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【大リーグ】松井 お待たせ日米2500安打!! ジャパン・デーで移籍初安打2011年4月5日 紙面から
ジャパン・デーで、“ゴールド・ゴジラ”が2500安打の大台到達だ。アスレチックスの松井秀喜外野手は3日のマリナーズ戦の2回、移籍後初安打となる左翼線二塁打を放ち、日米通算2500安打を達成した。7回には、イチロー外野手の目の前に落ちる今季初適時打で通算2501安打とし、チームは7−1で今季初勝利を挙げた。日米通算での達成はイチローに続き2人目。日米通算493本塁打の松井の次のターゲットは500本塁打だ。 日本で、米国でコツコツと積み上げ、ようやくたどり着いた境地。まぶしいばかりの太陽の下、日の丸が数多く振られるスタンドのファンからスタンディングオベーションだ。ゴールドともいわれる黄色の第2ユニホームをまとった松井が二塁塁上でゆっくりとヘルメットを取ると、ボルテージは最高潮に達した。 開幕3試合目、8打席目にやっとともった「H」ランプ。日米通算ではイチロー1人だけ、日本球界では張本、野村、王らわずか6人。日本選手としては8人目の大記録だ。「(移籍後初安打は)ジャパン・デーに合わせたんで。2500安打は個人的にはあまり意識はしていないが、1本1本、十何年もかけて積み重ねてきたから、素晴らしい記録だとは思う」。本来の軽妙な口ぶりも戻り、口元をほころばせた。 メモリアル打は2回の先頭で迎えた第1打席。右腕フィスターの2球目、外角90マイル(約145キロ)の直球にバットを合わせると、打球は左翼線ギリギリへと飛んでいく二塁打。「ギリギリで、ファウルかなと思ったけど」。安堵(あんど)の表情で2500安打目を振り返った。 見せ場はこれだけでは終わらない。大記録の余韻が冷めぬ中、日本の2大スターが目に見えない火花を散らした。6番スズキの右飛で、背番号55は果敢にタッチアップ。右翼イチローから放たれたレーザービームが三塁手のグラブに一足先に収まりタッチアウトだ。「イチローさんの守備力と肩を考えれば無理かなって感じだったけど、ジャパン・デーだったんで走ったけど、ダメだった」。膝の心配を吹き飛ばす走塁だった。 生みの苦しみから解放されると、今度は幸運が舞い降りた。3−1の7回1死満塁の第4打席。右翼方向へ上がった打球を二塁手が深追いし、前進するイチローの前にポトリ。移籍初の適時打で初打点も挙げ、ダメ押しの4点を奪うビッグイニングを演出した。「ラッキーな感じ。詰まったけど、いいところに落ちた。点を取れば勝つチャンスは上がる。今後が楽しみ」。初安打、初適時打、そしてチームも勝った。日米通算500本塁打まであと7本。カウントダウンを告げる一発はいつ出るのか。ゴジラ劇場2011が、ようやく幕を開けた。 (穐村賢) PR情報
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