運命の森

 

 

キャラクターのコンバート&ルール説明 --The Forest of Doom-- 

 

 かくしてブリッツ君の冒険は『運命の森』に移る。

 そして恒例のキャラクターコンバートだな。

 まず、原技術点、原体力点、原運点はそのまま引き継がれる。すなわち、原技術点11、原体力点16、原運点10そして能力現在値は原点までリセット。

 「バルサス〜」だけの特殊ルールだった魔法点はなくなり、今回はオーソドックスなFFスタイルに戻ってしまった。まあ、魔法使いの修行は、やっぱりブリッツには合っていなかったということで・・・。

 次に持ち物。おっ!うれしいお知らせだ。

 原点回復薬が復活キタ━━(゚∀゚)━━!! ここは技の薬(技術点が原点まで回復する)を選んでおこう。しかも2服分もあるよ。よし!さらに食料10個分1個ごとに体力点+4)も復活キタ━━(゚∀゚)━━!! 前回は魔法の術だけでつらかったもんなあ。今回はちょっとだけ楽になりそうだ。

 そして所持金のハウスルール。前回の冒険で稼いだのは金貨0枚。そうだ、ミクにカツ上げされたんだよ!(怒)

 ここで前回「バルサス〜」の獲得アイテムを換金したことにする。オシェイマスの剣と火吹き山の宝剣で、合わせて、うーん、金貨100枚くらいが妥当だな。それから銀の鏡が金貨5枚、クモ男の入ったビンは換金できんだろう。気持ち悪くて。結果、金貨105枚×0.1の端数切捨てで、金貨10枚が初期所持金となる(冒険開始後、強制イベントですぐに金貨30枚手に入るので、合計40枚からスタートだ)。

 ハウスルールである達成点は+1されて合計2点。もう1点貯めれば原運点を1点上げられることになっているので、やっぱりここでも使わないことにする。

 

 さて・・・ここで読者(なんているのか?)の皆さんから「ルールがわかんねえから情景がつかめねえよ( ゚Д゚)ゴルァ!!なんて声をいただきそうなので、ちょっとFighting FantasyFF)ルールのサワリを説明しておこう。

 

 まずは戦闘ルール。基本は「技術点の現在値+2d6」の振り合いだ。この技術点+2d6の値を「攻撃点」と言う。主人公と敵が攻撃点を比較して、少なかった側が体力点を-2されてしまう。これで1ラウンド終了。

 そしてラウンドを重ねて行き、体力点が0になった時点で勝負が決する。もちろん、敵を体力点0にさせたら戦闘に勝利した(=殺した)わけだし、逆に体力点0になったのが主人公だったら、その時点でデッドエンドのGAME OVERになるわけだな。

 例えば魔法の武器を持つと、ボーナスで攻撃点が+1されたり、与えるダメージ(敵から差し引く体力点)が+1されたりするものもある。また、魔法の防具だと敵の攻撃点やダメージを差し引いたりするものもある。まあ、そんなものが手に入るかどうかは、運しだいだけどね。

 あ、あとそれに、今回はハウスルールとして「主人公が1ゾロ振ったら自動的に主人公側が体力点-3というのを使用しているので、一つシクヨロ。

 

 次に運試し。運試しというのは、文字通り、主人公の運が良かったかどうかを試すルールだ。基本的には2d6を振る。そしてその値が、運点の現在値以下ならば「吉」だ。運が良い結果に恵まれることになる。反対に運点の現在値よりも上なら「凶」となる。この場合はバッドラックが降りかかる(そしてたいてい致命的な状況に陥ることが多い)。

 このルールのミソは、1回運試しをするたびに、運点が1点ずつ引かれていくこと。例えば、運点の現在値10のブリッツが運試しをする。このときは2d6の出目が10以下ならば「吉」だ。ところがこの時点で、吉凶に関わらず、彼の運点は1点引かれて9になる。また違う場面で運試しをする時は、2d6の出目が9以下でないと「吉」にならないわけだ。

 つまり運試しばっかやっていると、いずれ運点が低下して「凶」ばかり出るようになってしまう。運任せで無分別な冒険は慎まなければ、成功は見えてこないと言うわけだ。

 さて、この運試しは、戦闘の際にも使用できる。それは以下の2つのときだ。

 

 (1)敵にダメージを与えた時

   運試し 吉 → 敵へのダメージは2点ではなく4点になる

   運試し 凶 → 敵へのダメージは2点ではなく1点になる

 (2)敵からダメージを与えられた時

   運試し 吉 → 自分へのダメージは2点ではなく1点になる

   運試し 凶 → 自分へのダメージは2点ではなく3点になる

 

 吉なら見事「かいしんのいちげき」ってやつになるが、凶のときはやっぱり多少リスクがある。また戦闘時に運試しを使用した場合でも、同じように運点は低下してしまうから、与えるダメージがでかいからって戦闘の時にじゃんじゃん運試しをするのは、やっぱり考え物だ。ここぞ!という場面で使用するのが利口な冒険者である。

 

 あと時々指示されるのは、技術点チェック。これはつまり冒険者としての熟練度を試す一般的な行為判定と考えればOK。仕組みは簡単で、2d6が現在の技術点以下なら成功。それより上なら失敗となる。この場合運試しと違って、技術点を1点減らす必要はない(普通なら)。

 

 とりあえずは、これだけ覚えておけばOKですよ。

 それでは、ブリッツ君の成り行き任せの冒険に、どうかこれからもお付き合いください!!

 

 (^v^)ノ

 

 

 

哀れなドワーフの死に立ち会う --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 俺の名はブリッツ。

 火吹山の魔法使いザゴールや、ぎざ岩山の妖術使いバルサス・ダイアを倒した古強者・・・ってことにしといてくれ。今は貧乏だけどな。何でかというと、柳谷のサラモン王からもらう報酬が気にいらなくて、現在放浪中だから。そして流れ流れて北の国境地帯にまでやってきた。

 この近くにはダークウッドの森という大森林があって、そこにはいろんな怪物や悪人が潜んでいるという。別にそいつらに会う理由もないし、まあ、避けて通ってポート・ブラックサンドにでも仕事探しに行こうかな、なんて気楽に考えていた。

 ある一人のドワーフを助けるまでは。

 

 それはある日の晩、俺が焚き火をたいて野宿をしていると、トロールの姿がちらっと見えた。反射的に俺の神経は臨戦態勢になる。そしてうめき声と、地面に何か叩きつけられる音。俺はゆっくりと様子を見に忍び寄ることにした。

 するとそこには、年老いたドワーフ戦士が倒れていた。何かアイテムを持っていないか介抱しようとそのドワーフを助け起こしたところ、彼の腹部には2本のクロスボウの矢が刺さっていた(トロールがクロスボウを使えるとは驚きだ!)。

 ああ、これじゃあもう・・・。俺は哀れなドワーフを焚き火の傍まで連れて行き、毛布をかけてあげた。まあ助かるかどうか、わからないけど。俺だって鬼じゃないさ。明日は我が身かもしれないし、旅の情けはそれなりにかけておいた方がいい。

 ドワーフは時折衰弱してうわごとをつぶやく。彼はビッグレッグと言う名前らしい。断片的な呟きを集めると、どうやら彼は、ダークウッドの森を抜けたところにあるドワーフの街、ストーンブリッジの領主ジリブランの臣下だったようだ。

 

 「待ち伏せだ、気をつけろよ、待ち伏せだ、あー、ハンマー!ジリブラン様にハンマーを渡してくれ!どうかドワーフ族を救ってくれ!!」

 

 瀕死のビッグレッグは俺の手をつかみ、最期の力を振り絞ってこう言った。

 

 「友よ、我々を助けたまえ。ジリブラン様にハンマーを渡して・・・ハンマーだけが我々をトロールから救ってくれるのだ。我々はハンマーを求めて、ダークウッドへと行く途中だった。しかしトロール族に待ち伏せされてしまった。他の連中はみんな殺された。小袋の中の地図があれば、この近辺の国ではいちばんの魔術師、ヤズトロモの家に行くことができる。彼はダークウッドの怪物たちから身を守ってくれる魔法をいくつか売ってくれるはずだ。この金貨を持っていってくれ。どうかお願いだから、ハンマーを見つけ、我がストーンブリッジの領主、ジリブラン様の元に届けてくれまいか。必ずや報われること大であるから・・・」

 

 ハンマー? ストーンブリッジの「戦いのハンマー」か!

 太古の森の魔法修行時代に書物で読んだことがある(魔法は忘れちゃったけど、お宝に関する話は物覚えがいいぜ俺は)。確か、戦争の際に士気を高めてくれる祭具だったはず。なるほど、そのドワーフの名宝がダークウッドの森にあるとわかって、捜索しようと出かけたところ、トロールにぶっ潰されたわけか・・・

 そこまで話すと自分の役目を終えたかのように、彼の呼吸が止まった。

 おい、おい・・・! 

 哀れなドワーフのビッグレッグは、タイタンの神の元に、召されてしまった。

 彼の言っていた小袋の中には、金貨30ヤズトロモの塔までの地図が入っていた。俺はそれを自分の持ち物に加える。

 

 一晩たち、ビッグレッグの亡骸を埋葬しながら、俺は考えてみた。このまま金貨を持ち逃げってのも気分が悪ぃな。それに、ドワーフ族の名宝である「戦いのハンマー」を見つけ出し、彼らに返すことができれば、俺にも報酬が・・・。“ぎざ岩山地の統治権”なんていう罰ゲームみたいなもんじゃなく、もっと立派な、金回りの良いドワーフ族の報酬だぜ、おい!

 

 よし、決めたっ。( ̄▽ ̄)

 

 ビッグレッグさん、安らかに眠りな。一族の宝は、俺が見つけてきてやるよ。この金貨30枚は依頼料の前金ってことにしよう。

 さあ、とりあえずは魔術師のヤズトロモとやらに会ってみるか。

 

 

 

ヤズトロモの塔でお買い物 --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 魔術師ヤズトロモのところまでは1日半かかった。ここはダークウッドの森の端で、彼はどうやら石造りの塔に住んでいるようだ。ビッグレッグは昏睡してでたらめを言ってたわけじゃないことがわかり、俺はちょっとホッとする。

 玄関のアーチに大きな真鍮の呼び鈴が吊るしてあるので、ゴーン・・・と鳴らしてみる。森の静寂を破る音が深く響く。そのうち、塔の上の方から足音が聞こえてきて、玄関のドアの小窓が開く。いきなり鋭い声。「お前は誰だ!」

 むっ(-Д-) いきなり無愛想なじいさんだなあ。だけど俺は用心深いから礼儀正しく自己紹介するよ。するとヤズトロモはころっと態度を変える。「おやおや、そうなのかい。お前さん、俺の魔法を買いたいと言いなさるのか。それならば入るがよい。この俺様がヤズトロモだ。」

 こうして彼は俺を自分の塔の中に招いてくれる。さあ、ここでの選択肢は2つ。

 

1)『彼について階段を上がる』

2)『剣を抜き、襲いかかる』

 

 (2)で、やっちゃう、やっちゃう?(゜∀゜)

 ・・・やーめとっけって。カエルに変えられるのがオチだから。俺はおとなしく老人の後について螺旋階段を上がり、てっぺんの大部屋に通された。何だか小物がぐちゃぐちゃしている部屋だ。独居老人の侘しさが漂ってくる。

 彼は眼鏡をかけながら、1枚の石板をチョークを手にとり、何やらせっせと書き込んでいる。どうやらこれは、自分のマジックアイテムのカタログだ!

 

万能薬(金貨3枚) 植物封じの薬(金貨2枚) 静けさの薬(金貨3枚) 虫封じの薬(金貨2枚)

毒消しの薬(金貨2枚) 聖なる水(金貨3枚) 光の指輪(金貨3枚)

飛び跳ねブーツ(金貨2枚) するするロープ(金貨3枚) からみ網(金貨3枚)

力の腕輪(金貨3枚) 投げ上手の手袋(金貨2枚) 水の探し棒(金貨2枚)

ニンニク玉(金貨2枚) 集中力のバンド(金貨3枚) 炎のカプセル(金貨3枚)

鼻用フィルター(金貨3枚) ・・・ こ ま け え よ !! (# ゚Д゚)

 

 どれもヤズトロモお手製の開発商品なんだって。効き目は1回だけの使い捨てだが、最高の品質は保証つきだそうだ。なんだつまり在庫処分市ってわけね。

 さあ、どれを買うかね・・・たぶんどれも、冒険中に1回は使う機会があるパラグラフがあるんだろうが・・・全部買うと金貨44枚か。手持ちの金貨は40枚。うーん・・・

 ヤズトロモはだんだん待ちくたびれて、砂糖菓子をつまんで食べ始める。

 

 ブリッツ「あの、まとめて買うと2割引き、とかってないっすか?」

 ヤズトロモ「あるわけないじゃろが!」

 

 ・・・ケチ(-∀ー#)。とりあえず金貨30枚をここで使うことにしよう。適当に選ぶしかないな。よっしゃ、これとこれとこれ!そんな感じで俺が選んだのは、以下のアイテム。

 

 万能薬 静けさの薬 毒消しの薬 聖なる水 光の指輪 飛び跳ねブーツ

 するするロープ 力の腕輪 ニンニク玉 集中力のバンド 鼻用フィルター

 

 計11個、ぴったり金貨30枚を支払い、俺のザックはパンパンに膨らむ。ヤズトロモは思いがけない大商いにびっくりして、なぜこんなに買い求めるか聞いてきた。別に隠し事をすることもないし、俺は正直にダークウッドの森に入る目的を打ち明ける。 「うーむなるほど・・・」ヤズトロモはあごひげをなでながら感心する。ね、立派でしょ、俺って。だからちょっとマケてよ・・・

 

 ヤズトロモはアイテムをまけてくれる代わりに、俺に情報を教えてくれた。やっぱり、トロール族との戦いが迫ってきているのに「戦いのハンマー」がないストーンブリッジのドワーフたちは、みんな困り果てているらしい。それからこれは、あくまでも噂だが・・・

 

○ストーンブリッジからハンマーを盗み出したのは、他の部族のドワーフだ。彼らをうらやんで、空飛ぶ鷲を使って盗み出した(同族内紛か。ひでえ話だ・・・)。

○ところがこの鷲は、ダークウッドの森の上空で死の鷹に襲われて、ハンマーを森の中に落っことしちまった。

○空から落ちてきたハンマーを拾ったのは、二匹のゴブリン。お互いどっちが持ってくかケンカしていたら、ハンマーの頭と柄が外れてしまった。

○なーんだ、じゃあ仲良く半分こね。というわけで、ゴブリンは片っぽづつを持って、別れて帰っていったとさ。めでたし、めでたし。

 

 「・・・というわけで、あんたは、ダークウッドの森の中でハンマーの頭と柄、2つとも見つけなきゃならんことになったわけだ。つまり、厄介事は2倍というわけだな。わっはっは。」

 笑い事じゃねえよ。と、俺は肩をすくめる。まあでも、おいしい情報をありがとう。俺は紅茶と砂糖菓子を飲み込む。お、こっちも美味しいすね、このお菓子。且⊂(゚∀゚*)ウマー

 俺がそう言うと、彼はうれしそうに目を細める(何だかんだいって茶飲み友達の話し相手が欲しかったのね、このおじいさん)。最後におまけとばかりに付け加えてくれた。「戦いのハンマー」は、頭の部分はブロンズ、柄の部分は黒檀でできているそうだ。

 サンキュー・ヤズトロモ! だけどいくら好物の砂糖菓子を買うお小遣いが欲しいからって、これじゃ糖尿病になっちゃうよおじいさん。たまには森の中を散歩でもした方がいいよ。俺は気さくにそう礼を述べると、彼の塔を後にした。

 

 うう、今回の冒険は、ちょっとザックが重いなぁ・・・

 

 

 

道標上のカラスと会話する --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 さて、じゃあ行きますかね。

 ヤズトロモの塔から伸びている北への細い道を何歩か進むと、俺はあっという間に、暗くからみつくような森に囲まれていた。日光は木立で遮られ、空気もじめじめと湿っぽくなる。なるほどこの薄暗さ、確かにダークウッド(Darkwoodというだけある。

 やがて巨大な老木のところで道が東西に分かれていた。とりあえず何の手がかりもないし、行き当たりばったりで俺は東に向かうことに決めた。

 

 動物の奇妙な鳴き声にビクビクしながら狭い道を行くと、やがて苔むした木の道標のある、北と東の分かれ道に辿り着いた。道標の上には大きなカラスが止まっている。

 

 さて・・・今度はどっちに行こうかな・・・    「こんにちは」

 もっと東に行くと森から外れちゃうしな・・・  「こ・ん・に・ち・は!」

 はいはい、こんにちは! 

 ・・・ ・・・ ・・・ ヽ(ヽ・∀・)エッ!?

 

 俺に人間語で挨拶をしていたのは、道標の上で羽根を休めていたカラスだったのだ!あの、キミ、しゃべれるの?カラスはこくんこくんとうなずく。

 さすがにちょっと驚いたが、気を取り直し、俺は紳士的に尋ねることにした。「ゴブリンを2匹探しているんだけど、どっちの方角にいるか、わかるかい?」

 カラスは「金貨1枚あれば、俺のアドバイスが買えるんだがなあ」と自信たっぷりに答えを返す。うーんちょっと高いけど、まあいい、払おう。ホラ!

 俺は金貨1枚をぴーんと指ではじき、カラスは道標の上でそれを口ばしでくわえる。そして「北へ向かえ」と俺に告げた。・・・嘘は言ってないようだ。

 ちょっと足を休めて身の上話を聞く。カラスのくせにどうして金貨が必要なのかというと、実は元々は人間なんだって。で、ヤズトロモに元の姿に戻してもらうために、金貨30枚を払う必要があるらしい。でもカラスで金貨30枚を稼ぐのって、なかなか大変だぜ。よかったら俺といっしょに来るかい?(キミは上空偵察要員としてうってつけだ!)

 だが生命の危険を感じ取ったのか、カラスはイヤイヤと首を振った。まあ、それじゃしょうがない。ここでお別れだ。人間に戻れるといいな。

 「うん、オレ・・・はやくにんげんになりたぁーーーーい!」そんな妖怪人間ベムのようなカラスの悲しげな鳴き声をバックにしつつ、俺は助言どおり北へ向かうことにする。

 

 道沿いに北へ歩いていくと、前方に足音が聞こえる。ぶつぶつしゃべり合っている声もする。まだ序盤戦だし逃げることもない。必要なら勘を取り戻すため一戦交えるか!俺は声の正体を確かめるため、剣を抜いて出会う準備を整えることにした。

 やがて遭遇したのは、ボロボロの服に鎖帷子をまとい、すねの細いノッポの怪物の2人組だ。言い争いをしていたが、共通の敵である人間様の俺を見ると、ケンカをやめて共に剣を抜く。

 イラストを見ると・・・気になる・・・左の奴が妙にマイケル・ジャクソンに似ている・・・(笑)

 いやそんなことはどうでもいい。こいつらはホブゴブリンだ!仲が悪くて連携がとれてないのか、俺と相対するのは一度に1匹ずつとなる。

 

【ホブゴブリン1 技術点6 体力点6

【ホブゴブリン2 技術点5 体力点7

1R 攻撃力(ホブゴブリン1/13)(ブリッツ/22) ホブゴブリン1/体力点-2

2R 攻撃力(ホブゴブリン1/11)(ブリッツ/19) ホブゴブリン1/体力点-2

3R 攻撃力(ホブゴブリン1/9)(ブリッツ/17) ホブゴブリン1/体力点-2 ←Kill!

 ずばっ!俺の一撃で、Mジャクソンによく似た方のホブゴブリンは

 「フーッ!」と悲鳴を上げて倒れた(←ウソです)

4R 攻撃力(ホブゴブリン2/13)(ブリッツ/17) ホブゴブリン2/体力点-2

5R 攻撃力(ホブゴブリン2/11)(ブリッツ/19) ホブゴブリン2/体力点-2

6R 攻撃力(ホブゴブリン2/11)(ブリッツ/22) ホブゴブリン2/体力点-2

7R 攻撃力(ホブゴブリン2/13)(ブリッツ/21) ホブゴブリン2/体力点-2 ←OverKill!

 

 火吹山のダンジョンも、バルサスの要塞も突破したブリッツ様だぜ。まあファンブルが出なければ、こんなヤツラに負けるわけがない。戦闘は一方的に俺のペースで終了した。こいつらのポケットを探ると、金貨3枚と「小さな真鍮のフルート」「うじ虫の湧いたパン」があった。フルートは使い道がありそうなので持って行こう。パンは・・・いいやこれ、ばっちいし・・・( ´・ω・`)

 あと、Mジャクソンに似たホブゴブリンが、首に「ネズミの骨のネックレス」を巻いていた。うん、これも分捕っておくか。何かの儀礼用祭具かもしれないしな。

 

 緒戦は上々!(^v^) 俺はずんずんと森の中を歩いていく。

 

 

 

地蟲の巣穴に転がり込む --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 さっきのお喋りカラスが言っていた「ゴブリン2匹」って、このホブゴブリンたちじゃないよな・・・まあいいや、考えて立ち止まっていてもしょうがない。だんだんこの森にも慣れてきて、俺は気楽さを取り戻し、口笛を吹きつつ陽気に歩くようになった。やっぱり息詰まるダンジョンより、ワイルダネスアドベンチャーの方がいいやね(^v^)

 やがて道の左手に大きな穴が開いているのを見つけた。近寄ってみると、その穴は地中深くまでまでなだらかに下っている。穴を降りるか?それとも、このまま北へ進むか?

 考えるまでもない。イベントをスルーしてはいけない。コレGBの鉄則ね。迷うことなく俺はトンネルの中に入って行った。

 ところが穴の中は何か大量の“ぬるぬるしたもの”に覆われている。ううう、ちょっと気持ち悪いよ。でもまあ、進む、進む!ぬめぬめにガマンして降り続けたが・・・

 

 つるっ!⊂⌒~⊃。Д。)⊃ズデーン!!

 俺はぬるぬるに脚をとられてすっ転んだ。穴の底に真っ逆さまだ。

 ずるるるる・・・ドスーン!! イタタタタ・・・ケツをさすりながら立ち上がると・・・Σ(゚д゚lll)ハッ!!

 穴の底にはスティングワームが待ち受けていた!こいつは長さ5mの巨大なミミズのような地蟲なのだが、尻尾の先にピカピカ光る毒のトゲを持っている。穴から這い上がる余裕は・・・ないな。もう戦うしかあるまい!!

【スティングワーム 技術点8 体力点7

1R 攻撃力(スティングワーム/13)(ブリッツ/18) スティングワーム/体力点-2

2R 攻撃力(スティングワーム/11)(ブリッツ/18) スティングワーム/体力点-2

3R 攻撃力(スティングワーム/16)(ブリッツ/16) Draw

 がきいん!地中で毒針と俺の剣の切っ先が激突し、火花が散る。

4R 攻撃力(スティングワーム/15)(ブリッツ/17) スティングワーム/体力点-2

 俺の一撃は地蟲の腹を切り裂き、緑色の体液を散らした。コレでオシマイにしてやる!

5R 攻撃力(スティングワーム/12)(ブリッツ/16) スティングワーム/体力点-2 ←OverKill!!

 びしゃああ!奴はもんどりうって激しく痙攣する。

 

 ぴく、ぴく・・・と、巨大ミミズのスティングワームは薄気味悪い痙攣を起こしている、おれはさっさと止めを刺すと、奴のおびただしい体液はぶしゅっと俺の身体に降り注いだ。

 うええ、ペッペッ(TT) 体液モロに浴びちまったい。土にまみれて衣服がどろどろだ。その気持ち悪さにめげず、俺はスティングワームの巣を探ってみることにした。

 他にも俺のような不運な冒険者がいたらしい。いつくかの白骨死体が見つかる。そのうちの1人が遺したザックの中には、金貨4枚と透明な液体の入った小ビンがあった。金貨は持っていくとして、ビンの中の液体は・・・どうする?飲んでみるか??

 うーん、相当年月がたっているんだろうし、いきなり飲むのは危ないなあ。腹痛起こしそうだ。それにここまで戦闘のダイス目が好調で、特にケガしておらず能力値満タンだ。だからよしんばこのビンが薬だとしても、焦って体力点とかを回復させる必要もないだろう。

 もったいない気もするが、俺は小ビンはそのままにして、スティングワームの巣穴から這い上がって、北へ続く道へと戻った。ふうう、身体を水で清めたいぜ。小川でもあればいいんだが・・・

 

 やがて道幅が広がってくる。身体を洗える水源は見つからなかったが、右手の数メートル奥まったところに洞穴の入り口を発見した。俺はそこも調べてみようと近づいていく・・・

 

 

 

「戦いのハンマー」の柄を奪取!! --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 洞穴の中を覗き込むと、そこには毛皮に身を包み、ベルトに石の棍棒をさしているオーガーがいた!

 うわぉ。巨鬼の体のでかさに思わず目を見張る俺。奴は水を入れた容器を持ち、材木で組み合わされた檻の方に向かっていく。檻の中には小さな怪物が飛び跳ねているようだ。

 いきなり剣で突撃するのもアホみたいなので、とりあえず俺は手近な石を奴の頭に投げつけるという、奇襲先制攻撃をしてみることにした。なにい『投げ上手の手袋を持っているか』だとう。ヤズトロモから買ってねえよ ヽ(`Д´)ノウワァァァン

 そういうわけで、俺の投げたビーンボールはオーガーの頭上を越え、壁に当たって砕け散った。大暴投だ(´・ω・`)ショボーン。オーガーは俺の攻撃を感知してドスドスと向かってくる。あーあ、じゃあ、力vs力で殺るしかないな。俺は勇気を振り絞って鬨の声を上げ、奴に突撃した。

 

【オーガー 技術点8 体力点12

1R 攻撃力(オーガー/14)(ブリッツ/16) オーガー/体力点-2

2R 攻撃力(オーガー/15)(ブリッツ/21) オーガー/体力点-2

3R 攻撃力(オーガー/17)(ブリッツ/21) オーガー/体力点-2

4R 攻撃力(オーガー/20)(ブリッツ/19) ブリッツ/体力点-2

 あたた!石の棍棒を顔面に浴び、俺の目から火花が散る。今回初ダメージだ。

5R 攻撃力(オーガー/15)(ブリッツ/18) オーガー/体力点-2

 長引くと厄介だな。さっさと片付けるか!!

6R 攻撃力(オーガー/18)(ブリッツ/20) 運試し吉 オーガー/体力点-4 ←Kill!

 紙一重で奴の繰り出すスイングをかわし、カウンターだ!おりゃ!

 

 俺の「運任せスマッシュ」を浴び、オーガーは絶命のうめきを上げた。檻の中の怪物がキャーキャーと叫んで飛び跳ねている。ああわかったよ、今助けてやるから・・・。

 ところが近寄った俺は、あることに気がついた。檻に囚われているクリーチャーは小さくてがっしりした人型生物で、首には黒光りする棒が皮ひもでぶら下がっている。黒光りする棒・・・って、まさか!

 俺は急いで檻の扉にかかっている鍵をぶち壊した。すると恩知らずにも、中にいた怪物(今やこいつはゴブリンであると俺は確信した)は飛び出し、俺に突進してきた!

 

【ゴブリン 技術点5 体力点4

1R 攻撃力(ゴブリン/11)(ブリッツ/17) 運試し吉 ゴブリン/体力点-4 ←Kill!

 

 狂乱していたゴブリンを瞬殺し、俺は気もそぞろに奴の首にぶら下がった棒を調べてみる。やっぱりそうだ!黒檀でできていてGの文字が刻印されている!『ドワーフ族の戦いのハンマーの柄の部分にちがいない』だって!

 (≧∇≦)bヤター! 失われたハンマーのうち、早々にして、まず半分をゲットだ。俺は大切にそれをザックの中にしまった。この幸運に運点+1だ。

 

 さて、もうちょっと洞穴を探ってみようか。気を良くした俺はオーガーの寝床を調べまわる。藁のベッド、石の壷、テーブルと椅子・・・あまりおもしろそうな物はないが、ベッドの上にある石の棚の上に、銀の小箱を見つけた。

 さっそく開けてみよう。かぱっとな。すると罠だ!箱の中から黄色いガスが、俺の顔面に貼りつくように漂ってきた。うわ、脳内で警報が鳴り響く。警報ガス!マスタードガスだ!!

 俺はヤズトロモから買った鼻用フィルターを急いでザックから取り出し、鼻栓をした。目がウルウルするものの、そのうちこの黄色いガスは薄れていく。ふうう。だんどがやりずこぜだぜ。(注;鼻が詰まっています)

 俺は銀の小箱だけをザックに詰め込み(この箱だけで金貨3枚、いや5枚は固いな)、洞穴から出て北に向かった。

 

 

 

戦さ上手の腕輪 --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点9/10

 

 ここまで順風満帆な今回の冒険だが、フト気づく。

 『ここで食事をしてもよい』という記述が未だに出てこない。よって食料消費による体力点+4の機会が与えられていないのだ。これはまさか、著者のイアン・リビングストン、書くの忘れてるとか、そそそそんなことないよな(;・∀・)・・・???

 

 なんにせよ体力点は大事にせにゃなあ、俺、元々スタミナないし・・・なんて考え事しながら道を歩いていると、ずざーっ!俺の身体は空中に持ち上げられる。ななな、なんだー!

 どうやら枯葉の下にあった、ロープを使った罠に気づかなかったらしい。足を入れたらビヨーンと持ち上げられ、体が逆さ吊りにされてしまった。

 運試し・・・吉。幸い、俺の剣は鞘から外れなかったので、俺は逆さの格好のまま剣を抜いてロープを切った。ずでっ。何とか罠から脱出した。こんちくしょうめー!(# ゚Д゚) こんな人騒がせな罠を仕掛けた奴をとっちめてやろうと思ったが、さっき考えたように、余計な戦闘は慎みたいため、俺は北への旅を続ける。

 

 やがて道の左側の木に、編んだツタがぶら下がっているのが目に付いた。どうみても自然のものではない。見上げると、枝の合間に粗末に作られた木の台が見える。さっきの罠を仕掛けた奴かもな。俺はとりあえずそこに上がって調べてみることにした。

 樹上の台に這い上がると、葉っぱやシダで作られたシートが入り口に被さっている。俺が近づくと同時に、そのシートが後ろにはねのけられる!そして中から毛むくじゃらの猿人が出てきた。着てる物は動物の皮で作られた腰布だけ、そして大きな骨を武器にして右手に持ち、俺を見て「家の前までご馳走がやってきたバーイ!」とうれしそうに目を細める。さあ、ここでの選択肢は・・・

 

1)『剣を抜いて攻撃する』

2)『5メートル下の地面に飛び降りる』

 

 ごごご5メートル下って、けっこう高度差あるっすよ・・・(><)。飛び降りて足を骨折するよりは、ここで戦った方がいいや!というわけで(1)を選択。しかし木の上の足場は悪く、猿人はすばしこい。だからこの戦闘で俺は攻撃力-2のペナルティを負ってしまう。

 

【猿人 技術点8 体力点7

1R 攻撃力(猿人/12)(ブリッツ/19) 猿人/体力点-2

2R 攻撃力(猿人/14)(ブリッツ/13) ブリッツ/体力点-2

3R 攻撃力(猿人/15)(ブリッツ/17) 猿人/体力点-2

4R 攻撃力(猿人/15)(ブリッツ/16) 猿人/体力点-2

5R 攻撃力(猿人/15)(ブリッツ/15) Draw

6R 攻撃力(猿人/13)(ブリッツ/19) 猿人/体力点-2 ←OverKill!

 

 ・・・ふう。不安定な足場に苦しめられながらも、何とか猿人を血まみれの肉塊に変えた。それを踏み越えて、俺はずかずかと猿人の住処に入る。奴のベッドは苔やシダが生え、虫たちが這いずり回っていた。ゾゾッ。

 くそっろくなもんがねえなこりゃ、と悪態をついたとき、猿人の手首に銅の腕輪がはまっていることに気づいた。俺は奴の腕を切り取り、手っ取り早く腕輪を外す。ふうむ、これは・・・なかなかの値打ち物だぜ。俺は銅の腕輪を自分の手首にはめてみた。

 おわぁお!(゚Д゚) 腕を伝わって力が激しくみなぎり、俺は思わず飛び上がる。こいつは「戦さ上手の腕輪」だ。今後の戦闘において、俺はずっと攻撃力が+1される!!

 せめてもの慈悲というわけではないが、俺は猿人の亡骸をベッドに寝かしてやる。いきなり住居に侵入して悪かったな。まあ、この腕輪は猿人のお前が持っていても「猿に小判」・・・アレ?「猿に金棒」??まあどうでもいいや。

 とにかく俺が有効に使ってやるよ。俺はツタを伝って降り、再び北への道を進み始める。

 

 

 

悪の誘惑を振り払う(笑) --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点9/10

 

 やがて道は木々を抜けて、たけの高い草が茂る草原地帯に出た。地面はなだらかに盛り上がり、向こうには低い丘が見える。ここで道は西、東、北の3つに別れている。さっきは東だったし、じゃあ、今度は西だ!

 すると西への踏み分け道は、南北に走る道にぶつかる。南に戻ってもしょうがないので、俺はその三叉路を北に向かうことにした。

 うわ、また分かれ道だ。こうノーイベントが続くと、ちょっと不安になってくるな・・・現在の進行方向は北の方角だが、ここで西に分かれる道がある。うーん、じゃあこっちに進んでみよう。俺は西に進路を変えた。

 

 開けた草原を西に歩いていると、そんなに遠くないところから犬の鳴き声が聞こえてくる。その犬達に追い立てられているのだろうか、狐が俺の前を駆け抜けていった。

 犬のキャンキャンという鳴き声が近くなってきた。今度の遭遇はたぶん猟師かなんかだろう。俺はいちおう用心して剣を抜き、そいつらが来るのを待ち受けた。案の定、犬の一団と、マントに身を包んだ覆面の騎手が白馬に乗ってやってきた。覆面の男は俺を見るが一言もしゃべらない。ううむ奴が悪人かどうか判然としない。油断はできないぞ。ここでの選択肢は・・・

 

1)『覆面の男に話しかける』

2)『君の一番近くの犬を攻撃する』

 

 いや、俺ってダークヒーローじゃないから(2)はやめとくよ(笑)。(1)を選択して「こんにちは」と愛想よく話しかける。だけど男は黙ってうなづくだけだ。「あー、俺はブリッツ。ストーンブリッジのドワーフ達のために、この付近を旅してます」と自己紹介すると、男は鞍から飛び降り、右手を出して握手を求めてきた。右手の指には大きな金の指輪をしている!!

 

1)『指輪を目当てに攻撃をかける』

2)『会話をつづける』

 

 作者よ、どうしても俺をダークヒーローにしたいのか( ´Д`) だけど俺がそんなちゃちな悪党だと思ったら大間違いだゼ。俺はその指輪に気づかない振りをして、悠然と会話を続ける。

 男は「この覆面は単に埃よけなんだ。泥棒するためじゃないぜ」とニコニコ笑いながら、覆面を外した。やっぱり彼は人の良い猟師のようだ。俺は剣を鞘に収める。ほっ(^v^)

 それからしばしの間、彼と歓談を楽しむ。彼にとってこの草原は格好の狩場で、いつもはイノシシを狩るのだが、今日はどういうわけか、猟犬達は狐にご執心らしい。俺は今までの冒険、火吹山とバルサス退治の話をしてやる。たぶんホラだと思っているのだろうが(ホントのことなのに!)、娯楽が少ないのだろう、親切な猟師は熱心に聞き、面白がってくれた。

 

 やがて思いのほか時間を潰したことにお互い気づき、俺達は会話をやめてお互い進むべき方向に行くことにした。別れ際に「この辺りには危険な野獣がうろうろいるぜ、ダークウッドで夜を過ごすつもりなら、こいつが必要となるだろう」と、親切な猟師は俺にベラドンナ草をくれる。そして角笛を一吹きすると、猟犬達を連れて颯爽と東へ去っていった。

 「ありがとー!(^v^)」と俺は手を振り、西へ向かう。そして歩きつつ考えた。ベラドンナ草はワーウルフ感染症の特効薬として有名だ。

 ということは、出るんだな、夜・・・。用心しなきゃ・・・。

 

 まもなく道は四つ辻に辿り着いた。南は逆戻りとなってしまうので、西に行き続けるか、北に折れるか、どっちかだ。俺は西にそのまま向かうことにした。

 

 

 

金貨10枚分の貞操 --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点9/10

 

 西への道は、泥作りの小屋で突き当たって終わっていた。1つしかない窓から中を覗いてみると、小屋の中央にあるテーブルに黒い肌の大男がすわっている。『胸をむき出しにして、両腕の筋肉を盛り上がらせている』

 

 何なんだお前は (゜д゜)

 

 見たまんまアニキィ〜というような筋肉男だ。やばいやばい、お尻を守りつつ、さっさとここを去ろう・・・。と思った瞬間、ずるっと足がすべって大きな物音を立ててしまう。あう、男が俺の気配に気づいてしまった。もう逃げられない(;´Д`) 覚悟を決めて俺はおずおずと小屋の中に入った。このアニキはクインという名前のレスラーらしい。 

 『小屋に入ると、大男は口元に笑いを浮かべる。君に会えてうれしいようだ。そして、太い声で話し始める』

 ごめんなさいカンベンしてください。僕にそんな趣味はないんです(><)・・・はっ?腕相撲の賭けをしたいですと?(ほーっ)

 腕相撲勝負をするのはまあいいですが・・・俺は奴に見られないように、抜け目なくヤズトロモから買った力の腕輪をはめた。クインは筋肉ムキムキの大男だが、俺だってこれで負ける気はしなくなった。

 

ブリッツ「いいっすよ、それで、何を賭けます?」

クイン「金貨10枚か、(俺の腰回りをジロジロねめつけながら)金貨10枚分の品物に対して、俺のふわふわ粉を賭けようじゃないか(*゚∀゚)=3ムハー!

 

 ま け ら れ ね え (((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル

 こんな森の奥でカマほられる痛い目に遭うなんて真っ平ゴメンだ。俺は台の上に腕を乗せて歯を食いしばる。クインは万力のように、俺の手を熱く握り締めてきた(泣)。

 そして勝負の合図。力の腕輪の効果に加え、俺の必死の力で、クインの腕が徐々に押され始める。奴の顔に信じられない表情と苦悶の色が浮かぶ。負けられない、絶対、負けられない。俺は、俺は、ノーマルなんだぁー!!!!!(>Д<)

 

 どすぅん

 

 クインの手の甲が台についた。さすがヤズトロモのマジックアイテム。俺の勝ちだ。ふうううう。

 奴は立ち上がると、 黙りこくったまま小屋の隅っこに行き、木箱に収めてあったガラスの小ビンを引っ張り出して、無言で俺に渡した。そしてまったく沈痛な面持ちで椅子に身を沈める。あの、そんなにがっかりせんでも・・・。

 だけどクインは本当にがっかりしている。何もかける言葉がなく、俺は人里離れて侘しく住んでいるアニキの小屋を立ち去った。まあこうして、ともあれ俺は、きらきら光を受けて輝く「ふわふわ粉」を手に入れたのだった。たぶん何か重いものをどかすときか、自分が空中に浮かび上がりたいときに、このアイテムが必要になってくるんだろう。

 

 俺は小屋の外に出て、さっきの四つ辻の分かれ道を北に行く。

 「そうか、俺の貞操は、金貨10枚分の価値か・・・」などと思いながら。(笑)

 

 

 

川を渡ったところで空腹キャンプ --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点9/10

 

 しかし本当に食料を食う機会がねえな。と、ぶつぶつ言いながら北への道を歩くと、草はやがて短くなり、前方で水の砕け散る音がする。そして、大きな川のほとりに出た。

 俺の目の前にあるのは滝壷だ。ゆっくりとした流れの川の水が、ちょうどここではるか下の谷間に流れ落ちている。さてさて、どうやってここを渡ったものか・・・。

 すぐそこには滝壺に下りる階段はあるものの、水しぶきがすごくて本当に続いているかわからない。だけど向こう岸にも道があり、いちおう北へと繋がっているようにも見える。もしくは、流れの緩やかなところに杭があり、小さなボートが括られている。だけどボートはなあ・・・どうせ絶対、キシャー!と水中生物に襲われそうだなあ・・・。滝壺の方の道を行ってみるか。途切れてたら引き換せばいいし。

 というわけで、俺は階段を下りていく。見上げると水しぶきの中にきれいな虹が見える。こりゃいいな大絶景だ。ちょっと気分が良くなる(・∀・) 滑りやすい道は滝の裏側に抜けている。そこには大きな洞穴があり、洞穴の中に大きな池があった。池のほとりには石でできたテーブルと椅子、テーブルには魚の残骸が置かれている。人のいる形跡だ・・・

 池からパシャッと水音がした。ぬうっと、三叉の槍を携えた、緑色の鱗の魚のような上半身を持つ半魚人が襲いかかってくる!問答無用で戦闘になってしまった。

 

【半魚人 技術点7 体力点6

1R 攻撃力(半魚人/10)(ブリッツ/16) 半魚人/体力点-2

2R 攻撃力(半魚人/13)(ブリッツ/16) 半魚人/体力点-2

2R 攻撃力(半魚人/14)(ブリッツ/17) 半魚人/体力点-2 ←Kill!

 

 落ち着いて俺は半魚人を仕留める。他に増援が池の中から出てくるか用心したが、どうやらここに住んでいたのは、奴一人だけだったようだ。洞穴の中には特に金目のものは何もなく、俺は壁に沿ってぐるっと回り、川の北岸に出た。ここは丘の麓で、道が北の方へと上っている。

 

 ぶるるっ・・・水にぬれたせいか、寒くなってきたな・・・(><)

 もう日が暮れそうだ。ちょうどキリもいいし、ここで野宿することにしよう。俺は岩陰を見つけ、盛大に焚き火をして、脇に剣を抱いてキャンプの支度をした。うーん、ここでも『食事をとってもいい』という指示は出ていない。マジで記述を忘れてるクサイよ作者(泣)。しょうがない寝ることにすっか。ZZZ・・・

 

 ・・・ ・・・ ・・・ 殺気!

 

 俺は剣をつかんで立ち上がる。夜空はぽっかりと満月だ。周りで唸るような大きな音と荒い鼻息が聞こえる。そして人間のような姿が、満月が作る木立の影の中から歩み出てきた。奴の胸や腕や顔はふさふさと毛で覆われている。口からは長い歯が突き出している。火吹山でもエンカウントしたことがあったっけ。こいつは狼男だ!

 

【狼男 技術点8 体力点9

1R 攻撃力(狼男/14)(ブリッツ/19) 狼男/体力点-2

2R 攻撃力(狼男/16)(ブリッツ/23) 狼男/体力点-2

3R 攻撃力(狼男/14)(ブリッツ/19) 狼男/体力点-2

 腹減ったなあ・・・

4R 攻撃力(狼男/16)(ブリッツ/21) 狼男/体力点-2

 いつになったら食料くえるんだろ・・・(TT

5R 攻撃力(狼男/14)(ブリッツ/16) 狼男/体力点-2 ←OverKill!

 こんなことなら力の薬にしとけばよかった・・・せいっ!

 

 空腹の邪念にも負けず、俺は圧倒的優位のまま狼男を撃退した。1回もダメージを受けなかったので、気のいい猟師のくれたベラドンナ草は無駄になっちゃったかな。こいつは何もアイテムは持っていない。だけど感染症を免れた幸運に運点+1だ。

 あーあ、腹減ったなあ・・・。気の休まらない夜になってしまったが、残りの夜の時間も何とか睡眠をとる。

 そして翌日起きると、俺は北への道伝いに丘を登り始めた。

 

 

 

泥パック健康法でリフレッシュ! --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点10/10

 

 登り道は勾配が急になっていく。やがて午前の太陽が高く上がった頃、俺は丘の頂上に着いた。眼下に鬱蒼としたダークウッドの森が広がっている。まだ霧がかかっているところもあるが、陽射しを浴びた谷底はとても静かだ。ふう、腰を下ろしてちょっと一休み・・・食料食べちゃダメ?(TT

 小休止をとった後、俺は丘の向こう側に降り始める。やがて分かれ道があった。そのまま丘を下り北へ向かうか、新しく枝分かれした道沿いに東へ向かうか・・・ここはちょっと寄り道しよう。俺は東へ進路を変える。

 この道は丘の尾根に沿って続き、南北に走る道にぶち当たった。南の川の方向に向かってもしょうがないので、北に行くことにする。

 

 大きな丸岩などがごつごつ切り立っている間を抜けて丘を下る俺。 ・・・? 気のせいかな、誰かに見られているような気が・・・

 気のせいじゃなかった!丸岩の陰から、筋骨たくましい二人の男が現れた。毛皮を身につけているが、ヒゲも髪も伸び放題で見るからに不潔だ。そしてさらに悪いことに、俺に対して今にも襲い掛かろうとしている。

 『一人が弓に矢をつがえ、射った。』 いきなりですかい!

 運試し・・・吉。矢は俺の頭上を越えていった。凶だったら命中して体力点-3だった。あぶねえなコラてめぇら(゚Д゚#)

 こいつらは山に住む民、その名も山男だ(なんてそのまんまなネーミングだ)。弓矢の腕の下手さ加減に怒り狂い、お互いにケンカを始めた。よって、俺のことは無視・・・って、なんだか腹立ってきたぞオイ(゚Д゚#)

 こいつらは大したアイテムも持ってないだろうが、俺は剣を抜いて切りかかることにした。これはあくまでも正当防衛ってやつだ!(←ちょっと違います) 相手も斧を振りかざして向かってくる。岩場を上手く使って囲まれないようにして、俺は一度に1人ずつ相手することになる。

 

【山男1 技術点7 体力点5

【山男2 技術点6 体力点4

1R 攻撃力(山男1/13)(ブリッツ/15) 山男1/体力点-2

2R 攻撃力(山男1/13)(ブリッツ/16) 山男1/体力点-2

3R 攻撃力(山男1/12)(ブリッツ/19) 山男1/体力点-2 ←OverKill!

4R 攻撃力(山男2/13)(ブリッツ/19) 山男2/体力点-2

5R 攻撃力(山男2/13)(ブリッツ/17) 山男2/体力点-2 ←Kill!

 

 圧 勝 だ ぜ (゚∀゚ )

 ブリッツ様にケンカ売るとこういうことになるんだゴルァ!と俺は死体を蹴飛ばして持ち物を探る.空腹のせいで気がたっています。うち1人が首に細い皮ひもでネックレスをしていた。装飾品にしているが、これはどうやら小さな銀のカギだ。もらってザックに入れることにする。

 

 北に向かって丘を降りきると谷間に入っていく。そして谷の向こうには、またダークウッドの不気味な森林が待ち受けているのだ。ストーンブリッジへ行くにはそこを越えなければならない。

 さて、谷底で東西の分かれ道に着いた。ここら辺は森の中央のはずだ。どっちでもいいんだけどな・・・うーん、ヤマ勘で西! そして谷底の平坦な道を西に行くと、北への分かれ道にさしかかった。よし、じゃあ今度は北に行ってみよう。

 

 すると、道の右手に、ぶくぶく泡を立てている泥の池がある。水蒸気も立ち上っている。ここでの選択肢は3つ・・・

 

1)『金貨1枚を泥の中に放り込み、願い事をする』

2)『傷口に熱い泥を塗りつける』

3)『北へ歩き続ける』

 

 「願いの井戸」の森林バージョンかなあ・・・俺は金貨1枚を投げ入れてみた。パンパン(手を叩く音)!戦いのハンマーの残り半分が見つかりますように!

 『君は願い事をする。だが、何も起こらない。運点1を失う』

 (つД`)

 ヤケになった俺は、傷口に泥を塗りこんでみた。おう!これはいいぞ!泥の中の魔法成分作用で、見る見るうちに傷が治っていく。体力点+4だ。そうか何かの本で読んだぞ。これは泥パック健康法というやつだな。ふううう、肩のコリがとれますなあ、バアさんや・・・( ´ー`) (って、バアさんって誰よ)

 ふう。殺伐とした気分も薄れ、すっかりリラックスしてしまった。俺はポカポカした身体で北への道を歩き始めるのだった。(^v^)

 

 

 

ヒューマノイドのキノコ洞窟 --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点8/10

 

 泥パックで体の疲れもとれてルンルン気分(死語)の俺は、つい警戒が疎かになっていたらしい。上空から「きいー!」と声をたて、いきなり急降下して襲い掛かってくるクリーチャーがいる。

 どんな鳥よりも大きい、全翼5mはあろうかという緑色の身体をした爬虫類、プテラノドンだ! 俺は剣を抜いて、この翼竜と戦うことになった。

 

【翼竜 技術点7 体力点8

1R 攻撃力(翼竜/19)(ブリッツ/22) 翼竜/体力点-2

 鋭い急降下による噛みつきを間一髪でかわした。よし、こうなりゃこっちのもんだぜ!

2R 攻撃力(翼竜/19)(ブリッツ/23) 翼竜/体力点-2

3R 攻撃力(翼竜/14)(ブリッツ/19) 翼竜/体力点-2

4R 攻撃力(翼竜/15)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 ( ´゚д゚`)

5R 攻撃力(翼竜/13)(ブリッツ/18) 翼竜/体力点-2 ←Kill!

 

 くそ、油断した!普通なら無傷で切り抜けられるところなのに、ファンブルっちゃった。このツケが後で響かねばいいのだが・・・。さて、翼竜の死骸はぐんにゃりとねじれて横たわっている。歩み寄ってみると、それとは別に、道端の草に黄色く塗られた矢印を見つけた。西を指しているみたいだ・・・。

 5つほど点在しているこの矢印をたどっていくと、老木の幹に辿り着いた。幹の中は空洞で地中へのトンネルとなっている。穴の底は・・・うーん暗すぎる。俺はヤズトロモから買った光の指輪を使った。

 ぴかっ!光の指輪から出た光線が幹の中を照らす。手の届きそうなところに釘が出ていて、そこに絹のリボンで金のメダルがかけられていた。もうけ!金貨5枚の価値がある。(^v^)

 ひょっとしたら他にも宝があるかもしれないな。どうやってこの、パッと見5mくらいある竪穴のトンネルを降りようか・・・そうだ、びかびかびー、するするロープ〜♪(ドラえもんの口調で)

 俺は、やっぱりヤズトロモから買った「するするロープ」(ナイスなネーミングだ)をザックから取り出す。魔法のロープはひとりでに木の幹に巻きついて、するすると降りていく。まるで俺に「早く降りろ」と誘っているようだ。俺はロープを伝って無事にトンネルを降りる。すると竪穴の長さは1mくらいしかなかった・・・使い損かよ・・・( TДT)

 

 まあ、気を取り直して、俺はトンネルに沿って地下を探検することにした。ここから先は膝をついて這って進まなければならない。やがて西に60mも行くと、緑色の壁を持つ大洞窟に出たのだった。この洞窟は天井にぽっかり穴が開いていて、日光が射し込んでいる。

 洞窟の床にはいろいろなキノコが生えていて、それを青白い皮膚のヒューマノイドたちが刈り取っている。それから中央に小川があり、向こう側の壁には石の階段もある。この階段は天井の穴まで上っていけるようだ。

 俺は用心して剣を抜きつつ、ヒューマノイドに近寄ってみる。こいつらはみんなチビすけで、体毛がなく、がらんどうの目をしている!そして俺には全く無関心で黙々と作業している。さてどうするか・・・

1)『ヒューマノイドの1人を攻撃する』

2)『キノコを一本切ってみる』

3)『緑色のかさを持つキノコを食べる』

4)『赤色のかさを持つキノコを食べる』

 

 別に敵対しているわけじゃないから(1)までしなくてもいいよな。さっき戦闘でちょっと怪我しているし、回復狙いでここのキノコ食べてみようか。緑か赤か・・・緑はどうみても毒みたいなカンジだから(4)を選択してみた。「おーい、この赤色のキノコ、食べてもいいかーい???」

 だけどヒューマノイド、シカト・・・(泣) しょうがねえな、かさをもいでっと、ぱくぱく・・・

 

 (゚д゚)-(゚Д゚)マー(A)-…ヽ(゚∀゚)ノ…ゾォォォォォ!!!!

 あ、でも・・・ちょっとまって・・・イタタタタ(;´Д`) こっちが毒キノコだった!おなかが、ポンポンいたーい、あたたたた。あ、まじでこれヤバイ!!!

 俺は慌ててヤズトロモから買った毒消しの薬を飲み込む。おさまった・・・かな?うん、だいじょうぶ・・・みたい・・・だ・・・よ。

 ひどい目にあったぜ!ヽ(`Д´)ノ こんなところに長居は無用だ。俺は、相変わらず無関心で不気味なヒューマノイド達を後にして、階段を上りはじめるのだった。

 

 この階段は石造りで、大洞窟の壁面に彫り込まれたようになっている。地上に達するまでに3つの窪みがあり、それぞれ壁面にできた部屋に繋がっているようだ。この部屋のうちどこか1つに、戦いのハンマーの頭部分が落ちてるといいのだが・・・

 やがて最初の窪み部屋のところに差しかかった。中は薄暗く、樽と木箱が置いてある。俺は部屋の中に入り、木箱を剣でぶち壊してみた。どりゃっ!ばきばきっ!力ずくで壊すと中には金貨8入っていた。この幸運に運点+1だ。

 ようっし、どんどん行くぜ!o(*・∀・)つ 気が大きくなった俺は樽の中も覗いてみる。そこには重そうな鉄の盾が入っている。取り出して調べてみる・・・うーん、いい仕事してますねえ・・・。

 こいつは武器作りの名人によって作られた「皇帝の盾」だ!どういう効果があるかというと、俺がダメージを受けたとき1d6する。4,5,6であれば、ダメージが1点引かれるのだ!この幸運にも運点+1だ。ようし、原運点まで戻ったぞ!(゜∀゜) 

 思いもかけないお宝ゲットに気を良くしながら、俺は階段を上っていく。やがて来る激闘のことなど考えもしないで・・・

 

 (えっ、そんな戦いあるの???( ;゜Д゜)キイテナイヨー)

 

 

 

鼻息荒い火の魔王と対決する --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点13/16 運点10/10

 

 石段を登ると、やがて第二の窪み部屋に着いた。

 暗闇の中にぼんやりとした形と、何やら足を引きずっているような音がする。んー、まあ、入って調べねえと始まらんしなあ・・・と、俺は部屋の中に踏み込んでみた。

 中には4人のヒューマノイドのクローン戦士がいた。こいつらはヒューマノイドの中でも戦士階級らしく、革鎧と長槍を持っている。そして俺の存在を感知すると、無言のまま、まっすぐに襲いかかってきた!俺はとっさの判断で部屋の入口に立ち塞がって奴らを迎え撃つ。そうすると囲まれずに済むからだ。、こんなチビども、実力からいえば負けるわけないが、ファンブルだけには気をつけないとな・・・。

 

【クローン戦士1 技術点5 体力点5

【クローン戦士2 技術点6 体力点4

【クローン戦士3 技術点5 体力点6

【クローン戦士4 技術点6 体力点5

1R 攻撃力(クローン戦士1/12)(ブリッツ/15) クローン戦士1/体力点-2

2R 攻撃力(クローン戦士1/10)(ブリッツ/20) クローン戦士1/体力点-2

3R 攻撃力(クローン戦士1/7)(ブリッツ/19) クローン戦士1/体力点-2 ←Crush!

4R 攻撃力(クローン戦士2/9)(ブリッツ/15) クローン戦士2/体力点-2

5R 攻撃力(クローン戦士2/14)(ブリッツ/17) クローン戦士2/体力点-2 ←Destroy!

6R 攻撃力(クローン戦士3/13)(ブリッツ/20) クローン戦士3/体力点-2

7R 攻撃力(クローン戦士3/13)(ブリッツ/17) クローン戦士3/体力点-2

8R 攻撃力(クローン戦士3/12)(ブリッツ/21) クローン戦士3/体力点-2 ←Destroy!

9R 攻撃力(クローン戦士4/12)(ブリッツ/20) クローン戦士4/体力点-2

10R 攻撃力(クローン戦士4/16)(ブリッツ/16) Draw

11R 攻撃力(クローン戦士4/17)(ブリッツ/18) クローン戦士4/体力点-2

12R 攻撃力(クローン戦士4/14)(ブリッツ/24) クローン戦士4/体力点-2 ←Crush!

 

 ヒューマノイド戦士の攻撃はワンパターンで、戦闘というよりも作業のように俺は片付けていく。足元に奴らの死体が積み重なる。4体とも粉砕すると、奴らの身体は溶けてしまい、石床にかびくさい臭いの水たまりを作った・・・。この部屋は特に目ぼしい物はない。俺は洞窟全体に漂うジメジメさに顔をしかめると、階段を上り続ける。

 

 最後のいちばん上にある窪み部屋に差しかかろうとしたとき、ぷしゅー!その部屋の中から炎が噴出する。うわっびっくりしたっ!Σ(゚д゚lll

 石段に出てきて、俺の行く手を阻んだものは・・・巨大な黒い影だ。黒煙が宙に舞い上がり、人間の形をしている影だ。そいつは翼を持ち、片手に炎の剣、別の手にムチを持っている。

 おそらくこの洞窟の主人、ヒューマノイド達の支配者なのだろう。こいつはファイアデーモン、火の魔王だ!うーん手ごわそうな強敵だぞ・・・しかしイラストを見ると・・・

 ぎゃはははっ!鼻の穴から炎を噴いてるよっ!(*´∀`)

 そんな俺の嘲笑に気を悪くしたか、奴はムチを振り上げてピシッと地面を叩く。この洞窟から出たければ、どうやらこいつを倒すしかないらしいな。奴の持っているムチは厄介で、1ラウンドごとに1d6を振り、1-2だったら体力点-1しなければならない。見た目は笑えるが油断できない怪物だぞブリッツ!

 

【火の魔王 技術点10 体力点10

1R 攻撃力(火の魔王/21)(ブリッツ/18) 盾防御失敗 ブリッツ/体力点-2

 ムチはずれ

2R 攻撃力(火の魔王/15)(ブリッツ/18) 火の魔王/体力点-2

 ムチ命中 盾防御成功

3R 攻撃力(火の魔王/19)(ブリッツ/16) 盾防御失敗 ブリッツ/体力点-2

 ムチ命中 盾防御失敗 ブリッツ/体力点-1

4R 攻撃力(火の魔王/14)(ブリッツ/22) 運試し吉 火の魔王/体力点-4

 ムチ命中 盾防御成功

5R 攻撃力(火の魔王/17)(ブリッツ/21) 運試し吉 火の魔王/体力点-4 ←Kill!

 

 ぷはあっ!ひでえ戦いだった。激闘を終えて俺の体力点は1ケタの8点まで低下してしまう。ちょっとヤバイなコリャ(><) だけど何とか火の魔王を倒した俺は、奴の残骸の中から王冠をつまみあげた。そして部屋の中に入る。

 窪み部屋は冷たく湿っていて、素晴らしい玉座がしつらえてある。そしてクローン戦士が手と膝をついてかしこまっていた。俺を崇めているようだ。なるほど、下克上でこの俺が新しい王様ってか。とりあえず玉座に腰を下ろして休憩だ。ふうううう。

 ・・・だめだ、体力点回復どころでなく、何だか居心地ワリイ。こんないじけた奴らの王様になることを高らかに宣言して、王冠をかぶるか? いやだね、そんなのお断りだぜ!

 俺は火の魔王の王冠を(ちょっともったいないと思ったけど)かしづいているクローン戦士の前にぽいっと投げ捨てた。それから「お前らは自由だあっ!」と大きく叫んでみた。だがクローン戦士はきょとんとして、この俺様の奴隷解放宣言が理解できないようだ。

 やむを得ず、部屋を出て階段を上る。振り返るとヒューマノイド達は、やっぱりキノコ畑で刈り取り作業を続けていた!しょうがねえなあ・・・┐(´д`)

 俺は首を振り、大洞窟の天井へと続く最後の2,3段をだだっと駆け上がる。そして緑のまばゆい谷底に戻ってきた! ふう、やっぱり外の空気の方が美味しいぜ。少し深呼吸してから、俺はこの洞窟への入口であった空洞の木を通り過ぎて、再び北へ向かうのだった。

 

 

 

戦いのハンマーの頭を奪取! --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点8/16 運点8/10

 

 死闘を終えても食料くえず、さて、俺の身体は残り4発喰らうとオサラバなわけ、だが・・・。

 「死に方用意、死に方用意・・・」と戦艦大和の少年水兵のようにつぶやきながら、俺は谷底を歩く。高い木々といばらの藪を抜け、周りが暗く静かになってきた。

 そして北への道は、東西の分かれ道に出た。何の手がかりもないし、俺はヤマ勘で西への進路をとる。

 すると道はうだうだと曲がりくねって、南北に走る道とぶつかった。南に戻ってもしょうがないので、俺は再び北へと向かう。死に方用意、死に方用意・・・。

 

 やがて道の左側に、ツタが絡まる苔むした建物が見えた。俺はその館を調べてみようと近づいた。この建物はわずか3m四方で窓が全くない。扉は頑丈そうな石だ。しかし、そこには小さな鍵穴がついていた。俺はあの無礼な山男達を撃退して手に入れた銀のカギを差し込んでみる・・・まわった!(・∀・)

 ずずん、と石の扉が威勢よく開く。石の階段が地下の暗黒に向かって続いていた。俺はそこを用心深く降りていく・・・。だんだん目が慣れてきた。俺が辿り着いた地中の底は、天井の低い真四角の小さな部屋だ。どこもかしこも蜘蛛の巣だらけ・・・うえっ、ぺっぺっ。

 部屋の真ん中には平べったい石板があり、ざらざらした石壁のくぼみには蝋燭が立てられそうだったので、明かりを灯してみた。

 壁の片隅に・・・はっ!骸骨の足だ!!いや待て落ち着けブリッツ。この骸骨は人間のものじゃないぞ。この小さな骨格で鋭い歯は、どうみてもゴブリンサイズだ。迷って出られなくなったんだな・・・待てよ?ゴブリン?確かストーンブリッジの戦いのハンマーを拾ったのは・・・!!

 俺はある確信を持って、部屋の中央の石板に近づく。年老いた男の顔が彫られているそれを、俺は調べようとして動かしてみた。ふんっ!しかし重たくて全く動かない。これはアレだな。ホモのクインからもらったふわふわ粉を降りかけてみよう。

 石板はゆっくりと空中に浮き始めた!この下には箱があり、その中には腐りかけた死体が横たわっている!そうかこれは石棺なんだ!俺は暗黒の使徒が築いた不潔な納骨堂の中にいたのだ!「死に方用意」って唱えてたら、こんな気味悪い墓の中に迷い込んじゃったよ・・・(泣)

 

 ひいっ!Σ(´Д`lll)!!

 なおも悪いことに、ところどころぶよぶよの肉がぶら下がったこの骸骨は、俺を認めるとばちっと目を開いた。棺桶から起き上がった死体は、両腕を開いて俺に近づいてくる。こいつはグールなのか麻痺が厄介だぞ・・・いやちょっと待て・・・奴がアンデッドなら、確かヤズトロモから買ったアイテムの中に・・・

 これだ!聖なる水!!俺はザックをまさぐってビンを取り出し、栓を抜いて奴の体に降りかけた。じゅわー!まるで強酸のように、グールの体に火傷を負わせて、嫌な臭いの煙がもくもくと上がる。グールは無音ながらもがき苦しみ、部屋の片隅に這って逃げる。

 俺はこの隙に棺の中を見た。中には金貨25ブロンズ製のハンマーの頭があった。グールが枕代わりに使用していたらしいハンマーの頭には「G」の刻印がある。間違いない、「戦いのハンマー」の残り半分だ!!

 俺はいそいそとこれらのアイテムを分捕り、聖なる水の残りを全部グールにぶちまける。じゅじゅー!邪悪な死体は苦悶にもだえてグニャグニャとのた打ち回る。十分ダメージを与えてから、一足飛びで階段を駆け上って、地上に出て石の扉を閉めた。ばたーん!

 

 俺は、以前オーガの洞窟で手に入れた「戦いのハンマー」の柄の部分と、ブロンズの頭部分を合わせてみる。かちっと音がして、ぴったりはまった。よし!思わずガッツポーズが出る(≧∇≦)

 さあ、あとはこの「戦いのハンマー」を、ストーンブリッジのジリブランに届けるだけだ。

 体力点がもてば・・・だが・・・な・・・。げふっ(死)

 

 

 

フルート演奏で命拾いする --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点8/16 運点8/10

 

 とにかく体力点が残り少ない。とっととクリアしたーい!!ヽ(`Д´)

 うっそうとした木々の間を抜け、哀れなドワーフのビッグレッグからもらった地図をもとに、俺は一目散に北のストーンブリッジを目指す。しかし北への道は東に折れており、そこは草が伸び放題だった。くそっ先を急ぐのに、と毒づきながら、俺は剣で草を切り払いながら前進する。

 やがて道は北に折れるT字路に着く。そこから東に伸び続ける道もあるが、無視、無視!俺はもちろん北に向かう。もうゴールまで一直線だぜ!

 

 道は小さな開墾地に出た。右側には、小枝や布を束ねた大きな怪物の寝床らしいものがある。ふん、無視無視、あくまで北へ・・・。

 きらっ。何か光るものが目に入った。

 無視・・・無視・・・できまへんがな(笑)。お宝の匂いを感じて、俺はちょっと寄り道してその寝床に近づく。だがそれが大きな間違いだった・・・。

 突然上空が暗くなる。俺は巨大な影に覆われていた!見上げると、緑のうろこを持った二本足の龍のような怪物が自分の巣に舞い戻ろうとしている。その着地のアプローチコース上に、俺様がいるわけだ。奴はぼわっと稲妻状の炎を俺に向けて吐く!

 運試し・・・凶!あちぃー!火炎は俺の背中を直撃する。皇帝の盾による防御も失敗して、そのまま体力点を4点奪う(TдT)。そして俺の前に怪物が舞い降りた。二本足の飛龍のワイバーンだ。全長10m、うろこは硬そうで、俺の剣では貫くことができない。対する俺の残り体力点は、わずか4点・・・。

 

 だ め か 。

 

 冒険者ブリッツ、ここで死す、か・・・。

 くそ、もうちょっとだったな・・・。

 食料まるまる10食分残っちゃったな・・・。

 

 人生のいろんな局面が走馬灯のように繰り広げられる。覚悟を決めた俺は(´・ω・`)ショボーンとしながら、さっきまで心の中で温めていた「死に方用意」をすることにした。

 ザックの中から、ホブゴブリンを倒して手に入れていた真鍮のフルートを取り出す。そして物悲しげな曲を吹くのだった。そうだな、ひとつ「蛍の光」あたりでいくか。せめて最後くらいは、泣き喚かないで立派に逝こうじゃないか・・・風流にね・・・。・゚・(ノД`)・゚・。クスン

 

♪ほーたーるーのー ひーかーりー まーどーのーゆーきー 

 さようならみなさん、ブリッツは今、神の下へ旅立ちます。

 

♪ふーみーよーむー つーきーひー なーがーめーつーつー

 あっちゅう間の人生でしたが、まあ火吹山とバルサスは成功したし、

 

♪いーつーしーかー とーきーもー すーぎーのーとーをー

 恵まれた冒険者生活でしたよ。

 

♪あーけーてーぞー けーさーはー わーかーれーゆーくー

 さあ、がぶっとやっちゃってくだサーイ。でも痛いのは嫌だな・・・

 

 ・・・

 ・・・?

 ・・・???

 

 あらっ!

 ワイバーン、眠っちゃってるよ!マジ?!( ゚Д゚)

 

 どうやらこの旋律が、ちょうどよい催眠誘導波となってしまったようだ(ほんとかよ)。ワイバーンは口が閉じ、まぶたを伏せて、くうくうと地面に横たわっている。

 えっと、どうしよどうしよ(゚∀゚ )三 三( ゚∀゚)

 予想外の幸運に恵まれると、逆に人はどうしていいかわからない。とりあえず俺は奴の身体をぐるっと回って、怪物のすみかの中にあった物を探ることにした。

 そこには篭手、手裏剣、金貨10枚、金の指輪が見つかる。手裏剣と金貨はしまっとくとして・・・それ以外のアイテムである篭手と指輪は・・・うーん、技術点は現在11で、戦上手の腕輪をつけてさらに+1。言っちゃあ何だが自信はあるんだよね。むしろこれらが呪いのアイテムとかであったときに、体力点のマイナスが来るとヤバイ・・・うん、ここは、拾わない勇気!!

 それに目が覚めたら宝物がなくなっていて、怒って追いかけてきても困るしな。篭手と金の指輪、俺は両方とも巣の中に残して、ワイバーンを起こさないようにそーっと後にした。

 

 背中は火傷で痛い。足は長く歩いて靴擦れがする。空腹のあまり吐き気がしそうだ。

 だが俺は北のストーンブリッジ目指して、歩く、歩く、歩く・・・

 

 

 

卑劣な盗賊団にブチキレル --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点4/16 運点7/10

 

 狭い道を北へ歩いていると、低い声のささやきが聞こえてきた。それから小枝がぱりぱりと折れる足音。ちっ、ここに来て・・・。俺は舌打ちして剣を抜き、大木を背にして囲まれないよう身構える。

 俺の目の前に出てきたのは、1人の若い女と、4人の荒くれ男。全員ともに斧と剣を持ち、凶悪そうな表情を浮かべている。驚いたことに若い女の方がリーダーらしい。彼女は一歩前に進み出て、にこりと笑う。

 

女盗賊「はぁーい♪」

ブリッツ「は、はあい・・・」

女盗賊「あんたねえ、私達の領地に無断侵入してるのよ」

ブリッツ「はあ?」

女盗賊「だから、通行料として品物5個を払ってほしいのね。そんだけ手持ちあるかしら?」

 

 俺のくたびれた風情を見て吹っかけているのがアリアリとわかる。後ろの男達もニヤニヤと笑っている。まったくタチの悪い盗賊団だぜ!(`Д´)

 どうすっかなあ。たしかにアイテム5個くらいなら余っている。万能薬とか、静けさの薬とか、今まで使わなかったヤズトロモからの購入品があるしな。俺の体力も残り少ない。ここで無駄な戦闘をするのは・・・体力点4しかないし・・・

 

女盗賊「どうしたのさ?まさかイヤだというんじゃないでしょうね。このままじゃどんな結果になるかわからないわよ・・・」

 

 いや、まあ・・・

 

盗賊団の男1「姉御、こいつ、口がきけないんじゃねえですかい」

盗賊団の男2「いんや、びびって声も出せねえんすよ!」

盗賊団の男3「とんだ剣士様だぜ、げひゃひゃひゃ!」

盗賊団の男4「ママのオッパイ吸いに帰えったらどうだ!」

 

 なんというかね・・・

 

女盗賊「見ての通り、うちの男は荒くれ者ぞろいだ。さっさとザックの中、ぶちまけな!」

 

 てめえらの態度が気にくわねえんだよ!

 

 弱った奴に蝿のようにたかる、こんなゲスな奴らの脅しに屈するくらいなら、死んだ方がマシだぜ!俺は地面に唾を吐き、女盗賊を睨みつける。そしてドスの聞いた声でこう脅した。「誰に向かって調子こいてんだ、ああ?」

 火吹き山のザゴールや、ぎざ岩山のバルサスを討ち取った俺様の殺気だ。このブチキレ方は想定外だったのだろう。ケチな野盗でしかない彼女は一瞬ひるんだ。しかし部下の手前もう退けない。ごくりと唾を飲み込むと、彼女は宣言する。「侵入者には死を!」

 そして戦闘が始まる。そういうことなら、まずは首領の女盗賊から血祭りだ。俺は飢えた狼の如く、彼女に素早く突進し、剣の鋭い連撃を放つ。

 

【女盗賊 技術点8 体力点6

1R 攻撃力(女盗賊/11)(ブリッツ/17) 女盗賊/体力点-2

 「ちょ、ちょっと待って!」予想外の実力差に、女盗賊は俺に交渉を持ちかける。

2R 攻撃力(女盗賊/14)(ブリッツ/23) 女盗賊/体力点-2

 「ねえ、話し合いましょうよ、きっといい取引ができると思うんだけど・・・」

3R 攻撃力(女盗賊/12)(ブリッツ/22) 女盗賊/体力点-2 ←Kill!

 「はあ?何言ってんだお前、今は戦闘中だぜ」俺は冷静に返事しながら止めを刺した。

 

 ずばあっ!女盗賊は絶命の悲鳴を上げて地面に倒れた。さあ、次はどいつだ!俺はにやりと笑って手招きする。思わず後ずさりする、盗賊団の残りの男4人。そうかい、来ないのかい・・・じゃあ、こっちから行くぜオラオラオラ!!

 次なる戦いは、盗賊団が2人ずつペアになって俺と戦うことになる。俺と盗賊Aと盗賊B、攻撃力の比べ合いをする。俺が両方に勝ったら、俺が指名していた敵は、通常通りダメージが引かれる。ところがもう一方の敵にダメージは与えられない。敵がどっちかでも勝ったら、俺は1人ないし2人からダメージを喰らうこともありえる。

 何か面倒くさいが、まあ、やってみるぜ!

 

【第1のペア】 【盗賊A 技術点7 体力点6】 【盗賊B 技術点6 体力点4

1R 盗賊Bを指定 攻撃力(盗賊A/15)(盗賊B/10)(ブリッツ/19) 盗賊B/体力点-2

2R 盗賊Bを指定 攻撃力(盗賊A/9)(盗賊B/12)(ブリッツ/19) 盗賊B/体力点-2 ←Kill!

3R 攻撃力(盗賊A/12)(ブリッツ/22) 盗賊A/体力点-2

4R 攻撃力(盗賊A/11)(ブリッツ/23) 盗賊A/体力点-2

5R 攻撃力(盗賊A/15)(ブリッツ/18) 盗賊A/体力点-2 ←Kill!

 

 まず2人を屠った。さあ、次はお前らだ。覚悟しな・・・。俺は地面にできた血溜まりを踏み越えて、最後の2人に向かう。「ひ、ひいー!」 明らかに残されたこいつらの目には恐れが見える。だが難しい言葉で言うと窮鼠猫を噛むってやつだ。こいつらは意外にも必死の抵抗を見せた。やばいな、そうすると俺のスタミナが・・・

 

【第2のペア】 【盗賊A 技術点7 体力点5】 【盗賊B 技術点7 体力点6

1R 盗賊Aを指定 攻撃力(盗賊A/19)(盗賊B/11)(ブリッツ/23) 盗賊A/体力点-2

2R 盗賊Aを指定 攻撃力(盗賊A/17)(盗賊B/19)(ブリッツ/16) !!!

 やばい、2人ともにやられた!体力点-4GAMEOVERだ・・・

 いや待て、俺には皇帝の盾がある!1d64-6なら、ダメージは-1されて1点になる。

 盗賊Aに盾防御成功 盗賊Bにも・・・盾防御成功! 合計してブリッツ/体力点-2

 残った!体力点はあと2点ある!まだだ、まだ、俺は、戦える!

3R 盗賊Aを指定 攻撃力(盗賊A/13)(盗賊B/13)(ブリッツ/15) 盗賊A/体力点-2

4R 盗賊Aを指定 攻撃力(盗賊A/14)(盗賊B/14)(ブリッツ/22) 盗賊A/体力点-2 ←OverKill!

5R 攻撃力(盗賊B/15)(ブリッツ/16) 盗賊B/体力点-2

6R 攻撃力(盗賊B/13)(ブリッツ/24) 盗賊B/体力点-2

 「や、やめてくれえ、助けてくれえ!」盗賊Bは情けない悲鳴を上げて命乞いだ。

7R 攻撃力(盗賊B/16)(ブリッツ/22) 盗賊B/体力点-2 ←Kill!

 しかし俺の刃は止まらない!「ぐはあああああ!」断末魔の悲鳴を上げる盗賊。

 

 そして森の中に再び静寂が戻った・・・。

 

 

 

ストーンブリッジ到着! --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点2/16 運点7/10

 

 弱みに付け込む卑怯な盗賊5人は全滅して、俺の足元に倒れている。俺はふうううっと深呼吸して、頭を冷静に戻した。

 「こんなちんけな悪党に逆上するたあ、まだまだ青いな俺も・・・」なーんて俺は剣の達人っぽく苦笑しながら、盗賊団の懐を探る。だが奴らが持っていたのは、金貨2枚っきりだった。ちっ、しけてやがる・・・。

 あいたたた、残り体力点2か。次のイベントで絶対死ぬな、こりゃ。

 

 半ば死を覚悟しつつ、俺は足を引きずって北に進み続ける。もう走れない。心臓はバクバクして口の中は血の味がする。どこかで腰を落ち着けてゆっくり休みたい。でもそうしたら最後だ。おそらく俺の疲弊しきった身体は二度と立ち上がれず、行き倒れ確定だ。

 ゆっくり、ゆっくり、一歩ずつ踏みしめて、俺は北へ向かう。ぜえ、ぜえ、はあはあ・・・。疲れ果てた俺の足の動きは、まるで老人のようだ。

 

 だがついに、道の両側の木がまばらになってきた・・・

 「お、おお!うおおおお!!」前方を見た俺は思わず雄たけびを上げる。やがて道は森から出て、人の手で耕された原っぱに続いていく・・・!

 

 俺はダークウッドの森を抜けたのだ!

 

 道は野原を抜け、俺は川にかかった石の橋を渡る。橋の向こうには小さな屋敷と木造の小屋がいくつかある街だ。道標には「ストーンブリッジ」と記されている。

 橋を渡ったところには、真っ白なヒゲを伸ばした2人のドワーフがいた。俺がヨチヨチここまでやってくる様をじっと監視していたらしい。

 疲労困憊した俺はこう言うのが精一杯だった。

 

 「俺は、ブリッツ・・・ジリブランのもとに・・・案内・・・して・・・く・・・れ・・・」

 

 そこまで言ったら、情けないことに、ヘナヘナとくず折れて両膝をついてしまった。だけど俺の顔面には、冒険の目的を達成した満面の笑みがこぼれているのだった。

 さぞかしドワーフ達も気味悪かったろうな(笑)

 

 ドワーフの2人は、バタンと倒れた俺を、見かねて抱え上げてくれた。口に水を流し込んでくれる。ぷはあ。生き返ったぜ!

 「ダークウッドの森に入っていたので、こんな風になったのじゃな。」そのうちの1人が、俺の身体についたいろんな傷を指しながら言う。「先人の経験を学ばない人間もいるものじゃのう。冒険者はみんなそうかもしれん。わしにゃ、何でこんなことをやるのか、さっぱりわからんが・・・」

 ははは、まあね。でも、俺達のおかげで世界はおもしろく回ってるんだぜ。さて、俺は疲れた身体をもう一回奮い立たせ、ストーンブリッジの族長であるジリブランの元へ案内するよう丁重にお願いする。何でそんなに自分達の長に会いたいのか、いぶかしがるドワーフ。

 

 俺は満面の笑みでパン、パン、とザックを叩いた。わかるだろ、な?(^v^)

 

 

 

400!そして次の冒険への幕間 --The Forest of Doom-- 

 

【技術点11/11 体力点2/16 運点7/10

 

 最初に出会ったドワーフに案内され、ストーンブリッジの町を歩くに連れて、住民達が集まって俺の方を見ている。彼らは何かささやきあったりしていて、明らかに期待されているのがわかる。うーん、最高の気分だね。

 やがてジリブランの館に着いた。館の外にしつらえた木の玉座に座っているのは、長いひげを蓄えた老ドワーフ、ジリブランその人だ。だが心労によるものか、その表情には沈痛な皺が刻まれている。

 俺はとんとんとんっと階段を上り、ザックから「戦いのハンマー」の頭と柄を差し出した。群集がおおおっ!とざわめく。俺は片膝をつき、うやうやしくそれをジリブランに進呈する。老ドワーフは目を輝かせ、うれしそうに受け取ると、大声でこう宣言するのだった。

 

 「我がハンマーだ。我がハンマーが返ってきた。我々は救われた。さあ、みなの者、これでトロールどもと戦うことができるのじゃ!」

 

 ドワーフ達はそれぞれ斧を空中にかざして喚声を上げる。俺は冒険の一切合切を話した。可哀想なビッグレッグのこと、とぼけた魔術師ヤズトロモのこと、途中で遭った怪物たちのこと、「戦いのハンマー」を苦労して手に入れたこと・・・etc

 ジリブランは俺の話に聞き入り(ビッグレッグが死んだことを知ったときは、それはそれは、悲しそうな顔をした)、玉座に組み込まれた引き出しを開ける。報酬、キタ━(゚∀゚)!

 彼が俺に授けたのは、金貨何百枚にも相当する見事な兜だ!伝説の武具、キタ━(゚∀゚)!

 俺はドキドキしながらそいつを頭に被る。すると・・・ぼわん!

 

 俺の姿はドワーフになっていた。 な ん だ っ て え え え (;´Д`)

 

 ジリブランはかんらかんらと笑う。「これこそは魔法使いヤズトロモにこさえてもろうた、ストーンブリッジの伝説の武具“恐怖の兜”だ! これを被った者は、伝説のドワーフ勇者ヒーゲナ・ガーイの力が付与される。もちろん、姿も彼に生き写しになーる!」

 きゃあきゃあヒーゲナ様ぁ〜、と口ヒゲを生やしたドワーフ娘たちが嬌声を上げる。どうやらドワーフ基準では、俺はすこぶるハンサムになったらしい・・・。

 「さあ、行くぞブリッツ殿。誇り高いドワーフの御姿で、いざ、われらと共にトロール族を成敗しようぞ!」と、ジリブランさんは意気込んで俺の手を握る。ああ、ちょっと待って・・・

 屈強なドワーフ戦士が鼻息荒く、俺の後ろにつく。雄たけびに似た行進歌を口ずさみながら。

 

 ♪いざ進め、いざ進め、ヒーゲナ・ガーイの旗の下〜

 

 ストップ、ストーップ!

 

 ♪決死の覚悟でいざ進め、自分の命は捨てちまえっ へいっ!

 

 いや、ちょっと待てっての!

 

 ♪ぴたっ      (なんだこのモンティ・パイソンのコントみたいな展開は)

 

 しーんと静まり返るジリブランと、ドワーフ戦士達。俺は「恐怖の兜」を外す。ぼわん、と人間の姿に戻った。まったく、本当にこれは“恐怖の”兜だよ。ヤズトロモの奴め・・・

 

 ジリブラン「どうしたね、ブリッツ殿?」

 ブリッツ「あのですね、ノー・モア・ウォーって言葉、ご存知ですか?」

 ジリブラン「つまり、我々に加勢はせぬ、と?」

 ブリッツ「ええ、大変残念ですが、俺がお役に立てるのは、ここまでです。」

 

 ドワーフ達に失望の呻きが広がる。ドワーフとトロールが殺し合おうが何だろうが知ったことか、と喉まで出かかったが、礼儀正しく謝罪した。

 合戦に参加したら、報酬でさらに宝石を何ダースも差し出そう、とジリブランが提案したが、俺はきっぱり断る。イヤです。戦場で死ぬのなら、少なくとも人間の姿で死にたいです。

 「この兜は、今は亡きビッグレッグの遺児にでも与えてください。ドワーフの武具ですから、ドワーフが被るのが、スジってもんでしょう」と、俺は提案する。おおお、その通りだ!と単純なドワーフ達は盛り上がり、一人の若いドワーフがこの兜を被った。そして「父の仇をいざ晴らさん!」と斧を掲げて鬨の声を上げる。

 うおおお!うおおおおおおおお!うおおおおおおおおおおおおおおお!

 ドワーフ戦士の雄たけびがこだまする。あー、うるさいっ!汗臭いっ!(>Д<)

 

 そ し て ・・・

 ストーンブリッジのドワーフ達は、トロール退治に出かけてしまった。「戦いのハンマー」を抱えたジリブランを先頭にして。

 ひゅううーー。老人と女子供以外は誰もいなくなったストーンブリッジの町。そしてぽつーん、と、置いてかれて忘れ去られた俺様。もちろん、報酬も、なし、みたいね。たはは・・・(;´Д⊂)

 しょうがなく俺はザックに詰めてあった食料をもそもそ食べる(あーひと息ついた!)。そして体力が回復したのを確認して、ゆっくりとこの町を旅立つことにする。

 「お若いの、これからどこへ行きなさる?」とぼとぼと歩く俺の背中に声をかけたのは、最初にこの町で俺を出迎えた、おじいさんドワーフだ。俺はボーっとしながら、肩をすくめ、こう答える。「さあね、風の吹くまま、気の向くまま、お次はポート・ブラックサンドにでも・・・」

 ドワーフは呼びかける。「何か助けはいるかー!」

 はいはい。ありがとさん。せっかくだけど、もうドワーフのお節介はいらねえよー!俺は無言で親指を上に向け、振り返らずにこの町を去った。

 

 だから気づかなかった。この人物が変身魔法を解いていたことを。

 ドワーフの仮の姿を解いた彼は、ローブをまとった魔法使いであった。そう、偉大なる魔術師ヤズトロモだった。彼は砂糖菓子を口にしながら、もごもごとしゃべる。

 

 「さてさてブリッツというのは、無欲な人間じゃのう。わしゃあ、伝説の名剣(攻撃力+4くらいのシロモノ)を差し上げようと用意してたんじゃが・・・。まあ、あれほど強運な奴なら、闇の王者ザンバー・ボーンにかなう相手かもしれん。どれどれ“そっちにおもしろい奴が行く”と、ちょっくらニカデマスに知らせておくとするかな・・・」

 

 そんな呟きなど露知らず、俺はポート・ブラックサンドへの道を進むのだった。

 ザンバー・ボーンって、なに〜???(><)

 

『盗賊都市』へ続く】

【でもその前にSF編がスタート!次は『さまよえる宇宙船』です】