「子どもって 後ろすがたが 可愛いよなー」
というセリフを、『1974』の宮原将護のセリフにどーうしても書きたくて、 だけど、どうしてもハマるシーンがなくて、泣く泣くあきらめたシオダです。 そんな言ってもしゃーないこといきなり告白してすみませんが、この場合の 「子ども」とは『1974』にて、ハロプロエッグの工藤遥さんが演じてくれる 「フジコ」のことを指した台詞でした。だけど、念のため(念のためですよ) ことわっておくと、工藤遥さんが可愛いのは、もちろん 後ろすがただけでは ありません
「どぅー」こと工藤遥ちゃんは、いちど逢ったら忘れられない子。女優さん。
屈託のない明るい笑顔。ベビーフェイスからパンチの効いたハスキーボイス。 しっかり「自分」を持ってるまっすぐな瞳。大人よりも肝がすわってる根性。 どきどきするとぱぁっ、とほっぺが赤くなっちゃう子供らしい可愛い素直さ。 すぱーんと竹を割ったようなさばさば感。なんかもーぜんぶ天晴(あっぱれ) で演出しているはずの時間にふと「この子には今この瞬間、この世界はどう 見えてるんだろう?」とか「どうしてこんな子ができたのだろう?」なんて、 演出と全然関係ない(すみません)夢想に耽ってしまったこともありました
そんな「どぅー」はなんのためらいもなく、自然に『境界線』を越えてゆく
境界線とは、ぼくが、いやぼくら演劇人が、常に意識している深い川のこと。 「板(舞台)の上」とそれ以外。「表方(おもてかた=役者)」と「裏方」。 映像で言えば、カメラの裏側(ぼくの居場所)とカメラ前(役者の居場所)。 カメラに映っちゃいけないタルキ(木材)やカポック(発泡スチロール)は 全てカメラ前を彩るために存在し、劇場の照明も音響も「板の上」の世界を 実現するために存在する。優秀な舞台監督は、舞台袖(そで)と舞台上とで 同時にハプニングが生じた時は、当然のように「板の上」の処置を優先する。
板の上は、特別な場所。
だから、表現の直接の担い手である役者(特別さを理解している誠実な役者) は、そこへ上る時には少なからずどこか厳粛で神聖なきもち、まぁすなわち 「さぁ、演るぞ」というきもちになって、その、現実とは異なる虚構の世界 への境界線に臨むのだろうし、うちら裏方はその息を呑む境界(つまり結界) をつくりだすことに使命感と至福を感じるのだとおもう。
だけど、ごく稀に「あちら側」と「こちら側」を地続きのように行き来する 特別な人間が現れる。『どぅー』の「板の上」へ向かう軽やかなうしろ姿を 視て、そうおもった
「あちら側」の世界は、他人(塩)が書いたセリフも細かい立ち位置もあり、 どぅーは、それをしっかりと(自主稽古してきて)守って、等身大の工藤遥 とはちがう人間に変身しているにもかかわらず、同時に、まさしく「どぅー」 そのものであるという、うまく言い表せない信じられない姿を魅せてくれた
稽古中、塩田が突発的にシーンを追加したくなって、いわゆる口立ての演出 をつけた時、言われたセリフを繰り返しながら、それを「藤子(フジコ)= どぅーの役」として感じ、ドキドキして「うくくくっ」と笑ってしまいつつ、 きっちり演じ続ける姿は「どぅー」であり同時にまったく「フジコ」だった
『演技の新鮮さは生まれ持った星』
ナミチョウが『1974』特設ブログに、そうロックンロール替え歌を書いた。 オレは完ぺきに同感だった。こんな子が座組にいる。あたりまえのように 前向きにまっすぐいる。その「有り 難さ」に感謝せずにはいられなかった
そんなわけで、稽古はじめに序盤しか(恥)脚本がなかった『1974』にて、 この子がいなければ交わるはずのない二つの世界 「光」と「影」の世界を 自由に行き来して、物語の架け橋となる、特別な「はみでてる」女の子を、 どぅー本人の魅力から「もらって」「もらって」幸せに宛書き(あてがき) させていただきました
大人の麦茶 十八杯め公演『1974』の工藤 遥
ボーダー(境界線)を超えて迫る姿、早くお披露目(おひろめ)したいっす どうぞ、おもいっきりたのしみに待っていてください!!
『1974』稽古の日日は、ほぼ毎日の勢いでフレッシュに更新をしてくれる 「どぅー」や「のうち」の期間限定ブログ日記がたのしみでならなかった。
『なんだか、時間が過ぎていくのが早く感じます☆☆ こんなこと考えるから寂しくなっちゃうんですけど・・・・ マイナスに考えず、プラスに考えながら、 稽古していきたいと思います!!!!!!!!!!!!!!!!』
押忍!不肖塩だも 工藤 - フジコ - 遥 にならって
マイナスに考えず、プラスに考えながら、 来る『1974』公演を待ちたいとおもいます!
本日の添付。 二枚めの写真は斉藤佑介さんとのツーショット。「どぅー」いわく 『休憩中はいつも、私の相手をしてくれる、優しい存在の方です☆☆☆ 今回、ユースケさんがどんな役をやるか、よーチェックです!!!!!』
長いインターバルを超えて再開するであろうブログも楽しみに精進します!
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Date: 2011/04/05(TUE)
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