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福島第1原発:仏原子力大手社長が来日「復旧に全面支援」

会見で福島第1原発についての質問に答えるアレバ社CEOのアンヌ・ロベルジョン氏=東京都港区で2011年3月31日午後6時42分、津村豊和撮影
会見で福島第1原発についての質問に答えるアレバ社CEOのアンヌ・ロベルジョン氏=東京都港区で2011年3月31日午後6時42分、津村豊和撮影

 仏大手原子力企業「アレバ」のアンヌ・ロベルジョン社長が31日、東京都内で会見した。東京電力福島第1原発の復旧に向け、放射能を帯びた汚染水や使用済み核燃料などを扱う専門家20人を派遣し、東電と日本政府を全面支援する姿勢を強調した。

 ロベルジョン氏は「原子炉6基のうち、4基も被害を受けた事故は例がない。問題は複雑で一つ一つ解決するのではなく、同時並行で進めなければならない。すべての能力を結集する必要がある」と強調した。

 これに先立ち、ロベルジョン氏は海江田万里経済産業相や東電の勝俣恒久会長と会談。海江田経産相は「わが国の原子力史上、類のない危機を乗り越えるため、世界の英知を得て取り組みたい」と述べ、支援を求めた。

 アレバは核燃料の製造から再処理まで手がける世界最大の原子力関連企業。米スリーマイル島原発事故(79年)の収束に向けた支援も行った。今回の事故ではすでに放射線防護服1万着や放射性物質測定車2台を日本政府に提供している。【足立旬子】

毎日新聞 2011年3月31日 22時48分(最終更新 3月31日 22時55分)

 

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