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汚染水のルートほぼ特定 止水工事で流出量やや減少

2011年4月6日1時1分

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図:砕石層と管路の断面図拡大砕石層と管路の断面図

 東京電力の福島第一原発2号機で、原子炉内の水とみられる高濃度の放射能汚染水が海に流れ出ている問題で、東京電力は5日、流出ルートをほぼ特定したと発表した。流出を止める工事を実施し、効果を調べている。

 海への流出が見つかったのは、2号機の冷却水を取り入れる取水口近くの作業用の穴(ピット)付近。コンクリートの破損部分から流れ出ていた。

 東電がピットの下の砂利(砕石層)に色のついた水を流したところ、色水が汚染水とともに流れ出てきたという。

 砕石層は、タービン建屋とピットを結ぶ管の下に敷き詰められている。原子炉内からの汚染水はこの管に流れ込み、管のひび割れから砕石層に漏れ、ピットの下の方まで伝ってきた可能性があるという。

 東電は5日午後、ピットの下に、砕石層をガラス状に固める薬剤を入れる止水工事をした。工事の後、海へ流れ出る水量はやや減ったという。東電は流出が止まるまで、さらに薬剤注入を続けるという。

 一方、4日夜に始まった、集中廃棄物処理施設や5、6号機の地下水をためる升からの比較的濃度の低い放射能汚染水の放出は、5日も続いた。東電は計1万1500トンの放出を予定しており、5日夜までに約5900トンを放出した。

 これに伴って、同原発の沖合15キロでの観測地点を3カ所から6カ所に増やすなどして、海水汚染の拡散状況を把握するという。

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