政治【放射能汚染】魚介類は野菜と同一に 暫定基準値で政府方針2011.4.6 00:24

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【放射能汚染】
魚介類は野菜と同一に 暫定基準値で政府方針

2011.4.6 00:24
福島県漁業協同組合連合会の緊急会議で、東電の汚染水放出問題に頭を抱える漁業関係者=5日午後、福島県いわき市

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福島県漁業協同組合連合会の緊急会議で、東電の汚染水放出問題に頭を抱える漁業関係者=5日午後、福島県いわき市

 政府は5日、東京電力福島第1原発の事故で海水に高濃度の放射性物質(放射能)が流出していることを受け、これまで基準がなかった魚介類の放射性ヨウ素131の基準値について、当面の間は野菜類と同一の1キロ当たり2千ベクレルを適用することを決めた。枝野幸男官房長官が同日の記者会見で明らかにした。政府はこの基準値を超えた魚介類を食用としないよう各都道府県に通知した。

 福島県境の茨城県北茨城市の近海で1日に採取したコウナゴ(イカナゴの稚魚)からは、4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出されている。4日に採取されたコウナゴからは1キロ当たり526ベクレルの放射性セシウムが検出された。セシウムについてはすでに、500ベクレルという暫定基準値が設定されており、魚介類がこの基準値を超えたのは初めて。

 県漁協は5日、県全域でのコウナゴ漁を自粛すると発表した。

 枝野氏は、地元漁協がコウナゴ漁を自粛したことや、検出されたのが1体だったことなどを理由に、茨城県で水揚げされたコウナゴの出荷制限措置は見送ったと説明した。

 ただ、今後魚介類に出荷制限をかける場合に備え、「水揚げ港と漁場を把握できるよう農水省に求めた。広範なモニタリングなどによってどの地域の漁場が安全かをしっかり把握しなければならない」と述べた。

 その上で「暫定基準値を超えるものがあれば絶対に流通に乗せない対応を、産地表示のあり方も含めて、漁業関係者と検討、相談したい」と述べた。第1原発周辺の海洋汚染状況を記した地図の作成については「まずはそういう能力があるかだ。対流などのデータを政府や国内の関係機関が把握しているか調査したい」と答えた。

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福島県漁業協同組合連合会の緊急会議で、東電の汚染水放出問題に頭を抱える漁業関係者=5日午後、福島県いわき市

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