火吹山の魔法使い

 

 

キャラ作成&ハウスルール --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

 このたび、久しぶりにゲームブック(以下GB)「火吹山の魔法使い」にチャレンジするとのことで、ファイティングファンタジー(以下FF)のキャラを作る。

 ここは、マッコイ的FFキャラ作成ルールでやることにする。

 これは4d6をふり、1個のダイス目分を技術点に、2個のダイス目分を体力点に、1個のダイス目分を運点にそれぞれプレイヤーの任意に入れるというやり方。

 ちょっと邪道だけど、これならある程度はダイス運に作用されずに済む。まじで技術点7とかなると、このGBシリーズ、シャレにならないからね。

 

 というわけで4d6・・・はあっ!4,5,3,1

 5の出目をどこに入れるか・・・むむむ・・・やっぱ技術点だろう。

 

原技術点115

原体力点163,1

原運点104

 

 んーこんなカンジかな。原技術点と原運点はまあまあだが・・・

 体力点が不安・・・めっちゃ不安・・・

 こいつはどうも素質も見所もあるが、すぐ弱音を吐くという若輩の冒険者だ。身のこなしが早く、振るう剣の切っ先は鋭いのだが、パワーポテンシャルが低くて、ちょっと戦いが長引くと息切れしちゃうのだな。

 よし、キミの名は、ブリッツ(Blitz)と名づけよう。

 いくぜ!

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 っと、その前に。

 「その能力値の決め方、ちょっとプレイヤー有利じゃねえの?」とタイタンの神様(たぶんロガーンあたり)の声が聞こえる。

 というわけで、以下のハウスルールが課されてしまった。

 

戦闘時に俺(冒険者)がピンゾロ(1のぞろ目)を振ってしまったら、ファンブル。

無条件で敵のダメージをくらう。運試しに失敗したのと同等に体力点-3

 

 むむう、なかなかに過酷ですよロガーン様。

 

 

 

火吹山の噂を聞く --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 俺の名はブリッツ(意味;電光)。まあ、剣先がまるで光のように早いから、そういう渾名になった。ちょっと照れるな。え、「逃げ足が早いからそんな名がついたんだろ」って、そ、そんなことはないじょ。

 だけどまだまだ駆け出しの冒険者なんだ。だから一作目でいきなりドラゴンなんかと戦えないからな。そこんとこヨロシク。

 

 さて、今日も今日とて、俺は隊商を護衛した。ゴブリン2,3匹程度の小さな戦いしかなく、無事目的地の村までたどりついたので、商人は報酬として

 

10食分の食料(体力点が4点回復)

○ツキ薬(運点を原運点まで回復)

 

 を、俺にくれた。え?現物支給っっすか(泣)

 酒場で飲み食いするだけの金貨もなく、しょぼーんと村の広場でたたずんでいると、村人達が噂をしている。なんでも、ここから2日ほど行ったところにある火吹山には大魔法使いがいて、莫大な財宝を蓄えているという。

 

 こ れ だ (・∀・)

 

ブリッツ「よし、そいつを懲らしめてきてやろうじゃないの!」

村人A「んでも、その魔法使い、特にわしらに悪いことせんから、のお」

村人B「んだんだ。悪い魔物が火吹山から出てこないよう、山ん中で守ってるだっちゃ」

ブリッツ「きこえなーいきこえなーい。魔法なんて使う奴ぁ悪人に決まってんだ。さっさとそいつの情報おしえやがれえええええ!(# ゚Д゚)ゴルァ」

村人達「ひいいいいい!」

 

 村の地元民から得た情報によると

 

○魔法使いの宝は錠前の3つついた見事な箱に収められている

○当てはまるカギはダンジョンの様々な怪物が護っている

○魔法使いは大変な魔法の使い手だ。老人か若いのかわからない

○魔法の力は一組のカードから得ている、いやいや、黒の絹の手袋から・・・

 

 ふむふむ。スゲエ具体的に知ってるのね、村の皆様。とりあえずメモしておこう。あとでこーいうのは絶対役に立つはずだから。

 よーし、やるずぇー! お・た・か・ら!(・∀・)

 村民達はなぜか涙目で俺を見送ってくれた。

 

 

 

セキュリティゆるすぎの入口 --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 村から2日、山道を歩くと火吹山に着いた。この山は山頂に何だかよくわからない赤い草の茂みがあり、だから火を吹いているみたいで、火吹山と名づけられたらしい。へぇへぇへぇ

 ま、そんなことはどうでもいいね。山頂に上るわけじゃないし。俺はランタンを照らし、山の中にぽっかり開いた洞窟へ入っていった。

 恥ずかしながら、こういう、いわゆる「ダンジョン」に入るのは初めてだ。どんな怪物が待ち受けているのか。ドキドキ・・・

 

 いきなり道が東西に分かれている。直感で西に向かうことにする。

 

 すると通路は北に折れており、曲がり角のところでゴブリンに似た奇妙な怪物が眠りこけていた。

 よっしゃゴブリン1匹なら技術点11の俺様の敵じゃないぜ。不意打ちしてやる・・・って、「戦闘する」というパラグラフがない(笑) あ、なんだ、ひっそり通り過ぎなきゃならんのね。ここは運試しなのか。

 いや待て、よく文章を見ろ。「ゴブリンに似た奇妙な怪物」と書いてあって「ゴブリン」ではない。いきなり襲い掛かって殺したら「実は彼女は魔法でゴブリンに姿を変えられたお姫様だったのだ」なんていうこともありえる。戦闘バカは破滅する。それがFFクォリティ。

 つまり、余計な戦闘は回避するにかぎる。ということを作者は行間にしのばせているのだな。さて、運試し・・・吉。俺はひっそりと眠りこける歩哨の前を通り過ぎていった。

 

 通路を進むと、西壁に木の扉がある。ふふふ、冒険者の先輩連中が言ってたぜ。「扉は全て開けるべし、アイテムは全て持ち去るべし、それがGBのオキテ」ってな。というわけで開ける。

 そこは小さな部屋で「たぶんゴブリン」と「たぶんオーク」がわら布団ですやすや眠っていた。遅出の夜警らしい。

 セキュリティ、ゆるすぎ。(笑)

 TEEN TITANSTタワーくらい警戒度ぬるポである。どいつもこいつもぐーすかぴーと、眠り病でも流行ってんのか、この山は!

 お、机の上に箱がある。冒険者の訓えに則り、こっそり取ってっちゃおう。何、気づかれて戦闘になったとしても、この程度の雑魚キャラ2体なら勝算は十分。

 また運試し・・・吉。うひひひひ。俺は小箱を手に無事通路に出た。え?やってることがこそ泥だって?うんにゃ、コレは情報収集なのだ。

 箱の中身は金貨1枚と小さなネズミ。ちょっとかわいい。俺はこいつに「ガンバ」という名前をつけて、ペットにしようとする。あ、逃げてっちまった。くすん。また孤独な一人旅だ。

 運試し2回で運点を2点消費したが、ここで運点を2点回復させよと指示があって元通り。

 ぬ る く な い ?(゜∀゜)

 

 戦闘を1回もせず、俺は火吹山にずんずん入り込んでいった。

 

 

 

龍火の呪文を覚える --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 噂には聞いていたが、火吹山ってそんなにデッドリーでもないじゃん、なんて、鼻歌を口ずさみつつ通路を北上。すると西側にまた別の扉。

 中から音は聞こえない。はいはい開けちゃうよー開けちゃうよー。中は小さな部屋で、木のテーブルがあり、その下に箱がある。はいはい開けちゃうよー開けちゃうよー。箱は振ってみると音がする。またアイテムゲットだぜ。ヒーハー!このダンジョンはぬるいぜー!!かぱっとな。

 と、箱を開けたそのとき、冒険者ブリッツが見たものは! (画面字幕&ネガポジ反転) つづきはCMの後で!!!

 

・・・

・・・

CM】マッコイブログ2006年度版「文句があるならクレムリンへいらっしゃい」日々更新中。みんな遊びに来てね!!!(^v^)ノ(←って、なにそのバラエティ番組みたいな構成は)

・・・

・・・

 

 再開。

 なんと小箱の中には蛇が入っていて、俺の手首に噛み付こうとしている!!

 

【蛇 技術点5 体力点2

1R 攻撃力(蛇/15)(ブリッツ/21) 蛇/体力点-2 ←kill!

 

 あ〜ビックリした。(((;-д- =3ハァハァ

 とりあえず牙が俺の手首の脈を噛み千切る前に叩き落とし、事なきを得た。

 箱の中には99と刻まれたカギが入っていた。『この鍵がほしければもって行ってもいい』って、そりゃア持っていくだろうがよ。捨てる人なんかいませんよ。コレが魔法使いの持っている宝箱のカギのうちの1つかな?

 

 さて、通路を先に進むとまた西壁に扉。今度は、今まで聞いたことのない最低な歌声が聞こえてくる。じゃ、ジャイアン・・・?( ゚Д゚)ボエー♪

 いやいやまさか。扉を開けると、酔っ払った小柄なヒューマノイド系モンスター2体。足元がふらついているぜ、よっしゃ、こいつらなら勝てる!俺は戦いを選択して躍りかかる。

 こいつらはオークだ。酔いが回っていて、俺は完全に不意をついた。だから俺は攻撃力に+1のボーナスがある。こいよ、オーク、俺を楽しませてくれ!(←弱い相手にはめっぽう強いのさ!)

 

【オーク1 技術点5 体力点4

【オーク2 技術点5 体力点5

1R 攻撃力(オーク1/11)(ブリッツ/19) オーク1/体力点-2

2R 攻撃力(オーク1/8)(ブリッツ/22) オーク1/体力点-2 ←kill!

3R 攻撃力(オーク2/9)(ブリッツ/23) オーク2/体力点-2

4R 攻撃力(オーク2/12)(ブリッツ/22) オーク2/体力点-2

5R 攻撃力(オーク2/10)(ブリッツ/21) オーク2/体力点-2 ←OverKill!

 

 ぜっこうちょー!(^v^)難なくオーク2匹を仕留めて、俺は室内を物色しにかかる。

 悪臭ふんぷんの中、また小箱を見つけた。「ファリーゴ・ディ・マジオ」という名札がついている。まあ開けてみよう。

 難しい文章の革装丁の本だ。ファリーゴ・ディ・マジオとは年老いた魔法使いの名前で、この本には邪悪な竜と戦うための「龍火の呪文」が書かれている。彼は対ドラゴン呪文を開発したはいいものの、もう年老いてしまったので戦いに臨むう力もなく、呪文だけを残して火吹山の奥深く隠したらしい。

 その呪文の言葉は・・・

<エキム エリフ エカム エリフ エリフ エリフ ディ マジオ>

 

 口にして覚えようと小声でつぶやくと、不思議なことにページから全ての字が消え失せてしまっていた。そうかこの本は感光紙を使っていたのか。

 

 ・・・で、この呪文、おぼえた? ・・・なんとか!(^v^)ノ

 

 

 

冒険者の末路を垣間見る --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 龍火の呪文を覚えてルンルン気分(^v^)で通路に戻ったところでハッと気づく。

 俺、戦士だから魔法使えないじゃんΣ(゚д゚lll)ガーン

 っつか、ドラゴン戦あるのー( TДT) いやこの呪文、ちょっと小出しに試してみようとしても『むなしく浪費するなかれ』なんて本に書いてあっから、対ドラゴン特殊戦闘しか出番ねえ。1回こっきり、その場で出たとこ勝負タイ。くはあー。

 やがて来る困難にため息つきつつ通路を進むと、東西に分かれた三叉路になった。んー、直感で東へ。するとまた北と東の分かれ道。このダンジョンは北の方角が大まかな進行方向だから、極力、東西の横に動けば寄り道(=情報やアイテムのゲット)ができるはず。

 そんな冒険者の勘を働かせて、そのまま東に進む。

 

 すると分厚い木の扉で行き止まった。扉の向こうからは奇妙なつぶやき声と鍋と釜のぶつかり合う音。数人はいそうだ。ま、開けてみるしかあるまい。

 部屋の中は食堂だった。テーブルの周りに5人のオークが腰掛けて食事している。食料の奪い合いに忙しくて入ってきた俺に気づいていない。

 んー5人との戦闘はきついな。ここは気づかれずにドアを閉めて・・・と、オークの1人が持っていたスープの食材に、俺は気づく。

 あ、ああ!あのネズミは・・・俺がペットにしようとしたガンバくん!

 (゚Д゚#)ゴルァ!!

 逆上した俺は戦闘を選択する。だけど頭は冷静だ。テーブルを盾にして取り囲まれないようにフットワーク。おかげで俺と相対するオークは1人だけだ。

 

【オーク1 技術点6 体力点4

【オーク2 技術点5 体力点3

【オーク3 技術点6 体力点4

【オーク4 技術点5 体力点2

【オーク5 技術点4 体力点4

1R 攻撃力(オーク1/11)(ブリッツ/16) 運試し吉 オーク1/体力点-4 ←kill!

2R 攻撃力(オーク2/9)(ブリッツ/20) オーク2/体力点-2

3R 攻撃力(オーク2/15)(ブリッツ/20) オーク2/体力点-2 ←OverKill!

4R 攻撃力(オーク3/14)(ブリッツ/21) 運試し吉 オーク3/体力点-4 ←kill!

5R 攻撃力(オーク4/15)(ブリッツ/17) オーク4/体力点-2 ←Kill!

6R 攻撃力(オーク5/7)(ブリッツ/19) オーク5/体力点-2

7R 攻撃力(オーク5/13)(ブリッツ/20) オーク5/体力点-2 ←Kill!

 

 ・・・ふう。戦闘時間短縮のため、運試しを2回使ってしまった。素早く死体をあさるがオークどもは特に金目の物は持っていない。しかし給仕用の仕切りの中に薄い革のケースがある。お宝の臭いがするじょ!(゚∀゚)

 迷わず開けると、中には素晴らしい銀の弓矢が出てきた。ケースには「眠れぬ者への眠りの贈り手」とある。この幸運に、運点+1だ。

 ははーん、ぴんと来るね、サエテル俺。「眠れぬ者」と銀の矢、ときたら、こりゃアンデッド特殊兵器じゃないの。たぶんおっとろしい幽霊かなんか出てきたら、戦闘せずにこいつで一撃必殺という寸法だぁ。

 

 さあ、分かれ道に戻って今度は北へ。すると今度は東壁に扉があり、中からは助けを求める男の悲鳴だ。

 旅の情けは世の情け、OK、すぐ助けてやる・・・ってカギがかかっている。技術点チェック(2d6して現在の技術点以下なら成功というチェック)・・・成功。扉は俺のショルダータックルで吹っ飛んだ。

 おわ、何だこの臭いは。ぬめぬめした汚物だらけの部屋の中で、明らかに既知外のジーサマが棒を振り回して突進してきた。

 戦う?いや待て、ちょっと可哀想な感じもしたので、ここは「自由の身だぞ、爺さん!」と話しかけてみた。

 俺の美声で落ち着いたのか、爺さんの狂態は収まり、突然の自由においおいと泣き出しちまった。何でも元冒険者で、俺と同じように魔法使いのお宝を狙いにきたのだが、オークに捕まってしまい、この牢屋で監禁されていたのだそうだ。

 知っているところまで道案内できるかと聞いたが、もう早くここから出たいらしい。そりゃそうだね。じゃあ、俺、先を急ぐから。

 「ま、待つんじゃ、お若いの・・・」と爺さんは、知ってる限りの情報を教えてくれた。

 

○渡し守には下手に出ろ。

○通路の突き当たりの鉄門を開けるには右側のレバーを引け。

○ボート小屋のカギは1人の男と飼い犬が守っている。

 

 アリガトよ。爺さんも短い余生を達者で生きな。というわけで爺様と別れた。

 いいことをしたので運点+1。だけど・・・

 うわあ。俺も冒険に失敗するとこうなっちゃうのかなあ。何かちょっと気分がブルーになってしまう・・・(-_-)ズーン。

 

 

 

鉄格子を抜けてさらに奥へ --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 爺さんと別れて通路を進むと東壁に扉。中からは何も聞こえない(しかし俺、ファイターというよりローグみたいだな)。ま、開けてみんべえか。扉にはカギがかかっているので、技術点チェックのショルダーターックル!!うん、やっぱり俺はファイターだ。

 ぶち破ると中は武器庫だった。ありきたりの物しかないが、丸い鉄の盾には心惹かれる。こいつはダメージを受けた際に1d6して、6なら通常の体力点-2の代わりに-1で済むというもの。しかし重いので、今までゲットしたアイテム1個を置いていかなくてはならない。

 うーん、ボーナス効果がイマイチ微妙だし「99のカギ」と「銀の弓矢」を置いていくわけにもいかん。というわけでこいつはあきらめ、通路に戻って先に進む。

 

 てくてく歩くとまた東壁に金属の扉。中からは拷問にあっているらしい悲鳴が。

 さっそく中に入ってみると、そこは小さな拷問室で、背中の曲がった小柄なヒューマノイド(おそらくゴブリン)2体が鎖に繋がれた1人のドワーフをいたぶっている。

 助けようとしたその瞬間にラスト一撃がドワーフを突き刺し、哀れな囚人はぐったりと動かなくなった。拷問していた2体は興奮冷めやらず、俺を見る。

 え、次の生贄、オレ?( ゚Д゚)ここでの選択肢は・・・

 

 (1)『扉を急いで閉めて先へ進むか?』

 (2)『剣を抜いて怪物らと戦おうとするか?』

 (3)『ドワーフに大股で歩み寄り、剣で一突きくれて、

    拷問者らに見せるために邪悪な笑みを浮かべるか?』

 

 なにその(3)のダークヒーロー度合い(笑)

 当然、勝てそうな相手だったので正義感の強い俺は(2)を選択する(正義感が強いのに、なんでダンジョンでこそ泥の真似しているかは・・・イロイロ事情があんだよ)。

 

【ゴブリン1 技術点5 体力点5

【ゴブリン2 技術点5 体力点6

1R 攻撃力(ゴブリン1/8)(ブリッツ/21) ゴブリン1/体力点-2

2R 攻撃力(ゴブリン1/11)(ブリッツ/22) ゴブリン1/体力点-2

3R 攻撃力(ゴブリン1/12)(ブリッツ/20) ゴブリン1/体力点-2 ←OverKill!

4R 攻撃力(ゴブリン2/11)(ブリッツ/21) ゴブリン2/体力点-2

5R 攻撃力(ゴブリン2/13)(ブリッツ/15) ゴブリン2/体力点-2

6R 攻撃力(ゴブリン2/10)(ブリッツ/17) ゴブリン2/体力点-2 ←Kill!

 

 ・・・ま、順当に行って、負ける相手じゃないわな。さくっと片付けた俺は哀れなドワーフに近づくが、やっぱり死んでいる。行く先急ぐので墓は作ってやれないな、スマン(ー人ー)。

 ゴブリンの1人は甘い匂いのするチーズを持っていた。ゴブリンのチーズなんて喰う気にもならんが、いちおう何かの役に立つかもしれないから持って行くことにする。

 

 やがて北への通路は東西に走る通路で行き止った。三叉路の手前には鉄格子が行く手を阻んでいる。鉄格子の横には左右2本のレバーがついていた。

 はーん、これが爺さんの言っていたレバーだな・・・

 爺さんの言ったとおり右のレバーを降ろす。すると何事もなく鉄格子は引き上げられた。

 

 さあここからは「警戒レベル2」ってやつだ。今までは一般居住区みたいなもんで、ワリと楽勝だったけど、今後はそうはいくまい。俺は気合を入れなおして三叉路に立った。

 

 

 

一つ目巨人との激闘 --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点16/16 運点10/10

 

 さて東西どちらに進むかだが・・・

 

 前の分かれ道は東でそれなりにツイてたので今度も東へ。すると通路は北に折れており、曲がり角に木の椅子がある。上には木の札がかかっており『疲れし旅人よ、ここに憩え』だって。

 んー、罠かもしれない。と俺の頭の中がチリチリする。幸い、まだ能力値は全然減ってないから、あえてここで回復することもない。というわけでスルーした。

 

 また東西の分かれ道。んんー今度も東!

 またまた分かれ道。今度は北と東。こーなりゃどんどん東だ( ゚Д゚)ゴルァ!!

 

 半ばヤケクソでズンズン行くと、がっちりした木の扉に突き当たった。開けると中はモザイクや大理石が散りばめられた、何となく高級感溢れる部屋。キレイだにゃー。

 しかし部屋の中央には、金属でできた一つ目の怪物の像。目にはきらめく宝石がはまっている。この部屋は突き当たりなので元の通路に戻るしかないが『宝石はたいへん魅力的だ』

 

 『宝石はたいへん魅力的だ』・・・

   『宝石はたいへん魅力的だ』・・・

     『宝石はたいへん魅力的だ』・・・(以下、エンドレスでエコー)

 

 ああそうかい、取ったろうじゃないの!たぶんオチは想像つくけどな。

 

 『なんということだ、像が動いている! 君は飛び降りて剣を抜く。鉄の一つ目巨人(サイクロプス)は頭を君の方にぐいっとねじ曲げて台座から飛び降りる。戦わねばならない!』

 

 ほら・・・やっぱりなあ・・・゚・(つД`)・゚・

 うわ、この能力値、マジつよっ!

 

【鉄の一つ目巨人 技術点10 体力点10

1R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/19)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 あがががあ!いたたた!初ダメージがファンブルってどーよ・・・(><)

2R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/19)(ブリッツ/14) ブリッツ/体力点-2

 やばい、やばい・・・

3R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/18)(ブリッツ/18) Draw

 がきーん!俺は奴が振り落としてくる鉄の拳を受け止めた!

4R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/15)(ブリッツ/16) 運試し吉 鉄の一つ目巨人/体力点-4

 ようし、ここからだ!

5R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/18)(ブリッツ/15) ブリッツ/体力点-2

 はう・・・(つД`)

6R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/17)(ブリッツ/20) 運試し吉 鉄の一つ目巨人/体力点-4

 よし、次でフィニッシュだ!

7R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/21)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

 何だよその出目は・・・!!!!

8R 攻撃力(鉄の一つ目巨人/17)(ブリッツ/18) 鉄の一つ目巨人/体力点-2 ←Destroy!

 

 はぁー・・・はぁー・・・。

 激闘の後、息を荒くして俺は膝をつく。2回のファンブルもあって苦戦したが、それなりの実入りはあった。えぐり取ったサイクロプスの宝石は金貨50枚の価値はある! それに111のカギも手に入れた。

 激闘を勝ち抜いて運点+3だ。それにここで『食事をとってもよい』ということなのでもちろん摂り体力点+4。しかしそれでも体力点は残り10点かあ・・・やはり俺の弱点であるスタミナ面の不安が・・・

 

 分かれ道を戻って北に向かう。そうするとどっしりした扉に行き着いた。中に入ると同時に背後で大声が。敵は俺が入った扉の横で待ち伏せていたのだ!

 くっそ、疲れているときに・・・! なし崩し的に戦闘に入る。

 

【蛮人 技術点7 体力点6

1R 攻撃力(蛮人/11)(ブリッツ/15) 蛮人/体力点-2

 ふざ

2R 攻撃力(蛮人/15)(ブリッツ/21) 蛮人/体力点-2

 けんな

3R 攻撃力(蛮人/13)(ブリッツ/20) 蛮人/体力点-2 ←Kill!

 っての!

 

 とはいえ、さっきのサイクロプスに比べたら楽な戦闘だった。卑怯な真似しやがって。だからバーバリアンってのは・・・とぶつぶつ言いながら奴の身元を剥いだら木槌と短い木の棒が5見つかった。

 この前の銀の矢に続き、おれはまた、ピンと来た。対ヴァンパイア特殊兵器キタ━(゚∀゚)!

 何でこいつが持っているのかわからんけどな。

 

 

 

肖像画の視線にうち克つ --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点10/16 運点10/10

 

 好成果にホクホクしながら部屋を通り抜け、通路を北に進む。

 するとまた扉で行き止まり。取っ手を試してみたら回るので中に入ると、そこは見事な装飾のセレブな部屋だった。四方の壁にはそれぞれ絵がかけられており、向こうの北にまた扉がある。まっすぐ通り抜けるか、それとも絵を眺めていくか?

 俺はさっき不意打ちしたようなバーバリアンじゃなくて、れっきとした文明人だからな、というわけでちょっと絵を鑑賞。それは全ておっさんの肖像画で、絵の下に記された名前は「ザゴール」とある。んん?ザゴールって、誰?

 

 このダンジョンの総ボス、大魔法使いの名前だって。

 っつか、そ こ か ら さ き に み ろ よ つД`)・゚・。・゚゚・*:.

 

 Σ(゚д゚lll)ガーン

 引き寄せられる恐ろしさに技術点-1。対決するか、北の扉から出て行くか。だが出て行けば『逃げと見なされる』だとー。うう、こーなりゃ冒険者魂を見せてやるじょ。

 対決を選択! 装備の中に何か役立つものがないかザックを探っ・・・

 

 『君は持てる装備で肖像画の視線に対抗しようとするがどれもあまり効き目がない』

 

 ウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!

 とりあえず選択肢はこの4つだ。

 

 (1)『剣で絵を切り裂く』

 (2)『宝石を突きつけてみる』

 (3)『木の杭を突き立ててみる』

 (4)『チーズを投げつけてみる』

 

 (4)は論外だろう(チーズって・・・)。(1)(3)は単純な物理攻撃。正解が1つだとしたら、この2つの選択は似通っているから、たぶん間違いの可能性高し。

 そして宝石はサイクロプスの目にはまっていたとき、イラストでは輝いていた。あれは何らかの魔法に違いない。

 ・・・ならば、魔法には魔法だ!!!

 俺はサイクロプスの宝石を絵に突きつけた。すると絵の中のザゴールの表情は苦悶にうめき、不意に白目をむき、だらしなくたるんだ。

 俺は奴との最初の戦いに勝ったのだ。これを祝して技術点+2される(原点まで回復)。「迷宮の最後で待ってろよザゴール。貴様のお宝、俺がすべていただいてやるぜ!」そう啖呵をきると、俺は誇りたかい足取りで部屋を後にして、バタンと扉を閉める。

 これが30分アニメならかっこいいエンディングテーマが流れて次回に続くところだ。しかし俺の旅はまだまだ続くのだった・・・

 

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 

 って、ボスキャラの名前“ザゴール”ってつまり“the Goal

 えっこの冒険だじゃれオチなの???Σ(゚д゚lll)ガーン

 

 

 

ネズミ男を倒して川を渡る --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点10/16 運点10/10

 

 そうかあ、ラスボスの名はザゴールかあ。なんてことを考えつつ細い通路を北へ。すると通路はちょっと東に曲がり、また北に折れる。

 ここのところに小さなくぼみがあった。ネズミのようにちょこんと座ってみると、ふうううう。お・ち・つ・く。( ̄ー ̄)  『食事をしてもよい』ということなので少し休憩して体力点+4。さあ、先へ進むぞ。ザゴールを倒すのだ!

 

 通路はまた小さめの彫刻を施した木の扉で行き止まりになった。中は西洋梨の形をした部屋で、ごつごつした歩きにくい石の床だ。何か倉庫っぽいな。

 目端が効く俺は、部屋の片隅に木切れと縄があるのを発見した。木切れは滑らかに磨かれたY字型をしている。何かの役に立つかもしれないのでY字型の木切れ1つザックに入れる。でも何か1つ捨てなきゃならんのか、んー、ゴブリンチーズいらないな。ぽいっ。

 どれどれ縄の方は・・・普通のロープか。何かの役に立つだろうからやっぱりこれもザックの中に・・・突然この縄は、生きているかのように俺の首に巻きついてくる!!

 運試し・・・吉。俺は窒息する前に、素早くロープと首の皮の間に剣を入れることができた。縄は切られて地面にのたうち回る。あーびっくりしたー(((;-д- =3ハァハァ

 やっぱりこのダンジョンは油断ならんことを再認識して、俺は部屋を出た。北に続く通路の床は次第に砂が混じってくる。そのうち、地面は完全に砂地になった。そしてさらさらさら・・・と、前方から水流の音。俺は地下水流の川のほとりに出たのだ。

 

 俺は地底の川の南岸に立っている。さて、どうするべえか。

 どうやら渡る方法は4つある。1つ目の選択肢は鐘を鳴らして渡し守を呼ぶ。料金は金貨2だ。2つ目の選択肢は近くに転がっている板のような筏を使う。おあつらえ向きに長い棒もある。3つ目の選択肢は、がたのきた古い橋を渡る。最後の選択肢は、泳ぐ。

 泳ぐのは論外だな。装備を水浸しにしたくないし。たぶん川の中になんか変な生物が「きしゃー!」とか叫びながら出てくるよな。それがFFクォリティ。古い橋も対岸までかかっているかどうか(イラストでは)ちょっとわからないし、途中で崩れたら水の中にザブンだ。

 とすると筏か渡し守か。渡し守は、俺、金貨1枚しか持ってないんだよなあ。サイクロプスの宝石(金貨50枚)をあげるのはもったいねえ。うーんでも呼ぼう!「渡し守には下手に出ろ」と助けた爺さんも言っていたし、ヘコヘコおだてたら「半額にまけてやろう」なんて言うかもしれない。断られたら自力で筏を使えばいいさ。

 というわけで俺は鐘を鳴らした。するとしなびた老人が、対岸から船でつーっと寄ってくる。

 

渡し守「はい毎度アリ。渡し賃は金貨3じゃ」

ブリッツ「へ?(゚∀゚ )

渡し守「金貨3枚だでよ、旅の人」

ブリッツ「だ、だって看板に金貨2枚って書いてありますよセニョール(←いちおう下手に出ている)」

渡し守「ああそれは物価の高騰がなんたらムニャムニャ・・・

ブリッツ「物価の高騰って、どこに市場があって、どんな経済原理で動いてんですか、あんた方」

 

 どうやらダンジョン冒険ものでいちばん触れてはいけない部分をついてしまったらしい。相手はいきなり不機嫌になった。

 

渡し守「ええい、払う気がないなら呼ばんでほしいね!」

 

 逆ギレっすか(# ゚Д゚)

 殺伐とした環境にすっかり順応した俺は「金貨は1枚しかもっとらんけん、まけろコラ」と剣を抜いて脅すと、怒りで興奮した渡し守の姿がしゅうしゅうと変わっている!顔と腕に毛が生えて、歯が鋭く尖ってくる。こいつはワーラット、もとい、この本によればネズミ男だ!

 ネズミ男って、ゲゲゲの鬼太郎じゃないんだから(笑)。あ、金にがめついって設定だから、むしろ確信犯的にそう訳したのか?! それはともかく、怪奇大学不潔学科卒の300歳に負けるわけにはいかねえ。(←何でそんなマイナーなこと知ってんだ)

 

【ネズミ男 技術点8 体力点5

1R 攻撃力(ネズミ男/17)(ブリッツ/17) Draw

2R 攻撃力(ネズミ男/11)(ブリッツ/17) ネズミ男/体力点-2

3R 攻撃力(ネズミ男/17)(ブリッツ/19) ネズミ男/体力点-2

4R 攻撃力(ネズミ男/19)(ブリッツ/17) ブリッツ/体力点-2

5R 攻撃力(ネズミ男/19)(ブリッツ/21) ネズミ男/体力点-2 ←OverKill!

 

 しびびびびっ!と、水木チックにネズミ男をしとめた俺は、奴が金貨2枚を持っているのを発見した。前の客は金貨2枚じゃねえか。ち、ふっかけやがって。と毒づきながらそれを懐に収める。1回噛まれてしまったが、どうやら感染症は問題ないようだ、今のところは。

 俺はネズミ男の渡し舟を操って、無事に川を渡る。この成功に運点+2(原点まで回復)。舟を北岸でもやいでいるとき、ふと対岸を見たら、ネズミ男の死体が消えていた!

 やっぱりゲスト出演だったのかなあ。米子へ帰ったんだろうか・・・?

 

 こうして俺は不気味な静けさの中、地底の川の北岸まで到達した。

 

 

 

人狼と腹の探りあい --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点10/10

 

 北西に通路、北に扉、川沿いに東に行くことができる。このうち俺は北西の通路を選んだ。

 短い通路は数メートルで行きどまる。扉を開けると臭い小部屋。ボートの破片のガラクタだらけで値打ち物はなさそうだが、壁にかかった鍵の束だけは別だ。

 カ・ギ!(゜∀゜) ザゴールの持つ宝箱のカギがあるかも。こいつをゲットするため、ここは慎重な行動が必要だ。しかしこの部屋にはボロをまとって高いびきで眠っている老人と、赤い目と黒い牙を持った凶暴そうな犬がいる。犬はぴくんと飛び起きて唸りながら疑いのまなざしを向けた。

 確か以前助けた爺さんの話だと、犬はこの男の飼い犬だったはず・・・。よし、彼になだめてもらおう。俺は後ろの扉をノックして、紳士らしくオホンと咳払いして男を起こした。

 老人は目を開ける。そして俺を認めるとオールをがっとつかんで戦闘体勢をとった。「いやいや落ち着けよ、靴紐がほどけているぜ、じいさん」と俺がニコッと笑う。決まり悪げに彼は靴を履き直し、表面だけではあるが打ち解けた雰囲気が生まれた。

 

 世間話がてら入手した彼の情報によると、何でも数年前の雪解けの際、川の水かさが増して外界と隔絶されて、以前ここらへんにいた生物はみんな餓死しかけたそうだ。だがそれでは自分のお宝を守ってくれる奴がいなくなるので、ザゴールは呪いをかけて、最後まで生き残った者を「不死」にしてしまったとのこと。

 

 待て、この男、いま魔法使いザゴールのことを「主人」と言わなかったか・・・?

 

 ふーん、そっか、なるほどねえ、などと適当に相槌を打ちながら、じりじりと壁にかかった鍵束の方に身体を動かす。あと3m・・・1m・・・手が届く範囲に入った、今だ!

 俺は鍵束をつかもうと、さっと身を翻す。するとそれと同時に、奴の飼い犬が俺の喉笛を狙って襲い掛かってきた。何のことはない、相手も俺に不意打ちする機会を、じっと狙っていたのだ。

 そしてこの犬は口から火炎を吐いた!どうやらヘルハウンドだな。通常の攻撃に加え、毎ラウンド1d6を振り、1-2だったら火炎が当たって俺は体力点-1しなければならない。

 

【犬 技術点7 体力点6

1R 攻撃力(犬/19)(ブリッツ/19) Draw

 火炎はずれ

2R 攻撃力(犬/15)(ブリッツ/15) Draw

 火炎命中 ブリッツ/体力点-1

3R 攻撃力(犬/19)(ブリッツ/18) ブリッツ/体力点-2

 火炎命中 ブリッツ/体力点-1

4R 攻撃力(犬/11)(ブリッツ/14) 犬/体力点-2

 火炎はずれ

5R 攻撃力(犬/16)(ブリッツ/21) 犬/体力点-2

 火炎命中 ブリッツ/体力点-1

6R 攻撃力(犬/9)(ブリッツ/17) 犬/体力点-2 ←Kill!

 

 くそ、意外に手ごわかった。だが息が切れかけている俺に対し、飼い犬を殺された老人は激怒して変身する。奴は人狼だったのだ。残り体力点7で、れれれ連戦すか。・゚・(ノд`)・゚・。

 

【人狼 技術点8 体力点8

1R 攻撃力(人狼/11)(ブリッツ/19) 人狼/体力点-2

2R 攻撃力(人狼/15)(ブリッツ/21) 人狼/体力点-2

3R 攻撃力(人狼/11)(ブリッツ/20) 運試し成功 人狼/体力点-4 ←Kill!

 

 よし倒した!(^v^)連戦を生き延びた強運に運点+1。ちょっと休憩して食事を摂って体力点+4。一息ついた俺は部屋を捜索する。もちろん鍵束をゲットするが、あるのはボート小屋のカギのみで、宝箱のカギ(たぶん番号の刻まれたカギ)はなかった。そういえば助けた爺さんの情報でも「ボート小屋のカギは・・・」って言ってたなウワァァァンヽ(`Д´)

 この部屋には西と、さっき入ってきた南の扉がある。西のほうを開けるとそこは突き当たりの部屋で、人狼の食料庫になっていた。腐った肉や骨でひどい臭気だが、食べられそうな塩漬け卵の入ったビンがある。うまくすれば食料2つ分の量。よし、こいつももらっていこう。

 

 俺は地底の川の北岸地点まで戻った。

 

 

 

ボート小屋の骸骨達にウソをつく --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点11/16 運点10/10

 

 さて、俺の手元にはボート小屋のカギがあるわけだが・・・

 やはりボート小屋は川のほとりにあるだろうな。というわけで、今度は川岸に沿って東へ行く。すると読みどおり「ボート小屋」と札の出た分厚い扉に突き当たった。格子窓からは中が覗ける。そこでは骸骨達がボートを製作していた。

 ボート小屋のカギは錠前にぴったりだった。俺は中に入る。北に出口の扉があった。そして中にいた5人の骸骨達はぴたりと作業をやめ、なんだてめえカタカタカタ、と板切れや金槌を持って俺に近寄ってきた。

 うわヤバイ!三 (lll´Д`) 俺はとっさのウソを思いついた。

 「あー、私は人狼に代わって、お前らの新しい現場監督になったオネガイト・オーシテだ(←とっさの偽名)。気にせず作業を続けるように!」

 

 『そもそも人間そのものがめったに見当たらないというのにかなりいい加減な話である』

 

 文 章 う る せ え よ ヽ(´Д`)

 1d6を振る。1-2なら信じない。3-4なら2体を調べに北から出させ残り3体は近づいてくる。5-6ならデキの悪い骸骨どもは全員信じちゃうそうだ。出目は・・・3。骸骨は2体ここから去っていった。が、「オネガイトなんて名前はありえねえカタカタカタ・・・」とデキの悪いウソがばれるのも時間の問題だ。

 うっし、先手必勝! 俺は残りの骸骨3体に襲い掛かった。作りかけのボートを上手く障害物にして、1回に1体ずつ切りかかれるよう立ち回る。

 

【骸骨1 技術点6 体力点5

【骸骨2 技術点6 体力点6

【骸骨3 技術点5 体力点5

1R 攻撃力(骸骨1/10)(ブリッツ/21) 骸骨1/体力点-2

2R 攻撃力(骸骨1/12)(ブリッツ/20) 骸骨1/体力点-2

3R 攻撃力(骸骨1/16)(ブリッツ/17) 骸骨1/体力点-2 ←Crush!

4R 攻撃力(骸骨2/15)(ブリッツ/18) 骸骨2/体力点-2

5R 攻撃力(骸骨2/13)(ブリッツ/1ゾロ) ブリッツ/体力点-3

6R 攻撃力(骸骨2/13)(ブリッツ/20) 骸骨2/体力点-2

7R 攻撃力(骸骨2/9)(ブリッツ/21) 骸骨2/体力点-2 ←Destroy!

8R 攻撃力(骸骨3/9)(ブリッツ/17) 骸骨3/体力点-2

9R 攻撃力(骸骨3/8)(ブリッツ/21) 骸骨3/体力点-2

10R 攻撃力(骸骨3/9)(ブリッツ/18) 骸骨3/体力点-2 ←Crush!

 

 ふう、奴等は骨屑になって床に散らばった。部屋の中にはありきたりの作業具しかない。北の扉を、たぶん骸骨の残り2体が何やらどんどんと叩いている。

 俺は素早く見渡して、貴重品が入っていそうな作業台の引き出しを開けた。中には銅製の66のカギが見つかった。やた!!(゜∀゜) 持って行くには何か1つ捨てなければならなかったので、俺はボート小屋のカギを手放す。

 そのうち北の方角の物音がやかましくなってきた。あーうるせえな、相手してやるから待ってろ!と俺は北の扉を開けた。

 そこは短い廊下で、4体の骸骨が剣を構えて走ってくる。増援を得て増えやがった!

 だがここでもタイタンの神様は俺を見捨てなかった。廊下の壁に少しへっこんだ部分があり、俺はそこに小さくうずくまる。案の定、頭の悪い骸骨どもはバタバタと気づかずに通り過ぎ、ボート小屋の中に入ってバタンと扉を閉めた。

 ひゅーーー、危機を脱した俺は大きく息を吐き、ここで食事を摂る。体力点+4だ。そして廊下の北にある扉に向かう。

 

 

 

魔人をしとめ、屍鬼を撃退し、退路を絶たれる --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点12/16 運点10/10

 

 俺は火吹山の麓にいた村人達の噂を思い出していた。奴らは、ザゴールの持つ宝箱には3つの錠がかかっていると言っていた。たぶんこの「99」「111」「66」と番号が刻まれた3つのカギだろう。よくあるパターンでは、3つの数字を合計したパラグラフに進んで・・・おたからゲトー!(☆∀☆)・・・という、都合のよい妄想をしてみる。ちょっと元気が出た俺は、足取り軽く、廊下の北にある扉から新しい部屋に入った。

 

 そこは大きな部屋で、向こうの北側にも扉がある。片隅に机があってそこに箱が乗っている。そして木の破片がたくさん散らばっている床には、いぼだらけの皮膚と長い鉤爪を持った人型生物が眠っている(のか死んでいるのかわからない)。

 奴を起こさないように俺はそーっと部屋を歩き、机の上の箱に向かう。しかし俺が動き始めると、床で寝ていた怪物はパッと眼を開いた。『これは強敵だ−−魔人なのだ!』

 

【魔人 技術点9 体力点6

1R 攻撃力(魔人/12)(ブリッツ/19) ???

 

 ・・・? 確かに一撃を喰らわせたはずなのにまったく効いていない!えっなになに、魔人には普通の武器じゃダメだとー!( ´゚д゚`)

 俺は違う武器を探す。魔人は銀製の武器でないとダメージを与えられないのだが、そんなの持ってねぇよ。

 いや待て、アレだ! びかびかびー「ねむりのおくりてー」!(ドラえもん風に)

 俺はオークの食堂で手に入れた銀の弓矢を取り出し、魔人に狙いを定める。矢は1本きりだ。外したらあとはない。運試し・・・吉!

 ああ緊張した。胸に銀の矢が突き刺さり、魔人は倒れて動かなくなった。この一撃必殺に運点+2だ。そうかこれはアンデッド用じゃなく、デーモン用特殊兵器だったのか。「眠れぬ者への眠りの贈り手」・・・なるほどな。

 机の上の箱には金貨18枚入っていた。よっしゃゲットゲット。そしてここで食事を摂り、体力点も原点まで回復!(^v^)

 

 北の扉を出た俺は通路を先に進む。通路は西に曲がり、やがて北壁に開口部があったので、俺はそこをくぐる。

 そこは幅の狭い下り階段だ。慎重に降りていくと、開けっ放しの部屋へと続いていた。

 腐肉の臭気がぷんぷんする。引き返したいが後には引けねえ。俺は布を顔にまいて口と鼻を塞ぐ。部屋には腐乱死体が3体あった。気が進まねえけど探るしかないよなあ。それがGBだもの。ううう・・・(;´Д⊂)

 最初の死体は金貨5枚持っていた。はいはい、回収回収。2つ目の死体は・・・と移動する前に、俺は3つ目の死体を蹴飛ばしてしまう。すると奴は素早く起き上がり、尖った爪で俺の脚を攻撃してきた。運試し・・・吉。俺はその一撃をかわして、剣を抜き戦闘準備を整える。

 この腐乱した男は屍鬼(グール)だ。戦闘中4回ダメージを受けると俺の身体は麻痺してしまう。(さっきの運試しが凶なら3回のダメージで麻痺するところだった)。気をつけて戦わなければいけないぜ。

 

【屍鬼 技術点8 体力点7

1R 攻撃力(屍鬼/15)(ブリッツ/18) 屍鬼/体力点-2

2R 攻撃力(屍鬼/16)(ブリッツ/18) 屍鬼/体力点-2

3R 攻撃力(屍鬼/17)(ブリッツ/16) ブリッツ/体力点-2

4R 攻撃力(屍鬼/17)(ブリッツ/20) 運試し吉 屍鬼/体力点-4 ←Crush!

 

 屍鬼は俺の「運任せスマッシュ」(運試し吉による体力点-4の一撃を命名)で痙攣して動かなくなった。短期決戦に勝利して運点+1だ。こいつは古い耳飾りを持っていた。2つ合わせて金貨1枚の価値しかないな。こりゃ。

 おっと、2つ目の死体を探るのを忘れちゃいけねえ。最後のこいつは金貨8枚とひとビンの液体、それに羊皮紙を持っていた。

 羊皮紙は擦り切れてほとんど読めないが「ザゴールの迷路」という地図らしい。北の部屋に「・・・険」(危険?)、東の部屋に「ちい・・・人」(ちいさい人?)と書いてあるのが辛うじて判読できた。「かゆ」とか「うま」とかは書いてなかった。

 液体のビンは、飲むのをやめておこう。毒かもしれないし、回復薬だったとしても、現在の能力値は原点に近い。ここでリスクを冒すこともあるまいさ。

 

 俺は部屋を出て北の上り階段を行く。腐肉の臭いが服に浸み込んでいないか心配だ。クンクン。

 なんて気にしながら東に折れた通路を曲がったら、背後でギシギシと音が聞こえる。振り返ると落とし格子が降りている!!やべっ!Σ(゚д゚lll

 駆け寄ったのだがどうすることもできず、がしゃーん!と退路が遮断されてしまった。あーあ、あきらめきれずバンバンと壁を叩いていると、その音でワンダリングモンスターが近づいてくるじゃあーりませんかー!

 

 ワンダリングモンスターは1d6で決定されるらしい。

  1 【ゴブリン 技術点5 体力点3

  2 【オーク 技術点6 体力点3

  3 【グレムリン 技術点6 体力点4

  4 【大ネズミ 技術点5 体力点4

  5 【骸骨 技術点6 体力点5

  6 【トロール 技術点8 体力点4

 今回の出目は・・・3。翼で低空飛行してくるグレムリンだ。

 

【グレムリン 技術点6 体力点4

1R 攻撃力(グレムリン/11)(ブリッツ/21) グレムリン/体力点-2

 なめんな

2R 攻撃力(グレムリン/15)(ブリッツ/18) グレムリン/体力点-2 ←Kill!

 こら!

 

 ワンダリングモンスターの鉄則で、何も宝物なんか持っちゃいねえ。

 ようしこうなりゃ、もう前進しか道はねえや。俺は開き直って、東西の通路を東に向かうのだった。

 

 

 

ザゴールの迷路(1) --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点10/10

 

 東西に走る通路を東に歩く。通路は北に折れ、南北に走る通路の南端に出た。

 北は壁から通路が出ている。また壁を探りながら行くと余計なワンダリングモンスターが出そうなので、そのまままっすぐ進んだ。するとT字路に出た。ここの選択肢は・・・えーとえーと・・・

 

 廊下の真ん中・・・

   T字路の東西は・・・

     十字路に戻る・・・

       秘密の入り口がないかどうか・・・

 

 ああああああああああっ!もうっ!

 マッピングなんか面倒くさい空間把握能力が低い俺は、あっという間に迷子になってしまった。(´・ω・`)ショボーン

 そうかこれが「ザゴールの迷路」か。あの羊皮紙の擦り切れた地図じゃあ、何が何だかわからんバイ。こうして俺は延々とさ迷い歩いた。

 

 てくてく てくてく てくてく・・・

 てくてく てくてく てくてく・・・

 てくてく てくてく てくてく・・・

 

 足が疲れたよー。(ToT) くそーなんかショートカットとか・・・って秘密の道を探していたら、あっワンダリングモンスターだってさ。(泣)

 1d64。今度の敵は大ネズミ。ちう。

 

【大ネズミ 技術点5 体力点4

1R 攻撃力(大ネズミ/11)(ブリッツ/19) 大ネズミ/体力点-2

2R 攻撃力(大ネズミ/11)(ブリッツ/18) 大ネズミ/体力点-2 ←Kill!

 

 やっぱり地道に歩くしかなさそうだ。むむむむ、これほど冒険者のモチベーションを下げさせるとは、恐るべきザゴールの迷路。恐るべき火吹山・・・

 

 てくてく てくてく てくてく・・・ !!

 

 あそこに扉がある!敵でも何でも、もう誰でもいいから話したい。人恋しい。廊下や三叉路やワンダリングモンスターはもうたくさんだー!!!

 かぱっ。扉を開けたら、そこは小さな煙だらけの部屋だった。中には4人の小男(たぶんドワーフ)がいて、カード遊びをしながらわいわいがやがや楽しそうにビールを飲み、パイプをくゆらせている。俺がいきなり入ってきたので、その中の1人に「ノックもしないとは失礼な奴だ!」と怒ってきた。

 「だって(えぐっ)誰も(ひっく)いなくて(くすん)道に迷って(あうっ)寂しくて・・・(´;ω;`)ウウッ」と道に迷った3歳児みたいに話しかけると、気の毒に思ったのか、ドワーフ達は俺と友達になってくれた。彼らも俺のような義の人と話せるのを待ち望んでいたようだ。

 

ドワーフ「このザゴールの迷路から出る道はただ一つ!」

ブリッツ「はっ!」

ドワーフ「さらに迷路の奥深く進むことじゃ」 ・・・ガク。

 

 あの、もっと具体的な手がかりは・・・

 実は住人の彼らも、もう道順があやふやになって迷路の全体図はわかってないとのこと。これ以上いてもしょうがないので、俺は部屋を出る。とはいえ少しだけ人の温かさに触れて楽しかったよ。あばよ(´・ω・`)/~~

 

 そしてまた迷路をさ迷い歩く俺。

 

 てくてく てくてく てくてく・・・ !!

 

 今度はさほど歩かずに、十字路の北に伸びた通路に扉を見つけた。いいかげん飽きてきた俺はもちろんそこに行って扉を開ける。中は大きな正方形の部屋で、土器のかけらが散らばっている。大きな粘土の花瓶と金貨でいっぱいの大きな鉢もあった。そして背後で扉が閉まり、待ち構えていたミノタウロスが俺を睨んでいる。

 ブリッツ→ヽ(ヽ・∀・)アヒャ?       ミノたん→v( ̄Д ̄)vウーマー!

 ブリッツ→(;´・ω・`)マ、ココハヒトツ・・・  ミノたん→v( ̄Д ̄)vウーマー!

 

 つーわけで言葉も通じず、問答無用で戦闘になった。

 

【ミノタウロス 技術点9 体力点9

1R 攻撃力(ミノタウロス/14)(ブリッツ/19) ミノタウロス/体力点-2

 友達になりたかったのに・・・

2R 攻撃力(ミノタウロス/15)(ブリッツ/18) ミノタウロス/体力点-2

 もういいよ!

3R 攻撃力(ミノタウロス/12)(ブリッツ/16) ミノタウロス/体力点-2

 今日の晩ご飯は・・・

4R 攻撃力(ミノタウロス/16)(ブリッツ/21) ミノタウロス/体力点-2

 牛鍋だぞ(# ゚Д゚)ゴルァ!!

5R 攻撃力(ミノタウロス/18)(ブリッツ/20) ミノタウロス/体力点-2 ←OverKill!

 

 そんなことを怒鳴りつつ剣を振るい、牛頭の最後の突進をひらりとかわして、俺は闘牛士のように剣を叩き込んだ。

 ミノタウロスに止めを刺した後、部屋を物色するが、金貨でいっぱいに見えた鉢は、ほとんどがダミーの土くれ硬貨で、本当の金貨は8枚だけだ。それから粘土の花瓶には水が入っていた。いろいろ調べているうちに、ばき!あ、花瓶割っちゃった・・・。すると!花瓶は2重底になっていて、隠れていた中から赤い111のカギが出てきたのだ。

 これで俺が集めた番号の刻まれたカギは4つになってしまった。うーんすると、これらのカギは宝箱を開けるカギじゃないのかなあ・・・。

 いまいち釈然としなくなってしまったが、とりあえず俺はミノタウロスの部屋を出た。またザゴールの迷路をさまよい歩くのだ。

 

 てくてく てくてく てくてく・・・

 

 

 

ザゴールの迷路(2) --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点10/10

 

 てくてく てくてく てくてく・・・

 

 行き止まりを調べるとカチッと音がして、意識を失ってどこか違う場所に移動させられている、なんてこともある。そんなだからもう何十回も同じ通路をループしているような気になる。

 

 てくてく てくてく てくてく・・・

 

 お、秘密の入り口を1つ見つけた。でも以前来た場所に戻っちゃうから、取り合えずここは放っておこう。

 

  てくてく てくてく てくてく・・・ !!

 

 通路の東に突き当たりの扉があり、一つの部屋に辿り着いた。そこは正方形の部屋で、灰色の髪の老人がいて(爺さんの多いダンジョンだなあ・・・)座って羽ペンで何やら書いている。壁の周りは何千もの本がぐるりと埋め尽くされている。

 老人はぎょろりと俺のことを見た。散々歩かされてココロ殺伐としていた俺は「出口教えろこらああああああっ!」と先制攻撃で一喝する。すると老人は「ひえええええ!」と金切り声を上げて机の後ろに隠れた。

 「いや悪かった爺さん、疲れてたんだ、疲れていたんだよ・・・」 俺は“プライベートライアン”のノルマンディ上陸戦闘直後のメリッシュ一等兵のように、ぺたりと座り込んで、くくっと顔を伏せて咽んだ。(わかりにくい例えでスマン)

 老人はこの迷路を作った迷路師だと名乗る。「貴様かああああああ!」と縊り殺したくなる衝動を抑えて、俺は迷路から出る道を尋ねた。

 

 「何じゃそれなら、南の扉から出て右側にある扉の前を通り越し、壁に突き当たったら左へ曲がり、十字路を突っ切って次の十字路を左じゃ。」

 

 ・・・もっぺん言えコノヤロウ。

 

 「いや、だから、南の扉から出て右側にある扉の前を通り越し、壁に突き当たったら左へ曲がり、十字路を突っ切って次の十字路を左じゃよ。」

 

 そしたらミノタウロスの部屋付近の十字路まで戻っちゃうじゃねえか。

 こ・ろ・そ・う・か。((((*´ー`)

 いや待て待て、無駄な殺生をしてもしょうがない。冒険者はいついかなる時でも冷静にあらねばな。「死ね、ヴォケ!」と俺は中指を立てながらドアを叩きつけて外に出た。

 そしてまたラビリンスとの戦いだ。

 

  てくてく てくてく てくてく・・・

 

 また秘密の入り口。でもこのレバーを引いたら、以前来た地点に戻っちゃった。(泣)

 

  てくてく てくてく てくてく・・・

 

 またまた秘密の入り口のスライドドアだ。えーいもうヤケだ、入ってやるう・・・お、ここは来たことない場所だぞ・・・

 

  てくてく てくてく てくてく・・・

 

 通路はしばらくずっと北へ続く。

 

  てくてく てくてく てくてく・・・

 

 ひょっとしてこれは・・・?

 

  てくてく てくてく てくてく・・・

 

 通路が西に折れ、道幅が狭くなり、小さな岩のアーチをくぐると、奥の方が暗闇に呑み込まれている大きな自然洞窟に出た。天井に開いた穴から自然の光が一部降り注いでいる。

 抜けたぞ!俺はザゴールの迷路を突破したんだ!思わず拳を握り締め、頭の中に中島みゆきの「ヘッドライト・テールライト」(プロジェクトXの終わりの曲)が響き渡る。ほっとして足を休める俺。

 だが、浮かれていた冒険者ブリッツの目の前に、忍び寄る巨大な敵が・・・!

 

 次回、『火吹山の魔法使い』 “デッドエンド・パラグラフ”

 また来週も・・・見てくれよなっ! 

   ↑

 (って何だそのアニメチックなヒキは)

 

 

 

龍を呪文で退ける --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点10/10

 

 洞窟の中にごろごろと音がする。いきなり奥から火球が飛んできて、壁に生えた植物を焦がす。ずしん、ずしん、足音が轟く。火球を避けて腹ばいになった俺は、その巨獣の姿を見た。

 でけえ・・・Σ(゚д゚lll

 思わず息を呑んだ。カンテラで照らされたそのクリーチャーは、だ。体長15mのレッドドラゴンである。ここでの選択肢は2つ。

 

 (1)『剣を抜いて攻撃の用意をするか?』

 (2)『別の方法を求めて記憶を探ってみるか?』

 

 ・・・そうだ、アレか。( ̄ー ̄)ニヤリ

 なにもボスキャラのザゴール戦の前に、戦闘して体力点を疲弊する必要はない。俺は立ち上がり、ファリーゴ・ディ・マジオの遺した「龍火の呪文」を思い出す。今こそ使うときだっ!

 

<エキム エリフ エカム エリフ エリフ エリフ ディ マジオ>

 

 待ってましたと言わんばかりに、俺に向かって龍の火の息が吐かれる瞬間、俺は暗記したとおりに龍火の呪文を唱えた。すると火球は口の周りでブロックされ、龍の顔面を焼き焦がす。

 ひいひい言いながら龍は洞窟の奥に引っ込んでしまった。さて、こいつを追っていくべきか? 龍が持っている宝物にも惹かれるが、しかし俺には、もっと大きな目標がある。

 安全な時間を確保した俺は、西へ続く通路を見つけた。急いでそっちの通路に入る。待っていろよ、もうすぐだぜ、ザゴール!

 

 細長い廊下を数百メートル進むと、大きな扉にぶち当たった。少し開いているので中を覗くと、小柄な老人が一人でカード遊びをしている。さびしっ。(笑)

 灰色の髪とヒゲを持ち、人畜無害に見える老人だ。だがしかし、この終盤に来て無謀な行動は命取りだ。俺は扉をちゃんとノックして、礼儀正しく挨拶した。

 

ブリッツ「えー、私はブリッツと申す剣士です。ここらへんにザゴールという大魔法使いがいると思うのですが、詳しい位置はご存知でしょうか・・・」

老人「ふむ、ではカードで占って進ぜよう。そこに座りたまえ」

 

 俺は礼儀正しくちょこんと座る。老人が「して、その者の特徴は・・・?」と聞いてきた。俺は以前ザゴールの肖像画を打ち負かしていたから、その時に見た絵のままに語る。老人はさらに聞いてきた。「フムフム、それから君はどういう経路を辿ってここまで来た?」

 ええっと、川を渡って魔人を倒して迷路を抜けて・・・んん?俺、何でこんなことまでしゃべっているんだ???

 老人は突き刺すような視線で俺を見る。「どうした?話せ?」声は反響して、まるで壁全体から発せられているようだ。「あ、あんたは・・・」 奴の催眠術を逃れて、俺は目をそらす。火吹山の麓の村人達の噂にあった。「魔法使いは大変な魔法の使い手だ。老人か若いのかわからない・・・」

 老人は目の前で変貌していく。堂々たる長身の壮年の男になり、ボロボロの衣服はビロードの金の衣に変わっていた。黒い目はまっすぐ俺を見つめている。

 

 ザゴールだ。

 

 

 

魔法使いの最期 --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点10/10

 

 『この戦闘においては君の持てる限りの力と抜け目のなさが要求されるだろう』

 

 まったくその通りだ。どうする?ここの選択肢は3つ!

 

1)『剣をしっかり握って迫っていくか?』

2)『使えそうな武器を求めてザックの中を探るか?』

3)『他の攻撃もしくは防御方法を求めて室内を見回すか?』

 

 (1)は無理だと思う。大魔法使いザゴールは魔法で姿を消したかと思うと、ひゅん!とまた違う場所に現れる。接近して剣で切りかかるのは厄介だ。(2)は・・・

 

【俺の今まで集めたアイテム】

 99のカギ サイクロプスの目 木槌 短い木の棒5本 111のカギ Y字型の木切れ 66のカギ 古い耳飾 ひとビンの液体 「ザゴールの迷路」が書かれた羊皮紙 111のカギ

 

 ・・・武器になりそうなの持ってないじゃん(泣)。木槌と木の棒くらいだけど、奴はヴァンパイアってカンジじゃない。

 ならば(3)だ。そうさ俺は「抜け目のなさ」で火吹山の最深部まで辿り着いた。今度も俺の戦い方をするだけだ。部屋の中をきょろきょろと見回す。

 

 運試しは・・・吉!

 

 さっきまでザゴールが使っていた一組のカードに俺の目が留まる。ある村人の話していた噂が思い出される。「魔法使いの魔法の力は一組のカードから得ている・・・」

 俺の視線を見て取った魔法使いは、血相変えてだっとテーブルに駆け寄る。その焦りぶりで俺は確信を得た。そして俺の方が、位置的にカードをつかむのが一歩速かった。

 

 「それに触るな!」魔法使いが絶叫するが、俺はカンテラで一枚ずつ燃やす。

 「許さんぞ!」 1まーい、2まーい、3まーい。4まーい・・・

 「やめてくれええええ!」 5まーい、6まーい、7まーい、8まーい・・・

 「たたた宝なら半分くれてやるううう!」 9まーい、10まーい、11まーい、12まーい・・・

 

( ̄▽ ̄) 

 

 とうとう最後のカードまで燃やし尽くした時、魔法使いザゴールの魔力と威厳は完全に失われ、打ちひしがれた中年男性になっていた。そして彼は「わしの本!」と叫んで奥の扉へ逃げようとする。「おおっとどこへ行くんだ?」俺は剣を抜いて駆け寄る。

 逃がさへんでぇ、ザゴール! そしてお宝は全部ワイのもんやぁ!

 

【魔法使い 技術点7 体力点12

1R 攻撃力(魔法使い/14)(ブリッツ/20) 魔法使い/体力点-2

2R 攻撃力(魔法使い/11)(ブリッツ/16) 魔法使い/体力点-2

3R 攻撃力(魔法使い/12)(ブリッツ/16) 魔法使い/体力点-2

4R 攻撃力(魔法使い/17)(ブリッツ/17) Draw

 俺の攻撃をかわすザゴール。そしてまた奥の扉に行こうとする。ちいっ逃さん!

5R 攻撃力(魔法使い/15)(ブリッツ/23) 魔法使い/体力点-2

6R 攻撃力(魔法使い/16)(ブリッツ/18) 魔法使い/体力点-2

 いよいよフィナーレだ。あばよ大魔法使い!

7R 攻撃力(魔法使い/13)(ブリッツ/20) 魔法使い/体力点-2 ←Kill!

 

 火吹山に君臨した大魔法使いは、断末魔の悲鳴を上げて、俺の剣で切り伏せられた。ザゴールを倒した!

 さあ、最後の総仕上げと行こうじゃないの。。* + 。・゚・。・ヽ(*´∀`)

 

 

 

宝箱の3つの錠前 --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点14/16 運点10/10

 

 魔法使いザゴールが逃れようとした奥の扉に俺は近づく。錠前が2つあり、今まで集めた番号のカギ2本で回る!

 そこは小さなほの暗い部屋で、壁には豪華なカーテンがかかっている。だけど俺の視線は、もう、テーブルに置かれたでっっっっっっかい宝箱しか見えないぜえっっっっっっ!

 

 スタタタタタッ(((((((((((_´Д`)

 

 おっと!まあ待て、落ち着け。箱には3つの錠前がかかっている。

 

 『旅の間にさまざまなカギに出会い、そのうち何本かは集めたはずだ。箱の錠前を開けるのに3本まで試みることが許される』

 

 やっぱなあ。この番号のカギは宝箱を開けるカギだったんだ。3つの数字を足したパラグラフに行けってさ。

 俺が集めたのは99」「111」「66」「1114本。このうちの3本があっていれば正解というわけだ。

 はやる心を抑えつつ、まず1回目のチャレンジ。99+111+66276

 ぴゅー! 強酸性の液が飛び出す。素早くよけたが、その空気は俺の気管を咳き込ませる。ゴホゲホッ。体力点−2だ。どうやら3本のうち2本までは合っていたらしい。でもどのカギが合っていたのかはわからない。

 んー、じゃあ、111+66+111288

 やっぱり同じぴゅー! また体力点-2。けほっけほっ!でも3本のうち2本は合っていた。

 さあ考えろブリッツ。「99」「111」「66」で2本正解、「111」「66」「111」でも2本正解。

 と、いうことは・・・

 

 これだ! 99+111+111321

  

 3本ともカチャリと音を立てて錠前が回る。このときの音を俺は生涯忘れないだろう。

 宝箱の蓋が浮き上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

400!そして次の冒険への幕間 --The Warlock of Firetop Mountain-- 

 

【技術点11/11 体力点10/16 運点10/10

 

 宝箱の中身は、金貨が約1,000枚、ダイヤモンドやルビー、真珠などの宝石、数々の宝飾品・・・。総計資産はざっと金貨数千枚くらいか。

 ようもこんなに溜め込んだもんだぜ。全部、俺が使っちゃるけんのお!

 あはははははははははははははっ!(゜∀゜)

 

 高笑いをひとしきり終えた俺は、宝箱が2重底になっていたのを見つける。下に隠されていたのは魔法使いの呪文書だ。なるほどザゴールめ、最後の戦いで奥に逃げようとしていたのは、こいつで魔力を充填しようとしていたんだな。

 俺はぱらぱらと呪文書をめくるが、所詮戦士なので、トレーニングをしないとこれらの魔法の呪文は使えそうにない。・・・ん、まてよ、これは使えそうだ。この重たい宝箱をずるずる引きずって戻るのもメンドクサイし、いっちょ使ってみるか!

 俺は<瞬間移動>の呪文を唱え、一気に財宝ごと火吹山の麓の村まで戻ってきた。ザゴールの弱点について、いろいろ役に立つ手がかりを与えてくれた村人達だ。金貨50枚くらいはおすそ分けしてやろう。

 

 ・・・ ・・・ ・・・ !!!

 

 ところがテレポートで戻ってきたら、村は血みどろの惨状だった。100体くらいの怪物たちが焼き討ちをしていて、辛うじて生き残った善良な村人達が広場に駆り集められている!村は邪悪な軍勢が取り囲み、もう処刑3分前といった状況だ。

 そんなとこに鴨がネギしょったように、俺が現れた。トゲだらけの立派な鎧に身を包んだ隊長クラスの男が「やあ戻ってきたか、君ならきっと成功すると思っていたよ!」とニヤリニヤリ笑いながら近づいてきた。

 そうだこいつは・・・俺に・・・

 「魔法使いの宝は錠前の3つついた・・・」「当てはまるカギはダンジョンの様々な怪物が・・・」「魔法使いは大変な魔法の使い手だ・・・」「魔法の力は一組のカードから得ている・・・」などと、率先して魔法使いの情報をいろいろ教えてくれた親切な奴だったはずだ。

 ただの農民が、何でそんなとこまで知っているのか不思議だったけど、そうか、そういうことか・・・いちばん効率的な方法だよな、それは。

 村長は怯えながら俺に助けを求める。あいつは、最初はよく知らんよそ者だった。だが、あっという間に村人と打ち解け、いつの間に「前からいるような奴」になっていたと・・・そうか、それも何らかの魔法だな。

 邪悪な指揮官は言う。これは取引だ、と。

 

 (1)宝箱にある財宝を全てよこせ、そうしたら村人とお前を解放してやる。

 (2)もしイヤなら、ここで村人とお前を全員ミナゴロシ。結局俺は財宝を手に入れる。

 

 選択の余地ないじゃん(泣) 押し黙っていると・・・

 

指揮官「頼むよブリッツ君、我々も、功労者を殺したくないのだ。」

 

 と、今度はTEEN TITANSのスレイドのような慇懃無礼な口調で語りかけてきた。くやしいいぜええええ!だがこのとき、はっと俺は気づく。

 そうか、このタイプの人間は、自分の策謀の華麗さに酔って詰めを見誤る奴だ。たぶん俺らの命は逃してくれるはずだ。(2)を選び、俺は泣く泣く宝箱の中身をぶちまけて渡した。悦に入って奴は哄笑する。

 

 「ふ、ふは、ふはははははっ!この資金さえあれば強力な軍勢が作れるぞ!アランシアの半分は俺の領土だ!さあ、帰るぞ。我らのぎざ岩山に!」

 

 指揮官がそう言うと、いろんな怪物が混成した軍勢は、よく訓練されているらしく整然と村から引き上げていった。指揮官は最後にこんな捨てゼリフを投げやがった。

 

 「俺の名はバルサス・ダイア。ここから南、サラモニスのさらに南の、ぎざ岩山の要塞に居を構えている。ブリッツ、俺の臣下になりたければいつでも来い、歓迎するぞ!」

 

 土埃を上げつつ軍勢は去っていった。あーあ(;´Д`)

 虚無感でその場に座り込む俺。オロオロと村長が話しかける。

 

村長「すまんのう、わしらのために・・・せっかく集めた火吹山の財宝を・・・」

ブリッツ「なに、奴は目先の宝に目がくらんで、こいつは盗っていかなかった。」

 

 俺はザックから1冊の本を取り出す。そう、バルサス・ダイアとかいう野郎は、俺の読みどおり詰めを誤った。俺が懐に持っていたザゴールの呪文書は取り上げなかったのだ。

 「宝箱の財宝」って、奴は要求したもんね。だから俺もザックの中身はあげなかっただけさ。

 (ノ´∀`*)アタマイイ?

 だけど今は、まずこいつを読める「善良な」魔法使いを見つけねえとな。そしてこの本に書いてある魔法をたっくさん覚えて、自分の力を蓄えるんだ。

 

 あの気取ったバルサス・ダイアに、俺をハメやがったことを、後悔させてやるぜ!!!

 

【『バルサスの要塞』へ続く】