福島原発:無策の韓国政府、抗議の是非も決定できず

放射能汚染水海に放出、隣国・韓国に一切通報なし

 日本政府は4日、放射能汚染水を海に放出すると発表する過程で、隣国の韓国政府と事前協議どころか、一言の通報も行わなかった。法的基準値の100倍を超える濃度の放射性物質を含む汚染水が海に投棄されるにもかかわらず、韓国政府は報道を通じ事実関係を把握した。正確な情報がないため、抗議を行うか否かや対応策などを速やかに決定できなかった。

 韓国外交通商部(省に相当)のイム・サンボム軍縮非拡散課長は同日、「日本の外務省からは事前に話がなかった。メディアの報道だけで対応を決定することはできないため、今後専門家の意見を聴取したい」と述べた。日本政府が何らかの決定を下すと、約1日後に国際原子力機関(IAEA)がその内容を技術的に評価、説明することになるが、韓国政府はそれを見極めた上で立場を決定する見通しだ。教育科学技術部のペク・ミン原子力安全課長は「事前の協議申し入れはなく、どんな正確の問題なのかを把握しなければならない」と説明した。

 こうした事情だけに、韓国政府内部では、日本側に抗議すべきか、別段の措置を講じるべきかなどについて意見が分かれた。外交通商部のキム・ボンヒョン多者外交調整官は「汚染物質を協議なしに海に廃棄するというならば、当然抗議しなければならないのではないか。国際社会の規範に反する部分がないか、日本の決定を科学的に検討したい」と述べた。

金真明(キム・ジンミョン)記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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