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【プロ野球】

マー君 対外試合全て自責0 最後まで完璧な内容で開幕へ

2011年4月6日 紙面から

 楽天・田中がオリックスとの練習試合に2番手で登板し、毎回の5三振を奪うなど5イニングを3安打無失点に抑えた。これでオープン戦を含む対外試合は通算27イニング(5試合)で自責はゼロ。最高の締めくくりで開幕を迎えることになった。

 本番前の最後の調整登板もそつなくこなした。打たれた安打はいずれも右中間を破られる二塁打だったが、いずれのピンチもしのぎ、最速は148キロをマーク。「真っすぐが(指に)かかってしまい、あまり良くはなかった。でも、打たれるよりはゼロに抑えた方がいい」と語った。

 3月11日に大震災が発生してからチームは遠征生活を強いられたが、万全の準備を整えることができた。被災した人々に少しでも勇気と希望を与えたいという気持ちも後押しとなった。チームは練習日程などの都合で3月11日以降、一度も本拠地・仙台に戻ることができなかったものの、7日にいよいよ、ナイン全員で一時帰郷する。数班に分かれて避難所を慰問する予定だ。

 田中の初戦は15日に甲子園で行われるオリックスとのホーム開幕戦となる見通し。本拠地・仙台から遠く離れた場所での開催でどれだけのファンが集まってくれるかは開けてみなければ分からないが、「たくさんの方々に試合を見ていただきたい。見てもらうことで僕らも頑張れるし、そのエネルギーを自分の力に変えて、逆に力を上げられればと思う」と語った。

 29日にKスタ宮城で行われる本拠地開幕戦でも田中の先発が濃厚。「今年は特別な意味を持つ1年になる。みんなで同じ方向を向いて一つになり、勝ちを重ねていきたい」。日々の生活に苦しむ東北のファンも、田中の勝利の雄たけびを強く待ち望んでいる。 (鶴田真也)

 

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