福島第1原発事故に便乗し、天然鉱物である「ゼオライト」を体内被ばくに効く医薬品として販売したとして警視庁生活環境課は5日、いずれも神戸市灘区宮山町1の健康食品販売業、梅若文孝容疑者(50)と従業員の千葉なつみ容疑者(29)を薬事法違反(医薬品の無許可販売など)容疑で逮捕した。東日本大震災が起きた3月11日以降、東京や福島などの1000人以上にネット販売し総額2400万円を売り上げたとみられる。
逮捕容疑は3月25日、茨城県守谷市の主婦(48)に「プレミアムゼオライト」という商品3本(計90ミリリットル)を1万5000円で販売したなどとしている。
梅若容疑者らは08年以降、米国から輸入したゼオライトを「Design for Life」などの社名で販売。震災後にネットで「体内の放射性物質を吸着し排せつする」と宣伝し始めたが、生活環境課は「医学的、科学的根拠は確認されていない」としている。【村上尊一】
毎日新聞 2011年4月5日 12時57分