電子書籍出版レーベル「わけあり堂」(http://wakeari-book.jp/)が日刊でリポート「栄村の状況」(電子版、1部100円)を出している。3月12日に信越地方で地震が発生し、長野県栄村で震度6強を記録したことを受け、同村在住の松尾真・京都精華大教授(環境社会学)が連日、「もう一つの震災」の状況を伝えている。
栄村は新潟との県境にある人口約2300人の村。今回の地震では、家屋が倒壊したり、道路が陥没したりした。日本有数の豪雪地帯で、一部の村民は寒さに震えながら避難生活を送っているという。
松尾教授は以前から村おこしにかかわってきた。「栄村の状況」では、被災者が直面するさまざまな問題、行政機関の取り組みなどを、地元をよく知る学者ならではの視点から記述。復興のために売り上げは全額、同村に寄付している。【鈴木英生】
毎日新聞 2011年4月4日 東京夕刊