どちらがホームチームなのか、という印象があった。グランパスには運動量も、積極性も足りない。厳しい言い方だが、それが勝ち点「2」を失う原因だった。
約1カ月ぶりの公式戦で、練習試合とは違うゲーム勘の欠如という理由は考えられる。どれだけ体調を整えても、戦術練習を積み上げても、真剣勝負の中での選手の距離感など、やってみなければ分からない部分は多いからだ。FCソウルはリーグ戦もこなして、チームとしてのコンディションづくりができている。しかし、それは試合前から分かっていたこと。もっと戦う姿勢を見せてくれることを、サポーターも期待していたはずだ。
その中で光ったのはやはり、永井のゴール。流れからの得点ではなく、相手DFのトラップミスにも助けられたが、奪った瞬間にドリブル、アウトサイドでのシュートといったゴールへのイメージができていたのではないだろうか。永井がボールを持ったら、何かしてくれるんじゃないか。そんな期待を抱かせる働きで、試合に出続ければある程度のゴールも挙げるという予感もある。
FCソウルはさすがにKリーグの王者。よく鍛えられたチームだと感じた。ダムヤノビッチ、モリーナの2トップへの対応に闘莉王、増川も手こずっていた。グランパスがグループリーグを突破するためには、アウェーでの再戦で勝たなければならない。相当厳しい試合になる。ただ、試合勘はこの日である程度戻るだろうし、その前にホームでのアルアイン戦もある。戦う姿勢の部分からしっかり立て直して、臨んでほしい。
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