韓国人の41%「韓国は単一民族国家」
「多文化社会に移行中」との意識強まる
「韓国は単一の民族を維持するのが望ましいと思いますか」
韓国国民にこのような質問をした結果、「そう思う」という答えは半分にもならなかった。むしろ「そう思わない」または「どちらかというとそう思う」という答えを合わせ、過半数を占めた。2008年9月から10月にかけて、韓国ギャラップが韓国国内の男女1101人(満19歳以上)を対象に実施したアンケート調査の結果だ。
韓国学中央研究院のソ・ホチョル教授ら8人は、この調査結果を基に『韓国の多文化状況と社会統合』(韓国学中央研究院)を出版した。
1990年代、移住労働や国際結婚などにより外国人が大挙して韓国に流入した結果、韓国は単一民族国家から多文化(国際化)社会へと急速に変わってきている。韓国国民の意識も「ハイブリッド・コリア」を受け入れる傾向が強まった。
最も注目される点は「単一民族意識」の弱まりだ。「韓国は単一民族国家だといえる」という設問に対し、「そう思う」という答えは41.2%で、半分に満たなかった。「どちらかというとそう思う」(32.7%)や「そう思わない」(26%)という消極的な答えの方が多かった。また「この先韓国は比較的単一な民族を維持するのが望ましい」という設問に対しても、「そう思う」は44.2%にとどまった。一方で「どちらかというとそう思う」(35.1%)や「そう思わない」(20.5%)という意見は、合計すると半分を超えた。
韓国国内で社会的偏見を持って見られがちな集団に関する比較調査でも、外国人は中間の位置にとどまった。社会的距離感を最も大きく感じる集団の順序は、大きな方から、麻薬常習服用者、前科者、同性愛者、外国人、宗教が違う人、障害者の順だった。
しかし、外国人の肌の色に対する偏見は依然として大きいことが分かった。国籍を問わず、黒人に対する距離感は白人に対するよりもはるかに大きいという調査結果が出た。研究陣は、アンケートの中で意図的に国籍や肌の色を交差させ、▲米国の黒人▲ロシアの白人▲アフリカの黒人▲中東の人-という四つのカテゴリーを設けた結果、回答者が示した距離感は、大きな方から、アフリカの黒人、米国の黒人、中東の人、ロシアの白人の順だった。
全炳根(チョン・ビョングン)記者