震災で捜査できず61人釈放
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震災で捜査できず61人釈放

3月31日 5時16分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

大震災の影響で、裏付け捜査が十分にできないなどとして、福島県と宮城県にある検察庁が窃盗などの疑いで逮捕された容疑者や被告、合わせて61人を処分保留のまま釈放する異例の措置を取っていたことが分かりました。検察庁は「釈放にあたっては治安への影響がないよう配慮した」としています。

福島地方検察庁によりますと、福島第一原発の事故で、県内の一部が避難指示と屋内退避の対象となっているほか、広い範囲で震災の被害が出ていることから、窃盗などの疑いで逮捕されていた容疑者合わせて31人を今月16日までに処分保留のまま釈放する異例の措置を取ったということです。また、仙台地方検察庁でも、震災で警察の留置施設が被害を受けたことなどから、窃盗や詐欺の疑いで逮捕された容疑者や被告、合わせて30人を釈放したということです。これについて検察庁は、「被害者などから事情を聞くなど、容疑を裏付けるための捜査が十分にできず、身柄のこう留施設が被害を受けたことから、治安への影響がないよう配慮したうえで釈放した。補充捜査が必要な場合にはできるだけ早く行う」としています。一方、盛岡地方検察庁は、被害を受けた沿岸部の施設でこう留していた容疑者などを内陸部の警察に移すなどして対応し、釈放する措置は取っていないということです。