2011年2月18日 10時22分
京都地検は17日、覚せい剤取締法違反罪で公判中(京都地裁)の被告側から開示請求された捜査資料がなくなっていたと発表した。防犯ビデオの映像を記録したCD1枚で、立証に影響はないとしている。一方、地検は被告や弁護人の詳細を明らかにしておらず、否認している被告側の反論への影響は不明。
地検によると、捜査を担当した30代の男性検察官が昨年10月、京都府警山科署からCDを借りたが、その後、弁護人が開示請求した際には所在が分からなくなっていた。検察官は「借りて間もなく返却した」と話し、同署は返却は確認できていないとしている。
法務省の規定では、このCDは押収手続きを取った証拠品ではないため、貸借を記録する必要はないという。
地検は17日、弁護人に謝罪。杉山治樹次席検事は「適正な管理に努めたい」としている。【古屋敷尚子】