福島原発:汚染水放出、米国には事前に通報

韓国政府の抗議に「きょう説明」

 放射能漏れが続く福島第1原子力発電所で、構内にたまっている放射能汚染水1万トン以上を海に放出する作業が始まったが、日本政府がこの事実を最も近い国である韓国には事前に通報せず、米国とは事前に協議していたことを、日本のTBSテレビが5日に報じた。同局によると、日本政府は汚染水の放出について事前に米国と協議し、米国側は「(低濃度の)汚染水を処理する方法がなければ、ためておくよりも海に放出する方が現実的」として日本政府の案に同意したという。

 枝野幸男官房長官は同日「(放出地点が)太平洋沿岸のため、通報すべき国はない」と述べた。原発事故によって、韓国でも放射性物質が検出されるなどの影響が出ているにもかかわらず、日本政府は韓国のことを全く考慮していなかったわけだ。松本剛明外相は同日の記者会見で「低濃度の放射能汚染水の放出について、国際原子力機関(IAEA)に通報し、外交団ブリーフィングを通じて各国に通報した」と述べた。だが、韓国大使館側は「4日午後4時に各国の外交官に対しブリーフィングを実施した際、汚染水の放出について検討するとだけ発表していた。事前に韓国への通報はなかった」と反発した。

 韓国政府はこの日、事前に通報がなかったことに対し抗議すると、日本の外務省は、6日午前11時から在日本韓国大使館の関係者に対し、汚染水放出に関する状況について説明する方針を示した。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員

【ニュース特集】福島原発

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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