バーレーン:デモ排除、広場で催涙弾…2人死亡

2011年2月17日 12時15分 更新:2月17日 13時4分

 【カイロ伊藤智永】イスラム教シーア派住民によるデモが続いているペルシャ湾岸のバーレーンで17日未明(日本時間同日午前)、治安当局側がデモ隊の占拠する首都マナマの「真珠広場」に突入、催涙ガス弾を発射するなどし、デモ隊を強制排除した。AFP通信は反体制派の話として、2人が死亡、少なくとも50人が負傷したと伝えた。反体制派の反発は必至で、バーレーン情勢は緊迫の度を高めている。

 真珠広場には15日夜以降、民主化と改革を求めるデモ隊約2000人が泊まり込んでいた。現地からの報道によると、治安部隊数百人は、催涙ガス弾やゴム弾、警棒などを使って、排除に乗り出した。衛星テレビ・アルジャジーラの取材に応じた地元紙編集者の話などによると、排除は午前3時ごろ開始。当時広場では子供や女性も含めたデモ隊の多くが寝ており、突然の治安当局の強硬策で混乱に陥ったという。

 バーレーンでは、少数派のイスラム教スンニ派の王族が権力を掌握し、議会最大会派の穏健シーア派「イスラム国民統合協会」はそれに反発して議会をボイコット。シーア派住民はチュニジアとエジプトの政変を受け、デモを本格化させている。

 ◇リビア、緊迫増す

 一方、最高指導者カダフィ大佐の独裁が約41年間続くリビアでは第2の都市、東部ベンガジで15日起きた反体制デモが16日夜も続いた模様だ。簡易ブログ「ツイッター」の未確認情報によると、市民らは、カダフィ氏の写真を燃やしたり、治安機関施設に放火したりし、抗議したという。反体制派はインターネットの交流サイト「フェースブック」を通じて、17日にさらに大規模な集会開催を呼び掛けている。

top
文字サイズ変更
このエントリーをはてなブックマークに追加
Check
この記事を印刷

PR情報

スポンサーサイト検索

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド