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1000億円突破 巨額「義援金」疑惑の行方

【政治・経済】

2011年4月4日 掲載

まだ被災者に一銭も渡っていない

「着の身着のままで家を飛び出した人がほとんどなので、少しでも手元にお金が欲しいという声が届いている」――宮城県の村井嘉浩知事は3日、NHKの討論番組でこう訴えた。3月11日の地震発生以来、日本赤十字と中央共同募金会に義援金が集まりながら、いまだに一円も配られていないことに対する不満である。
 これまでの集計で赤十字に980億円、募金会に174億円と計1154億円の募金が寄せられている。未曽有の広域災害だけに募金の集まりは早く、赤十字の場合は12日間で401億円に達した。15日間で164億円を集めた阪神大震災に比べて1日あたり3倍のペースだ。
 だが被災地にカネは渡っていない。その背景にあるのが「義援金配分委員会」だ。これは各自治体の被災地代表や有識者が集まってどこにいくら配るかを話し合う組織。ところが青森から千葉までと被災地が広いため、委員会の設置にこぎつけていないのだ。片山善博総務相は3日になって、「(死亡者や避難民の数などの)客観的な基準で早めに配分できるよう政府として考えをお示ししたい」と語ったが、遅すぎる。災害危機管理アドバイザーで防災士の和田隆昌氏が言う。
「阪神大震災のときは2週間後に被災地に義援金(1世帯10万円)が届いたのに、いまだにお金を寝かせたままとは呆れた話です。避難所の中には食料や衣服は十分でも、下着やオムツ、薬品、包帯が足りなくて困っているところがたくさんあります。そうした場所では被災者がスーパーやコンビニで調達するのですが、サイフを持って逃げなかった人は買い物もできません」
 菅首相は避難民の困窮を考える余裕もないのか。あるいは、まとまった金額が集まったところで会見を開き、「義援金を届けました」と人気取りパフォーマンスをやるつもりなのか。
「のんびりかまえているうちに、現地では高齢者が持病を悪化させています。菅首相は配分委員会など無視して一刻も早く現地の人たちにお金を届けるよう指示すべきです。さもないとさらに死者が出てしまいます」(和田隆昌氏=前出)
 善意の募金者だって、「飲まず食わずのかわいそうな被災者のもとに一日でも早く」と思って協力しているのに、これじゃあ、まったく意味がない。義援金配りもまともにやれない政府って一体何なんだ。
~2011年4月4日以前の記事~

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