フロリダ州知事:高速鉄道を拒否…整備計画中止の公算大

2011年2月17日 12時23分 更新:2月17日 14時22分

 【ワシントン斉藤信宏】米フロリダ州のスコット知事(共和党)は16日、声明を発表し、オバマ政権が同州で計画する高速鉄道整備に関連する連邦予算の補助金受け取りを拒否する方針を表明した。同州の高速鉄道整備では、日本政府がJR東海などと日本の新幹線技術の採用を働きかけてきたが、スコット知事の拒否表明で、計画自体が中止される公算が大きくなってきた。

 オバマ政権は景気対策として全米13地域で高速鉄道を整備する計画を打ち出している。だが、スコット知事は「建設費がかかりすぎ、利用客の見積もりも楽観的」と指摘した。

 スコット知事は昨年11月の知事選で、「小さな政府」を目指す草の根保守運動「ティーパーティー」(茶会運動)の支持を受けて当選。公共投資を重視するオバマ政権の方針には否定的で、オバマ大統領が14日に発表した予算教書についても「歳出削減が不十分」と批判していた。

 日本側は、前原誠司外相が1月、同州でスコット知事と会談し、国際協力銀行による融資の可能性を伝えるなどトップセールスを展開したばかりだった。

 一方、JR東日本などが受注を目指すカリフォルニア州の高速鉄道については、ブラウン州知事(民主党)が建設を支持する方針を表明しており、建設準備が進んでいる。

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