［事件］【放射能漏れ】「被曝に効果」宣伝　震災に便乗、１千人超に薬無許可販売の男女逮捕（2011.4.5 12:20）

　福島原発の放射能漏れ事故に便乗し、体内被曝に効果があるとして飲み薬を無許可販売したなどとして、警視庁生活環境課は５日、薬事法違反の疑いで、輸入販売サイトを運営する自営業、梅若文孝（５０）と従業員、千葉なつみ（２９）の両容疑者＝いずれも神戸市灘区宮山町＝を逮捕した。

　同課の調べに、２人は東日本大震災後、首都圏を中心に１千人以上に計２４００万円相当を売ったと説明。梅若容疑者は「原発事故で被曝対策として売れると思った。毒素を取り除く物だ」と供述している。

　同課によると、２人が販売したのは、有害物質の吸着作用などがあるとされる鉱物「ゼオライト」を含むとみられる飲み薬。「プレミアムゼオライト」の商品名で３０ミリリットルの瓶を１本７千円で売っており、成分の分析などを進めている。

　逮捕容疑は平成２３年２月から翌月、茨城県守谷市の主婦（４８）ら３人に計１０本を計４万７５００円で売ったほか、販売目的で４７本を貯蔵したとしている。

　梅若容疑者は２０年から同商品を取り扱っていたが、震災直後に「体に侵入した放射性物質も吸着して排泄する」と宣伝内容を“模様替え”していた。