちょっと・・・」彼女はそそくさと占いを終わり、水晶球と俺から目線を外す。何か恐ろしい運命でも見たのかな・・・スゲエ気になるんですけど・・・(汗)

 

 ま、とにかく、占いでは「北にある橋の下」にニコデマスがいるらしい。

 祭りをそこそこ楽しんだ俺は、広場を離れて北に歩き始めるのだった。

 

 

 

救われぬ魂が叫ぶ橋 --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点11/11

 

 市場のはずれから「橋通り」という街路に沿って、俺はニコデマスを探してみることにする。

 ところがそのうち、雨が降ってきた。けっこう強い雨足の嵐で、貴重な食料を濡らさないように、どうも雨宿りが必要なようだ。

 通りには人気がない。しかし一軒の空き家があって、そこが風でバタンと扉が開く。ラッキー、ちょうどいいや。俺はこの家に入って雨をしのぐことにした。

 空き家の中は暗く、家具が捨て置かれ、ゴミや破片が床に散らばっている。俺はタオルをザックから出して、頭を拭き拭き、そこらへんの椅子に座って一息つく。ふう、先は長いかもしれないけど、ここで食料を1食分消費しようかな・・・しゅるっ

 え?今の“しゅる”って音、なに???(・∀・)

 しゅるしゅるっ・・・

 絶対なんかいるよ、この家!!(泣)

 

 俺は、立ち上がるひまもなく、1mくらいの長さのヘビに取り囲まれていた。ひい、ふう、みい、・・・6匹もいやがる!

 あぶねえ!ヘビのうちの1匹が「シャァァァァー!」と噛みついてきた。俺は何とかそれをかわし、立つ場所を確保して剣を抜くことができた。

 ヘビとの戦闘は、6匹いる彼らを1つの生き物と見なして戦うことになる。しかし毒牙のため、ダメージを受けた場合は通常の体力点-2ではなく-4を被るのだ。火吹き山やバルサスやダークウッドの森を踏破した俺様にとっちゃ大した敵ではないが、毒は厄介だぞ・・・。

 

【ヘビ 技術点5 体力点5

1R 攻撃力(ヘビ/12)(ブリッツ/18) ヘビ/体力点-2

2R 攻撃力(ヘビ/13)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 あうちっ!かーまーれーたー!( TДT)

3R 攻撃力(ヘビ/15)(ブリッツ/21) 運試し吉 ヘビ/体力点-4 ←Overkill!!

 

 俺は得意の「運試しスマッシュ」により、戦いの嫌な流れを断ち切り、ヘビどもを粉砕した。だけど、くそっ油断した。体力点の残りは9点、1ケタ台突入かぁ。

 やむをえない、ここで食料を使うことにしよう。もぐもぐ。体力点が4点回復だ。だけどハウスルールにより、食料は残りあと4食分しかない。大事に使わなくちゃな・・・。

 さっと日光が差し込んできたのに気づく。食事を摂ってちょっと休憩している合間に、外では雨が上がっていた。

 よしっ、んじゃ行くべえか。俺は再び通りに出て北へ向かう。

 

 やがて前方に、汚い川にかかった木の橋が見えてきた。

 川のよどんだ汚水にまぎれて人間の片腕なんかもぷかぷか流れている。橋の欄干には人間や動物の頭蓋骨が括り付けられていた。川辺の風が吹くとそこを通って、何とも言えぬ不気味な音になる。まるで救われぬ魂の叫び声のように・・・。

 

 ガクガク((n;‘Д‘))ηナンダカコワイワァ

 

 だが、マダム・スターの占いによると、ここの橋付近にニコデマスがいるはずだ。そいつこそは「闇の王者」ザンバー・ボーンを唯一倒すことのできる、老練な魔法使いなのだ。

 おっ、よく見ると、ほとんど人目につかないところに小さな階段があって、橋の下へ続いていぞ。俺はドブ川の臭気にむせ返りつつ、その階段を下ってみる。

 まったく、こんなトコに住んでいるなんて、鼻がどうかしているよっ!!ヽ(`Д´)

 

 

 

とぼけた魔法使いニコデマスと面会する --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点10/11

 

 橋の基部にはめ込んだ形で木の小屋が建っていた。ドアには赤い字で「立入禁止」と書かれている。こんなホームレスみたいな奴が、本当に頼りになるのかよ?

 まあ、歓迎されないのは確かだな・・・と俺は覚悟して、ドアをトントン、とノックした。ブツブツ言う声と共に、ドアが開く。白髪で長いヒゲを持ち白いローブを着た、指輪物語のガンダルフのような老人が現れた。「ニコデマスに何用か?」

 俺は事情を話し始めた。シルバートンの街にザンバー・ボーンの魔手が伸びていて、奴を撃退するにはあんたの力が必要・・・かくかくしかじか・・・

 

 『ニコデマスは顔をしかめ、小屋の中に戻って君にも入れという。そして揺り椅子に腰を下ろし、穏やかな声で話し始める・・・』

 

 おっ、乗り気か?こんなに早く今回は冒険クリアか?(゚∀゚ )俺は小屋に入り、ちょこんと床に座る。さあ、旅支度して早いとこシルバートンに戻ろうぜ!

 ところが、ニコデマスが言うことには・・・

 

 「わしは年をとり、疲れ果て、これ以上冒険はしたくない。ポート・ブラックサンドの“歌う橋”の下に居を構えたのは、難儀に陥った人々からの助けを求める声を聞きたくないためじゃ。だが、旧友のオウエン・カラリフはぜひとも助けてやりたい」

 

 ネガティブ入ってんじゃねえよ、ジジイ(;つД`)

 あんたのモチベーションがどうだろうと、俺はあんたを連れ帰らないといけねえのさ。このウツ魔法使いをどうやって説得するか考えていると、ニコデマスはにやっと笑ってこう続けた。

 

 「おぬしが、闇の王者ザンバー・ボーンを打倒するのはどうかな?そのための方策を教えて進ぜよう」

 

 (◎皿◎)ナンデスト!!

 想定外の展開にぶったまげる俺。ちょっとちょっと、話を変な方向に持っていくなよ。「そりゃあ契約条項の中に入ってないはずだぜ」と、エリア88の傭兵みたいに今度は俺がネガる番。

 

ニコデマス「ほおう、シルバートンに錦を飾りたくはないのか?」

ブリッツ「だってさあ、なんかおっかなそうだぜ。そんな危険な仕事やだよ!」

ニコデマス「たしかオウエンの愛娘、ミレルたんは、花もほころぶ18歳・・・」

ブリッツ「うっ、“〜タン”言うな、気持ち悪ぃ」

ニコデマス「かわいそうになあ、若い身空で、ザンバー・ボーンの生贄か・・・」

ブリッツ「いやちょっと」

ニコデマス「もったいないのお、あんな美しい娘を見捨てるのも、ちょっと、なあ・・・」

ブリッツ「・・・」

ニコデマス「できればわしが飛んでいってやりたいが、持病のリューマチが・・・イテテ・・・」

 

 ニコデマスはちらっちらっ、と俺を見つつ茶をすする。あー、もう、わかったよ!(>Д<)

 とりあえず話を聞くだけ聞いてやらあ。で、結局、ニコデマスからザンバー・ボーンを直接ぶっ倒す方法を聞いた。ちょっと待て、まだこの仕事を受けるとは言ってないからな。あくまでも聞くだけだ、聞くだけ!

 ニコデマスの情報によると・・・

 

○ザンバー・ボーンを倒すのは日没以後。日中は異次元にいる。

○奴の催眠力を持った視線から逃れるには、額に、黄色い太陽の中に白いユニコーンの刺青をしている必要がある。

○催眠術に耐えきったら、奴の心臓を銀の矢で射抜け。これで一時的に奴は活動を停止する。

○そうしたら、奴の眼に「黒真珠」「魔女の髪の毛」「ハスの花」の混合物をすり込め。そうすれば奴はたちまちのうちに朽ち果てよう・・・。

 

 「・・・そしてお主は、シルバートンのひぃろぉじゃ!」

 えっへへー、そうかなあ(´▽`) ノセられやすい俺様。なるほど、上手くアイテムを集められれば、直接剣を交えずともザンバー・ボーンを倒せるわけか。

 そして首尾よく奴を倒せば、豊かな交易市シルバートンの英雄だ。ゆくゆくは次期市長になって・・・うひひ、そういう恵まれた老後も悪くはないな。リスクと報酬を天秤に載せてみようか・・・よーくかんがえよー、いのちはだいじだよー・・・♪(アフラックのCMソングのメロディで)

 ここでニコデマスがダメ押しでヒトコト言う。「ミレルちゃんも、助けてくれたお主にゾッコンLOVEでハートがドキュンだぞ!」

 

 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・!

 

 よっしゃ、受けましょう、この仕事。(=゚ω゚)

 俺はニコデマスと握手する。あんたの代わりに、俺がザンバー・ボーンを倒してやる。オウエン・カラリフに便りをやって、そう伝えておいてくれ。

 刺青や銀の矢、それに混合物に必要な材料は、上手くいけばポート・ブラックサンドで全部手に入るらしい。そしてこの街からザンバー・ボーンの塔までの道筋を書いた地図をもらった。

 「同行してやれなくて残念じゃ」とニコデマスは最後にこう言う。なーにをこのジジイ、いけしゃあしゃあと・・・すっとぼけた奴だぜ!(`Д´)

 

 まあいいや、名声は全部俺が独り占めだ。

 俺は心機一転、ニコデマスの小屋を出て、歌う橋を渡り終える。

 「橋通り」はここで終わり、俺は西の「港通り」か東の「ろうそく通り」のどっちかを、選んで進まねばならない。うーん何の手がかりもないし・・・

 そこらへんに転がっている木の棒を地面に刺して、ぱたっ。俺は倒れた方の「ろうそく通り」へ進むことに決めた。

 

 

 

狂った老婆の薬草スープを飲む --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点10/11

 

 「ろうそく通り」を歩いていくと、家の間に細い路地がある。

 その行き止まりには6個の頭蓋骨の描かれた戸口があった。頭蓋骨の1個は黒、残りの5個は白だ。好奇心に駆られて俺はドアを開けてみることにする。

 そこはろうそくの灯った窓のない小部屋だ。テーブル1つと椅子が2つあり、黒いローブを着て縁なし帽を被った男が片隅に立っている。彼はテーブルのそばへ座れと俺を促した。

 そしてテーブルの上の6つの頭蓋骨のてっぺんに、1つずつ白い錠剤を乗せ、こう言った。

 

黒ローブの男「あなたの前の6つの錠剤のうち、1つは致死量の毒薬で、あとの5つは無害です。1つを選んで飲みなさい。もしあなたの命に別状がなければ、金貨を20枚差し上げましょう。もしあなたが死ねば、あなたの持ち物をすっかりいただき・・・」

ブリッツ「いやです」 ばたんっ!(←ドアを閉める音)

 

 俺はきっぱりと答える。そして相手が何か言う間も与えず、ドアを閉めて「ろうそく通り」に戻る。そんなリスクの高い賭けができるかっつうの。アホが(・へ・)

 

 さて、再び「ろうそく通り」を歩いていると、がちゃん!突然道の上に植木鉢が落ちてきた。うわ、危ねえなあ!!

 見上げると左手に開いた窓が見え、そこから落ちてきたようだ。中からは罵りあう声がする。家の扉は開けっぱなしだ。俺はこの家に入って、何を争っているのか確かめることにした。

 その家はおもちゃでいっぱいの部屋だ。だがそのおもちゃというのは・・・頭に釘を刺した動物のぬいぐるみとか、火事にあったようなドールハウスとか、薄気味悪い品々ばかりだ。キテル、キテルヨコレ・・・

 そして部屋の中には幼女の服装をした老婆2人いる(うわあ)。彼女達は木彫りのアヒルを取り合ってケンカしているようだ(うわ、うわあ)。どちらも手にしたナイフでアヒルを傷つけようと躍起になっている(うわ、うわ、うわあ)・・・(><)

 

老婆1「あたしのものなのよこのアヒルちゃんは、首をねじ切るのがあたしの役目なのっ!!」

老婆2「いやよ、目をつぶすのっ!アタイが目をつぶすのぉー!」

 

 なんてこった。このストリートは、キ○ガイの巣窟だあ。(´・ω・`)

 呆然と立ち尽くしていると、老婆たちは俺を見つけて「おもちゃをおくれ、おもちゃをおくれ!」と叫んでにじり寄ってきた。

 うっ、ええっと、断ったらキレちまいそうでおっかねえなぁおい(泣)。ここで何かアイテムをあげなきゃいけないのか。俺はとりあえず、さっき祭りの屋台で買ったけど、イマイチ俺の手にしっくりこなかった手裏剣を彼女たちに与えてみた。すると老婆たちはプレゼントを巡ってまた争いをキーキーと始めた。手裏剣が気に入ったらしく、盛んに周りの物に斬りつけている。

 そして俺様のことは完全無視なわけね。じゃあこのうちに何か室内で役に立ちそうなものでも・・・と物色するが、な に も な い。アイテム上げ損か。ショボーン。

 いや、ちょっとまった。食卓から匂いがするぞ。『熱々のスープを盛った鉢が2個、飲み手を待っている』だって。じゃあちょっとつまみ食いしちゃおうかな。そばにあった木のスプーンを使って、俺はそのスープを口に運んでみた。

 うええええええっ、ひどくマジイ。 (lll´Д`)

 例えるなら、正露丸と水あめを溶かしてトッピングにコンソメをふりかけたような味だ。俺はペッと吐き出そうとしたが・・・ごっくん。やべっ飲んじゃった。毒だったかも??

 ところが、あらら?なんか滋養強壮でタウリン1000mgってカンジ・・・『味はひどいが、スープは、数種の薬草が秘伝の方法で混ぜ合わせており、身体のために良い。体力点4を加えよ』だってさ!

 おしっ、体力点、原点まで回復!!俺は疲れも取れて、なおもケンカし続ける老婆を残して、通りに出て東に向かう。

 

 やがて、通りは高い石塀で行き止まりになった。塀の上まで石段が続いていて、その向こうからは唸り声や歓声が聞こえてくる。

 なんだなんだ?俺はこの石段を上ってみることにする・・・。

 

 

 

レッツ・プレイ・ベイズボール! --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/11

 

 かきん!こん!かん!ぱたぱたぱたっ、ずさーっ!(←巨人の星のオープニングの効果音だと思いねえ)

 塀の上から眺めると、一団の茶色の生き物が、木の棒と小さな革のボールでなにやら動き回っている。

 この人型生物はベイという種族だ。投げられたボールを木の棒で打つと、いきなりそいつは広場を四角く走り始める。守っている方は片手に布の袋をはめ、ボールをキャッチすると大歓声が上がる。どうも熱狂的にスポーツを9人対9人で競い合っているようだ。そういえば噂に聞いたことあるぞ。これは「ベイズボール(ベイの球技)」という、おっそろしくルールが難解なスポーツのはずだ!

 フェンスには白ペンキでこう書かれていた。

 

「ワールド・ベイズボール・クラシック」決勝

アズール・タイガー     000 000 120 |3

ブラックサンド・ベイスター 000 000 00  |0

 

 俺がもっとよく観察しようとグラウンドにのこのこ下りていくと、審判らしいベイが「タイム!」と言って試合を中断させた。

 「B」の文字と星を組み合わせたマークの青い帽子をかぶったベイが一人、俺に近づいてきてこう言ってきた。「あんたが助っ人だな?遅いよ!俺たち30で負けそうなんだぜ!!」

 はあ?(゚Д゚ ) ところが有無を言わさず、青い帽子のベイたちは俺を取り囲む。「監督、こいつは人間だもん。俺たちが契約した新外国人選手に違いねえ!」「んだんだ、まだ間に合うっちゃ!」「さっさと打席に立ってもらおうぜ!」なんて言ってる。いや、ちょっと待ってよ・・・(><)

 俺はどうやらこのスポーツに助力する誰かと間違われているようだ。“監督”と言われているベイは俺に木の棒を持たせて、噛みたばこ臭い息でささやく。

 「いいか時間がねえ、手短に言うぞ。今はツーダンフルベース、走者一掃なら同点のチャンスだ。力まないでコンパクトにストライクだけを振れ。ああそれから、相手投手のイガゥワは今年防御率ナンバーワンのピッチャーだ。押し出しはまずない、フォークに気をつけろ!!」

 そしてばんばんと背中を叩く。そして審判のベイに大声で叫んだ。「アンパイア、ピンチヒッターだ!代打ブリッツ!」

 ・・・何言ってんだかさっぱりわからねえ(泣)

 

 俺は「T」と「H」が組み合わされたマークの黒い帽子のベイたちが守っている前に、いきなり立たされた。どうやらこいつらは「タイガー」というチームで、俺は「ベイスター」というチームに参戦したらしい。監督が言ったイガゥワとかいう後ろ髪をぼさぼさ生やしたベイが、振りかぶって俺にボールを投げてくる。うわ、間近で見るとすげぇ早ええ!

 ばすん!「ストラーイク!」突然審判が怒鳴った。うわ、びっくりした!ベイスターの面々は失望のうめき声を上げる。「振れ!とにかくバットに当てろ!転がせ!」とか叫んでいる。

 んー、細かいルールはわからないけど、要するに、このボールを棒で打って遠くに飛ばせばいいんだな。よーし!(`・ω・´)

 2球目、ピッチャーが投げた球を、俺は思いっきり狙ってひっぱたいた・・・はずだった。すとーん!いきなりボールが落ちやがった!

 「ストーライク・ツー!」また審判が怒鳴る。「フォークだ、気をつけろって言っただろ!」ベイスターズの監督が天を仰ぐ。ちっきしょー、待てよ、落ち着け、落ち着け・・・

 俺は無意識のうちに、足元にある五角形の白い板をちょんちょんと木の棒で叩き、それからすうっとその棒を、上空に向けた。あそこまで飛ばしてやるぜっ!

 すると周りのベイたちがどわあっとざわめく。「予告ホームランだ!」と、ヒソヒソささやいている奴もいる。何だか怒ったのか、イガゥワはぺっと唾を地面に吐くと、振りかぶって、3球目となる剛速球を投げ込んできた!!

 技術点チェック・・・成功・・・ボールの縫い目まではっきり見えるぜ!

 かっきいいいいいいいん!

 快音を残して、俺が棒の真芯にぶち当てた白球は、ポート・ブラックサンドの青空に吸い込まれていく。ぐんぐん伸びて・・・ぐんぐん伸びて・・・すうっと塀の上を越えていったー!

 え?これでいいの?これでいいんだよね?(゚∀゚ )

 巻き起こる大歓声。俺は言われるままに広場をゆっくりと四角く走り、最後は狂喜している「ベイスター」の選手たちにもみくちゃになって出迎えられる。どうも俺の一打で勝利したみたいだ。俺がやった行為は「だいだまんるいぎゃくてんさよならほーむらん」というらしい。んー何だかわからんが、よかったよかった!(^v^)

 

 どういう祝いの儀式なのだろうか、ビールを頭からぶっ掛け合っている「ベイスター」のベイたち。俺はこいつらと別れる際、監督から「けいやくきん」と書かれた袋をもらった。中には金貨8枚に、「精神操縦薬」とラベルが貼ってある小ビン、銀のフルート、バナナひと房、チョーク1本、眼帯が入っている。俺はバナナをむぐむぐ喰って(体力点+2。ただし現状で原点まで回復しているので、これ以上増えない)、他のごちゃごちゃいろんな物をザックにしまった。

 

 あばよ「ベイスター」の奴ら。今シーズンもがんばれよおー!!(←切実)

 

 

 

アズール卿の暴走馬車 --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/11

 

 俺は高揚した気分のまま、塀を超えて向こう側に出て四つ辻まで戻り、「港通り」に沿って西に向かう。

 するといきなり乞食と出会った。彼は空っぽのブリキ缶を持って、道端に座っている。さっきの出来事で気を良くしていた俺は、金貨を1枚投げ入れてやった。

 カラン・・・。缶の中に金貨が入ると、乞食は帽子をちょっと持ち上げて感謝し、二、三言つぶやく。どうやら祝福の文句のようだ。この慈悲深き行いに運点+1だ。

 そして俺は西へ歩き続ける。南にそれる路地も見つけたが、脇道にそれるのも気分が乗らなかったので、それは無視してこのまま「港通り」沿いを行ってみることにした。

 

 どかかっ、どかかっ、どかかっ!何だこの音?

 わかった、石畳の上を走るひづめの音だ。ガラガラ・・・というわだちの音、ハイヨーッ!という馬を急きたてる掛け声も聞こえてくる。馬車がこっちに向かって近づいてきているようだ・・・って、こんな混雑した界隈に入ってこれるのか?(@o@)

 俺は乗り手が誰か確かめるため、通りの真ん中に仁王立ちして待つ。

 すると突然、豪華な二頭立ての馬車が早がけでやってきた!御者は俺の姿を見て「どけどけえ!アズール卿のお通りだあ!」と、ムチを鳴らして叫ぶ。道にいた住民たちがぎゃあぎゃあ言いながら脇にどいた。

 初日の出暴走族かお前は。(笑)

 ん?待てよ?アズール卿っつったら、この街の支配者じゃねえか。ひょっとしたらお近づきになれて通行証をもらえるかな?俺はアズール卿と面会したいから、馬車を止めようとその場に留まる。ところが馬車は・・・猛スピードのまま・・・

 と ま ら な い ((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

 御者は「てめえなんてゴミくず知ったこっちゃねえ!」とわめいてムチを馬に叩く。馬車、さらに加速!ブヒヒーン!恐怖に目を見開いた馬が眼前に迫る。

 やべっ!ひかれちまう!!Σ(゚д゚lll) 俺はとっさの判断で道の端にダイブする。運試し・・・吉。俺は何とか飛びのいて、馬のひづめに蹴り殺されないですんだ。

 ひゃああ、あぶなかったー。立ち上がり衣服の埃を払うと、暴走馬車はすでに視界から消えている。チッキショー、俺様をあからさまに無視しやがって!いつかこの借りは返してやるぞ、アズール卿!凸(゚Д゚#)

 

 さて、気を取り直して再び「港通り」を西に歩き続けると、やがて下り坂となり、「黒海老」という居酒屋で家並みが終わった。

 その先は河岸(かし)だ。俺は港に行き着いたのだ。石の突堤が海に突き出していて、一隻の古びたガリオン船が繋いである。ん、なになに、『船に頭蓋骨とぶっちがいの骨を描いた旗が掲げられている』だとぅー!

 

 海賊船じゃねえか。_||

 

 ってか、堂々と入港して掠奪品を荷揚げ作業しているところが、さすがポート・ブラックサンド・クォリティ。あはは、海賊だと宣言したまま入港しちゃってるよ。普通、全うな商売している交易船に偽装したりするだろ!

 やれやれ・・・どうしようかな、面倒なことになるからスルーしてもいいんだが・・・

 いや待てよ。ひょっとしたら、あの海賊どもは何かお宝を持ち帰ってきているかも知れねえ。ちょっくらおこぼれに預かるとするか・・・

 俺はきらーんと目を光らせながら、海賊船へと侵入するため、そそそっと突堤に近づく。渡り板には海賊の見張りがいて、さすがに警戒は厳重そうだ。

 他に侵入口は・・・おっ、あるじゃん!(・∀・)

 船のへさきから突堤まで縄梯子がぶら下がっているのを見つけたぞ。俺はそこを伝って、誰にも見つからないようにひょいひょいっと上っていくのだった。

 

 

 

海賊船長にガッカリさせられる --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/11

 

 というわけで俺は海賊船ブラックパール号(←ウソ)に忍び込む。

 手すり越しに船の甲板を眺めると、木箱や樽がそこらじゅうに置いてあり、船員が渡し板の上で見張りに立っていた。甲板の中央には下のデッキに通じる階段も見える。

 甲板にある木箱や樽の中身を調べるには、あの見張りをどうにかしなきゃならねえな。よし、俺は板切れをつかみ、そうっと海賊の見張りのそばに行き、不意打ちで気絶させようと試みる・・・だけど運試しは凶!ウソだろ、2d611出しちゃったよ(泣)。俺はロープにけつまづいて見張りがハッと振り向いた!

 「そんな木っ端で何しようってんだ、おぼっちゃまよお!」海賊の見張りは歯のない口でニヤニヤ笑いをしながら、カトラスを抜く。俺は剣を抜くヒマがないので、この板切れで戦わなきゃならない。技術点-2のペナルティだ。

 

【海賊 技術点7 体力点5

1R 攻撃力(海賊/16)(ブリッツ/21) 海賊/体力点-2

2R 攻撃力(海賊/12)(ブリッツ/14) 海賊/体力点-2

3R 攻撃力(海賊/14)(ブリッツ/18) 海賊/体力点-2 ←Overkill!!

 

 がつ、ごん、ばきっ!よっしゃ撲殺成功♪俺が板切れで力任せにぶん殴ると、海賊はぐったりして動かなくなった。俺は当初の目的どおり甲板の樽や木箱を調べたが、樽には腐った果物、木箱には手枷と足枷があるばかりで、どれも持っていくには値しないアイテムばかりだ。俺は舌打ちして、デッキキャビンからさらに船倉へ下りてみることにする。

 ( ゚д゚)ハッ! 俺は嫌な予感がする。まさかここでイキナリ「船出港の汽笛→君を乗せたまま海賊船は大海原へ→強制デッドエンドorz」なんてオチじゃねえだろうな・・・

 

 ま、そんなこともなく、俺は船倉に下り立った(ほっ)。

 ここは空っぽだが左右二つのドアがある。左からは大きないびきが聞こえ、右からは何も聞こえない。俺はとりあえず、クリーチャーがいて潜在的な脅威がある左のドアを開けてみた。

 その部屋では3人の海賊がハンモックで眠っている。夜遅くまで酒を飲みつつバクチをやって、そのままご就寝といったところか。イラストを見ると・・・やけにかわいいパジャマだな、おい。ナイトキャップまでかぶっちゃってよ(笑)

 ハンモックの最上段に寝ている海賊は、首から小さな皮袋を提げているのを、俺は目ざとく見つけた。そーっと忍び寄って小袋の紐を切ってみようとしようか。

 そーっと、そーっと、そーっと・・・運試し・・・吉!

 ぷちっ。俺は海賊の目を覚まさずに、紐を切り外す。そして手の中にすっと袋が入るのを確かめてから静かにこの部屋を出る。小袋の中には黒真珠が6入っていた!確か黒真珠はザンバー・ボーンを倒すのに必要なアイテムのはず。この幸運に運点+2だ。やったぜ!(^v^)

 

 さて、次に俺は右の方のドアを開ける。そこも小さな部屋で、中央に湯気の上がっている浴槽がある。誰かこれから入浴するのかな?ひょっとすると、美人の女海賊のオネエサンかも!俺はドアの陰に隠れて様子を見る。ワクワク・・・(・∀・)

 数分後、廊下をこちらへやってくる足音がする。キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!

 ラブコメにありがちな「風呂場でヒロインと遭遇イベント」キター!!

 

 『一人の男が、太った腹にタオルを巻いただけの格好で部屋に入ってくる。君は、彼がタオルを落とし、ゆっくりと湯船に身を沈めて大きくため息をつくさまを見守る』

 

 ゴルァ━━━━━━(゚Д゚)━━━━━━ !!!!! 

 

 期待していた分、失望は大きかった_||

 中年男の入浴シーンを見せつけられ、俺は、WBC二次リーグ韓国戦で負けた瞬間のイチローのような憤懣やるかたない雄たけびを上げる(わかりにくい例えでスマン)。浴槽の男がビックリしてざばあっと立ち上がった。すかさず俺は剣を抜いてこの男をぶっ殺そうと飛び出た。

 んー、まあ、ついカッとなってやった。今では反省している。

 男は海賊船の船長で、丸腰ではどうしようもなく命乞いを始めた。しょうがねえ、奴から情報を聞きだすことにしよう。ちいっ!

 

ブリッツ「銀の矢とかハスの花とか魔女の髪の毛とかユニコーンの刺青とか、俺様が探している物を持ってんなら、早く出せやコラ!」

船長「も、持ってるわけないだろっ!!」

ブリッツ「ほぉう・・・(-∀ー#)」(相手の首筋に剣を押しつける)

船長「ひい!ホントに知らないんだ!!だが、どこに行けば銀の矢が作れるかは知っているぜ・・・」

 

 船長が言うには、ここからちょっと行ったところにある「木靴通り」銀細工師のベン・ボリマンという人物が住んでいるらしい。そいつは金さえ出せばどんな銀製品でも作ってくれるそうだ。

 俺はその情報を頭に叩き込み、震えている船長を後にして、外から扉に鍵をかける。ったく、一生風呂に入っていやがれっ!(←もはや完全に八つ当たり)

 そして海賊船を降りて再びポート・ブラックサンドの街並みへ戻り、「港通り」を北に向かいつつ探索を続けるのだった。

 

 

 

エルフのろうそく店でトリップする --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/11

 

 通りは河岸沿いに数百メートル北に行くと、四つ辻にぶつかった。東に曲がると「木靴通り」らしいので、俺は銀細工師に会うため、もちろんこの道をとる。

 「木靴通り」はとても道幅が狭いゴミゴミしたストリートだ。ここで俺は、石畳の路上にうつぶせに横たわっている少年に出会った。大声で「いてえ、いてえよお!」と叫んでいる。

 頭巾をまぶかに被っているので表情は読めない。だがそばに木の杖が転がっているので、おそらく足が不自由な子なんだろう。俺は不憫に思い、起こしてやるため手を貸してやろうとする。

 ところが、少年は不意に向き直った。

 うわっ!!目の前に短剣の白刃のきらめきを見て、俺は反射的に飛びずさる。こいつはゴブリンだ。人間の少年に化けて、情け心で近づいてきた者を餌食にしているわけか。汚ねえ真似しやがる!

 

【ゴブリン 技術点5 体力点4

1R 攻撃力(ゴブリン/13)(ブリッツ/20) ゴブリン/体力点-2

2R 攻撃力(ゴブリン/13)(ブリッツ/21) ゴブリン/体力点-2 ←Kill!!

 

 だが、仕掛けがわかって11の勝負になれば、ゴブリンなんか簡単に蹴散らせる。俺はとっとと剣を振るって片付けた。

 こいつのポケットの中には、金貨2枚と、ニンニク古びた指関節の骨が入っていた。俺はこれらをザックに入れると、また「木靴通り」を東へ歩き始めるのだった。

 

 次に俺の注意を惹いたのは、左側にあるろうそく屋だ。窓にはいろいろなろうそくが明るく燃えている。きれいだなあ(´∀`)

 見とれていると、「いらっしゃいませ」と、上品そうな痩せて背が高い男の店主がドアを開けてくれた。金髪に耳が尖っているところを見ると、彼はエルフだ。そして青白い瞳の斜視のせいで、俺を見る目はすごく冷たい。だけどエルフだから、どっちかというとGOODの種族だよな。うん、そうだよね・・・何となく紳士みたいだし。

 「色つきろうそくの値段は1本につき金貨1枚でございます」とエルフ男は礼儀正しく言うので、俺はこいつを3本ほど買う。するとさらにエルフは、「奥の部屋で魔法のろうそくを見る気はございませんか?」と俺に問いかけてきた。

 ほう、そりゃあおもしろい・・・と俺は好奇心から、奥の部屋に店主といっしょに入る。そこは紫色のろうそくが1本灯されただけの部屋だ。ろうそくは奇妙な輝きを見せて・・・俺はいつの間にか夢幻の世界に引き込まれる・・・

 

 ..:*・゚゚・(´ー`).*・゚゚・*:..

 

 ああ癒された。なかなかにいいヒーリングタイムだったよ。俺はエルフの店主に礼を述べて、この店を去ることにする。

 「ご主人の武運をお祈りいたします」とエルフは丁寧に礼をして、店の中に入る。

 そ し て ・・・

 このエルフはにやっと笑って、じゃらじゃらっと金貨と品物を手から出すのだった。ろうそくの炎に陶酔してボーっとなっていた俺からちょろまかした物品だ。

 「くっくく・・・人間ってのは、まったく催眠にかかりやすい種族だ・・・楽な仕事だったよ・・・」

 ( ̄ー ̄)ニヤリ

 そして店主はグラスにワインを注ぎ、一人で祝杯をあげるのだった。

 

 俺様が財布から金貨5枚、それにザックから品物2個(銀のフルートと眼帯)がなくなっているのに気付いたのは、それからだいぶ後のことである。

 

 盗人しかいないのかこの街は ・゚・(つД`)・゚・ ウワァァァン

 

 

 

銀の矢を手に入れ、鍛冶屋通りへ --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/11

 

 さて「木靴通り」を引き続き歩いていると、通りの左側に「ベン・ボリマン、銀細工師」と看板が出ている。ようっしここだ目的の場所は。海賊船長の情報どおりだ!

 俺はさっそく店の中に入る。店内では白いエプロン姿の中年男が熱心に銀のゴブレットを磨いていた。「いらっしゃい、何の御用で?」と語りかけてきたので、俺は「銀の矢はあるかい?」と尋ねる。

 ベン・ボリマンは善良そうな男だ。「んー、今は在庫はないので特注になりますね。金貨10枚、または魔法の品2つと引き換えになります」と快活に答える。

 げげっ高いなー(><) でもまあ、ここでケチケチしてもしょうがねえや。ザンバー・ボーン倒せないしな・・・。俺はじゃらじゃらっと金貨10枚を支払う。そしてベン・ボリマンが矢を作り上げるまで、辛抱強く待った・・・そして・・・

 「お待たせしました!!こいつは絶対に的を外しませんよ!!」と、見事な1本の銀の矢を手渡される。矢羽まできれいに磨かれていて、確かに見事な出来だ・・・うん、いい仕事してますねー、これなら金貨10枚は惜しくない!(^v^)

 俺は彼に礼を言い、銀細工店を出るのだった。よし、これでザンバー・ボーン打倒のアイテム、「銀の矢」をゲットしたぞ。あとは「ハスの花」と「魔女の髪の毛」と「太陽とユニコーンの刺青」だ!

 

 まもなく四つ辻に着いた。ここからは北の「塔通り」か東の「鍛冶屋通り」のどちらかの街路を選んで進まなければならない。

 んー、「塔通り」の“塔”っていうのは、たぶんこの街の支配者アズール卿の居城のことだろうな。どっちかというと上流階級が住む地区なんだろう。だとしたら魔女はいなさそうだ。よし、じゃあ「鍛冶屋通り」を進もう。それはそっちの方の街路に入った。

 

 狭い石畳の通りを用心しながら歩いていくと、いきなり鼻にイボがある老人が「そこの旅する青年!」と呼び止めてきた。こいつは薄汚いビンを出して「このすばらしい元気回復の妙薬を飲んでみないかね?わずか金貨2枚じゃ!」と俺に熱心にセールスしてくる。

 どうする・・・?んー、いいや。今は体力点満タンだし( - _ - )

 俺をだまくらかして毒薬か眠り薬を飲ませて、装備品を盗む手癖の悪い盗賊かもしれない。ここでリスクを冒すこともないだろうな。

 というわけで「ワリイな爺さん、先を急いでんだ」と、俺はそそくさと老人の申し出を断り、先に進む。

 

 やがて通りの中央に大きなマンホールがあった。どうしてこんな道の真ん中に・・・これ見よがしに・・・アヤシイ・・・(笑)

 俺は蓋を上げる。マンホールの縁には鉄梯子が付いており、下水管に降りられるようだ。下は真っ暗で非常に嫌な臭いがする。

 くちゃーいっ!!(>Д<)

 気は進まないが・・・だが、こんな一癖も二癖もある盗賊都市ポート・ブラックサンドの地下だ。何か見つかるかもしれない。少なくとも何らかのイベントは起こりそうだ。

 よし!鼻と口を布でふさぎ、俺は慎重に下水道に降りていくことに決めた。

 やっぱりくちゃーいっ!!(>Д<)

 下水管の中はところどころに松明が灯り、光源の心配はない。トンネル伝いに南北に行けるようだ。何の手がかりもないし、とりあえず行き当たりばったりに南へ行ってみることにする。

 

 トンネルの前方でなにやら引っかく音がする。レンガの壁に伸びる長い影・・・なんだ?何か来るっ!俺は反射的に剣を抜いて身構える。引っかき音が大きくなり、ガチン!ガチン!と牙を鳴らす音も聞こえる・・・

 ついに姿が現れた。ここに棲んでいたのは大ムカデだっ!『君は昆虫の腕輪を持っているか?』・・・持っていません(´・ω・`)ショボーン

 なら、戦闘っ!この怪物の甲殻を貫くには、それ相応の力が必要だぞ。

 

【大ムカデ 技術点10 体力点5

1R 攻撃力(大ムカデ/17)(ブリッツ/19) 大ムカデ/体力点-2

2R 攻撃力(大ムカデ/20)(ブリッツ/19) ブリッツ/体力点-2

 いてええ!牙が俺の右腕に突き刺さる。だが毒はないようだ。まだ戦えるっ!

3R 攻撃力(大ムカデ/20)(ブリッツ/22) 大ムカデ/体力点-2

4R 攻撃力(大ムカデ/18)(ブリッツ/17) ブリッツ/体力点-2

 一進一退の攻防だ。口に巻いた布のおかげで、呼吸が荒くなってくる・・・

5R 攻撃力(大ムカデ/17)(ブリッツ/19) 大ムカデ/体力点-2 ←OverKill!!

 

 ぜえ、ぜえ、はあ・・・。俺は何とかこの昆虫生物をぶち殺すことができた。どうっと、のしかかって倒れてくるムカデの化け物。うわ、ちくしょー、俺は何とか隙間から這いずり出る。

 本来ならここで食料を摂りたいとこなんだが・・・この臭気じゃなあ(泣)。ガマンして俺は下水管を南に進み続けるのだった。

 

 やがてトンネルは鉄格子でふさがれていた。下水はそこを流れ出るが、俺はもちろん通り抜けることはできない。格子を外そうと試みるが、ガッチリはまっている。だが・・・

 おや?鉄格子の上にレンガが外れた凹みがある。俺はそこに手を入れてみた。大丈夫かな?まあ、こんな地下深くの下水道の行き止まりに罠を仕掛ける物好きもいないだろう・・・

 あっ!なんか、平たい、つるつるした物に触れたぞ。そうっと引っ張り出してみると、それは1枚のだった。

 俺は思い出す。そういや以前、バルサスとボス戦闘したときも、鏡には助けられたっけな・・・またゴーゴンみたいな凝視石化怪物が出てくるのかもしれない。俺はそいつをザックに入れ、北のマンホールへ引き返すことにした。

 

 

 

魔女に容赦ない仕打ちをする --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点10/11

 

 いったん入り口のマンホールのとこまで戻って、今度は下水管を北の方へ歩いてみる。

 

 すると前方で、ばしゃばしゃ水がはねる音と、キーキーという声が聞こえてきた。こちらにやってきた大きな影は・・・「ごちそうでチュー!人間の新鮮な肉でチュー!」とでも言いたげな、つやつやと光った3匹の大ネズミだ!

 ポート・ブラックサンドの邪悪な地下水道で丸々と養分を摂って肥え太ったってわけだ。俺はすかさず剣を抜いて応戦し、順番に1匹ずつ戦うことにする。

 

【大ネズミ1 技術点4 体力点4

【大ネズミ2 技術点5 体力点4

【大ネズミ3 技術点5 体力点5

1R 攻撃力(大ネズミ1/13)(ブリッツ/19) 大ネズミ1/体力点-2

2R 攻撃力(大ネズミ1/12)(ブリッツ/17) 大ネズミ1/体力点-2 ←Kill!!

3R 攻撃力(大ネズミ2/9)(ブリッツ/22) 大ネズミ2/体力点-2

4R 攻撃力(大ネズミ2/8)(ブリッツ/18) 大ネズミ2/体力点-2 ←Kill!!

 汚水を蹴散らしながら、俺は2匹を続けざまに仕留める。さあ、残り1匹!

5R 攻撃力(大ネズミ3/14)(ブリッツ/19) 大ネズミ3/体力点-2

6R 攻撃力(大ネズミ3/10)(ブリッツ/19) 大ネズミ3/体力点-2

7R 攻撃力(大ネズミ3/12)(ブリッツ/22) 大ネズミ3/体力点-2 ←OverKill!!

 

 ま、油断しなけりゃ余裕の相手だ。俺はふううと一息つくと、ぬらぬらしたネズミの血をぬぐって剣を鞘に収めようとした・・・と、そのとき・・・殺気!!

 誰か、もしくは「何か」が、確かに前方の闇の中にいた気がしたのだ。俺は剣を抜いたままにして、用心しながらさらに下水管を北に進んでいく。

 

 ぬるぬるした足元に気を配りながら歩みを進めると、トンネルは右にカーブしていた。そして向こうから「キィー!」というヒステリックな声が聞こえてくる。

 血走った目で顔を引きつらせ、両腕を振り回し、まじないを唱えながら、ボロをまとった白髪の老女が俺に向かって突進してきた。「あたしの住処に何のようだいっ!」

 こいつは魔女だ。やべえ、魔法の呪文が効果を発揮しようとしている!なになに、文章によると『君は精神操縦薬を持っているか?』だって・・・野球小僧のベイ達にもらったやつだな。うん、持ってるよ!俺は急いで薬ビンの蓋を開け、ごくごくと飲む。

 ふぁいとぉぉぉぉ、いっぱあああつ!(^v^)

 魔女は邪悪なまじない−−たぶん俺に恐怖を覚えさせるフィアー系の呪文だろう−−を唱えたが、ざんねーん、俺に効果はないのだ。

 圧倒的有利になったので、剣を抜いてずいっと魔女に迫る俺。「な、何だいあんた、あたしを乱暴する気かい?」ちょっと頬を赤く染めて後ずさる婆さん。

 やめろそんなリアクション。「いいから黙ってろ、ババア!」と俺は乱暴に老婆の頭髪をつかんで・・・ぶちぶちっ!不潔でちぢれた白い髪の毛を、剣でばっさり切り取った。

 「あ、あんた、髪は女の命なのに、ひ、ひどい!何てことするんだいっ!」と抗議する魔女。

 「やかましいっ! (`Д´)ノ」俺は魔女の身体をつかんでパワースラムの如く下水の中にドボンと投げ捨てる。言っとくがストライクゾーンを外れた女性には容赦ないよ俺は。汚泥でぐちゃぐちゃになりながら、痛さに身悶えつつも、俺に向かって蹴ったり唾を吐きかけてくる老婆の魔女。なかなかに壮絶な醜さだ。

 だが、命を奪うまでもないだろう。俺は無視してこれ以上はかまわず、この場を立ち去ることにする。「呪ってやるうううううう!お前は、これからの人生で絶対に、富を手にすることはないぞおおおお!」という呪詛の叫びを背後に聞きながら。

 そんな呪いなんかな・・・もう最初っから・・・受けてるよ・・・ふっ ┐(´ー`)

 まあこれで「闇の王者」ザンバー・ボーンを倒すアイテムの1つ「魔女の髪の毛」が手に入ったわけだな。あとは「ハスの花」「太陽とユニコーンの刺青」だ!

 

 俺は意気揚々とマンホールから外に出て、蓋を元通りに閉める。

 そして・・・通りの人々の顔をしかめた視線に気付く。うう、不潔には慣れっこのポート・ブラックサンドの住民ですら、俺の汚れっぷりはきついようだな(恥)。どこかで公衆浴場でもあればいいんだが。

 周りの住民の遠巻きになってチクチクする視線に耐えつつ、俺は「鍛冶屋通り」をそのまま東に歩いていく。やがて通りは急角度で左に折れていた。

 

 俺がそこを曲がると、その先には・・・

 

 

 

ヘビの女王様 --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点10/11

 

 曲がり角には3人のごろつきどもが待ちかまえていた。それぞれが先の尖った棍棒を手にして、額に赤い星の刺青をしている。この放浪者は、どうやら俺の懐を狙っているらしい。じりじりと近づいてくる。

 だがスキだらけだぜ。奴らが接敵するまでに手裏剣で1人は倒せそうだ。俺はそいつを取り出そうと素早くザックの中を探るが・・・あらら、あら?ない!そうだ、キチ○イ老姉妹にあげっちゃったんだっけ・・・。

 じゃあ3人全員相手するしかないな。奴らは「こんな若造、俺1人で十分だあ!」なんて大見栄を切って強がっているが、おかげで俺は1人ずつ順番に戦うだけでよい。バカメが。

 

【放浪者1 技術点7 体力点5

【放浪者2 技術点6 体力点7

【放浪者3 技術点5 体力点6

1R 攻撃力(放浪者1/17)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 やべ、いきなりファンブルかよぉ。手裏剣持ってればなあ・・・(泣)

2R 攻撃力(放浪者1/12)(ブリッツ/17) 放浪者1/体力点-2

3R 攻撃力(放浪者1/11)(ブリッツ/17) 放浪者1/体力点-2

4R 攻撃力(放浪者1/11)(ブリッツ/19) 放浪者1/体力点-2 ←OverKill!!

5R 攻撃力(放浪者2/18)(ブリッツ/17) ブリッツ/体力点-2

6R 攻撃力(放浪者2/12)(ブリッツ/16) 放浪者2/体力点-2

7R 攻撃力(放浪者2/14)(ブリッツ/18) 放浪者2/体力点-2

8R 攻撃力(放浪者2/12)(ブリッツ/22) 放浪者2/体力点-2

9R 攻撃力(放浪者2/9)(ブリッツ/20) 放浪者2/体力点-2 ←OverKill!!

10R 攻撃力(放浪者3/12)(ブリッツ/18) 放浪者3/体力点-2

11R 攻撃力(放浪者3/13)(ブリッツ/24) 放浪者3/体力点-2

12R 攻撃力(放浪者3/11)(ブリッツ/16) 放浪者3/体力点-2 ←Kill!!

 

 くそっ、こんな街のクズ相手に体力点5点も消費しちまった。しかもこいつらの持ち物ときたら、金貨1枚だけ。くぅー戦い損だぜ(><) 

 いや、待てよ・・・?俺は戦利品を見つけた。今来ている汚水まみれの服を脱ぎ、こいつらの衣装を剥ぎ取って自分で着てみる。うん、ぴったりだ!こいつはいいや。お前らはそこで裸のままオネンネしてるんだな。バーカバーカ。

 俺は食料を1つ消費し、少し休息してから(体力点+4)「鍛冶屋通り」を北に歩き続ける。

 

 さて、この辺の家は全て砂岩作りだが、その中で1軒だけ白く塗られたレンガ作りの瀟洒な建物がある。扉も立派な樫材で、その上にヘビ頭の彫刻がある。

 地元の名士かもしれねえな。なんか助力を頼めるかも。好奇心が湧いた俺は、この白い建物を訪問してみることにした。「ごめんなさーい、誰かいますかあ?」

 奥には絹のカーテンがかかっていて、その奥から女の声がする。「そこにいるのは誰?」

 さあ、ここでの選択肢は3つだ。

 

1)『花を配達しに来たと告げるか?』

2)『ボロ布を回収しに来たと言うか?』

3)『税金を徴収しに来たと言うか?』

 

 相手が女なら(1)の花かなあ。でも花なんてここまで手に入らなかったよ(´・ω・`)ショボーン

 しょうがないので(2)で行こう。俺はボロ布の回収業者らしく、憐れみたっぷりの口上を述べる。すると女の声は急にトゲトゲしくなった。「この家から出てお行きっ!ここにはそなたに似合うボロ布などないし、他にもガラクタなどないわ!街のゴミくず、虫けらめがっ!!」

 (`・ω・´)カッチーン! 高貴な物言いにむかついた俺はさっとカーテンを引き、侮辱した女を確かることにした。そこは豪華な婦人部屋だ。若い女が1人、俺に背を向けている。俺が「てめえちょっとツンデレにしても言葉を選べ・・・」と話しかけつつ近づいた瞬間、その女はくるっと振り向いた。

 俺はぎょっとする。女の顔は巨大なヘビだった!なんと、ナイスバディの女の身体にヘビの頭部が付いているわけだ。

 「わらわの素顔を見たね、コロスっ!キシャーッ!!」とヘビの女王(スネーク・クィーン)は首をにゅるっと伸ばし、予期しない展開に呆然としていた俺の首筋にがぶりっと噛み付いた。不意を突かれた俺は無条件で技術点-1、体力点-4だ。(;´Д`)

 あうう、ヘビ強い・・・。姉さん、ポート・ブラックサンドは怖かトコです。ツンデレの姫様も、こんなに強かとです・・・((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル なんてガクブルってる場合じゃない!俺は剣を抜いて自衛する。何とかこの場を生き抜かなくては!

 

【ヘビの女王 技術点9 体力点7

1R 攻撃力(ヘビの女王/17)(ブリッツ/22) ヘビの女王/体力点-2

2R 攻撃力(ヘビの女王/13)(ブリッツ/22) ヘビの女王/体力点-2

3R 攻撃力(ヘビの女王/20)(ブリッツ/21) ヘビの女王/体力点-2

 キシャーッ!と伸びてくる奴の毒牙を避け、長い舌を切り取ってやったぜ!

 ヘビの女王は苦痛の叫び声を上げる。

4R 攻撃力(ヘビの女王/16)(ブリッツ/19) ヘビの女王/体力点-2 ←OverKill!!

 これで止めだっ!どしゅっ。俺は奴の二つの乳房の間に剣を突き刺し、絶命させた。

 

 気合が乗ってたな。今度は圧勝だっ!(^v^) 俺は剣を収めてテキパキと家捜しをする。やがてチャリチャリ音がする茶色の皮袋が見つかり、開けてみると金貨が12枚も入っていた。この幸運に運点+1だ。俺は金貨をさっさと財布に入れ、何食わぬ顔で口笛を吹きつつ、ヘビの女王の邸宅を後にする。面倒なことになる前にさっさとトンズラだっ!(つ´∀`)

 (↑もはや確信犯的に押し込み強盗である)

 

 ちょっと離れたところでまた食事休憩。食料を1つ消費して体力点+4。ヤベエなあ。あと2食分しかないぞ。やっぱこのハウスルールは少し過酷だったかな・・・。

 一服してブーツを脱ぎ、少し足をマッサージしてから、旅を再開する。間もなく四つ辻に出たが、俺はこのまま「鍛冶屋通り」を北に歩き続けるのだった。

 

 

 

植物園でハスの花をゲット! --City of Thieves-- 

 

【技術点10/11 体力点11/16 運点11/11

 

 やがて通りの左手に大きな木造の納屋が見えた。どうやら鍛冶屋のようだ。なんたってここは「鍛冶屋通り」だもんな。

 俺は鍛冶場の中に入ってみた。中では上半身裸で薄汚い白エプロンをかけた大男が忙しく働いて馬蹄を作っている。俺はこの鍛冶師といろいろ話しかけてみることにした。

 

ブリッツ「馬蹄以外の物も作れるのかい?」

鍛冶師「趣味で甲冑なんかも作るぜ。こんな場所じゃあ、けっこう実入りのいいサイドビジネスになるんだなこれが、ガッハッハ!」

 

 豪快に笑う鍛冶師。根は善人のようだ。そして「金貨20枚で鎧を売ってやるけど?」と俺に話を持ちかけてくる。うっ、金貨20枚かあ。けっこうかかるなあ・・・でも、まあ、いっちょ頼むわ!

 「合点承知!」と鍛冶師は金貨を受け取ると、片隅に積んであった藁を持ち上げる。そこには光り輝くプレートメイルがあった!「何でもここに隠さなきゃならん。誰も信用できないんでね」と肩をすくめる大男。

 この甲冑は俺の背丈にぴったり合う極上の作りをしているので、技術点+2だ。おっし、技術点が原点まで回復!いい買い物をしたぜ!!(^v^)

 俺はこの快活な職人と握手を交わしてから、北へ歩き続ける。

 

 続いて、通りを歩く俺のところにやってきたのは、足に鎖と重りをつけた罪人だ。奴は精根尽きて俺の目の前でヘナヘナと倒れる。そしてこう訴えてきた。

 「お願いだ、私の足枷を切ってください。追っ手が迫ってます。私は地下牢に二年間閉じ込められてたんですが、どうにかトンネルを掘って逃げ出したんです。追いはぎにあって税金を払えなかったから、アズール卿に5年の禁固を言い渡されたんです。どうか助けてください!」

 向こうから衛兵の一団の叫び声がする。ここでの選択肢は2つだ。

 

1)この男の鎖を剣で切断する。

2)彼を衛兵どもに引き渡す。

 

 可哀想だし(1)・・・にする・・・?

 いやー、実は俺も通行証持ってないしさー、衛兵どもとここでひと悶着起こすのもいろいろヤヴァイんだよねー、はっはっは( ´∀`) そんな俺の雰囲気を罪人は察する。「あ、あんた、まさか、この困った私を見捨てる気なのか!」

 うん、そのとおり!(・∀・)

 捕まる奴が馬鹿なんだよ、この街じゃね。俺は(2)を選び、情け無用で衛兵に奴を引き渡した。呆然とする罪人。衛兵達は脱獄囚を捕まえたことに喜び、俺に賞金の金貨5枚をくれる。「ごくろうだった。だが、もう賞金稼ぎはできないぞ。こいつは二度と脱獄させないからな!」いえいえどういたしまして(^v^)

 『君はちょっとのあいだその場に立って、彼らがわめき声を上げる殺人犯を連行していくのを見守る。』 ・・・なんだこの罪人、やっぱりevilだったんじゃん(笑) たぶん、助けたら衛兵といろいろ面倒なことになってたはずだ。ああ、いいことしたあとは気持ちがいいぜ!(←白々しい)

 

 というふうに、すっかりポート・ブラックサンドに染まりきった俺の前に現れたのは、通りの右側に伸びている木の柵だ。その向こう側には、植木や生垣や花などが植えられている。柵の中ほどには回転木戸があり「公園・入園料金貨1枚」と立て札があった。この薄汚い街に、こんなレクリエーションスポットがあるなんて、まったくもって意外だ。

 そうか、ここなら・・・!(゜∀゜)

 俺はある確信を持って、金貨1枚を木戸に投げ入れ、植物園の中に入った。小道を抜けて装飾庭園を歩くと・・・中央に石の台座と、その上に大きな陶製の鉢があり・・・そこに植えられているのはハスの花だ!

 ヨミが当たった!俺は打倒ザンバー・ボーンのアイテムをむしろうと近づく。なにぃ、「花を取るべからず」なんて立て札がかかっているって?そんなの無視無視!ε=(ノ‥)

 ぶちんっ

 ハスの花を引っこ抜くと、木の葉のサラサラ鳴る音が聞こえてきた。動物の形をした生垣の3本の木が俺に迫ってくる。あーあ、どうみても敵対的な怪物だよ、ありゃあ。

 ここでアイテムチェック。『君は火の指輪を持っているか?』 はい、持っていません!(><) というわけで戦闘だ。奴らは一斉に飛びかかり、俺を木の葉で窒息させようとする!奴ら全員を1匹の怪物として扱う。

 

【木の葉の獣たち 技術点6 体力点6

1R 攻撃力(木の葉の獣たち/12)(ブリッツ/21) 木の葉の獣たち/体力点-2

2R 攻撃力(木の葉の獣たち/17)(ブリッツ/17) Draw

3R 攻撃力(木の葉の獣たち/18)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 モガモガモガ・・・口に、口に詰まる〜!

4R 攻撃力(木の葉の獣たち/15)(ブリッツ/21) 木の葉の獣たち/体力点-2

 って、たかだか技術点6の怪物が

5R 攻撃力(木の葉の獣たち/12)(ブリッツ/17) 木の葉の獣たち/体力点-2 ←Destroy!!

 調子にのんなゴルァ!!

 

 一時は窒息しかけたものの、俺は落ち着いて木の葉をばっさばっさと切り落とし、見事「ハスの花」を手にして植物園から脱出した。

 そして口と鼻に詰まった木の葉を吐き出す。うえ、ぺっぺっ。ひどい目にあったぜ( -д-)

 だけどこれで対ザンバー・ボーン特殊アイテムを全部ゲットした。残るは「太陽とユニコーンの刺青」を彫ってもらうだけだ!

 

 

 

刺青を彫り、最悪のコンビに出会う --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点9/16 運点11/11

 

 北への「鍛冶屋通り」は、東西に伸びる「粉屋通り」にぶつかって終わった。ここはT字路だ。東を見ると衛兵の一団がやってきそうなところだったので、俺は西へ歩くことにする。

 やがて、左手に狭い路地を見つけた。よし、衛兵をやり過ごすために、この路地に入ってみるかな。「お兄さん、果物いらないかい?」と話しかけてくるフルーツ売りの少年を無視して、俺は急ぎ足で路地の中に入っていく。

 この路地の突き当りには小さな店があった。看板には「ジミー・クイックテント、街いちばんの刺青師」と書いてあるっ!

 

 い・れ・ず・み キタ━━(゚∀゚)━━ヨ!!

 

 俺ははやる心を抑えて、きいっとドアを開けた。小さなベルが鳴り、紫色の絹の服を着た太目の男が、にっこりと出迎える。その腕も足も、そして顔までが色とりどりの刺青で覆われていた。すげえ、耳なし芳一みてえだ・・・(n;‘Д‘)

 「論より証拠!」と刺青師ジミーは俺の肩をバンバンと叩く。「ちっとも痛くしねえから、安心しなよ。それで、どんな模様を彫ってほしいんだい?」

 俺はニコデマスに教わったとおりの図案を注文する。すなわち、額の真ん中に黄色い太陽、その上にユニコーンの文様だ。彼はお安い御用だ、と胸を叩く。代金は金貨10枚だそうだ。

 現在、財布の中は金貨75枚。十分払える額だ。ここでケチって、変な出来になってもしょうがないしな。俺は言われるままに金貨10枚を支払った。

 そして彼が指し示した木のスツールに腰掛ける俺。刺青師ジミーは鋭い針を道具箱から持ってくる。いやーん、痛くしないでね・・・(;´Д`)

 

 ちく ちく ちく・・・

 確かに彼の言うとおり、イタクナーイ!というのは、彼が気の利いた冗談をいろいろ話しかけてきて、俺をリラックスさせてくれたからだ。なるほど、こういうプロの技もあるわけだ。

 そして1時間ほどで出来上がり。「はい、どうだい!」とジミーは俺に鏡を手渡す。

 最初は見慣れなくて変な感じだけど・・・お、おお、おおお!なかなか、かっこいーんじゃなーい!!(≧∇≦)b

 ジミーは手が凝ってキレイな意匠で見事に彫り上げてくれた。新しい風貌はなかなかの凄味で「俺のキャラ、立ってますよ」ってカンジ。きっと「ユニコーンの剣士ブリッツ」なーんてあだ名がつくかもしれねえな。えへへ♪

 さあ、これでザンバー・ボーンは怖くなんかねえぞ。俺はジミーとしばし歓談しつつ、ここで食事を摂り(体力点+4)。意気揚々と「粉屋通り」に引き返す。

 

 ところがそんな俺の前に現れたのは・・・

 

 通りの向こう側から歩いてきたのは、アズール卿の黒い制服を着た2人のばかでかい衛兵だ。こいつらはアズール卿のトロール近衛兵らしい。ってことは【(トロールの怪力)+(文明化された装備と規律)】かよ・・・やべえ、今まで会ったどの衛兵よりも強敵だ・・・(汗)

 見るからに残忍さが滲み出た、悪100%のトロールどもは、まっすぐ俺に近づいてくる。どうする、どうする・・・?

 近くに大木があるので、そこから市壁に飛び移り、ポート・ブラックサンドからオサラバすることもできる。だがそんなとこ見つかったら「怪しい人物でーす!」と宣言するようなもんだ。俺は一か八か、奴らの脇をすれ違うことにした。

 目を合わせないように、顔を伏せて、足早に・・・

 

 ドックン、ドックン、ドックン・・・(←心臓の音)

 

近衛兵「ちょっと待ちなあ?」

 

 ギックーン!(ヽ・∀・)アヒャ

 

 近衛兵は俺を呼び止め、どこに住んでいるか尋ねる。旅の商人だとごまかす俺。だが・・・「じゃあ、通行証を見せろよ、ゲヒャゲヒャゲヒャ!」と、小馬鹿にした感じで切り返された。あうう、持ってねえよ、通行証なんて・・・

 「ほんじゃあ、逮捕だ、タ・イ・ホ♪」とうれしそうな声を上げるトロール。この二人組はポート・ブラックサンド最低最悪最凶の衛兵コンビ、サワベリーファットノーズという名前らしい。俺を見下しつつ、臭い息を吐きながら挑発的にこう言う。

 

サワベリー「だけど俺様は寛大だから選択権を与えてやる。“有り金全部を渡して市外に放り出される”か、“不潔な地下牢でネズミ相手に1年間拘留される”か、好きな方を選びな!」

ファットノーズ「HO-HO-HO!!“寛大”だなんて、サワベリー、お前、ユーモアのセンスがあるなあ!」

 

 ゲラゲラ笑う二人組。まさか俺が歯向かうなんて思ってないんだろうな。

 さて、どうしようか・・・

 

1)罰金を払って市街へ放り出される

2)抵抗する

 

 そりゃあ、まあ、な。ここまで来て厄介事は起こしたくないし、もうポート・ブラックサンドに居続ける意味はないんだから・・・(1)、だよな・・・。

 

 

 

盗賊都市を脱出する --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点11/11

 

 ま、ここでブリッツが考える選択肢は(1)だよな・・・なーんて思った人、アマイネ。

 それほどおとなしい性格じゃないんです(`∀´)

 俺は剣を抜き、ひゅんひゅんと振り回して、戦うためのポーズを決める。奴らは刺激に満ちた戦いができることを大いに喜び、バトルアクスを振り回して近づいてきた。

 「下がってろファットノーズ、この犬ころを俺一人で料理させてくれ」と、いきがるサワベリー。さあ、激戦開始だ。順番にかかってこいやあ!

 

【サワベリー 技術点10 体力点11

【ファットノーズ 技術点9 体力点10

1R 攻撃力(サワベリー/13)(ブリッツ/22) サワベリー/体力点-2

2R 攻撃力(サワベリー/22)(ブリッツ/21) ブリッツ/体力点-2

 出だしは互角!だが勝負は始まったばかりだぜ!

3R 攻撃力(サワベリー/17)(ブリッツ/22) サワベリー/体力点-2

4R 攻撃力(サワベリー/15)(ブリッツ/20) サワベリー/体力点-2

 どうしたどうした、スタミナ切れかっ?

5R 攻撃力(サワベリー/12)(ブリッツ/20) サワベリー/体力点-2

 俺は疾風の如き連撃を加えていく!!

6R 攻撃力(サワベリー/17)(ブリッツ/20) 運試し吉 サワベリー/体力点-4 ←OverKill!!

 

 ふぐうっ、という悲鳴の後に、どさあっ。物言わぬ骸となったサワベリーが薄汚い街路の上に倒れた。俺は剣から奴の血をぬぐい、にやりとファットノーズに挑発的な笑みを浮かべた。

 

ブリッツ「さて、あんたはどうする?逃げるのか?」

ファットノーズ「ふ、ふざけんなよお、てめえなんか、てめえなんかっ!」

 

7R 攻撃力(ファットノーズ/15)(ブリッツ/18) ファットノーズ/体力点-2

8R 攻撃力(ファットノーズ/14)(ブリッツ/18) ファットノーズ/体力点-2

9R 攻撃力(ファットノーズ/14)(ブリッツ/16) ファットノーズ/体力点-2

10R 攻撃力(ファットノーズ/13)(ブリッツ/22) ファットノーズ/体力点-2

11R 攻撃力(ファットノーズ/17)(ブリッツ/20) ファットノーズ/体力点-2 ←Kill!!

 

 歴戦の冒険を潜り抜けた剣士と、薄汚い街で弱い者イジメばかりしている衛兵との勝負は、どうことになるかわかるかい?もちろん、俺の貫禄勝ちさっ!(^v^)

 決闘を見守る見物人が集まる中、俺はトロール近衛兵のサワベリー&ファットノーズを続けざまに仕留めた。このとき、驚いたことに、近くにいた乞食達から拍手喝采を浴びる。どうやら街のみんなに嫌われていたらしいな、こいつら。

 しかしいい気になってはいられない。見物人で1人、ずるそうな顔の奴がすうっとこの場を離れていったのを見かけたからだ。すぐに新しい衛兵が来るな、こりゃ。ここにいると危険だ!俺は脱兎の如く走り出す。

 「いたか?」「こっちだ!」「早くしろ、1分隊を回せ!!」

 背後から一団の衛兵が俺を追いかけてきた。クソヤバイな、このままじゃじきに捕まっちまう!(TДT)

 

 そのとき・・・「僕についておいで!」と、1人の賢い少年が俺に叫んできた。

 そして彼は、てってけてーと、「粉屋通り」の端を過ぎ、そこから左に折れて「ガチョウ通り」に入っていく。他に妙案もない、俺はこの少年を信じてついていくことに決めた。

 少年はワラを積んだ荷馬車に駆け寄り、御者をしている優しそうな老人に話しかける。

 

少年「この勇敢な人はサワベリーを殺したんだ!僕たちで助けてあげようよ!」

老人「まったくこのお人には借りがあるわけじゃ。さあ、早くわしの荷車に乗りなされ」

 

 おお、さんきゅー!(゜∀゜)

 地獄に仏とはこのことだ。俺は急いで馬車に登り、ワラの中に身を隠す。やがて衛兵がやってきたが、老人は何食わぬ顔で偽りの方向を指し示し、騙された衛兵達は遠くに行ってしまった。

 

ブリッツ「(ヒソヒソ声で)助かったぜ、じいさん!」

老人「(同じくヒソヒソ声で)まだまだ危ないですよ。この街を出て安全な所までお運びしましょう」

 

 何回か尋問で馬車は停止するものの、そのたびに老人は見事な演技力でやり過ごす。俺はワラの中で快適な気分だ。

 それから30分ばかりして・・・

 「もう出てきていいよ」という老人の声が聞こえる。ワラの中から顔をぴょこっと出すと、そこは街外れの森の縁だ。西にはずぅーんと、威圧的なポート・ブラックサンドの全景が見えている。

 だが、ここまでくればもう街からの危険はない。俺は荷車から飛び降りて、老人に感謝の言葉を述べた。彼は帽子をちょっと上げて挨拶すると、またポート・ブラックサンドの中に戻っていく。

 

 さて、ちょっと深呼吸、そして屈伸運動。1212

 それから最終チェックだ。『君は「闇の王者」打倒に必要な品を全て手に入れ、刺青もしてあるか?』だってさ。ザックの中を開けて調べてみよう・・・

 

 銀の矢?OK! 黒真珠?OK! 魔女の髪の毛?OK! ハスの花?OK

 太陽とユニコーンの刺青?OK! ・・・オールクリア!

 *・゜゚・*:....:*・゜(゚∀゚)゚・*:.. ..:*・゜゚・*

 

 さあ、ザンバー・ボーン退治に、レッツ☆ゴーっ!!!

 

 

 

ちょwwwおまwwwwwニコデマスwwwwwww --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点11/16 運点10/11

 

 ニコデマスからもらった地図に従って、俺はザンバー・ボーンの住む塔までの道を歩き始める。あのポート・ブラックサンドに比べれば天国みたいな美しい田園地帯が続いたまま陽が落ちて、1日目は大きなニレの木の下で野営することにした。

 途中捕まえたウサギの肉をキノコといっしょに煮込んだ上手い夕食を作り、朝起きたとき、俺の体力は幾分回復している(体力点+2)。

 さて、そろそろ用意すっかな。

 それはイチイの木の枝を切り、銀の矢を闇の眷属にぶち込むためのロングボウを作っているときだった。

 1羽の白いハトが俺の元にやってきた。よく見ると、足に何やら通信文が結んであるぞ。ああ、あのとぼけた爺さん魔術師のニコデマスからか。なになに・・・

 

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 親愛なる友よ

 どうやら私は誰かのお役に立てるには老いぼれて耄碌してしまったようだ。残念ながら、ザンバー・ボーンを殺すのに必要な材料に関して、君に誤った情報を授けてしまった。

 君は、私が教えた3つの成分のうち、2つだけを用いるべきだ。だが、どの2つにすべきか、どうしても思い出せないのだ。

 私に示唆できるのは、ただ、「魔女の髪の毛と黒真珠」か、「魔女の髪の毛とハスの花」か、「黒真珠とハスの花」か、このどれかを試してみろということだ。

 陳謝し幸運を祈る。 N

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 はらり、と俺は手から通信文を落とす。

 

 ちょwwwwおまwwwwww死ねwwwwwwww

 来た来た来た、これが逆境だっ!!!!  ド━(゚Д゚)━ ン !!!

 

 あ、ちょっとまった、裏に追伸が書いてるよ。

 

=======================================

 まあがんばれ、依頼主のオウエン・カラリフも、君のことをオウエンしている。

 なんつってな。

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 俺は・・・

 てくてくてく(茂みに入る) ばふんっ(野グ○する) ふきふき(ケツの穴を拭く)

 ふう、トイレットペーパーくらいにしかなりゃしねえ。このくだらねえ紙切れ。

 

 き も ち を き り か え ろ

 まあウダウダ言ってもしゃーない。どの組み合わせで対ボス特別効果アイテムを作るのか、ここで決めて準備しようじゃないか。

 3つのうち2つをすりつぶして混ぜ合わせるんだろ・・・あ、なんか、黒真珠ってもったいなくない?うん、そうだよ、絶対そう。こんな硬いの粉にするの、結構難しいって!

 というわけで「魔女の髪の毛」+「ハスの花」の混合物にした。名づけて「ブリッツ・スペシャル」だ!!(=゚ω゚=)エヘン!!

 

 やがて塔への道を辿るに連れて、だんだん辺りが陰鬱な風景になってくる。木々はねじくれて、小鳥の鳴き声一つしない・・・だけどそばの茂みがガサゴソ音を立てて、徘徊中の怪物が俺の前に飛び出してきたっ!

 

1・・・オーク 2・・・大ヘビ 3・・・狼

4・・・小人  5・・・猿男  6・・・洞穴トロール

 

 なになに、どんなのと戦うのか1d6して決めるのか。ころころ・・・出目は5

 うきゃきーっと胸を叩いて吠えまくっている猿男(ワーエイプ)との対戦だっ!

 

【猿男 技術点7 体力点8

1R 攻撃力(猿男/13)(ブリッツ/16) 猿男/体力点-2

2R 攻撃力(猿男/17)(ブリッツ/22) 猿男/体力点-2

3R 攻撃力(猿男/16)(ブリッツ/20) 猿男/体力点-2

4R 攻撃力(猿男/13)(ブリッツ/18) 猿男/体力点-2 ←Kill!!

 

 ま、ちょっとしたウォーミングアップというところかな。俺は難なくこの怪物を仕留める。

 ん?何か左手に握り締めているぞこいつ・・・開けてみると、それはふくろうの形をした金の装身具だった。小さく文字が書いてあるので読むと、どうやら魔法のお守りで、効力が発揮したら、暗闇の中でも目が見えるようになるらしい。

 おう、こいつはラッキーだね。俺はそいつを奪い取り、首からぶら下げて、ザンバー・ボーンの塔への道を歩き続ける。

 やがて嫌な霧が立ち込めてきた。もうすぐ夕暮れだ・・・

 

 

 

「闇の王者」の手先との激闘 --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点10/11

 

 1日中歩いて・・・見えてきた・・・地図に示された丘だ・・・

 この丘の上に、「闇の王者」ザンバー・ボーンの住む塔が建っている。まるで黒い指のように天を指している不気味な姿だ。

 元気出せ、ブリッツ!おーっし、行くぜえー!!(ノ ゚Д゚)ノ 

 

 俺は頬をパンパンと叩いて気合を入れると、ゆっくりとアーチ状の木の入り口に近づく。

 がうがうがう!!不意に鋭い吠え声が聞こえた。2対の目が俺を睨みつけている。こいつらはシルバートンの街でも暴威を振るっていた、ザンバー・ボーンの訓練殺人犬、ムーン・ドッグだ!!俺はうまく刈り込みの植木を利用しつつ、順番に1頭ずつ相手する。

 おわ、この能力値、マジつよっ!サワベリー&ファットノーズ並じゃん!!(泣)

 

【ムーン・ドッグ1 技術点9 体力点10

【ムーン・ドッグ2 技術点11 体力点9

1R 攻撃力(ムーン・ドッグ1/14)(ブリッツ/24) ムーン・ドッグ1/体力点-2

2R 攻撃力(ムーン・ドッグ1/14)(ブリッツ/16) ムーン・ドッグ1/体力点-2

3R 攻撃力(ムーン・ドッグ1/20)(ブリッツ/24) ムーン・ドッグ1/体力点-2

 よし、鋭い牙をかわして会心の一撃!何だか今日は絶好調だぜっ!

4R 攻撃力(ムーン・ドッグ1/16)(ブリッツ/19) ムーン・ドッグ1/体力点-2

5R 攻撃力(ムーン・ドッグ1/16)(ブリッツ/20) ムーン・ドッグ1/体力点-2 ←Kill!!

 俺は1匹目の犬コロの胴体をぶった切った。さあ、次!かかってこいやあ!!

6R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/20)(ブリッツ/20) Draw

 がきん、ぎりぎりぎり・・・とつばぜり合い。ううう、こいつはなかなか手ごわそうだぞ・・・

7R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/14)(ブリッツ/18) ムーン・ドッグ2/体力点-2

8R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/19)(ブリッツ/23) ムーン・ドッグ2/体力点-2

9R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/20)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 いてえっ!俺の左腕に牙が突き刺さる。集中しろ、集中!

10R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/17)(ブリッツ/21) ムーン・ドッグ2/体力点-2

11R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/18)(ブリッツ/18) Draw

12R 攻撃力(ムーン・ドッグ2/20)(ブリッツ/21) 運試し吉 ムーン・ドッグ2/体力点-4 ←Overkill!!

 

 見切った、ここだ、ずばあっ!!!!

 醜悪なムーン・ドッグの頭部が俺の剣によってすっ飛ばされる。残った胴体はよろよろと23歩動いて・・・ずんっ。地面に倒れた。

 ふひいい、さすがにガチな戦闘だったな。ちょっと一息入れようぜ。周りの異臭を気にせず、俺は食料を消費してムシャムシャ食べる。体力点+415点まで上昇。だがもうこれで食料はない。5食分全部使い切った!

 

 俺は息を整えると、塔の1階にある木の扉に向かう。しかし鍵がかかっているみたいだ。『マスターキーを持っているか?』・・・持ってないよグスン(泣)。だとしたら、扉の前に下がっている紐を引くか、力ずくで開けるかの、どっちかだ。

 んー、扉は頑丈そうだな。ここに下がっている紐は・・・たぶん呼び鈴だろう。よし、鳴らして、誰か出て来てドアを開けたら、一気に勝負だ!

 紐を引く。案の定、リンゴーンと鐘が鳴る。

 俺は剣を抜いていつでも切りつけられる姿勢をとって待つ。ふうう、緊張するな。やがて数分後、暗い空ろな眼の青白い男がドアを開けた。どうやらこの塔の召使らしい。

 「どんなごよ・・・ウッ!!」 奴の言葉が終わらないうちに、俺はドアの隙間に足を入れて侵入口を確保し、奴に切りかかる!!

 

 だが・・・しかし・・・  

 男は、致命的な一撃を与えられても、平然としている。そして肉の腐り落ちた手で俺の腕をつかんできた。

 じゅじゅー!あうちっ!俺はその手を払いのけるが、腕には火傷のような跡と、むかつくような臭気を発する。無条件で体力点-2だ。

 そうか、こいつがザンバー・ボーンの忠実な手下、スピリット・ストーカーという怪物だな。俺はこいつに対して成すべきことを思い出そうとする。そう、あれは交易市シルバートンの「太ったヒキガエル亭」でのことだ。依頼主であるオウエン・カラリフ市長からの話によれば・・・

 

『この悪の手先を、永遠に黄昏めいた存在から解き放つには、

 銀の矢で心臓を射抜かなければならないのです・・・』

 

 とか何とか言ってたけど・・・

 あれ?じゃあここで銀の矢を使っちゃうの?(@ヘ@)

 だってこれってボスキャラである、ザンバー・ボーンの活動を一時停止させるアイテムじゃなかったっけ???

 俺が迷っていると、奴は再び両手を伸ばして迫ってくる。ええいっ、考えている場合じゃない。

 「今使わずに、いつ使うんだ」俺は「ナウシカ」のクシャナ姫殿下のようにつぶやく(←この例え、わかりにくいか、わかりにくいな)。そして素早く弓を取り出し狙いをつけて、スピリット・ストーカーの左胸にぶち込んだ!

 ばしゅう!(発射音)・・・ビシィっ!!(命中音)

 スピリット・ストーカーは床に倒れ伏し、腐肉から煙が立ち上る。口からは「ゴオオオオオオ!」と大咆哮を発していて、俺は思わず耳をふさぐ。

 それから奴は・・・跡形もなく・・・蒸発してしまった・・・。

 

 塔の中に静寂が戻る。俺はその場に残されていた銀の矢を回収し(ほっ!)、1階の入口広間を改めて見回す。そこには「塔の紋章がついた盾」「ユニコーンの紋章がついた盾」が、並ぶ形で壁際にかかっていた。

 どっちかを選んで持っていってもいいんだが・・・あいにく、俺の手元には、ポート・ブラックサンドの序盤戦でまんまと盗んだ手に入れた攻撃力+1の魔法の盾がある。呪いのアイテムというババをひくリスクもあるから、ここはスルーしよう。

 俺は2つの盾を無視して、螺旋階段を上り、2階に向かう。

 

 

 

ザンバー・ボーンの塔(2階〜5階) --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点9/11

 

 俺が上っている螺旋階段は塔のてっぺんまで続いている。このどこかの階にザンバー・ボーンがいるわけだ。

 2階の扉を開けると、そこは客間だった。きちんと寝心地の良さそうなベッドが見える。そういえば夜だったなあ。ここで一晩過ごして残りは明日にするか・・・zzz

 ってオイ、なんでやねん(ひとりツッコミ)

 そんなことするわけないじゃん。こんな危険な場所で寝たら何されるかわかったもんじゃない。よって俺はこの階を完全スルー。そのまま3階に向かう。

 

 3階の扉を開けると、そこは美術品や骨董品にあふれた豪華な部屋だ。目の前にはガウンを来た若い女性が立っていた。おお、囚われの美女か?

 『長い黒髪と真っ赤な唇の女は、椅子の1つに座れと身振りする』

 イイ(・∀・д・)クナイ! どう見てもなんかの罠だろう。ヤダヤダ、と拒む俺。ところがおかまいなしに、女は俺を抱擁するように両腕を広げて近づいてくる。

 口の中に2本の牙が見える。まぎれもなくこいつは吸血鬼だ!

 ヽ(´A`)ノイヤーン なんつーかもう、ヘビににらまれたカエルのように、この場から動けない。このままじゃ俺様、血を吸われてヴァンパイアになっちまう。待て待てこういうときは、吸血鬼の苦手なもの苦手なもの・・・あった!『君はニンニクを持っているか?』

 ・・・はい、持ってます!ザックからニンニクを出してぼりぼりと貪り食う俺。ぷはー!さあ、俺に噛みつきたけりゃ、噛みついてみろ!ぷはー!ぷはー!

 女吸血鬼は恐怖の表情を浮かべ、部屋の隅に退いた。そのスキに俺は部屋のカギを見つけて奪い、急いで部屋の外に出て、外から錠をかける。

 もう、こんな危ない部屋は封印しますっ!がちゃん! 

 

 続いて4階。踊り場の端に扉がある。開けてみたが、部屋の内部は真っ暗で何も見えない。

 困ったな、中に何かあるのは確実なんだが・・・待てよ、暗闇で物が見えないといえば・・・以前、猿男から奪ったふくろうのお守りを試してみよう・・・えいっ!

 ピキキキキキキ・・・。赤外線センサーが働き(←ウソ)、俺はこのフロアを視界に収めることができた。

 部屋の中にあったのは、入口の足元に張られたワイヤー線と、向こうの壁から狙いをつけているクロスボウだ。このトラップ以外に、この部屋には何もない。

 もしそのまま足を踏み入れてたら絶命してたな。ふう、あぶねえあぶねえ(((;-д- =3 俺は冷や汗をかきつつ、この階を通り越して上に向かう。

 

 5階は、踊り場のところで白と黒、2つの扉が並んでいる。どっちを開けたものか・・・そのとき突然、高らかに声が響いた。うわビックリしたっ!( ゚Д゚)

 

声「おお、愚かな冒険者よ。どうしてお前はこの私、全能のザンバー・ボーンを打ち負かすことができようなどと、ほんのかすかにせよ考えたのだ。私はお前の一挙一動を追っているのに、お前は私がどこにいるかすら知らない。ハハハ!」

 

 え? と い う こ と は ・・・ ( ´∀`)

 

ブリッツ「あんたはこの階にいるんだね」

声「うっ・・・」

ブリッツ「このフロアに入っていきなり聞こえてきたもんな、あんたの声」

声「いや・・・その・・・」

ブリッツ「黙ってりゃいいのに・・・」

声「や、やかましい!さあ、早いトコ扉を開けてわしの下に来い。だが言っとくがな、2つのうち1つは罠だぞ、お前なんか即デッドエンドだぞっ!」

ブリッツ「ふうん、2つのうち1つは罠なんだあ・・・」

声「・・・」

 

 言葉が詰ったザンバー・ボーン。バカだねー、脅かすつもりがドツボにはまっているよ。

 

ブリッツ「ま、そこで待ってて。俺、他の階も見てくるから」

声「あ、ちょ、待って・・・」

 

 白と黒、どっちの扉を開ければいいかは、まだ情報をもらってないや。というわけでこのフロアは後回し!俺は階段を上り続ける(笑)。

 

 

 

ザンバー・ボーンの塔(6階、屋上、ミイラ部屋) --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点9/11

 

 さて6階。ここは扉の前に黒い鎧が突っ立っている。この鉄の鎧は、がっしりとした戦斧を握っていた。何かさあ、これ、絶対に動き出すよな・・・。俺がドアを開けようとした瞬間に、この斧が振り下ろされて、すぱーん!と手首切ったりとか、そういうフンイキだよな・・・。

 そうなる前に、よいしょー!(ノ ゚Д゚)ノ ==== ┻━━┻

 俺は鎧にドロップキックをかまし、床に引きずり倒した。どんがらがっしゃん!スゲエ音がして、鎧は床にばらばらになる。

 そして心置きなく前の扉を開けた。中はゴミや腐った食べ物だらけの汚い部屋だ。ボロをまとって無表情の男が2人、棒切れを持って俺に向かってくる。この緩慢な動きの怪物は以前も戦ったことがあるぞ。こいつらはゾンビだ!俺は1体ずつ順番に戦う。

 

【ゾンビ1 技術点6 体力点6

【ゾンビ2 技術点6 体力点7

1R 攻撃力(ゾンビ1/9)(ブリッツ/18) ゾンビ1/体力点-2

2R 攻撃力(ゾンビ1/12)(ブリッツ/20) ゾンビ1/体力点-2

3R 攻撃力(ゾンビ1/15)(ブリッツ/20) ゾンビ1/体力点-2 ←Destroy!!

4R 攻撃力(ゾンビ2/13)(ブリッツ/19) ゾンビ2/体力点-2

5R 攻撃力(ゾンビ2/13)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 あっつー!何か今回の冒険、やたらとファンブル出すぎ・・・(泣)

6R 攻撃力(ゾンビ2/11)(ブリッツ/20) ゾンビ2/体力点-2

7R 攻撃力(ゾンビ2/8)(ブリッツ/15) ゾンビ2/体力点-2

8R 攻撃力(ゾンビ2/11)(ブリッツ/17) ゾンビ2/体力点-2 ←OverKill!!

 

 やっぱポート・ブラックサンドで散々っぱら悪いことしてきたもんなあ・・・このファンブル回数の多さは・・・天罰かなあ・・・。いやいや、かわいいミレルちゃんをザンバー・ボーンの脅威から救うためだ、これは崇高な使命を帯びた冒険なのだっ!(`・ω・´)シャキーン

 と、無理やりモチベーションを上げる俺様。さてこの階は、ゾンビのくっせえ肉体以外は何もない。俺は次の階への螺旋階段を上る。

 

 階段を上りつめたところに扉があり、そうっと開けると・・・びゅうううう!外気が吹き込んでくる。おう、ここは屋上だ!

 俺は塔の頂上、平らな屋根の上にいる。上空にはきれいな月が輝いている。不意にちらちらっと影が瞬いた。2羽の鳥が俺を目がけて急降下してくる。長い口ばしと鉤爪を持った巨大な鳥、死のタカだ!どこかに逃げ込むヒマはなく、俺はこの場で剣を振り回し、1体ずつ順番に戦う。

 

【死のタカ1 技術点4 体力点5

【死のタカ2 技術点4 体力点4

1R 攻撃力(死のタカ1/10)(ブリッツ/24) 死のタカ1/体力点-2

2R 攻撃力(死のタカ1/11)(ブリッツ/20) 死のタカ1/体力点-2

3R 攻撃力(死のタカ1/14)(ブリッツ/16) 死のタカ1/体力点-2 ←OverKill!!

4R 攻撃力(死のタカ2/16)(ブリッツ/18) 死のタカ2/体力点-2

5R 攻撃力(死のタカ2/11)(ブリッツ/20) 死のタカ2/体力点-2 ←Kill!!

 

 ま、ムーン・ドッグに比べたら、たいした怪物じゃない。俺はそいつらを落ち着いて叩き、地面に落ちたところを足で踏み潰す。脅威が去ったからか、夜風の心地よさが少しほっとさせる。ちょっと一休みしようか。食料はないけどさ。

 と、床へじかに腰を下ろしたら・・・パキ☆

 あらら、そこにはガラス瓶があって、蹴り飛ばしてしまったらしい。そいつはコロコロと転がり、壁にぶつかってかちゃーんと割れちまった。するとビンの中から・・・

 「ありがとうよぉー。゚(゚´Д`゚)゚。!」なんと15cmくらいの小人が出てきた!

 

小人「わしはここ100年の間、あのいまいましいビンの中に閉じ込められていたんじゃ。さて、どんなお礼をしたものかな?」

ブリッツ「そりゃあもちろん、この塔の5階にいるボスキャラ、ザンバー・ボーンの居場所でしょう!教えてくれよフォー!!(゚∀゚ )

小人「ああ、あんたの頼みはそれだけかい。それなら簡単だ。彼は5階の黒い扉のついた部屋にいるよ」

 

 そう言うと、彼は俺に向かって手を振り、小さな煙の中にかき消えてしまった。オッケー、サンキュー!小人ちゃん!!(^v^)

 俺は立ち上がり、さっそく5階まで階段を下りる。何か声がぶつぶつ響いている。

 

声「ったく、俺は闇の王者だぞブツブツ。なんでこんなギャグキャラみたいな仕打ちブツブツ・・・」

ブリッツ「いよう、戻ってきたぜ(=゚ω゚)ノ」

声「お、おお!さあ、早く扉を開けろ。このザンバー・ボーン様が、貴様を死の世界へいざなってやろうぞ!」

 

 俺はふうっと深呼吸して、黒い扉の取っ手を回・・・そうとして・・・

 

ブリッツ「あ、でもやっぱ、先に白い扉も調べてみようっと。がちゃ(白い扉を開ける)」

声「ムキーーーーーーーーーー!!!!(# ゚Д゚)

 もう、ブリッツ君、じらすじらす(笑)。ザンバー・ボーンの声は無視したまま、俺は白い扉の方の部屋に入った。

 そこは暗くて冷え冷えとする石造りの部屋だ。室内には石棺があるだけ。ううっ、このイラストは・・・アレだよなあ。中に入っているのは、絶対アレだよなあ・・・

 俺はごごごっと石棺の蓋を外す。中には古い包帯でぐるぐる巻きにされた人間がいて、俺を認めると外に這い出して近寄ってくる。ほうら、やっぱりアレだよ。ミイラだあ・・・(泣)

 お?待てよ、待て待て!

 文章によると『ランタンを持っていれば、それを相手に投げつけてもよい』と書いてあるぞ。さっそく俺は手にしていたランタンを、手榴弾のごとく投げつけてやった。

 ぼおおおおお!火のついた油は勢いよく乾いた包帯を燃やし、間もなくミイラは燃え尽きてしまう。その後、俺が落ち着いて石棺の中を調べると、中には目の文様をかたどった金の指輪が入っていた。

 これは・・・ええっと・・・そうだ、冒険者連中で噂になっている秘宝だ。その名も「黄金の目の指輪」とかいうやつだ!この指輪は確か、はめた人に幻覚を看破する能力を与えてくれるはずだ(この幸運に俺の運点は+2される)。

 

 さあ、これでこの塔は全て探索し終わった。ボスキャラの部屋以外はな。OK、いよいよ勝負だぜ。待たせたなザンバー・ボーン!

 俺は特殊ウェポン「ブリッツ・スペシャル」を手に、そろそろと黒い扉を開ける・・・

 

 

 

One Shot One Kill --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点10/16 運点11/11

 

 いよいよ本丸だ。ザンバー・ボーンの居室に踏み込む俺様。ところが奴は不在だった。あらら、散々いじくって馬鹿にしたから、イジケテ帰っちゃったのかな(笑)。

 そこは身の毛もよだつような恐ろしい絵で飾られた部屋で、向こうの壁に鏡があり、その両側には黒いろうそくが灯されている。黒布に覆われたテーブルの前で黒猫が1匹、にゃあん、と鳴いた。そしてそのテーブルの上には、蓋の開いた櫃があり、その中には黄金の頭蓋骨がある・・・ま、状況はそんな感じ。

 俺はテーブルの上の櫃にゆっくりと歩み寄る。このとき、先ほど手に入れた「黄金の目の指輪」が、ゆっくりと俺に覚めた意識を投げかけてくれる。そうだ、これは幻覚だ、櫃は実在しないのだ・・・

 そう、俺の足元にいる黒猫も、黒猫ではない。本当の姿は・・・

 黒いローブを着た骸骨、頭に金の冠を被り、緑色の半透明の眼をした・・・

 「闇の王者」ザンバー・ボーンだ!!

 

 俺は急いで弓矢に銀の矢をつがえようとする。だがその暇も与えず、ザンバー・ボーンは口から歯を3本抜いて床に投げつけた。歯はパッと音を立てて爆発し、そこから剣を持った骸骨3対出現した。

 

ブリッツ「凝った仕掛けの出迎えだな、ザンバー・ボーン!」

ザンバー・ボーン「ふふーん!ヒマなど、いくらでもあったからな!(涙声)」

 

 言うならばこの骸骨どもは、奴の最終防衛ラインといったところか。俺はまず、こいつらと順番に戦わなくてはならない。

 

【骸骨1 技術点6 体力点7

【骸骨2 技術点8 体力点6

【骸骨3 技術点7 体力点7

1R 攻撃力(骸骨1/11)(ブリッツ/20) 骸骨1/体力点-2

2R 攻撃力(骸骨1/16)(ブリッツ/18) 骸骨1/体力点-2

3R 攻撃力(骸骨1/8)(ブリッツ/16) 骸骨1/体力点-2

4R 攻撃力(骸骨1/10)(ブリッツ/18) 骸骨1/体力点-2 ←Crush!!

5R 攻撃力(骸骨2/15)(ブリッツ/23) 骸骨2/体力点-2

6R 攻撃力(骸骨2/12)(ブリッツ/19) 骸骨2/体力点-2

7R 攻撃力(骸骨2/13)(ブリッツ/22) 骸骨2/体力点-2 ←Destroy!!

8R 攻撃力(骸骨3/10)(ブリッツ/17) 骸骨3/体力点-2

9R 攻撃力(骸骨3/11)(ブリッツ/20) 骸骨3/体力点-2

10R 攻撃力(骸骨3/13)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 ま た フ ァ ン ブ ル か 。 くそっ!

11R 攻撃力(骸骨3/13)(ブリッツ/18) 骸骨3/体力点-2

12R 攻撃力(骸骨3/15)(ブリッツ/16) 骸骨3/体力点-2 ←Crush!!

 

 相変わらず1ゾロに悩まされるものの、地力で勝る相手だ。俺は、落ち着いて、1体ずつ確実に仕留めていく。そしてとうとう3体とも粉砕することに成功し、周りに骨の山が散らばった。

 手下をぶっ潰されたザンバー・ボーンは、ゆっくりと歩み寄って「お前も我の亡者になれ!!」と、いきなり俺のむき出しの肌に触れようと手を伸ばしてきた。

 ひらりっ!俺は辛うじて身を翻して避ける。あぶねえ・・・奴の手下のスピリット・ストーカーでさえ無条件で体力点を奪われた接触攻撃だ。大ボスのアンタから喰らったら、まず技術点ペナルティとかくるだろうな。

 俺は剣を投げ捨てた。そして弓を構え銀の矢をセットし、落ち着いて狙いを定める。

 

 『運試しをせよ。吉なら、矢は命中し、「闇の王者」の胸を貫く。凶と出れば矢はそれて、相手は君の腕に触れる。』

 え、ちょっと待って。触れたらどうなるの?

 『彼の骨の指が君の命を流し去る。君は今や彼の家来のゾンビの1人だ。』

 

 即デッドエンドかよ(((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル

 今の運点は11なので、6ゾロ出ない限りは大丈夫だけど・・・ここまでの戦闘ダイス目を見る限り、6ゾロより1ゾロのほうが出る確率高いから。大丈夫、だと、思うけど、ね・・・

 とにもかくにもチャンスは一度きり。さあそろそろ覚悟を決めようぜ。

 One Shot One Kill(一撃必殺)ってやつだ!!

 

 勝負の運試し、2d6の出目は・・・13。吉!!

 

 びしいっ!ザンバー・ボーンの胸へ銀の矢を撃ち込むことに成功した。奴は体が麻痺して床に倒れこむ。ふうう、まず第一関門クリア。

 だがこの活動停止状態は少しの間だけだ。俺は速やかに行動する必要がある。奴の眼に混合物をすり込むのだ。そう、魔女の髪の毛とハスの花から作成した「ブリッツ・スペシャル」である。組み合わせが正しければ、これでフィニッシュだっ!!

 

 ・・・

    ・・・

       ・・・さあ、どうだ?起き上がるか???

 

 『おめでとう−−君は悪名高き「闇の王者」ザンバー・ボーンを倒したのだ。彼は見る見るうちに朽ちていき、床には小さな粉の山だけが残る。』

 

 ゚☆,。・:*:・゚★o(´▽`*)/I make it!!♪\(*´▽`)o゚★,。・:*:・☆゚

 

 

 

400!そして次の冒険への幕間 --City of Thieves-- 

 

【技術点11/11 体力点7/16 運点10/11

 

 こうして、ザンバー・ボーンは塵となって散ってしまった。

 おおっと、でも、ここで安心しているヒマはない。俺はテキパキとザンバー・ボーンの居室で燃えそうな物をまとめて中央にうずたかく積む。そしてランタンの油をばしゃあっと撒き、ろうそくで火をつけた。ぼおっ!パチパチパチ・・・爆ぜる音と共に赤い炎がこの部屋を覆っていく。

 さあ、ここを離れようぜ。俺が一目散に塔から早歩きで離れていく間、その赤い炎は建造物全体を舐め尽くし・・・闇夜に浮かび上がるそれは、まるで巨大な松明のようだ。

 

 何回目か振り返ったとき、その炎は見えなくなっていた。どうやらザンバー・ボーンの塔は焼失してしまい、崩れ落ちたに違いない。もう近隣の町や村がを怖れることはなくなるだろう。

 ふうう、どっこいしょっと。

 ここで俺はやっと一息入れることにした。そしてその夜の残りと翌日の昼近くまで、野原でぐっすり眠る。それからポート・ブラックサンドを迂回して、シルバートンに向けて出発だ!

 え?何であの盗賊都市を避けるのかって?そりゃあ、アンタ、この冒険談「盗賊都市」をハナッから読んでみろよ。今度こそ生還できる保証なんかないってのがわかるから。(笑)

 

 その日の晩、すきっ腹をすかせた俺は、無事シルバートンに到着した。

 すでにザンバー・ボーン滅亡の報はここに届いており、俺は英雄として歓迎され、いろんな贈り物を受け、大宴会が催される。通りという通りに笑いと音楽と酒が溢れている。

 俺は依頼主のオウエン・カラリフから金貨何百枚はあろうかという黄金の宝珠が贈られる。この街の住民は、すっかり以前の陽気さを取り戻したのだ。

 そ し て ・・・ キタ*・゜゚・*:....:*・゜(゚∀゚)゚・*:.. ..:*・゜゚・*!!!!!

 

 シルバートン町長オウエン・カラリフの愛娘、ミレルたんが晴れ晴れとした顔で、めんこい衣装でお出ましだ。おおおおお!肖像画の通り、かわいいよ!

 マジ、マジっすか!ヽ(´∀`)ノ ミレルちゃんは、例えて言うなら、なんつーの、ああ、もうー!(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ(注;ハイになってます) 今回は栄光を勝ち取るよ、マジで決めるぜ俺は。

 まずは可憐なレディからお礼を言われる俺。うえへへへへ。

 

ミレル「このたびはまことにありがとうございました・・・」

ブリッツ「いやあ、ははは、たいしたことねえっていうのよ。これくらい!」

ミレル「でもいろいろとお怪我や苦労をなさったんじゃありませんか?」

ブリッツ「なあにこんな、お怪我やご苦労なんて、ちょろいもんざんすよ、なんてさ!(広川太一郎風に)」

 

 男子高出身の大学1年生がサークルの新歓コンパで舞い上がるかのように、俺はデレーンとなっちゃったりなんかしちゃったりして、このお、ツンツンツン!(これも広川太一郎風に)。

 あははあー。ええのー。最高やのー。( ´∀`)

 つーわけで、しばしミレルたんと歓談する。もちろん彼女は俺に好印象だぜ。こりゃあ、撃墜するのも時間の問題かな・・・ふっ・・・罪な男だぜ俺も。 

 

ミレル「ところでブリッツ様、これからどうなされるおつもりですか?」

ブリッツ「いやーまあ、特に予定もないし、この街に長くいるのもいいかな。あはは。」(と言いつつ、そーっと、彼女の肩に手を回そうとする俺)

ミレル「でも!」

ブリッツ「はいっ!」(ビックリして手を離しちゃう俺)

ミレル「・・・すごいですわ。その剣の技。どちらのご出身なんですの?」

ブリッツ「ファングっていう、ちんけな街ですよ。あはは。」

ミレル「まあ、ファングって、コク河の近くにある?あの迷宮探険競技が毎年開催される、あの有名な・・・?」

 

※今思えば、ここでおかしいと思えばよかったのな。

 大体こんな18歳の娘が「迷宮探険競技」なんて

 物騒な単語、知っている時点で気づけっての。

 

ミレル「もちろん勇者のブリッツ様ですから、迷宮探険競技、挑戦なさったんでしょう?」

ブリッツ「いやあ、それがまだ・・・」

ミレル「じゃあ、今年、参加されますのね?(推定に近い断定)」

 

※ここで飲みまくってハイになった市民達が、俺をおだて上げる。

 今思えばこれも、絶妙のタイミングだったな・・・

 

市民1「そーだそーだ、ブリッツ様なら、ファングの地下迷宮なんか一発抜け、だよお!」

市民2「まったくだ!サカムビット公の悔しがる顔が、眼に浮かぶねえ!」

市民3「勇者ブリッツ、ばんざーい!」

 

 はやし立てる場の中心で「え、そ、そう?」みたいにキョロキョロする俺。さらにはミレルちゃんがうっとりした目でオイラのことを見てくれちゃったりなんかしちゃったりなんかして。んもう、ツンツンツン!(←広川太一郎・・・)

 

ブリッツ「俺なら、できるかな?」

 (周りの声「できる、できるっすよ!あそれ、ブーリッツ♪ブーリッツ♪」)

ブリッツ「今まで誰も成功していない、あの迷宮探険競技、クリアできるかな?」

 (ミレル「がんばって、ブリッツさまぁん♪」)

ブリッツ「よおっーし、ボクちゃん、ファングに戻って、チャレンジしちゃうぞぉーっ!」

 

 わー わー わー ・・・ そして喧騒の中でフェードアウト。

 

 翌日の朝、俺はさっそくファングに向けて出発することにした(はやっ!)。

 オウエン・カラリフの情報網によると、今年のエントリー締切は近日中に迫っているとのことだ。そのため「急いでここを出発したほうがいい。シルバートン市民からの贈り物など、あなたの大きなお荷物はここで保管しておきますから」と忠告を受ける。

 ああ、それもそう、ね。

 んじゃまあ、迷宮探険競技が開催される、俺の生まれ故郷、ファングに向けてしゅっぱーっつ!!あばよー、シルバートンのみんなー!(^v^)ノシ

 

 そして、俺が出て1時間後・・・

 

オウエン「まったく、あんな楽天阿呆が我がカラリフ家の一族に加わったら、シルバートンはどうなることか!うちのミレルの婿養子なんて冗談じゃない」

ミレル「あんなノセ方でよかったのですか、父上?」

オウエン「ああ、見事な演技だったよ、ミレル。街のみんなもご苦労だったな」

シルバートン市民「へーい、また宴会の節は、呼んでくだせーえ」

オウエン「いやあ、バカとはさみと冒険者は使いようだ、くくく・・・(じゃらじゃらと、一旦は俺の物だった街の財宝を撫で回す)」

ミレル「でもあの能天気な方、ひょっとしてクリアして戻ってくるかも?」

オウエン「馬鹿な!あのファングの地下迷宮だぞ。生還率ゼロの地獄の入口だ。いやあ、絶妙な不良債権処理ができたよ」

ミレル「お父様・・・楽しそうね・・・(にやにや)」

オウエン「ああ、お前も同じ顔をしているぞ・・・(ニタニタ)」

2人「ぐーふーふーふーふー!」

 

 そんなシルバートンの内緒話を露知らず、俺はルンルン気分でファングに向かっている。

 おおお、足取り軽いねえ。口笛吹きつつ、るんたった♪

 

ブリッツ「さあがんばるぞー、あんなサカムビットの地下迷宮、ひっぽこぺんだあー、とか言っちゃってみたりもするんだなぁ!(広川・・・以下略)」

 

【『死のワナの地下迷宮』へ続く】