ホーム不敗神話　１５０で途切れる　レアルのモウリーニョ監督

　【バルセロナ（スペイン）工藤拓】スペイン１部リーグは２日、３０節の３試合を行い、２位レアル・マドリードはホームでヒホンと対戦し、０−１で敗れた。ビリャレアルに１−０で勝った首位バルセロナとの勝ち点差が８に広がり、逆転優勝が難しくなった。レアルの敗戦で、モウリーニョ監督がポルト（ポルトガル）を指揮していた２００２年２月以来９年以上続けてきたホームでの無敗記録も１５０試合でストップした。

　偉大なる不敗神話がとうとう途切れた。ポルトで３８試合、チェルシーで６０試合、インテルミラノで３８試合、レアルで１４試合ホームでは負け知らずだった名将が、ついに苦杯をなめた。

　エースＦＷロナルドとＦＷベンゼマが負傷で欠場、ＭＦシャビアロンソも出場停止で使えず、攻撃に鋭さを欠いた。けがから戦列に復帰したばかりのＦＷイグアインを投入するなどなりふり構わず攻めたが、後半３４分の失点が最後まで重くのしかかった。

　「サッカーには運がつきもの。きょうは相手に運があり、われわれには全くなかった」と同監督。「数字的には可能性があるが（勝ち点８差からの逆転は）実質的に不可能だろう」と３年ぶりのリーグ優勝に悲観的だった。記録が止まり、優勝も遠のくという二重の仕打ち。モウリーニョ監督にとっては生涯忘れられない屈辱の日となった。