2011年2月20日 21時27分 更新:2月21日 1時11分
【マナマ鵜塚健、カイロ和田浩明】中東・北アフリカ諸国に広がった民主化要求で、リビアでは20日も最高指導者カダフィ大佐の退陣を求めるデモが続いた。中東の衛星テレビ・アルジャジーラによると、リビアの北東部ベンガジで15日以降、当局の弾圧などにより200人が死亡、同じ東部のデルナでも50人が死亡した。また、首都トリポリの東約200キロのミスラタで治安部隊とデモ隊が新たに衝突したという。
ロイター通信などによると、ベンガジで19日、犠牲者の葬儀に治安部隊が発砲した際は、15人が死亡した。弾圧には機関銃なども使用されたが、デモ隊は20日朝、市中心部に再集結している模様だ。
一方、イランの改革派のウェブサイトは、首都テヘラン中心部で20日、反体制デモが行われ、参加者は「神は偉大なり」などと叫んで行進し、治安当局の銃撃で1人が死亡したと伝えた。ロイター通信によると、ラフサンジャニ最高評議会議長の娘がデモに参加したとして逮捕された。
サウジアラビアの東部アワミーヤでは17日、司法手続きなしで拘束されているイスラム教シーア派関係者の釈放を求め、同派住民が小規模な集会を開いていたことが分かった。同国では集会は厳しく規制されている。隣国オマーンでも18日、約300人の反政府デモがあったと伝えられた。
ハマド国王の対話呼び掛けを野党側が拒否したバーレーンでは19日夜、一転してサルマン皇太子と野党の対話が始まったが、20日も数千人のデモ隊が首都マナマの真珠広場を占拠し、事態収束の見通しは立っていない。